
この記事のまとめ
- 介護福祉士とは、介護に関する高い専門性があることを証明する国家資格
- 介護福祉士になるには、受験資格を満たして国家試験に合格する必要がある
- 介護福祉士の資格を持っていると、介護業界の転職で高く評価される
「介護福祉士とはどんな資格なの?」と気になる方もいるのではないでしょうか。介護福祉士とは、介護分野で唯一の国家資格で、取得すると介護に関する高い専門性を証明できます。この記事では、介護福祉士の定義や介護士との違い、資格取得の方法を解説。介護福祉士国家試験の概要や資格保有者の体験談、介護福祉士の転職市場での評価も紹介するので、資格取得に興味がある方はぜひ読んでみてください。
介護業界で働く職種一覧!仕事内容や必要な資格、給与をご紹介目次
介護福祉士とはわかりやすくいうとどんな資格?
介護福祉士は、1987年(昭和62年)に制定された「社会福祉士及び介護福祉士法」に基づく国家資格です。「名称独占資格」であり、有資格者以外が「介護福祉士」を名乗ることは法律で禁じられています。
介護福祉士の法律上の定義
介護福祉士は「社会福祉士及び介護福祉士法第2条第2項」において、以下のように定義されています。
この法律において「介護福祉士」とは、第四十二条第一項の登録を受け、介護福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもつて、身体上又は精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある者につき心身の状況に応じた介護(喀痰吸引その他のその者が日常生活を営むのに必要な行為であつて、医師の指示の下に行われるもの(厚生労働省令で定めるものに限る。以下「喀痰吸引等」という。)を含む。)を行い、並びにその者及びその介護者に対して介護に関する指導を行うこと(以下「介護等」という。)を業とする者をいう。
引用:e-Gov法令検索「社会福祉士及び介護福祉士法第2条第2項」
つまり、介護福祉士は、日常生活上の支援を必要とする方に介護サービスを提供する「介護のプロフェッショナル」といえます。介護職員を指導したり、介護が必要な方のご家族に助言を行ったりするのも業務の一環です。
出典
e-Gov法令検索「社会福祉士及び介護福祉士法」(2026年8月10日)
介護福祉士と介護士との違い
介護福祉士と介護士との大きな違いは、国家資格を持っているかという「資格の有無」と「現場で果たす役割」にあります。「介護士(介護職員)」は介護に携わる職員全員を指す一般的な呼び名で、特別な資格を必須とするものではありません。
これに対して、介護福祉士を名乗るには資格が必要です。さらに、介護福祉士は現場で介護業務を行うだけではなく、高い専門性を活かしてリーダーとして介護職員をまとめたり、教育を担当したりする役割もあります。
詳しくは「介護福祉士と介護士の違いを解説!仕事内容や必要な資格、給料を徹底比較」の記事で扱っているので、チェックしてみてください。
今の職場に満足していますか?
▼関連記事
介護福祉士に求められる役割とは?資格や専門性は仕事にどう活きる?
