生活相談員の資格要件は?無資格や介護福祉士でもなれる?

介護の仕事介護の資格 2021年12月21日
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「生活相談員に資格は必要?」と気になる方も多いでしょう。生活相談員は介護施設や事業所で、窓口業務を担当する職種。ゆくゆくはケアマネージャーや施設長を目指せるため、介護業界でキャリアアップが可能です。この記事では、生活相談員に必要な資格やスキル、主な就職先を解説します。「生活相談員として活躍したい」という方は、ぜひご一読ください。

目次

生活相談員とは

生活相談員とは、介護施設でサービスの契約手続きを行ったり、利用者さまやご家族の相談に乗ったりする職種です。職種の一つであり、資格名ではありません。利用者さまが適切なサービスを受けられるよう、行政機関やケアマネージャーと連携・調整を行う重要な役割を持っています。

仕事内容

生活相談員の主な業務は、利用者さまやご家族へのサービス説明、契約に関する調整や手続きなどです。サービス開始後は利用者さまの主治医やケアマネージャー、地域の機関と連携を取り、問題点があれば改善策を考えます。また、勉強会の企画や実施といった施設の人材育成に携わることもあるでしょう。生活相談員の具体的な仕事内容は、「デイサービスの生活相談員とは?仕事内容や向いている人を解説」でまとめているので、チェックしてみてください。

ケアマネージャーやサービス提供責任者との違い

ケアマネージャーの仕事内容はケアプランを作成することで、手続きや相談、調整を行う生活相談員とは役割が異なります。生活相談員とケアマネージャーの違いについては、「生活相談員とケアマネの違いとは?必要な資格・仕事内容などをご紹介!」で詳しく解説しているのでご一読ください。

また、サービス提供責任者(サ責)は、訪問介護サービスに関する責任者のことで、主な業務は訪問介護計画書の作成です。就業先は訪問介護事業所が多く、生活相談員とは職場も仕事内容も異なります。

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生活相談員の資格要件

生活相談員になるには、「社会福祉士」「精神保健福祉士」「社会福祉主事任用資格」のいずれかの資格が必要です。以下で各々の資格について説明しているので、生活相談員を目指す方は参考にしてみてください。

社会福祉士

社会福祉士とは、日常生活を送るのが困難な方に助言を行い、福祉・医療サービスと連携をとって援助する職業です。業務の担当範囲は保険や医療、児童福祉といった福祉分野全般。社会福祉士は国家資格であり、取得するには受験資格を得た後に試験に合格する必要があります。厚生労働省の「社会福祉士の資格取得方法」によると、受験資格を得る方法は以下の3つです。

福祉系大学ルート

福祉系大学ルートは以下の3つのいずれかです。

  • 福祉系大学等(4年)指定科目を履修
  • 福祉系短大等(3年)指定科目を履修+相談援助実務を1年経験
  • 福祉系短大等(2年)指定科目を履修+相談援助実務を2年経験

短期養成施設ルート

短期養成資施設ルートは、以下の4つのいずれかです。

  • 福祉系大学等(4年)基礎科目履修+社会福祉士短期養成施設等6ヶ月以上
  • 福祉系短大等(3年)基礎科目履修+実務経験1年+社会福祉士短期養成施設等6ヶ月以上
  • 福祉系短大等(2年)基礎科目履修+実務経験2年+社会福祉士短期養成施設等6ヶ月以上
  • 社会福祉主事養成機関+実務経験2年+社会福祉士短期養成施設等6ヶ月以上
  • 児童福祉司などで実務経験4年+社会福祉士短期養成施設等6ヶ月以上

一般養成施設ルート

一般養成施設ルートは、以下の4つのいずれかです。

  • 一般大学(4年)+社会福祉士一般養成施設等1年以上
  • 一般短大等(3年)+実務経験1年+社会福祉士一般養成施設等1年以上
  • 一般短大等(2年)+実務経験2年+社会福祉士一般養成施設等1年以上
  • 相談援助実務4年+社会福祉士一般養成施設等1年以上

厚生労働省の「社会福祉士の概要について」によると、試験は年に1回開催され、出題範囲は社会調査の基礎や保健医療サービスなど全19科目です。

厚生労働省 
社会福祉士の資格取得方法
社会福祉士の概要について(2021年12月20日)

精神保健福祉士

精神保健福祉士は国家資格であり、精神的な障がいのある方に対して助言や指導、訓練などを行うものです。厚生労働省の「精神保健福祉士について」によると、受験資格を得る方法は複数あります。以下はその一部です。

  • 保健福祉系大学等(4年)指定科目履修
  • 保健福祉系大学等(2~3年)指定科目履修+実務経験(1~2年)
  • 福祉系大学等で基礎科目履修+短期養成施設等(6ヶ月)
  • 社会福祉士の資格取得+短期養成施設等(6ヶ月)
  • 一般系大学(4年)+一般養成施設等(1年)

上記のように、精神保健福祉士になるには「社会福祉士の資格取得後に短期養成施設に通う」という方法があり、社会人でも目指せる資格といえます。

厚生労働省 精神保健福祉士について(2021年12月20日)

社会福祉主事任用資格

社会福祉主事任用資格は、市町村で社会福祉による支援を行うための資格です。社会福祉主事の業務は生活保護申請の受付や、生活保護者の家庭を訪問、生活状況のチェックなど。社会福祉主事になるには、社会福祉主事任用資格を取得し、公務員試験に合格する必要があります。

厚生労働省の「社会福祉主事任用資格の取得方法」によると、社会福祉主事任用資格は、通信教育や大学、養成機関にて特定の科目を履修することで取得が可能。以下に具体的な取得方法をまとめました。

  • 大学もしくは短期大学で厚生労働大臣の指定科目から3科目以上修めて卒業
  • 特定の通信教育課程(1年)を修了
  • 養成機関(1〜4年)で指定の科目を修めて卒業
  • 都道府県等が実施する講習会で指定の科目を修める
  • 社会福祉士もしくは精神保健福祉士になる

履修科目は社会福祉行政論や老人福祉論、児童福祉論などがあり、社会福祉にまつわるあらゆる知識が身につくものです。

厚生労働省 会福祉主事任用資格の取得方法(2021年12月20日)

資格がないと生活相談員にはなれない?

