施設ケアマネとは?居宅ケアマネとの違いは?仕事内容や立ち位置を解説!

介護の仕事 2026年9月3日
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この記事のまとめ

「施設ケアマネって何?」「仕事内容は?」と気になる方もいるのではないでしょうか。施設ケアマネとは、介護施設で働くケアマネジャーのこと。施設で暮らす利用者さんのケアプランを作成するのが主な仕事です。この記事では、施設ケアマネの仕事内容や1日の流れ、施設ごとの立ち位置を解説。居宅ケアマネや生活相談員との違いもまとめました。施設ケアマネに必要な資格や仕事のやりがいも紹介するので、参考にしてみてください。

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目次

施設ケアマネとは

施設ケアマネとは、特別養護老人ホームや介護老人保健施設、グループホームといった介護施設に勤務するケアマネジャーです。主な仕事内容は、施設に入居する方のケアプランを作成すること。適切な介護サービスを提供するためのプランナーとして、利用者さんの生活を支える存在です。

介護施設では、ケアプランに基づいて介護や機能訓練を提供します。施設ケアマネの役割は、利用者さんの心身の状態や希望、ご家族の意向をくみ取りながらケアプランを作成し、現場の職員と連携して適切なサービスを届けることです。

規模が大きい施設では、最大100名の利用者さんを担当し、一人ひとりに合ったケアプランを作成するため、書類作成の業務が多い傾向にあります。一方、規模が小さい施設の場合、利用者さんだけでなく職員の数も少ないため、ケアマネが介護業務を兼務することも珍しくありません。

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施設ケアマネの仕事内容

施設ケアマネの仕事内容は、利用者さんの相談対応やアセスメント、サービス担当者会議の開催、介護保険の給付管理など多岐にわたります。以下で解説するので、施設ケアマネの仕事内容が気になる方はチェックしてみてください。

介護サービスの相談対応

施設ケアマネは利用者さんやご家族と直接話し、介護サービスの疑問や日常生活の悩み、要望などを聞き取り、適切なケアを受けられるよう調整します
面談を通じて把握したニーズは、ケアプランを作成するうえで基礎となるものです。利用者さんやご家族の本音を引き出すには、真摯な姿勢で対話を重ねて信頼を得ることが求められます。

要介護認定の申請・更新の手続き

要介護認定の申請や更新の手続きも、ケアマネジャーの仕事の一つです。利用者さんが介護保険を利用して介護サービスを受けるには、要介護認定に関する申請が欠かせません。

施設への入居を希望する方が、介護認定を受けていない場合や更新が必要な場合、入居前に申請の手続きを支援することがあります。また、利用者さんの要介護認定の有効期限が切れる前に自治体へ更新手続きをしたり、心身の状態に変化があった場合に区分変更申請の手続きをしたりするのも仕事です。

ケアプランの作成・モニタリング

施設ケアマネの主な仕事内容の一つが、介護施設の利用者さん一人ひとりに合わせたケアプランを作成することです。利用者さんやご家族の意向、健康状態、日常生活で必要なサポートを踏まえながら、ケアプランを組み立てます。具体的な記載内容は、介護・看護・リハビリの支援内容や利用者さんの目標などです。

ケアプラン作成後は定期的にモニタリングを行います。モニタリングとは、必要な介護サービスを提供できているか、利用者さんが目標を達成できているかといった点を評価することです。利用者さんの生活状況に変化があれば、支援内容の変更や目標の見直しを行い、ケアプランを更新します。

サービス担当者会議の実施

施設ケアマネは、サービス担当者会議で関係職種にケアプランの方針を共有し、内容を調整します。会議には利用者さん本人やご家族に加え、施設内の介護職員や看護師、機能訓練指導員などが参加。それぞれの専門的な視点から、生活課題や支援内容について意見を交換します。

多職種連携

施設ケアマネは、施設内外の医療や福祉の専門職と情報共有を図り、総合的なサポート体制を構築することも欠かせません。利用者さんの体調や生活機能の変化を早期に把握して迅速に対応するため、医師や看護師、介護職員、生活相談員などと日ごろから密に連絡を取り合います。チーム全体で多角的な視点からアプローチすることが、質の高い介護サービスの維持につながるでしょう。