介護福祉士とはどんな仕事?仕事内容を解説
介護福祉士の主な仕事内容は、身体介護や生活援助、利用者さんやご家族の相談対応、ほかの介護職員の指導・マネジメントです。以下でそれぞれの仕事内容を詳しく解説します。
身体介護
身体介護とは、食事介助、入浴介助、排泄介助、更衣介助、移乗・移動介助、体位変換など、利用者さんの身体に直接触れて行う介護業務を指します。単にできないことを手伝うだけではなく、利用者さんが残存能力を活かして役割を持って生活できるよう、声掛けをしながら横で見守ることも重要です。
生活援助
生活援助とは、居室の掃除、洗濯、調理、買い物代行など、利用者さんの身体に触れずに日常的な家事をサポートする業務です。家事代行とは異なり、介護の視点で利用者さんと関わりながら生活をサポートすることを目的としています。
そのため、訪問介護における生活援助では、同居する家族の分の家事は基本的には行えません。同居家族が代わりに対応できる場合、生活援助のサービスの利用自体が認められないこともあります。
利用者さんやご家族の相談対応
利用者さん本人やご家族からの相談に対応するのも、介護福祉士の仕事です。利用者さんは、「自分で歩けなくなって情けない」「排泄までお世話になって恥ずかしい」といったネガティブな発言をする場合もあるので、気持ちに寄り添った声掛けをすることが重要になります。ご家族からは、介護保険サービスの利用や、ケアの方法についてなどの相談を受けることがあるでしょう。
介護福祉士は、必要に応じてアドバイスをしたり、ケアマネジャーや医療職と連携したりして、利用者さんの生活課題の解決に取り組みます。
ほかの介護職員の指導・マネジメント
介護福祉士の有資格者は、ユニットリーダーや介護主任として、ほかの介護職員の指導やマネジメントを行うこともあります。
公益財団法人 社会福祉振興・試験センターの「介護福祉士就労状況結果報告書(p.48)」によると、介護福祉士として現場をまとめる役職に就く方は少なくありません。
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)の介護福祉士の20.6%、特定施設入居者生活介護(介護付き有料老人ホームなど)では17.0%が、主任・部門長もしくはユニットリーダー・サブリーダーのポジションに就いています。
出典
公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「[資格登録]令和2年度就労状況調査結果」(2026年8月10日)
▼関連記事
介護福祉士の仕事内容とは?介護職員との違いや資格の活かし方をご紹介
介護福祉士の1日のスケジュール例
ここでは、有料老人ホームで働く介護福祉士における、日勤の1日のスケジュール例を紹介します。「介護福祉士はどんな1日を過ごしているの?」と気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。
介護福祉士の1日のスケジュール
8:30
出勤、夜勤スタッフからの引き継ぎ、朝食の食事介助・片付け
9:00
バイタルチェック、排泄介助
10:00
清掃、見守り
11:30
昼食の準備、食事介助
13:00
休憩
14:00
入浴介助
16:00
レクリエーション、排泄介助
17:00
夜勤スタッフへの申し送り、介護記録の記入
17:30
退勤
有料老人ホームなどの入居型の施設では、今回紹介した日勤のほかにも夜勤や早番、遅番などのシフトがあり、24時間体制で介護サービスを提供しています。上記のスケジュールはあくまで一例で、実際の業務の流れは施設や利用者さんの状況によって異なるので、参考程度にご覧ください。
介護福祉士の資格を取得する方法
介護福祉士を名乗って働くには、介護福祉士国家試験に合格して資格登録を行う必要があります。試験を受験するまでの流れや資格登録の手続きについて、以下にまとめました。
介護福祉士国家試験の受験資格を満たす
介護福祉士国家試験を受けるには、下記のいずれかの方法で受験資格を満たさなくてはいけません。

介護福祉士になるルートは、「実務経験ルート」「福祉系高校ルート」「養成施設ルート」「EPAルート」の4つです。それぞれのルートについて詳しく見ていきましょう。
実務経験ルート
「介護福祉士実務者研修の修了」と「介護業務の実務経験3年以上かつ従事日数540日以上」の2つの条件を満たすことで、介護福祉士国家試験の受験資格を得られます。働きながら資格を取得する場合、この実務経験ルートを選ぶ方が多いようです。
実務者研修については「介護福祉士実務者研修とはどんな資格?取得のメリットや費用の目安を解説!」の記事で解説しているので、ぜひご一読ください。
