
この記事のまとめ
- サ高住のケアマネジャーの仕事内容は、相談対応や要介護認定の申請代行など
- サ高住のケアマネジャーの働き方は、日勤が中心で夜勤がない場合が多い
- 一般型サ高住には日中ケアの専門家が常駐するが、ケアマネの配置義務はない
「サ高住のケアマネジャーの仕事ってどんな感じ?」と気になる方もいるかもしれません。サ高住のケアマネジャーは、主に入居者さんのケアマネジメントを行います。同じ施設の入居者さんを多く担当することが、ほかの職場との違いです。この記事では、サ高住のケアマネジャーの仕事内容や業務スケジュール、求人例をご紹介します。施設・業務の特徴や配置基準もまとめたので、転職を検討中のケアマネジャーの方はぜひご覧ください。
ケアマネジャー(介護支援専門員)とはどんな仕事?業務内容や役割を解説!目次
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)とは
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)とは、安否確認を含む状況把握や生活相談のサービスを提供するバリアフリーの住まいです。60歳以上の方や、60歳未満で要介護認定を受けている方を対象としています。
サ高住には「一般型」と「介護型」の2種類があります。
一般型のサ高住は、基本的に介護サービスを提供していません。入居者さんが介護保険サービスを利用する場合は、併設の事業所や外部の事業所と契約を結ぶことになります。施設の方針や要介護度によっては、退去が必要になる場合もあるようです。
一方、介護型のサ高住は、介護サービス全般を提供しています。介護保険制度の「特定施設入居者生活介護」に該当し、介護付き有料老人ホームと同じ分類です。
同じサ高住であっても、施設形態や入居条件、提供サービスなどによって、ケアマネジャーの業務内容は異なるでしょう。
一般社団法人 高齢者住宅協会の「サービス付き高齢者向け住宅の現状と分析(p.6)」によると、特定施設入居者生活介護の指定を受けていない施設は90.2%とあり、サ高住の9割が一般型に該当します。
サ高住がどのような施設か詳しく知りたい方は、「サ高住とは簡単にいうとどんな住宅?種類や入居対象者、仕事内容を解説!」の記事もご覧ください。
出典
一般社団法人 高齢者住宅協会「制度について」(2025年9月3日)
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サ高住のケアマネジャーの仕事内容
サ高住で働くケアマネジャーの仕事内容は、ほかの職場のケアマネジャーと大きな差はありません。入居者さんや介護保険の利用者さんの相談に応じ、自立した生活を送れるよう支援します。
相談対応
入居者さんや入居希望者の方の相談に乗ることは、サ高住のケアマネジャーの重要な仕事です。サ高住に入居する方のなかには、年齢を重ねるなかで介護が必要になることがあります。そのため、介護保険を利用していない方の相談に乗る機会も少なくありません。
介護保険について詳しく知らない方には、どのようなサービスがあるのか詳しく説明したり、介護サービスの利用に関する不安を聞いたりして、より丁寧な支援を行います。
また、入居を希望する方やご家族からの相談に乗り、施設のサービス内容や、介護が必要になった場合の手続きを説明することもあるでしょう。働くサ高住によっては、居宅ケアマネとして外部の利用者さんのケアマネジメントを担当することもあります。
要介護認定の申請手続き
サ高住のケアマネジャーは、入居者さんに介護サービスが必要になった際に、要介護認定の申請手続きを代行することがあります。要介護認定の申請手続きは本人も行えますが、慣れているケアマネジャーならスムーズに対応できるので、代理で行うことも少なくありません。
入居者さんは、要介護認定を受けることで介護保険制度に基づくサービスの対象になり、少ない負担で必要な支援を受けられるようになります。
ケアプラン作成
要介護認定を受けた入居者さんが、サ高住で自立した生活を継続できるよう、ケアプランを作成します。サ高住の入居者さんが利用できる介護保険サービスは、訪問介護や訪問看護、デイサービス、福祉用具貸与・販売などです。
ケアプランの原案を作成したら、入居者さんやご家族、介護サービスを提供する関係者を集めて担当者会議を開催します。関係者の意見を聞き、必要に応じてケアプランを見直したら、利用者さんへの説明・合意を経て、介護サービスの提供が開始される流れです。
なお、厚生労働省が出した「住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅におけるケアマネジメントの考え方」によると、サ高住のなかには、同じ事業所のサービスの利用を強要したり、複数の入居者さんに同じようなケアプランを作成したりする施設もあるようです。不適切なケアマネジメントを行う一部のサ高住が問題視されています。
ケアマネジャーは、施設側の都合を優先せず、一人ひとりのニーズに沿ったケアプランを作成しなければなりません。適切なケアマネジメントを行うには、複数の選択肢を提示するなど、入居者さんが主体となって介護サービスを利用できるような支援を意識する必要があるでしょう。
出典
厚生労働省「高齢者向け住まいについて」(2025年9月3日)
