介護福祉士の受験資格である実務経験とは?対象施設や業務について解説

介護の資格 2022年8月2日
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介護福祉士の資格を取るには実務経験が必要?の画像

介護福祉士国家試験の受験資格の一つに「実務経験3年以上」があります。「実務経験3年」は介護施設に在職していた期間だけではなく、従事していた日数も満たさなければなりません。また、職種に関しても規定があるため「受験資格に必要な実務経験が満たせているか不安」という方は多いでしょう。この記事では、介護福祉士の受験資格である実務経験について詳しく解説。介護福祉士を目指している方は、参考にしてみてください。

目次

介護福祉士の受験資格とは

介護福祉士国家試験は誰でも受験できる試験ではなく、資格取得ルートごとに定められた条件を満たさなければなりません。介護福祉士国家試験の資格取得ルートは「実務経験ルート」「養成施設ルート」「福祉系高校ルート」「EPAルート」の4種類があり、社会人から介護福祉士を目指すなら、「実務経験ルート」が一般的です

引用:厚生労働省「介護福祉士の資格取得方法」(2022/07/21)

実務経験ルートから受験をするなら「実務経験3年以上」と「介護福祉士実務者研修の修了」が必須。ただし、過去に「介護職員基礎研修(現在は廃止)」を受講したことがある方は、「喀痰吸引等研修(3号研修を除く)」を修了することで受験資格が得られます。「介護福祉士実務者研修ってなに?」という方は、「介護福祉士実務者研修とは?初任者研修との違いや取得するメリットを解説!」の記事をご覧ください。

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介護福祉士の受験資格である実務経験3年とは?

上記でも少し述べたとおり、実務経験ルートから介護福祉士国家試験を受ける場合は「実務経験3年以上」が必要です。実務経験3年とは「従業期間3年以上、かつ従事日数が540日以上であること」をいいます。

実務経験コースの受験資格

引用:社会福祉振興・試験センターホームページ「介護福祉士国家試験」(2022/07/21)

なお、介護施設に3年以上在職していたとしても、休職などにより介護業務に従事していない期間がある場合は、受験資格が満たせないことも。下記では、「従業期間」と「従事日数」について詳しく説明します。

従業期間3年以上と従事日数540日以上の数え方

従業期間とは「介護施設の介護職員として在職している期間」を指し、従事日数は「介護職員として実際に介護業務に従事した日数」を指します。従業期間には年次有給休暇や欠勤、産前産後休業、介護休業などの期間を含みますが、従事日数ではカウントされません。介護福祉士国家試験の受験申し込みをする際には、従業期間だけでなく従事日数も満たせているか確認しておきましょう

たとえば、月平均所定労働日数が22日の介護施設で、従業期間3年のうち1年休職した場合の従事日数は「22日×12ヶ月×2年=528日」となります。これだと、従事日数が足りないため受験資格は満たせません。さらに有給休暇も取得していれば、より従事日数は少なくなります。在職期間が3年ほどで、その間に休業をしたり休みを取得したりしたという方は、従事日数が540日以上あるか早めに確認しておくと良いでしょう。

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実務経験見込みでも受験可能

介護福祉士国家試験の受験申し込み時に実務経験の要件が満せていなくても、試験実施年度の3月31日までに、従業期間と従事日数の要件が満たせるのであれば、「実務経験見込み」として受験が可能です。実務経験見込みで受験をした場合は、実務経験を満たしたのち、実務経験証明書を提出します。実務経験証明書を提出しないと、試験に合格しても無効になってしまうので忘れないようにしましょう。

受験資格を満たす施設や職種の実務経験

実務経験として認められる職種は、デイサービスや特別養護老人ホーム、介護老人保健施設などの介護施設に勤務している、介護業務を主とする介護職員です。

主たる業務が介護でない職種の従業期間は、実務経験としてカウントできません。実務経験にならない職種として、相談業務を主とする生活相談員や支援相談員のほか、看護師や准看護師、理学療法士、事務員などが挙げられます。なかには「相談員として介護職を兼務をしているけど、実務経験にならないの?」という方もいるでしょう。ほかの職種と介護職を兼務している場合、「主な業務が介護であること」「主に介護業務に携わっていることを辞令などで証明できること」を満たすと実務経験としてカウントできます。

パートも実務経験としてカウントできる?