養成施設ルート
高校卒業後に介護福祉士養成施設を卒業し、受験資格を得るルートもあります。基本的な履修期間は2年以上ですが、福祉系大学等・社会福祉士養成施設等・保育士養成施設等の卒業者は1年以上です。介護福祉士を目指す学生の方や、集中して資格取得に取り組みたい方は、この養成施設ルートも視野に入るでしょう。
福祉系高校ルート
福祉系の高校を卒業することで、介護福祉士国家試験を受験するルートもあります。介護福祉士を目指す中学生以下の方や高校への通学を検討している方は、この福祉系高校ルートも選択肢に入れると良いかもしれません。
EPA(経済連携協定)ルート
EPA(経済連携協定)ルートは、インドネシア・フィリピン・ベトナムから来日した介護福祉士候補者が、日本の介護施設で働きながら資格取得を目指すルートです。 現場で実務経験を3年以上積みながら言葉や文化の壁を乗り越え、日本の受験生と同じハイレベルな国家試験に挑むことになります。
介護福祉士の受験資格を得るそれぞれのルートについては、「介護福祉士の受験資格を得るルートを解説!必要な実務経験や試験概要は?」で解説しているので、取得を目指す方はあわせてご覧ください。
介護福祉士国家試験に申し込む
介護福祉士国家試験の申し込み期間は、例年7月下旬〜9月上旬ごろです。申し込み時点で受験資格を満たしていなくても、その年度の3月31日までに受験資格を満たす見込みがあれば申し込めるので、いつ受験できるか確認しておくと良いでしょう。
なお、2026年度(第39回)介護福祉士国家試験より、申し込み方法が大幅に変わりました。以前は受験の手引を取り寄せて郵送で申し込み手続きを行っていましたが、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターの「介護福祉士国家試験」から申し込むようになっています。
介護福祉士国家試験に合格する
介護福祉士国家試験は、例年1月下旬ごろに行われます。合格発表は例年3月下旬ごろです。
公益財団法人 社会福祉振興・試験センターの「介護福祉士国家試験」を参照すると、第39回介護福祉士国家試験は、2027年1月31日(日)に行われます。
2027年3月23日(火)にWebサイトで合格者の発表があり、2027年3月26日(金)から結果通知が発送される予定です。
介護福祉士国家試験の合格発表については「介護福祉士国家試験の合格発表はいつ?日程や登録手続き、合格基準も解説」でも扱っています。
介護福祉士の資格登録をする
国家試験に合格しただけでは、まだ「介護福祉士」を名乗ることも、介護福祉士として業務に従事することもできません。公益財団法人 社会福祉振興・試験センターへの登録申請手続きが完了し、手元に「介護福祉士登録証」が届くことで初めて、介護福祉士を名乗って業務に従事できるようになります。
資格登録の手続きについては、「介護福祉士国家試験に合格したら手続きが必要?資格登録申請の流れを解説」の記事で解説しているので、詳しく知りたい方は読んでみてください。
出典
公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「介護福祉士国家試験」(2026年8月10日)
介護福祉士国家試験の概要
ここでは、介護福祉士国家試験の日程や受験費用、難易度などを解説します。
介護福祉士国家試験の日程・場所
先述のとおり、第39回介護福祉士国家試験は2027年1月31日(日)に行われる予定です。試験地は下記の35都道府県で、試験を受ける都道府県は受験申し込みの際に選べます。
詳しくは「2026年度の介護福祉士国家試験の会場は?合格発表の日程や受験の注意点」の記事で紹介しているので、確認してみてください。
出典
公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「介護福祉士国家試験」(2026年8月10日)
介護福祉士国家試験の出題内容・合格基準
介護福祉士国家試験はマークシート方式による筆記試験で、五肢択一を基本とする選択式で出題されます。出題範囲は11科目群(13科目)で、出題数は125問。試験は「午前10時~11時45分」と「午後1時40分~3時35分」の2部構成です。
また、出題科目は3パートに分類されており、午前中は60問のAパート、午後はBパート45問とCパート20問が出題されます。
公益財団法人 社会福祉振興・試験センターの「[介護福祉士国家試験]合格基準」によると、出題科目とパート分けは以下のとおりです。
| パート | 試験科目群 |
| Aパート | 人間の尊厳と自立、介護の基本 |