また、利用者さんの入居や退去の際に、居宅ケアマネや医療・保健サービスの従事者などに情報を引き継ぐことも、施設ケアマネの大切な仕事です。

要介護認定調査の立ち会い

要介護認定調査の立ち会いは、調査員による聞き取りの場に同席し、利用者さんの日ごろの様子を伝える業務です
認定調査とは、要介護度を決めるために調査員が施設を訪ね、利用者さんの心身の状態や生活の様子を調査すること。施設ケアマネが、利用者さんの普段の生活状況や行動を補足することで、実態に即した要介護度の認定につながります。

その他業務

上記のほかにも、施設ケアマネはケアマネジメントや施設の運営に関連する業務を幅広く担当します。仕事の範囲は職場によって異なりますが、介護保険の給付管理や、介護職や生活相談員の兼務に対応することも珍しくありません

ケアマネジャーの仕事内容は「ケアマネジャーの仕事内容をわかりやすく解説!施設と居宅の業務の違いは?」の記事で解説しているので、あわせてご参照ください。

施設ケアマネの仕事の流れ

ここでは、施設ケアマネの1日の仕事の流れを紹介するので、チェックしてみてください。

施設ケアマネの1日の仕事の流れ

  • 09:00

    出勤・朝礼

  • 10:00

    ケアプランなど書類の作成

  • 11:30

    利用者さんやご家族の対応

  • 12:00

    昼休憩

  • 13:00

    利用者さんのモニタリング

  • 15:00

    サービス担当者会議

  • 16:00

    ケアプランの見直し・事務処理

  • 17:00

    ミーティング・引き継ぎ

  • 18:00

    退勤

施設ケアマネは施設内での勤務がメインで、外出の機会は少ない傾向にあります。その日によって細かいスケジュールは異なるものの、ある程度業務がルーティン化されているのも特徴です。基本的には日勤が中心ですが、介護職を兼務する場合は夜勤を行う可能性があります。

なお、施設ケアマネの1日の仕事の流れは勤務先によって異なるため、上記のスケジュール例は参考程度にご覧ください。

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施設ケアマネと居宅ケアマネの違い

施設ケアマネと居宅ケアマネの違いは、勤務先や仕事内容、担当件数などです。

施設ケアマネ居宅ケアマネ
勤務先特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、有料老人ホーム、グループホームなど居宅介護支援事業所
仕事内容ケアプランの作成、モニタリング、相談対応、要介護認定の申請代行、サービス担当者会議の実施、施設内の多職種連携、外部機関との連絡調整、給付管理ケアプランの作成(提供する介護サービス量の管理)、モニタリング(利用者さんの自宅を直接訪問)、相談対応、要介護認定の申請代行、サービス担当者会議の実施、外部機関との連絡調整、給付管理
担当件数上限100件原則44件(業務効率化の取り組みにより最大49件)
兼務の有無あり基本的になし
給料・待遇・介護職を兼務することで、夜勤手当や処遇改善手当の恩恵を受けやすい・夜勤手当がない
・介護職を兼務する施設ケアマネと比較して、処遇改善手当の恩恵が少ない
働き方兼務で夜勤をする場合がある基本的に日勤のみ

以下では、施設ケアマネと居宅ケアマネの違いについて解説します。「自分は施設と居宅のどっちが向いている?」と気になっている方は、ぜひご一読ください。

仕事内容や業務の進め方

施設ケアマネと居宅ケアマネは、作成するケアプランの内容や兼務の有無、利用者さんの自宅への訪問の有無など、仕事内容や業務の進め方に違いがあります。

ケアプランの内容

施設ケアマネと居宅ケアマネでは、担当する利用者さんの生活環境が異なるので、ケアプランの目的や盛り込む内容も変わります。
施設ケアマネは、利用者さんが施設内で安定した生活を送ることを目的とするケアプランを作成。施設が提供する介護やレクリエーションに、主治医の往診や訪問看護などを組み合わせた計画を立てます。