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モニタリング
モニタリングとは、ケアプランの実施状況を確認したり、支援内容が現状に合っているかを検討したりすることです。介護サービスを利用する入居者さんの居室を訪問して行います。必要な支援が変わり、サービスに過不足が生じている場合、ケアプランの見直しや他職種との調整を実施することになるでしょう。
介護報酬の給付管理
介護サービスを提供する事業所と利用実績を照合し、各事業所がサービス内容に応じた報酬を受給できるよう、国民健康保険団体連合会へ必要な書類を提出します。介護報酬は1ヶ月分をまとめて請求するので、給付管理の業務は月末~月初に行うことが多いようです。
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サ高住のケアマネジャーの業務スケジュール
ここでは、サ高住で働くケアマネジャーのスケジュール例をご紹介します。実際の仕事の流れは職場ごとに異なるので、参考程度にご覧ください。
| 時間 | 業務内容 |
| 午前9時 | 出勤。入居者さんの相談対応 |
| 午前11時 | 要介護認定の申請、給付管理などの事務作業 |
| 正午 | 休憩 |
| 午後1時 | サービス担当者会議 |
| 午後2時 | ケアプラン作成 |
| 午後4時 | モニタリング |
| 午後6時 | 退勤 |
サ高住で働くケアマネジャーの業務は、相談対応や事務作業が中心です。食事の提供や声かけを行う場合もあります。また、サービス担当者会議やモニタリングは、利用者さんと関係者の都合を考慮して実施するので、日によって細かいスケジュールは異なるでしょう。
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サ高住のケアマネジャーの働き方
ここでは、サ高住のケアマネジャーの働き方を解説します。サ高住への転職を検討している方は、チェックしてみてください。
ケアマネジャーの夜勤の有無と勤務時間
サ高住で働くケアマネジャーの夜勤の有無は施設によって異なりますが、ない場合が多いようです。
一般社団法人 高齢者住宅協会の「サービス付き高齢者向け住宅の現状と分析(p.7)」によると、サ高住において「⽇中常駐・⽇中以外は常駐なし」という施設は24.3%とあります。約2割の施設は、夜間に職員を配置していません。
また、常駐する職員のうちケアマネジャーの割合は18.9%です。常駐職員は介護福祉士が75%、養成研修修了者が68.8%とあり、ケアマネジャーが夜勤を行うことは少ないでしょう。
ケアマネジャーの勤務時間は、基本的に8時間勤務です。夜勤がある場合、2交代制であれば16時間、3交代制であれば8時間の夜勤勤務に入ることになるでしょう。
残業が発生する場合もありますが、サ高住は比較的自立度の高い方が入居しているため、一般的な入所施設と比べてイレギュラーな対応は少なめです。そのため、残業も発生しにくい傾向にあります。
出典
一般社団法人 高齢者住宅協会「制度について」(2025年9月3日)
ケアマネ業務以外の業務を行うこともある
ケアマネジャーが一般型のサ高住で働く場合、ケアの専門家として入居者さんの相談援助などを行うか、併設事業所の居宅ケアマネとして働くことになるでしょう。一般型のサ高住でケアの専門家として働く場合は、ケアマネ業務以外の業務も行います。たとえば、安否確認や食事の提供などです。
介護型のサ高住の場合は、基本的に施設ケアマネとして勤務しますが、介護業務を兼務するケアマネジャーもいます。転職を希望する方は、入職後にミスマッチを感じないよう、業務範囲や役割を事前に確認しておくことが大切です。
単独型の居宅介護支援事業所との働き方の違い
単独型の居宅介護支援事業所と一般型サ高住におけるケアマネジャーの働き方の違いは、担当する入居者さんの範囲にあります。一般型サ高住では主にサ高住の入居者さんを担当するため、単独型事業所のように担当エリアを広く移動する必要がなく、移動の負担が軽減されます。
入居者さんが同じ施設で生活しているため、住環境を把握しやすい点や、バリアフリーに配慮されている点も、単独型の居宅介護支援事業所との違いといえるでしょう。
また、サ高住のケアマネジャーは、入居者さんが介護保険を利用する前の段階から、入居者さん本人やご家族と信頼関係や、現状の把握ができていることがあります。一般的な居宅ケアマネに比べ、ケアマネジメントがしやすいメリットがありますが、多様な事例に対応するスキルが身につきにくいという面もあるようです。
先述のとおり、基本的に介護型で働くサ高住のケアマネジャーは、施設ケアマネとして勤務します。
施設ケアマネについては、「施設ケアマネとは?役割の違いから求人の探し方まで詳しく解説!」を参考にしてみてください。
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サ高住におけるケアマネジャーの配置基準
サ高住の人員配置基準は、一般型と介護型で異なります。
厚生労働省の「サービス付き高齢者向け住宅について」によると、一般型の場合、日中を通して以下のいずれかの資格を持つ「ケアの専門家」の常駐が必要です。