| Aパート | 社会の理解 |
| Aパート | 人間関係とコミュニケーション、コミュニケーション技術 |
| Aパート | 生活支援技術 |
| Bパート | こころとからだのしくみ |
| Bパート | 発達と老化の理解 |
| Bパート | 認知症の理解 |
| Bパート | 障害の理解 |
| Bパート | 医療的ケア |
| Cパート | 介護過程 |
| Cパート | 総合問題 |
参考:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「[介護福祉士国家試験]合格基準」
介護福祉士国家試験の合格基準は、総得点の60%を基準に難易度に応じて補正される、その年の合格基準点を満たすことです。また、上記の11科目群すべてで得点することも条件となります。
ただし、介護福祉士国家試験を再受験する場合、パート合格が適用される可能性があるでしょう。パート合格とは、A・B・Cパートごとに合否を判定する仕組みで、試験結果をもとに各パートの合格基準点が決定されます。初回は全パートを受験し、合格基準を満たせなかった場合、パート合格の判定が行われる流れです。
合格したパートは、翌年・翌々年の最大2年間受験の免除を受けられるので、再受験による合格を目指しやすくなったといえます。パート合格の制度は、働きながら受験する社会人や、日本語と介護の勉強を両立する外国人が合格を目指しやすいよう、第38回(2025年度)の介護福祉士国家試験から導入されました。
パート合格については「介護福祉士国家試験のパート合格とは?制度の仕組みやメリットを解説」の記事で詳しく解説しているので、気になる方は読んでみてください。
出典
公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「[介護福祉士国家試験]パート合格(合格パートの受験免除)のお知らせ」(2026年8月10日)
公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「[介護福祉士国家試験]合格基準」(2026年8月10日)
介護福祉士の資格取得にかかる費用
介護福祉士の資格取得にかかる費用は、「受験資格を得るための通学・研修受講の費用」と「受験・登録に必要な費用」の2つに分けられます。2027年1月に実施される第39回介護福祉士国家試験における、受験手数料と登録費用は以下のとおりです。
- 介護福祉士国家試験の受験手数料:2万510円(+払込手数料)
- 介護福祉士国家資格の登録費用:1万2,320円(登録免許税9,000円+登録手数料3,320円)
受験手続きをして資格登録を完了させるまでの手続きで、3万3,000円程度必要です。また、受験会場までの交通費や参考書の教材費などの出費もあるでしょう。
このほか、受験資格を得るためには通学や研修受講が必要なので、その分の費用もかかります。職場の資格取得支援制度や自治体の補助金などで費用負担を減らせることがあるので、受験の際は利用できる制度がないか調べてみてくださいね。
「介護福祉士の資格取得にかかる費用は?受験料や実務者研修の受講料金を解説」では、介護福祉士の取得に必要な費用を受験ルート別に解説しています。
出典
公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「[介護福祉士国家試験]」(2026年8月10日)
公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「[資格登録]新規登録の申請手続き」(2026年8月10日)
介護福祉士国家試験の合格率・難易度
厚生労働省の「介護福祉士国家試験の受験者・合格者・合格率の推移」によると、第29回~第38回の介護福祉士国家試験の合格率は以下のとおりです。

参考:厚生労働省「介護福祉士国家試験の受験者・合格者・合格率の推移」
2026年1月に実施された第38回介護福祉士国家試験は、受験者数7万8,469人、合格者数5万4,987人で、合格率は70.1%でした。近年の合格率は70~80%台と高く、国家資格としては比較的合格を目指しやすい難易度といえます。
レバウェル介護(旧 きらケア)が介護福祉士179人に実施したアンケートの「資格取得の難易度はどのように感じましたか?」という質問に対する回答は、下記のとおりです。

介護福祉士の資格取得の難易度を「簡単だった」もしくは「そこそこ簡単だった」と答えた方は36.8%です。一方で、全体の28.5%の人が「そこそこ難しかった」または「難しかった」と回答しています。さらに、最多の回答は「どちらとも言えない(34.6%)」でした。