一方、居宅ケアマネが作成するケアプランは、在宅の利用者さんに向けたもの。利用者さんが自宅で自立した生活を継続することや、ご家族の介護負担軽減が主な目的となります。

居宅介護支援事業所は、ケアマネジメントの提供に特化した事業所です。そのため、訪問介護や訪問看護、デイサービス、ショートステイなどの外部の介護事業所と連携し、利用者さんが必要な支援を受けられる環境を整えます。活用できる介護資源には、自治体の介護予防のサービスや地域のボランティアなども含まれるため、介護事業所をはじめとするさまざまな関係者と連携することが必要です。

兼務の有無

施設ケアマネは、施設内の介護職員や生活相談員、管理者などを兼務することも少なくありません。一方、居宅ケアマネは介護業務を兼務することは基本的にありませんが、主任ケアマネジャーの方は管理者を兼務する場合があります
施設ケアマネの介護業務の兼務については、「施設ケアマネが他職種を兼務する場合の条件」で後述しているのでご覧ください。

利用者さん宅の訪問の有無

施設ケアマネは、担当している利用者さんが施設内にいるので、利用者さんの自宅に一軒ずつ訪問する必要はありません。施設の利用開始前に利用者さんのもとを訪問する場合はありますが、面談のために頻繁に外出することはないでしょう。

一方、居宅ケアマネは、担当する利用者さんの自宅を直接訪問して、サービス担当者会議や面談を行います。そのため、利用者さんの事業所でずっと作業をするのではなく、外出する機会が多いようです。

ケアマネジメントの担当件数

ケアマネジャー1人当たりの担当件数の上限は、施設ケアマネが100件、居宅ケアマネが原則44件です。特別養護老人ホームや介護老人福祉施設は、ケアマネジメントが施設内で完結することに加え、相談員の配置もあることから、担当可能な件数が多いと考えられます。

一方の居宅ケアマネは、利用者さんの自宅への訪問や外部機関との調整業務が多いため、負担を考慮して施設ケアマネより担当上限が少なく設定されているようです。

ケアマネジャーの担当件数について、詳しくは「ケアマネジャーの担当件数の上限は?施設・居宅の平均や2024年の変更点」の記事で解説しているので、あわせてご参照ください。

働き方・勤務形態

夜勤の有無や勤務時間も、施設ケアマネと居宅ケアマネの違いです。施設ケアマネは、専任であれば日勤帯の勤務がメインとなる一方で、介護職員などを兼務する場合は、夜勤を含む交替制のシフトとなる場合があります。
これに対して居宅ケアマネは、事業所の営業日に合わせた原則日勤のみの勤務です。施設ケアマネと比べて、土日休みの職場が多い傾向にあります。

居宅ケアマネの仕事については「居宅ケアマネとは?役割や仕事内容、施設ケアマネとの違いを解説!」の記事で解説しているので、あわせてチェックしてみてください。

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施設ケアマネと生活相談員の違い

施設ケアマネと生活相談員の違いは、仕事内容や必要な資格です。施設ケアマネの主な仕事は、ケアプランを作成したり、関連機関と連絡調整をしたりすること。ときには、役所や地域包括支援センターなどに出向くこともあります。
施設ケアマネは、利用者さんのサポート体制を構築する「介護支援」を専門に行う職種のため、「介護支援専門員(ケアマネジャー)」の資格が必要です。

一方、生活相談員は、利用者さんやご家族の方からの相談全般に対応し、施設の窓口役を担います。また、介護職員やケアマネジャーとの連携や現場のサポートなども行い、幅広い業務に対応するのが特徴です。
生活相談員になるには、原則として社会福祉士・精神保健福祉士・社会福祉主事任用資格のいずれかの資格が必要ですが、具体的な要件は自治体によって異なります。