- 社会福祉法人・医療法人・指定居宅サービス事業所などの職員
- 介護職員初任者研修修了者
- 医師
- 看護師
- 介護福祉士
- 社会福祉士
- ケアマネジャー
一般型では、ケアマネジャーの配置は必須ではありません。ケアマネジャーがいないサ高住の入居者さんが介護保険を利用する場合は、外部の居宅介護支援事業所を利用することになります。
一方で介護型の場合、厚生労働省の「特定施設入居者生活介護・地域密着型特定施設入居者生活介護(改定の方向性)(p.16)」にあるように、利用者さん100人に対して1人以上、ケアマネジャーの配置が必要です。
出典
厚生労働省「サービス付き高齢者向け住宅について」(2025年9月3日)
厚生労働省「第231回社会保障審議会介護給付費分科会資料」(2025年9月3日)
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サ高住のケアマネジャーの求人例
ここでは、サ高住のケアマネジャーの求人例をご紹介します。施設によって仕事内容や福利厚生が違ったり、地域によって給与相場が異なったりするので、一例としてご覧ください。
仕事内容:サービス付き高齢者向け住宅におけるケアマネジャー業務全般
勤務地:東京都
雇用形態:正社員
勤務時間:午前9時~午後6時(休憩1時間)
給与:月収26万円~
休日・休暇:年間休日115日(シフト制)
必須資格:ケアマネジャー(介護支援専門員)
福利厚生:通勤手当(上限5万円)、賞与年2回(前年度実績2ヶ月分)
先述のとおり、サ高住のケアマネジャーは日勤のみのところが多いようですが、職場によっては夜勤があることもあります。休日は、土日休みのところもあれば、シフト制の職場もあるため、転職前の確認が大切です。
介護型のサ高住では、施設ケアマネとしてサ高住の入居者さんのみを担当する職場もあれば、居宅介護支援事業所として入居さんに加えて外部の利用者さんまで担当する場合もあります。事前に入居者さんと入居者さん以外の対応比率を確認しておくと、働き方をイメージしやすいかもしれません。
ケアマネジャーの働き方については、「ケアマネジャーの働き方を解説!勤務時間は長い?休める?仕事内容も紹介」の記事にまとめているので、あわせてチェックしてみてください。
サ高住のケアマネジャーについてよくある質問
ここでは、サ高住のケアマネジャーについてよくある質問に回答します。「人員配置や兼務について知りたい」「入居者さんとケアマネの関係性が気になる」という方は、ぜひご一読ください。
サ高住のケアマネはほかの仕事を兼務できるの?
サ高住のケアマネは、施設におけるケアマネ業務以外の仕事や、併設事業所の介護業務・管理業務などを兼務できる可能性があります。兼務の細かいルールは自治体によって異なるので、事前に確認しましょう。基本的には、それぞれの業務に支障が出ないことが条件です。
サ高住にケアマネがいないこともある?
一般型サ高住にはケアマネの配置義務がないため、ケアマネがいないこともあります。しかし、介護保険制度の「特定施設入居者生活介護」に分類される介護型のサ高住には、ケアマネを配置しなければなりません。基本的に、介護サービスを利用する方のケアプラン作成が必要な事業所には、ケアマネの配置義務があるようです。
なお、サ高住は原則として、日中は介護職員や福祉の有資格者などの「ケアの専門家」を常駐させる必要があります。ケアマネがサ高住で働く場合、ケアの専門家や、併設事業所の居宅ケアマネとして働くことになるでしょう。
詳しくは、この記事の「サ高住におけるケアマネジャーの配置基準」をご覧ください。
サ高住のケアマネは変更できますか?
サ高住の入居者さんが「ケアマネと合わない」と感じた場合、ケアマネを変更することは可能です。介護保険制度を利用する方には、サービスを選ぶ権利があるので、どうしても合わないときは、ケアマネや居宅介護支援事業所を変更できます。ただし、些細なことですぐに入居者さんがケアマネを変更すると、必要なときにサービスを利用できないおそれも。可能であれば、ケアマネや事業所と入居者さんの間でしっかり相談したうえで、利用を継続するか変更するか決めるのが良いでしょう。
まとめ
サ高住とは、高齢者が安心して暮らせるように状況把握(安否確認)や生活相談のサービスを提供する施設をいいます。一般型と介護型の2種類に分類され、およそ9割は一般型です。
ケアマネジャーが一般型のサ高住で働く場合、ケアの専門家として入居者さんの相談援助などを行うか、併設事業所の居宅ケアマネとして働くことになります。介護型のサ高住で働く場合は、特定施設入居者生活介護の施設ケアマネという扱いです。
サ高住のケアマネジャーの仕事内容は、一般的なケアマネジャーと大きな違いはありません。まだ要介護認定を受けていない入居者さんに対応することが多いため、不安なく介護サービスを利用できるよう支援することが重要です。ケアプランを作成したら、内容をしっかり説明したうえで同意を得るようにしましょう。
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執筆者

「レバウェル介護」編集部
お役立ち情報制作チーム
介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点