試験の合格率は比較的高いものの、介護福祉士の取得をどの程度難しいと感じるかは人それぞれです。介護福祉士になるには、受験資格を満たしたうえで専門的な学習を継続する必要があるため、計画性や目的意識が求められるでしょう。
出典
厚生労働省「第38回介護福祉士国家試験合格発表について」(2026年8月10日)
介護福祉士の資格を取得した人のデータ
介護福祉士を目指す方にとって、「実際に合格した先輩たちはどのように仕事と両立させ、何年目で合格できたのか」というリアルなデータは最も知りたい情報ではないでしょうか。ここでは、レバウェル介護(旧 きらケア)が介護福祉士179人に実施したアンケートの内容をもとに、合格のための勉強方法や勉強の開始時期を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
介護福祉士の資格を取得したときの経験年数
「介護職になって何年目で介護福祉士を取得しましたか?」の質問に対する回答は以下のとおりです。

「3年目」「4年目」と回答した方が合わせて50.9%と、半数以上を占めました。多くの人が「実務経験3年以上」という実務経験ルートの資格要件を満たすころに受験していると読み取れます。
介護福祉士国家試験を受験したルート
「介護福祉士の受験資格はどの方法で取得しましたか?」の質問に対する回答は下記のとおりです。

「介護福祉士実務者研修+実務経験3年以上」の実務経験ルートで取得した方が65.4%と最多でした。現場でコツコツと経験を積んだり、実務者研修を取得したりすることで受験資格を得ている方が多いのは、働きながら介護福祉士を目指す方にとっては心強い情報ではないでしょうか。
介護福祉士国家試験に合格するための勉強法
「試験のために実践した勉強方法を教えてください(複数回答可)」に対する回答は以下のとおりです。

合格のために実践した勉強方法としては、問題集や過去問、参考書、模試を活用する方が多いようです。過去問は、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターの「[介護福祉士国家試験]過去の試験問題」から確認できます。
なお、介護福祉士国家試験の勉強に資格スクールを利用した方の割合は、30.7%で少数派でした。独学のメリットは自分のペースで勉強できることで、通学のメリットは効率的に学べる環境があることです。自身の性格や学習スタイルを踏まえて、勉強方法を選ぶと良いでしょう。
介護福祉士の資格を独学で取得できるかについては「介護福祉士の資格は独学で取得できる?受験対策と学習期間とは」で解説しています。
出典
公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「[介護福祉士国家試験]過去の試験問題」(2026年8月10日)
▼関連記事
介護福祉士国家試験の勉強方法とは?効率の良い受験対策と合格するコツ
介護福祉士国家試験に向けた学習のスタイル
「学習スタイルとして近いものはどちらでしたか?」に対する回答は以下のとおりです。

学習スタイルは「毎日のスキマ時間でコツコツ勉強した」「休日・勤務日問わず時間を見つけて勉強した」の回答が多く、時間をやりくりして勉強した人が多いようです。
介護福祉士国家試験の勉強の開始時期
「試験対策の勉強はいつから開始しましたか?」に対する回答は下記のとおりです。

介護福祉士国家試験に合格した方の約7割が、試験の3ヶ月~1年前から余裕を持って受験対策を開始していることが分かります。合格を目指すには、早めの段階から着実に勉強することが重要です。
介護福祉士国家試験の受験回数
「合格するまで何回受験しましたか?」に対する回答は以下のとおりです。

合格までの受験回数は、1回と答えた人が83.2%と最多です。2回が11.7%、3回が3.4%で、4回以上が1.7%でした。もしも1回で合格できなかったとしても、現在はパート合格すれば不合格パートのみを再受験できるので、以前よりも再受験・合格のハードルは下がっています。
アンケート結果から、多くの合格者が仕事と両立しながら毎日のスキマ時間でコツコツ勉強し、計画的に準備を進めて国家試験の一発合格をつかみ取っていることが分かります。
介護福祉士の合格を目指すためには、およそ半年~1年以上前から準備を始め、過去問や問題集を中心に受験対策をすると良いでしょう。合格者の体験談を参考にして、ぜひ介護福祉士の資格取得に挑戦してみてくださいね。
▼関連記事
介護福祉士国家試験は過去問だけで受かる?試験対策のポイントを解説
介護福祉士国家試験の内容が覚えられないときの勉強方法を解説!