なお、介護職といった他職種を兼務する可能性があるのは、施設ケアマネと生活相談員の共通点です。職場によっては、施設ケアマネと生活相談員を兼務する場合もあります。

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施設ケアマネの立ち位置・役割

施設ケアマネは、勤務する施設の種類によって役割が異なります。ここでは、施設ごとの役割をご紹介するので、参考にしてみてください。

特別養護老人ホーム

特別養護老人ホーム(特養)は、原則として要介護3以上の方が入居する施設で、利用者さんの要介護度が比較的高いのが特徴です。日常生活全般のサポートに加え、看取りまで対応する施設も少なくありません。

そのため、特養のケアマネジャーには、看護師や介護職員と密に連携を取りながら、健康管理や専門的なケアを重視したケアプランを作成することが求められます。生活相談員との連携も重要で、介護職員や生活相談員を兼務する場合もあるようです。

特養のケアマネの役割については、「特養のケアマネジャーの仕事内容・役割とは?求人の特徴や働く魅力も解説」の記事で解説しています。

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介護老人保健施設

介護老人保健施設(老健)は、利用者さんの在宅復帰を目指し、医療やリハビリ、介護を提供する施設です。老健のケアマネジャーは、医師や看護師、リハビリ専門職員などの専門職と協力し、身体機能の回復や生活動作の改善を見据えたケアプランを作成することが求められます

また、入退所の手続きや在宅復帰後の支援については、支援相談員と連携して調整することになるでしょう。施設によっては、支援相談員などを兼務する場合があります。

老健で働くケアマネジャーの役割や仕事内容、働くやりがいなどは「老健のケアマネジャーの役割や仕事内容とは?給与や大変さ、やりがいを解説」の記事にまとめているので、あわせてご参照ください。

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介護付き有料老人ホーム

介護付き有料老人ホームは、施設が独自に入居基準を設けている場合もありますが、基本的には要支援から要介護まで幅広い方が対象です。ケアマネジャーには、利用者さんの状態に合わせて介護予防や日常的な介護を組み込み、個々のニーズを理解してケアプランを作成することが求められます

また、アクティビティーの発案など、施設独自の取り組みに合わせた多様な役割を期待される場合もあるようです。介護付き有料老人ホームも、ケアマネジャーが介護職員や生活相談員を兼務する可能性があります。

詳しくは、「有料老人ホームのケアマネとは?仕事内容や給与、必要資格、他施設との違い」の記事をご覧ください。

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グループホーム

グループホームは、認知症の方が共同生活を送りながら、自立した生活を目指す地域密着型の施設です。施設の定員は、1ユニット9名・最大3ユニットまでで少人数制。施設につき1名以上のケアマネジャーの配置が義務付けられています。

グループホームのケアマネジャー(計画作成担当者)には、利用者さんが施設で自立した生活を営めるよう、一人ひとりの状態や症状に合わせたケアプランを作成することが必要です。認知症への理解や地域生活の支援が求められるため、認知症介護実践者研修の修了が要件の一つとなっています。

利用者さんの状態を把握するために、介護業務を兼務する場合が多いのも、グループホームのケアマネジャーの特徴です。また、管理者や施設長を兼務する場合もあります。

グループホームのケアマネジャーの仕事内容について詳しく知りたい方は、「グループホームのケアマネの仕事内容は?1日の流れや給与、資格要件も解説」の記事もご一読ください。

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施設ケアマネが他職種を兼務する場合の条件

前述したように、施設ケアマネはほかの仕事を兼務することがあります。介護施設ごとに兼務の条件があるので、以下で確認しておきましょう。

特別養護老人ホーム・介護老人保健施設

特別養護老人ホームや介護老人保健施設のケアマネジャーは、「利用者さん100名に対し1名以上(常勤)の配置」が義務付けられています。ケアマネがほかの職種を兼務する場合、それぞれの配置基準を満たさなければなりません。

配置基準を満たし、ケアマネ業務に支障をきたさない範囲であれば、施設内の他職種の兼務が認められます。なお、居宅ケアマネとの兼務は原則認められていません。兼務の具体的な条件は自治体によって異なるため、事前の確認が必要です。

