介護福祉士は転職で有利に働く?資格を持つメリットと取得する方法

介護の資格 2024年2月22日
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
介護福祉士国家試験合格証書の画像

「介護福祉士を持っていると転職に有利になるの?」と気になる方も多いはず。介護業界で唯一の国家資格である介護福祉士は、転職で有利に働くと言われています。本記事では、介護福祉士が転職に有利と言われる理由や取得するメリットを解説。介護福祉士の取り方も解説するので取得を迷っている方はもちろん、すでに取得していて転職を考えている方も参考にしてみてください。

介護福祉士とは?仕事内容や資格の取得方法、試験概要をわかりやすく解説!

「きらケア」は「レバウェル介護」にサービス名を変更しました

「きらケア」は転職だけではなく、介護職の方が働く中での悩みに幅広く寄り添えるサービスになるために「レバウェル介護」として新しく生まれ変わりました。

サービスはこれまでと変わらずすべて無料で簡単にご利用いただけます。一人ひとりに寄り添った転職サポートをこれからも提供していきます。

目次

転職時に介護福祉士の資格があるのは有利

人材不足が課題とされている介護業界は無資格・未経験でも働ける業界ではありますが、実務経験や資格があると有利になると言われています。中でも国家資格である介護福祉士を取得していれば、即戦力になると判断され、転職の際に特に有利に働く傾向があります。

今の職場に満足していますか?

無料で求人を見てみる

介護福祉士が転職で有利に働く3つの理由

先述の通り、介護福祉士の資格を持っていると転職に有利と言われています。転職に有利な理由は単に「国家資格だから」というだけではありません。以下で介護福祉士が転職に有利とされる3つの理由を詳しく解説します。

1.介護の技術や知識を持っていることを証明できる

介護福祉士は介護職のなかで唯一の国家資格であり、一定以上の介護の知識や技術を証明できます。人手不足とされている介護業界は未経験者でも就職が可能ですが、教育コストが抑えられる経験者を優先して採用している施設も多々

資格保持者の中でも国家資格である介護福祉士を持っている人は、特にレベルが高い人材とみなされ有利になります。

2.介護福祉士は求人が多い

介護福祉士を歓迎している求人は多く展開されています。介護福祉士は処遇改善加算の対象なので、事業所による需要が高いことが理由として挙げられるでしょう。なかには介護福祉士のみを募集している求人もあるので、応募できる求人の幅を広げられます。豊富な求人の中から希望条件に合った職場を見つけられるのは、介護福祉士の資格取得者の強みといえます。

3.良い条件で転職できる可能性が高まる

介護業界は人材不足であり、知識や経験が豊富な介護福祉士は引く手あまたです。そのため、介護福祉士なら転職の条件交渉もしやすいでしょう。介護福祉士の資格があれば、選考が有利になるだけでなく、現在の職場より良い条件で働ける可能性も高まります。

▶介護福祉士の求人一覧

介護福祉士として転職できる場所

介護福祉士は、介護施設はもちろん訪問介護事業所や障害者施設など、転職できる場所が多様なのがメリットでもあります。施設形態によって業務内容も異なるため、それぞれの違いを把握した上で転職を考えましょう。

介護施設

介護施設には、有料老人ホーム・特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・グループホーム・デイサービスなどがあります。デイサービスは日勤のみで、そのほかの入居施設には夜勤が含まれるのが基本の働き方です。

有料老人ホームや特別養護老人ホームは利用者さんの介護度が高く、終(つい)の棲家として長期的なサポートを行います。介護老人保健施設はリハビリテーションを目的としており、3ヶ月程度で利用者さんが入れ替わるのが特徴です。グループホームは認知症の状態にある方が対象であり、利用者さんができないことをお手伝いします。デイサービスは比較的介護度が低く、利用者さんへ有意義な時間を日帰りで提供。利用者さんとどのように関わりたいかを考えながら転職先を選ぶのがおすすめです。

訪問介護事業所

訪問介護事業所では、1日に複数の利用者さん宅を訪問し、必要とされるサービスを提供。利用者さんの心身状態・生活状況に応じ、身体介助や生活援助を行います。サービスは利用者さんのみに提供するもので、ご家族の分の洗濯や掃除などは担当しません。訪問介護の仕事は1対1で対応できるので、利用者さん一人ひとりと向き合いたい方に適しています。また、比較的自宅から近い場所で働けるのも魅力です。