国家資格「介護福祉士」の転職市場での評価
介護福祉士の資格を保有している求職者は、介護業界の転職市場において有利に選考が進みやすいようです。また、初任者研修といったほかの初級資格を持つ求職者や無資格者と比較すると、給与交渉に応じてもらいやすい傾向にあります。
以下で、介護福祉士が転職市場での評価が高い理由を解説するので、参考にしてみてください。
介護報酬の「加算」取得要件に該当する
介護福祉士を配置することで、介護報酬の「加算」取得要件を満たせるのも、介護福祉士が転職市場で高く評価される理由です。
厚生労働省の「訪問介護(p.7)」によると、訪問介護では介護福祉士の配置により、特定事業所加算の取得・処遇改善加算の上位区分の取得につながります。
また、同省の「介護老人福祉施設・地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護(p.6)」によれば、特別養護老人ホームなどの介護施設では、介護福祉士の配置割合に応じて、サービス提供体制強化加算の取得や処遇改善加算の上位区分の取得が可能です。
つまり、介護福祉士を積極的に採用することで、事業所へ入る介護報酬が増加します。さらに、介護福祉士の持つスキルにより、質の高いサービスの提供が実現できるため、「介護福祉士の資格を要件とする求人」や「介護福祉士の待遇が良い事業所」は少なくありません。
出典
厚生労働省「第259回社会保障審議会介護給付費分科会(web会議)資料」(2026年8月10日)
厚生労働省「第260回社会保障審議会介護給付費分科会(web会議)資料」(2026年8月10日)
サービス提供責任者などの職種の任用要件を満たせる
介護福祉士の資格があると、訪問介護のサービス提供責任者の要件を満たせるため、訪問介護事業所では特に高い需要があると考えられます。自治体によっては、デイサービスや特別養護老人ホームの生活相談員の要件の一つとして、介護福祉士を設定している場合もあり、施設でも需要が高いでしょう。
さらに、法人が介護主任や管理者を任用する際に、介護福祉士を要件とすることは珍しくありません。介護福祉士の資格があると、相談対応や教育などの専門的な仕事を任せられると考え、積極的に採用する施設も多いようです。
即戦力としてスキルや経験が評価される
介護福祉士を持っていることで、「現場経験や介護の基本知識・技術が身についている」ことの客観的な証明になります。
受け入れる施設のスタッフにとっても、一から指導する必要がある無資格者と比較して、「教育コストを大幅に抑えられる」「即戦力として活躍が期待できる」という安心感があり、面接・採用がスムーズに進みやすいようです。
介護の仕事に対する熱意が伝わる
「国家資格を取って介護の仕事を長く頑張りたい」という熱意が伝わるのも、介護福祉士が転職市場で高く評価される理由の一つです。
介護福祉士の受験資格を得るためには、通学や研修の受講、実務経験を積むことなどが必要になります。さらに、国家試験受験のために勉強して合格しなければいけません。特に、働きながら受験勉強をして合格するのは、向上心がないと難しいでしょう。
採用においても、介護の仕事に対する熱意や継続的に努力するまじめな姿勢は、間違いなくポジティブに評価されます。
今の職場に満足していますか?
介護福祉士の活躍する職場
介護福祉士は、介護施設や介護事業所のほか、障害者支援施設や医療現場などでも幅広く活躍しています。主な職場を以下にまとめました。
- 特別養護老人ホーム(特養)
- 介護老人保健施設(老健)
- 有料老人ホーム
- グループホーム
- デイサービス
- 訪問介護事業所
- 障害者支援施設
- 病院
介護福祉士は、自宅で介護サービスを利用する人や、施設で暮らす人、病院で医療を受けている人など、さまざまな方の生活を支援しています。
介護福祉士の職場について詳しく知りたい方は、「介護福祉士の働く場所は?現場以外の就職先を含めて解説」の記事で、それぞれ仕事の違いをチェックしてみてくださいね。
介護福祉士の資格を取得するメリット
国家資格である介護福祉士を取得すると、スキルが身についたり給与が上がったりするメリットがあります。以下で、介護福祉士を取得するメリットを体験談付きで紹介するので、ぜひ参考にしてください。
介護・福祉の専門知識やスキルが身につく
研修の受講・通学や試験勉強など、資格を取得する過程で介護に関する専門的な知識やスキルを習得できます。介護の現場で働いているだけでは身につきにくい、介護計画の作成や医療との連携に必要な知識、介護保険制度の仕組みなどを学べるのもメリットです。