介護付き有料老人ホーム

介護付き有料老人ホームなどの「特定施設入居者生活介護」では、利用者さん100名に対してケアマネを常勤換算で1名以上配置することが基準になっています。

利用者さんへのサービス提供に支障がない範囲であれば、事業所内のほかの職務を兼務することが可能です。勤務時間を合計して基準を満たせば、非常勤のケアマネジャーを配置することもできるため、介護職や生活相談員など他職種との兼務もしやすいでしょう。ただし、自治体によって具体的な判断は異なる点にご留意ください。

グループホーム

グループホームのケアマネジャーは、計画作成担当者として事業所ごとに1人以上の配置が必要です。管理者や介護職員といった施設内の他職種の兼務が認められています

施設ケアマネになるには

ここでは、施設ケアマネになるために必要な資格や求められるスキルを解説します。施設ケアマネへの転職を考えている方は、参考にしてみてください。

施設ケアマネに必要な資格・経験

施設ケアマネに限らず、ケアマネジャーになるには「介護支援専門員」の資格が必要です。介護支援専門員を取得する場合は、各都道府県が管轄する「介護支援専門員実務研修受講試験(ケアマネ試験)」に合格しなくてはなりません。

ケアマネ試験を受けるには、受験資格を満たす必要があり、指定された職種・業務の実務経験が求められます。たとえば、介護福祉士や社会福祉士、看護師といった福祉系の国家資格を持ち、それに基づく業務に従事した期間が5年以上あることなどが条件です。
ケアマネ試験へ合格後、介護支援専門員実務研修を修了し、介護支援専門員証の交付を受けることで、ケアマネジャーとして従事できます。

厚生労働省の「第28回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について」によると、2025年に実施されたケアマネ試験の合格率は、25.6%でした。近年の合格率は20~30%程度で、難易度は高めなので、試験対策をしっかりと行う必要があります。

ケアマネジャーになる方法や試験の概要、難易度などについて、詳しくは「ケアマネジャーになるには?介護支援専門員の受験資格や試験の難易度を解説」の記事を参考にしてみてください。

施設ケアマネに求められるスキル

施設ケアマネには、ほかの職員や利用者さんとコミュニケーションを取り、調整しながら適切なケアマネジメントを行うスキルが必要です。利用者さんのニーズを満たすケアを考えるのはもちろん、介護職員の負担になり過ぎることのないよう福祉用具の導入を検討するなど、幅広い視点が求められます。

また、他職種を兼務する場合、介護・相談援助などのスキルや、複数の業務をこなす管理能力があると活躍しやすいでしょう。

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施設ケアマネの給料・年収

厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.126)」によると、月給制・常勤のケアマネジャー(介護支援専門員)の平均給与は、37万5,410円です。平均給与を12ヶ月分に換算した平均年収は、450万4,920円でした。

以下のグラフに、ケアマネジャー(介護支援専門員)の資格を持つ介護職員の施設形態別の平均給与をまとめたので、チェックしてみましょう(百の位以下切り捨て)。

介護支援専門員の資格を持つ介護職員の施設形態別の平均給与のグラフのイメージ

参考:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.161p.162)」

平均給与が最も高いのは、特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)に勤務する施設ケアマネでした。小規模多機能型居宅介護事業所やグループホームの施設ケアマネと比べて6万円程度高い結果です。

なお、「特定施設入居者生活介護事業所」には、介護付き有料老人ホーム・介護型ケアハウス(軽費老人ホーム)・養護老人ホームなどが含まれます。また、実際の給与水準は職場によって異なるので、上記はあくまで参考としてご覧ください。

施設ケアマネの給料はいくら?居宅との違いや年収を上げる方法を解説」の記事で、施設ケアマネの給料や居宅ケアマネとの比較を取り上げているので、気になる方はご一読ください。