障害者施設

障害者施設では、自宅で生活を継続することが難しいハンデのある方を対象に支援を行います。高齢者向けの介護施設と異なり、職場によっては子どもと関わることも可能です。そのため、高齢者に限らず幅広い年齢層の方のサポートしたいという場合に向いているでしょう。

身体介助や生活援助はもちろん、パソコンの使い方を教えたり外出に付き添ったりするなど、利用者さんの自立に向けた支援を行います。障害者施設で働く介護福祉士は、一人ひとりの心身状態を理解することで臨機応変にサポートできるスキルが身につけられるでしょう。

▼関連記事
介護福祉士の働く場所は?現場以外の就職先を含めて解説
介護福祉士の資格があれば現場以外の仕事ができる?経験の活かし方を解説!

介護福祉士を取得する「転職」以外の3つのメリット

介護福祉士を取得することで得られるメリットは転職時に有利になるというだけではありません。転職以外のメリットについて以下で詳しく解説するので、これから介護福祉士を取得しようか考えている方はチェックしてみてください。

1.将来のビジョンが広がる

サービス提供管理責任者や認定介護福祉士が目指せるのは介護福祉士ならではのメリット。また、リーダー職に就くこともできるでしょう。

リーダー職は介護福祉士を取得していない職員でも目指せますが、リーダーとしてふさわしいスキルが伴っていないと難しいもの。介護福祉士を取得していれば自ずとスキルの証明になるため、“介護のプロ”として現場の指揮を任されることも多々あります。現場の管理経験があれば、将来施設長を目指すことも可能です。

どのようなキャリアプランを立てるかは人それぞれですが、介護福祉士の経験があればより多くの選択肢の中から選ぶことができるようになるため取得しておいて損はありません。

2.収入アップにつながる

介護福祉士の取得によって給与が上がるのも、メリットの一つです。
厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.157)」によると、介護福祉士(月給・常勤)の平均給与は33万1,080円です。一方、介護資格を持たない介護職員(月給・常勤)の平均給与は、26万8,680円となっており、介護福祉士との差は約5万円。これは介護福祉士に対する資格手当が支給されたり、給与水準の高い施設に就職できたりすることが理由と考えられます。

保有資格なし26万8,680円
初任者研修30万0,240円
実務者研修30万2,430円
介護福祉士33万1,080円

給与がなかなか上がらないと悩んでいる介護職員の方は、まずは実務者研修の取得したうえで介護福祉士を目指すのがおすすめです。

3.利用者さんやご家族から信頼を得られる

介護福祉士を取得していれば、利用者さんや利用者さんのご家族から大きな信頼を得られるというメリットもあります。入職してすぐには信頼関係の構築が難しい場合もありますが、介護福祉士を取得していれば一定のスキルが証明でき、利用者さんに安心してもらえるはず。

また、利用者さんやご家族だけでなく、看護師やケアマネジャーなどほかの専門職の方からも絶大な信頼を得られるでしょう。

▼関連記事
「介護福祉士は意味ない」は嘘!資格取得のメリットを解説
介護福祉士の給料はいくら?平均年収と時給相場、今後アップするかを解説!

介護福祉士を取得する方法

介護福祉士を取得するには、福祉系高校ルート・養成施設ルート・実務経験ルートがあります。いずれかのルートを選択したのち、介護福祉士国家試験へ合格すれば資格取得が可能です。それぞれのルートの違いは、以下のようになっています。

1.福祉系高校ルート

福祉系高校または福祉系特例高等学校を卒業し、介護福祉士の資格取得を目指すルートです。
福祉系高校の場合、以前は筆記試験と実技試験に合格する必要がありましたが、平成21年度以降に入学した人は筆記試験の合格のみで介護福祉士の資格が取れるようになりました。

一方、福祉系特例高等学校の場合、卒業後9ヶ月以上の実務経験に加え、筆記試験と実技試験どちらにも合格しなければなりません。介護技術講習を受講している場合は実技試験が免除になりますが、どちらの高校を選んでも筆記試験への合格は必須です。