レバウェル介護(旧 きらケア)が介護福祉士を取得した方を対象に行ったアンケートでも、介護福祉士の資格を取得して良かったこととして、下記のような声が挙がっています。
専門的な技術を身につけることで、気持ちの面でも余裕が生まれ、確信を持ってケアにあたれるようになりました。また、理論を知ったうえで介護ができるようになったことで、周囲からの信頼が厚くなりました
給料が上がる可能性がある
厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.161)」によると、介護職員の保有資格別の平均給与・平均年収は以下のとおりです。
| 保有資格 | 平均給与(月収) | 平均年収(平均給与×12) |
| 無資格 | 29万620円 | 348万7,440円 |
| 介護職員初任者研修 | 32万4,830円 | 389万7,960円 |
| 介護福祉士実務者研修 | 32万7,260円 | 392万7,120円 |
| 介護福祉士 | 35万50円 | 420万600円 |
| 介護支援専門員 (ケアマネジャー) | 38万8,080円 | 465万6,960円 |
| 社会福祉士 | 39万7,620円 | 477万1,440円 |
参考:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.161)」
常勤・月給制で働く無資格の介護職員の平均給与が29万620円なのに対し、介護福祉士の平均給与は35万50円でした。その差は月給で約6万円、年収換算で70万円以上です。
介護福祉士の給与は、入門資格である初任者研修の平均給与32万4,830円や実務者研修の32万7,260円と比較しても、高い水準であることが分かります。
レバウェル介護(旧 きらケア)が介護福祉士を取得した方を対象に行ったアンケートでも、介護福祉士の資格を取得するメリットとして「資格取得によって給与が上がった」という喜びの声が挙がっています。
介護福祉士の給料については「介護福祉士の平均年収はいくら?500万円稼げる?給与アップの方法も解説」でも説明しているので、ぜひご覧ください。
出典
厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」(2026年8月10日)
▼関連記事
介護福祉士の資格手当の相場は?取得すると給与がいくらアップするのか解説
首都圏限定!資格取得が無料!
転職活動しながら資格を取る資格取得のみでもOK!
レバウェル介護の資格スクールキャリアアップのチャンスが広がる
介護福祉士を取得すると、ユニットリーダーや介護主任、サービス提供責任者、生活相談員といった責任あるポスト・役職への登用チャンスが広がります。レバウェル介護(旧 きらケア)のアンケートでも、「資格取得によって生活相談員や管理職を目指せるようになった」という成果を報告する声がありました。
また、介護福祉士として実務経験を5年以上積むと、ケアマネジャー(介護支援専門員)といった上位資格の受験資格が得られることも大きなメリットです。アンケートでも「ケアマネジャーを目指すにあたり、資格取得のために勉強したことや、介護福祉士として現場で学んだことが役に立った」という意見があります。
介護福祉士の上位資格については「介護福祉士を持っていると取れる資格は?活かし方や取得難易度を解説」で説明しているので、ぜひご覧ください。
▶サービス提供責任者の求人一覧ページはこちら
▶ケアマネジャーの求人一覧ページはこちら
転職や就職で有利に働く
介護福祉士を取得すると、介護の専門的な知識・技術があることを証明できるため、転職や就職で有利になりやすいでしょう。選考の場において、「介護福祉士の資格を活かして貢献したい」と伝えられるのも強みです。
介護福祉士が転職市場で高く評価される件については、この記事の「国家資格「介護福祉士」の転職市場での評価」でも述べているので、確認してみてください。
レバウェル介護(旧 きらケア)が介護福祉士を取得した方を対象に行ったアンケートでも、介護福祉士の資格を取得したことによりメリットとして、下記のような意見が挙がっています。
引く手あまたな資格なので、年齢問わず働けて取得しておいて本当に良かったです。65歳になった現在においても、仕事に困ることは全くありません。資格がなければ今の職場で働くことはなかったと思います。
▼関連記事
介護福祉士は転職で有利に働く?資格を持つメリットと取得する方法を解説
今の職場に満足していますか?