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【体験談つき】施設ケアマネのやりがい・魅力

ここでは、施設ケアマネのやりがいを体験談つきでご紹介します。「施設ケアマネにはどんなやりがいがあるの?」と疑問に思っている方は、ぜひご覧ください。

利用者さんのニーズを把握してケアプランを作成できる

施設ケアマネは、利用者さんが施設内で生活しているので、日ごろの様子を見ながら最適なケアプランを検討できます。利用者さんの状態や環境の変化があってもすぐ把握でき、ケアプランをその都度で見直すことが可能です。
施設ケアマネは、利用者さんとの信頼関係を築きやすく、状態の改善をリアルタイムで見られるのがやりがいといえるでしょう。

介助用の車いすを使用している利用者さんが、足をついて自分で車いすで移動していることがありました。お話しするなかで、「自分で動けないのは不便ね」とおっしゃっていたため、福祉用具専門相談員に相談し、自走式の車いすを試してもらうことに。すると、利用者さんは自分で車いすを操作して移動できるようになり、自分からほかの利用者さんと交流することが増えて笑顔が増えました。
日々の些細な変化を身近で見守れるからこそ、利用者さんにぴったりなケアへと柔軟にブラッシュアップしやすいのが、施設ケアマネの醍醐味ですね。(50代女性/ケアマネジャー/経験年数10年)

他職種と協力して必要なケアを提供できる

施設ケアマネは、施設内で働く他職種のスタッフと連携しながら、介護サービスを提供します。そのため、介護だけでなく医療やリハビリなどの専門職種とも関わり、多くの知識を吸収できるのが魅力です。知識の習得は質の高いサービスの提供につながります。豊富な知識を持つケアマネは頼りがいがあり、周囲に必要とされるやりがいも感じられるでしょう。

看護師や介護職などチーム全体で意見を出し合って作成したケアプランが、利用者さんの「その人らしい暮らし」につながったときに手応えを感じます。成果をチームで共有して喜びを分かち合えるのもうれしいですね。
他職種との直接的な関わりが多く、専門分野の知識が自然に広がるのも、現場の近くで働く施設ケアマネのメリットだと思います。(40代女性/ケアマネジャー/経験年数8年)

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施設ケアマネの大変なこと・デメリット

施設ケアマネが大変に感じやすいことは、多職種連携やご家族の対応、業務量の多さなどです
施設ケアマネは、現場の介護職や看護師、生活相談員・支援相談員などの間に立ち、意見をまとめる立場。多職種の意見のとりまとめや調整がうまくできないと、板挟みになってストレスを感じることがあります。利用者さんやご家族からの要望・クレームに対応する難しさに悩むこともあるようです。

また、施設内にケアマネジャーが1人しかおらず、「業務で悩んだときに相談できる人がいない」と感じる場合も。業務負担が心配な方は、事前にケアマネジャーの配置人数や現場の連携・教育体制を確認しておくと良いでしょう。

施設ケアマネに向いている人

ここでは、施設ケアマネに向いている人の特徴を解説するので、「自分にできそうかチェックしたい」という方はぜひご覧ください。

給料が高い職場で働きたい人

「高い給与を得られる職場で働きたい」と希望するケアマネジャーの方は、施設ケアマネに向いているでしょう。施設ケアマネは、居宅ケアマネと比較して給与が高め。介護職を兼務すれば、夜勤を担当して夜勤手当がついたり、処遇改善手当が手厚くなったりすることもあります。
前述のとおり、特別養護老人ホームや介護老人保健施設は、介護施設のなかでも高給与の傾向があるので、しっかりと稼ぎたい方は選択肢の一つとして検討してみると良いかもしれません。

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ケアマネ業務と介護業務に携わりたい人

ケアプラン作成だけでなく介護業務にも携わりたい人は、施設ケアマネに向いています。介護職からケアマネジャーに転身する方のなかには、「これまでに培った介護スキルを失いたくない」と考える方もいるでしょう。
また、利用者さんの生活を間近で支えながら現場の状況を理解できる点は、施設ケアマネの魅力です。現場に入ることで、日々のコミュニケーションを通じて利用者さんの変化にいち早く気づきやすく、より質の高いケアプラン作成へとつなげられます。