前述のとおり生活相談員になるには、社会福祉士を含む3つの資格のうちいずれかを有していることが資格要件と述べましたが、実際は都道府県や自治体によって要件が異なる場合があります。

自治体によって必要な資格が異なることがある

自治体によっては、介護福祉士の資格保有者や介護施設の施設長経験者でも、生活相談員として働けることがあります。一定の実務経験があれば、無資格でなれることも。生活相談員を目指している方は、自治体ごとの資格要件をチェックしてみてください。

必要な資格が異なる自治体の例

以下では、いくつかの自治体を例に挙げ、資格要件についてまとめました。

北海道(札幌市)

北海道札幌市の生活相談員の資格要件は、以下のいずれかです。

  • 介護福祉士
  • 介護支援専門員

札幌市 生活相談員の資格要件について(2021年12月20日)

東京都

東京都福祉保健局によると、東京都の生活相談員の資格要件は以下のいずれです。

  • 介護支援専門員
  • 特別養護老人ホームで介護の提供に係る計画の作成に関する実務経験が1年以上ある
  • 老人福祉施設の施設長をしていた経験がある
  • 介護福祉士の資格を有し特定の施設や事業所で介護に関する実務経験が1年以上ある

東京都福祉保健局 短期入所生活介護・介護予防短期入所生活介護(新規に指定を受けたい方へ) (2021年12月20日)

神奈川県(川崎市)

指定介護老人福祉施設及び指定通所介護事業所における生活相談員の資格要件について」によると、神奈川県川崎市の生活相談員の資格要件は、以下のいずれかになります。

  • 社会福祉法第19条第1項各号のいずれかに該当する者
  • 介護福祉士
  • 介護支援専門員
  • 介護保険施設又は通所系サービス事業所で2年以上の常勤勤務

川崎市 生活相談員の資格要件について(2021年12月20日)

千葉県

千葉県の生活相談員の資格要件は、以下2つのいずれかです。

  • 介護福祉士
  • 介護支援専門員

千葉県 生活相談員の資格要件について(2021年12月20日)

大阪府

大阪府の生活相談員の資格要件は、以下のいずれかです。

  • 社会福祉主事
  • 社会福祉士
  • 精神保健福祉士 
  • 介護福祉士
  • 介護支援専門員

大阪府 通所介護等における生活相談員の資格要件について(2021年12月20日)

生活相談員に必要なスキル

生活相談員の業務には、「利用者さまやご家族との面談」「職員や自治体関係者との連携」などがあるため、コミュニケーションスキルが求められます。日頃から周囲との対話を大切にし、関係性を深めることが重要です。

また、生活相談員は職員研修や勉強会の企画、実習生の受け入れ対応なども行うので、人材教育のスキルも必要でしょう。生活相談員の業務は介護サービスに関する相談や契約、職員の育成など幅広く、多角的な視点を持つことが求められます。

生活相談員として働く魅力

生活相談員として働く魅力は、施設と利用者さま、地域をつなぐ重要な役割を持てることです。ケアプランの作成には直接関わらないものの、相談や調整といった自身の業務が直接利用者さまへのより良いサービス提供につながるため、やりがいも感じられるでしょう。また、生活相談員として働きながら施設長を目指せることも、魅力の一つといえます。

生活相談員が働ける施設

生活相談員として働ける施設は、デイサービスから介護老人保健施設までさまざまです。そのため、自分のライフスタイルに合わせて検討できるでしょう。

デイサービス

デイサービスは、日帰りで食事や入浴、レクリエーション、機能訓練を行う介護サービスです。利用者さまの社会的孤立感の解消や心身機能の維持、ご家族の介護負担の軽減を目的としています。厚生労働省の資料によると、生活相談員の配置基準は、原則として常勤1名以上です。

厚生労働省 第193回社会保障審議会介護給付費分科会(web会議)資料(2021年12月20日)

介護老人福祉施設(特養)

特養は、自宅で生活を送ることが難しい方に身体介護や生活援助・機能訓練・健康管理などを提供する施設です。多床室や従来型個室、ユニット型、ユニット型個室といった複数の種類があるのが特徴。厚生労働省の資料によると、生活相談員の配置基準は、利用者さま100名につき常勤1名以上と定められています。

厚生労働省 第190回社会保障審議会介護給付費分科会(web会議)資料(2021年12月20日)

介護付き有料老人ホーム

介護付有料老人ホームは、都道府県から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けている介護施設です。身体介護や生活援助、機能訓練だけでなく、独自のレクリエーションや充実したアクティビティを提供しています。サービス提供の形式は、「施設の職員が介護を行う一般型」もしくは「外部事業所が介護を行う外部サービス利用型」の2種類です。厚生労働省の資料によると、生活相談員は、利用者さま100名につき常勤1人以上の配置が定められています。

厚生労働省 第193回社会保障審議会介護給付費分科会(web会議)資料(2021年12月20日)

まとめ

生活相談員になるには、一般的に「社会福祉士」「精神保健福祉士」「社会福祉主事任用資格」のいずれかが必要です。ただし、自治体によって資格要件が異なる場合があり、無資格でもなれる可能性もあります。一定の実務経験でなれる場合もあるため、働きながら目指す方は就業先の自治体の規約を確認してみましょう。

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