実務経験に雇用形態は問われないため、パートやアルバイトといった非正規雇用の場合であっても、介護の業務に携わっているのであれば、実務経験としてカウントできます。また、従事日数としてカウントされる1日の勤務時間数に関する規定もないので、時短勤務でも心配ありません。

退職や転職により複数の施設に従事していた場合

1つ目の施設で1年、2つ目施設で2年など、転職などにより複数の介護施設に従事していた場合、実務経験はこれまでの経歴を合わせて計算できます。ただ、「これまでの実務経験をすべて合算しなければならない」というわけではなく、現職で従業期間3年以上と従事日数540日以上の実務経験を証明できれば、前職の実務経験を足さなくても大丈夫です。

受験の際は「実務経験証明書」の提出が必要

「実務経歴証明書」は実務経験期間を証明する書類で、受験申し込みの際に提出が必要です。実務経験証明書は、勤務先の代表者に記入を依頼しなければならないため、余裕をもって準備を始めると良いでしょう。

見込みで受験する場合は、今後の出勤日を予測して記入します。実務経験証明書の入手方法や記入方法は「介護福祉士試験に必要な実務経験証明書とは?入手場所や作成の仕方まとめ」の記事をご覧ください。実務経歴証明書のほかに介護福祉士実務者研修を修了したことを証明する「実務者研修修了証明書」の提出も必要です。

平成28年度(第29回)からの介護福祉士試験で改正されたところ

平成28年度(2017年)から介護福祉士国家試験の受験資格が改正されました。ここでは、改正によってどこがどのように変わったのか、わかりやすく解説していきます。これから介護業界を目指す方やすでに介護業界で活躍されている方、または介護福祉士を目指して勉強しているという方はぜひ把握しておくようにしましょう。

平成28年度(2017年)から、介護福祉士試験では「従業期間・従事日数」に加えて「介護福祉士実務者研修」の資格が必要になりました。ここでは「従業期間・従事日数」と「実務者研修」の2点に焦点をあてて、わかりやすく解説します。

従業期間と従事日数

従業期間

従業期間と従事日数

従業期間

介護福祉士試験を受験するためには実務経験3年(1,095日)以上、かつ従事日数540日以上という条件を満たす必要があります。実務経験とは介護分野での職種に就いて働いた期間のこと。これには在職期間中の「産休、育休、病休」なども含まれます。以下に便利な従業期間計算法があるので、必要な方は利用してみてください。

出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター【介護福祉士国家試験】従業期間計算表(2020年6月15日)

なお、介護福祉士試験を受験する年度末の3月31日までの期間が実務経験として認められます。申し込みの時点で実務経験を満たしていなくても、受験する年度末までに満たすのであれば受験可能です。

従事日数

従事日数は540日以上という条件ですが、従事日数と従業期間とは異なります。
従事日数は実際に介護の仕事に従事した日数です。年末年始やお盆といった特別休暇、土曜日・日曜日などの休日、有給休暇などは含まれないので注意してください。在職期間中の「産休、育休、病休」なども従事日数からは除外されます。ただし、「1日、何時間以上介護に従事しなければいけない」といった決まりはなく、アルバイトやパートで働いた日数も換算されます。

介護福祉士実務者研修

平成28年度(2017年)の介護福祉士試験から、介護福祉士実務者研修の修了者であることが受験資格となりました。一般の方が受験する場合は、「従業期間・従事日数」と「介護福祉士実務者研修」の両方を満たしていなくてはなりません。

EPA介護福祉士候補者の場合

EPA介護福祉士候補者として受験資格を得られた方は、「介護福祉士実務者研修」がなくても受験可能です。ただし、「介護福祉士実務者研修」があると実技試験が免除されます。

介護福祉士試験を受験する年度末までに実務者研修を修了しなかった場合

実務経験3年以上あり「実務者研修修了見込み」で介護福祉士試験を受験した方で、受験はしたけれども実務者研修を修了しなかった場合は試験が無効となるので注意してください。