ケアマネジャーとして経験を積みたい人

施設ケアマネは、ケアマネとして実践経験を多く積みたい人に適しているでしょう。特養や老健といった大規模な施設では、多くの利用者さんを担当できるので、必然的にケアマネジメント経験を積み重ねることが可能です。

有料老人ホームの場合、施設によって要介護度や状態の異なる利用者さんが混在しており、個々の状態に合わせてプランニングする力を磨きやすいでしょう。グループホームでは認知症ケアに携わる機会を多く持てるなど、特定の専門知識を深めたい人や支援経験を積みたい人に施設ケアマネは向いています。

他職種と現場で連携して働きたい人

施設ケアマネは、多様な専門職と密に意見を交わしながら、チームで連携して働きたい人に最適です。介護職員や看護師、リハビリ専門職員、生活相談員などと協力し、多角的な視点から利用者さんを支援します。日常的に顔を合わせる環境だからこそ、情報共有やケアの調整をスムーズに行いやすいでしょう。

施設ケアマネに向いていない人

以下に当てはまる人は、「施設ケアマネに向いていない」と感じる可能性があります。

  • ケアマネジャー業務に特化して働きたい人
  • 協調性がなく感情的な人
  • 日勤のみの働き方を希望する人

ケアマネジャー業務のみに専念して日勤のみで働きたい人は、介護職などを兼務する施設は合わないかもしれません。また、現場では他職種との円滑な協力が欠かせないため、協力し合って仕事を進めるのが苦手だと、大変に感じやすいでしょう。ときには利用者さんやご家族から理不尽な要求を受けることもあり、冷静さも求められます。

ただし、上記に当てはまるからといって、必ずしも施設ケアマネに向いていないとは限りません。ケアマネとして自分に合った職場を見つけるには、複数の求人を比較してそれぞれの特色をつかむと良いでしょう

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施設ケアマネのキャリアパス

ここでは、施設ケアマネのキャリアパスを解説します。「施設ケアマネも主任ケアマネになれる?」「将来的にどのようなキャリアの選択肢があるの?」と気になる方は、チェックしてみてください。

主任ケアマネジャーや認定ケアマネジャーを取得する

施設ケアマネは、実務経験などの要件を満たすことで、主任ケアマネジャーや認定ケアマネジャーへキャリアアップできます。主任ケアマネジャーや認定ケアマネジャーは、介護支援専門員(ケアマネジャー)の上位資格で、取得すると高度な専門性とスキルを証明できます。

特に、主任ケアマネジャーは、居宅介護支援事業所や地域包括支援センターへの配置が必要な職種なので、資格を取得すると選択肢が広がるでしょう。主任ケアマネジャーになるには、原則としてケアマネとしての実務経験が5年以上必要で、認定ケアマネジャーの場合は実務経験が3年以上必要です。

ケアマネが上位資格を取得することで、資格手当による収入の向上も期待できます。また、高度な知識とスキルを身につけることで、利用者さんへのケアプランの質を高めるだけでなく、ケアマネや地域福祉のリーダー的な存在として活躍できるでしょう。

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施設長・管理者を目指す

施設ケアマネは、現場管理やマネジメント業務の実績を積み重ねることで施設長や管理者を目指すことも可能です。施設長や管理者の要件は介護施設によって異なりますが、施設ケアマネとして経験を積んで管理職になる人は少なくありません。

介護施設の管理者の要件や仕事内容は、「介護施設で管理者になるには何が必要?資格要件や仕事内容を解説」の記事で解説しているので、あわせてご参照ください。

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施設ケアマネの求人の探し方

施設ケアマネの求人の探し方は、ハローワークや求人サイト、転職エージェントなどがあります。ケアマネジャーは需要が高いため、「求人が多くて選び方が分からない」と感じることがあるのではないでしょうか。また、未経験だと教育体制も気になるポイントといえます。

自分に合った施設ケアマネの求人を探すには、介護業界に特化した転職エージェントを利用するのが効果的です。転職エージェントは、希望条件をもとに職場を紹介してくれたり、複数の施設の給料などの条件を調べてくれたりするため、転職に役立つ情報を効率良く得ることができます。