介護福祉士のキャリアパス
ここでは、介護福祉士を取得する前のキャリアや、資格取得後のキャリアの選択肢を紹介します。

介護福祉士の資格は、一般的な介護職員のキャリアパスの上位に位置づけられています。無資格・未経験の方が介護の仕事を始める場合、まず「介護職員初任者研修」で介護の基礎を学び、次に実践的なスキルが身につく「介護福祉士実務者研修」を取得。その後、国家資格である「介護福祉士」の取得を目指すのが王道のルートです。
介護福祉士を取得した後は、管理職の道に進む方もいれば、上位資格である認定介護福祉士やケアマネジャーの取得を目指す方もおり、さまざまなキャリアの選択肢があります。
介護福祉士のキャリアアップの方法については「介護福祉士のキャリアアップ方法をご紹介!資格や経験を活かせる職種は?」の記事も参考にしてみてください。
▼関連記事
介護福祉士からケアマネジャーになるには?受験資格や取得の流れを解説
首都圏限定!資格取得が無料!
転職活動しながら資格を取る資格取得のみでもOK!
レバウェル介護の資格スクール介護福祉士についてよくある質問
ここでは介護福祉士についてよくある質問と回答を紹介します。介護福祉士を目指している方は、ぜひ参考にしてみてください。
介護福祉士とホームヘルパーの違いは?
「介護福祉士」は介護福祉士の資格を保有する人が名乗れる名称です。これに対し、「ホームヘルパー」は、利用者さんの自宅を訪問して直接ケアを提供する「職種名(訪問介護員)」を指すという違いがあります。
介護福祉士とホームヘルパーの違いについては「介護福祉士とホームヘルパーの違いは?仕事内容や必要な資格、給与を解説」で詳しく説明しているので、ご一読ください。
介護福祉士とは?ケアマネジャーとどう違うの?
介護福祉士とケアマネジャーの違いは、仕事内容や保有資格です。介護福祉士は、介護業務やほかの介護職員の指導・アドバイスが主な仕事で、国家資格である「介護福祉士」を保有しています。一方、ケアマネジャーの仕事内容は、ケアプランの作成や利用者さんやご家族の相談対応、関係機関との調整など。ケアマネジャーとして働くには、都道府県が発行する「介護支援専門員」の資格が必要です。
介護福祉士とケアマネジャーの違いについては「ケアマネと介護福祉士の違いは?受験資格や仕事内容、給料事情を比較!」で解説しているので、ぜひ読んでみてください。
まとめ
介護福祉士とは、介護分野で唯一の国家資格で、資格を保有する人のことも介護福祉士と呼びます。介護福祉士の仕事内容は、日常生活上の支援が必要な方へ専門的なケアを提供することです。身体介護や生活援助のほか、利用者さんやご家族の相談対応、ほかの介護職員の指導やマネジメントなども行います。
介護福祉士になるには、受験資格を満たし、介護福祉士国家試験を受験して合格しなければなりません。試験の受験資格を満たす方法は、「実務経験ルート」「養成施設ルート」「福祉系高校ルート」などです。働きながら資格取得を目指す場合は、実務経験を3年以上積むことと実務者研修を修了することで、実務経験ルートの要件を満たせます。
介護福祉士を取得するメリットは、給与アップやキャリアアップにつながることです。さらに、転職市場で即戦力として高く評価されるのもポイントといえます。実際に介護福祉士を取得した方は、仕事に知識を活かせることや、転職時に評価されることを強みと感じているようです。
働きながら介護福祉士の資格取得を目指したい方は、介護業界専門の転職エージェントのレバウェル介護(旧 きらケア)にご相談ください。レバウェル介護(旧 きらケア)は、資格取得支援制度がある職場や教育制度が充実した職場など、あなたの希望に沿った求人を厳選してご紹介します。
専任のキャリアアドバイザーがキャリアの相談に対応するので、介護業界でキャリアアップしたい方や働き方を変えたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。
今の職場に満足していますか?
執筆者

「レバウェル介護」編集部
お役立ち情報制作チーム
介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点