実務者研修修了証明書の保管をしておきましょう

介護福祉士実務者研修を修了(修了見込み)したことを証明する「実務者研修修了証明書」や「実務者研修修了見込証明書」は、受験申し込み時に原本を提出する必要があるので大切に保管しましょう。

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介護福祉士の受験資格に関する質問

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介護福祉士試験を受験するうえで、多くの方が疑問に持ちがちな事項についてお応えしていきます。

介護福祉士の受験資格は従事日数と従業期間の両方を満たさないといけないの?

従事日数と従業期間は両方満さなくてはいけません。実務経験3年(1,095日)以上、かつ従事日数540日以上というのが受験資格の条件です。

介護福祉士の受験資格である実務経験にはどのような介護業務・職種が含まれるの?

主たる業務が介護の業務と認められる職種です。具体的には、介護職員や介護ヘルパーなどが含まれます。
ただし同じ介護業界で勤務していても、ケアマネや生活相談員などは主たる業務が介護でないため実務経験として認められません。その他に、医師や看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士なども実務経験にはなりませんので注意しましょう。

夜間勤務は従事日数の1日と計算していいの?

勤務する介護事業所の就業規則にもとづいて計算します。2日間にわたる夜勤を2日と定める就業規則があるなら2日、1日と数える就業規則であれば1日というカウントです。

介護福祉士の受験資格には仕事上の研修も従事日数に含まれる?

従事日数は実際に介護の業務に従事した日数です。そのため、仕事であっても研修や出張などは従事日数に含まれません。

非常勤でも「従事日数」や「従業期間」に含まれるの?

非常勤も正職員も関係なく、介護の業務に携わっているのであれば従業期間に含まれます。

看護師は介護福祉士の受験資格の実務経験に含まれるの?

看護師の業務は介護の実務経験に含まれません。ただし、看護師の資格を持っている方が介護サービスを提供したのであれば、実務経験に含まれます。

従事日数のみ満たしているのですが、介護福祉士の受験はできますか?

介護福祉士国家試験を受験するには、「従業期間3年以上」と「従事日数540日以上」の両方を満たす必要があります。また、実務経験になるのは介護業務を主とする職種に就いていた期間のみとされているので、事務作業や相談業務は実務経験に含まれません。介護福祉士国家試験の受験資格については、「介護福祉士の受験資格って改正されたの?ポイントは実務者研修」の記事もあわせて参考にしてみてください。

2日間にわたる夜勤はどのように計算しますか?

介護事業所や介護施設が定める就業規則によって、カウント方法は異なります。就業規則で、日をまたぐ夜勤を2日と定めていれば2日となり、1日と定めていれば1日です。介護施設や事業所によって違うので、実務経験証明書を書いてもらう前に確認しておくと良いでしょう。「実務者研修はいつ受けるのが適切?受講前に知っておきたいポイントとは」の記事では、介護福祉士試験の受験資格を満たす流れを分かりやすく解説しています。これから実務経験を積んでいく方は参考にしてみてください。

まとめ

介護福祉士国家試験の受験資格として「実務経験3年以上」と「介護福祉士実務者研修の修了」が求められます。介護福祉士の実務経験とは、「従業期間3年以上」と「従事日数540日以上」のこと。この両方を満たす必要があります。

また、実務経験としてカウントできるのは、介護職などの介護業務を主とする職種に従事していた期間だけです。主な業務が、事務作業やベッドメイキングであった場合には、実務経験としてカウントできません。「今の職種が実務経験にならない」「介護スキルをさらに向上させたい」という方におすすめなのが、介護業界に特化した転職エージェントの「きらケア介護求人」です。きらケアは、専門のスタッフがヒアリングを行ったうえで、ご希望や適性、経験に合った求人をご提案。また、資格取得支援制度を導入している介護施設の紹介もできるので、効率的に介護福祉士を目指せます。きらケアのサービスはすべて無料です。「今の職場で介護福祉士を目指せるのか不安…」という方はお気軽にご相談ください。

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