「施設ケアマネに興味がある」という方は、レバウェル介護(旧 きらケア)に相談してみませんか?専任のキャリアアドバイザーが、希望条件に沿って施設ケアマネやケアマネの求人をリサーチ!担当人数や働き方、待遇など、気になることがあれば求人先に確認し、お伝えすることが可能です。自分に合う求人情報を照会してみるだけでも大丈夫なので、お気軽にご利用くださいね。

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施設ケアマネに関するよくある質問

ここでは、施設ケアマネに関するよくある質問に回答します。施設ケアマネと居宅ケアマネのどちらの仕事を選ぶか悩んでいる方は、ぜひご覧ください。

施設ケアマネと居宅ケアマネはどっちが大変?

施設ケアマネは居宅ケアマネよりも多くの件数を担当する傾向にあるため、ケアプラン作成の負担が大きい可能性があります。担当件数を抑えたい場合は、グループホームのケアマネや居宅ケアマネを検討するのも手です。
ただし、居宅ケアマネは、利用者さん一人ひとりの自宅に訪問したり、ご家族との調整が多かったりする大変さがあります。何を負担に感じるかは適性や価値観によって異なるので、仕事内容や働き方を比較し、自分に合う職場を選ぶと良いでしょう。
この記事の「施設ケアマネと居宅ケアマネの違い」でも言及しているので、どちらが自分に合っているかを判断する際の参考にしてみてください。

施設ケアマネの仕事は楽って本当?

一概に「施設ケアマネの仕事が楽」とは言い切れません。施設ケアマネは、外回りに伴う移動が少ないことや、利用者さんと直接会って状況を把握できることから、居宅ケアマネより働きやすいと感じる方もいます。一方で、施設によっては介護業務を兼務したり、施設内の人間関係が複雑だったりして、調整が難しいと思う可能性もあるでしょう。
施設ケアマネと居宅ケアマネのどちらが自分にとって楽なのかは、それぞれの特徴を把握し、適性を踏まえて判断する必要があります。

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施設ケアマネの悩みを教えて!

施設ケアマネは、「介護職員の兼務で仕事に追われやすい」「施設にケアマネが自分しかいないので、休みを取りたくても遠慮してしまう」といった悩みを抱える場合があります。また、業務の忙しさの割に給料が低いと感じてしまうこともあるようです。施設ケアマネの働き方を検討している方は、メリットとデメリットを把握しておくことが大切といえます。
ケアマネジャーが仕事を大変だと感じる理由や対処法が気になる方は、「ケアマネはノイローゼ寸前?大変な理由や対処法、転職先を選ぶコツを解説」の記事もぜひチェックしてみてください。

まとめ

施設ケアマネとは、介護施設で働くケアマネジャーのことです。介護施設に入居する利用者さんのケアプランを作成するのが主な仕事で、最大で100名ほどの利用者さんを担当します。
施設ケアマネは施設内で働く職員と連携しながらケアマネジメントを行うため、他職種との協力や相手への配慮が欠かせません。施設によっては、ケアマネが生活相談員や介護職を兼務する場合もあるようです。

施設ケアマネには、「利用者さんに寄り添える」「さまざまな人と協力できる」といったやりがいがあります。専門性の高い資格が必要となる仕事ですが、介護業界で働くのなら挑戦しがいのある職種といえるでしょう。

施設ケアマネへの転職を検討している方は、「レバウェル介護(旧 きらケア)」へご相談ください。レバウェル介護(旧 きらケア)は、介護業界に特化した転職エージェントです。専任のキャリアアドバイザーが、ヒアリングをもとに希望条件に合った求人をご提案いたします。施設とのやり取りや日程調整もキャリアアドバイザーが対応。「どんな求人があるか気になる」という方はお気軽にご相談ください。

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執筆者

  • 「レバウェル介護」編集部

    お役立ち情報制作チーム

介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点

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※この記事の掲載情報は2026年9月3日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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