2.養成施設ルート

厚生労働省より介護福祉士養成施設として指定された、4年制大学・短期大学・専門学校にに通い、介護福祉士資格の取得を目指すルートです。
普通科高校を卒業した人は上記施設に2年以上、福祉系大学・社会福祉士養成施設・保育士養成施設のいずれかを卒業した人は1年以上通うことで介護福祉士資格を受験できるようになります。1~2年の通学で受験資格を得られるため、介護福祉士を取得するルートの中でも最短です。

なお、2016年までに養成施設を卒業した人は卒業と同時に介護福祉士の資格が取得できましたが、2022年度以降の卒業生は筆記試験の合格が必要になりました。条件の変更に伴い、2017~2021年に卒業した人は、卒業後5年間は介護福祉士として扱われる経過措置が適用されます。卒業後5年間、継続して介護業務に従事している場合は引き続き介護福祉士の資格は有効になりますが、途中で現場を離れているなど介護業務実績が5年に満たない場合は筆記試験の合格が必要です。

3.実務経験ルート

現場で実際に介護業務を行いながら介護福祉士の取得を目指すルートです。通学費用がかからず、給与をもらいながら資格取得を目指すことができるので、取り組みやすいのが特徴。
介護福祉士の受験資格を得るために必要な実務経験は、3年以上かつ540日以上です。ただし、これに加えて実務者研修を修了していることが要件とされているので、取得していない人はまず実務者研修の取得を目指しましょう。

なお、実務経験ルートの場合、介護福祉士の取得に必要なのは筆記試験のみです。

▼関連記事
介護福祉士試験の受験資格を全ルート解説!取得に必要な実務経験の日数は?

介護福祉士の難易度

厚生労働省「第35回介護福祉士国家試験合格発表」によると、令和2年度の介護福祉士の合格率は84.3%でした。国家資格の中には合格率が1~2割というものもあることを考えると比較的難易度は低めと言えるでしょう。

ただし、介護福祉士に合格するには以下の2つの条件を満たす必要があります。

  • 総得点125点の60%程度以上を獲得(難易度によっては補正)
  • 11科目群すべてで最低1問以上の正解がある

合格ライン以上の点数を獲得することはもちろんですが、11の試験科目すべてで最低1問の正解が求められます。合格ライン以上の点数を取れていても、0点の科目がある場合は不合格となってしまうため注意しましょう。

▼関連記事
介護福祉士は誰でも受かるって本当?落ちる人の特徴や合格のコツを解説!

介護福祉士として転職を成功させるポイント

介護福祉士として転職を成功させるには、求人や職場環境を隅々までチェックする必要があります。ここでは、介護福祉士として転職を考えている方が注目すべきポイントについて解説します。

研修制度や福利厚生をチェックする

自身が希望するキャリアプランを実現するには、職場にどのような制度が整えられているかが鍵となります。新人研修やスキル習熟度別の研修、教育制度の仕組みなどは、求人ごとに必ずチェックしましょう。職場に人材を育成する姿勢があれば、充実した研修制度が整備されていると判断できます。

また、福利厚生もきちんと確認することが重要です。企業によっては住宅手当や社内託児所を用意しているところもあり、そのような事業所は職員の働きやすさに目を向けてくれていると考えられます。

人間関係が良好な職場を選ぶ

人間関係に問題がある施設は、利用者さんや職員を大切にしていないことが多々あります。職場の人間関係は、介護福祉士として無理なく仕事を続けられるかどうかに関わる重要なポイントです。

施設見学や採用面接の際は、職場の雰囲気や挨拶の有無、利用者さんに対する厳しい発言がないかなどを確認しましょう。入社前に人間関係に関するチェックを行えば、入社後のミスマッチを防げるはずです。
介護福祉士として活躍できる求人は、こちらをご参考にしてください。

介護福祉士として自分らしく働きたい方は、レバウェル介護(旧 きらケア)の就職・転職支援サービスを活用してみませんか?
レバウェル介護(旧 きらケア)では、あなたの有する資格やこれまでの経験を活かせる求人をご紹介。ご自身の希望だけでなく、適性を加味した求人も提案しているので、「長期活躍できる職場を探したい」「転職を成功させたい」というニーズに寄り添ってサポートしています。すべてのサービスは無料で受けられるので、お気軽に問い合わせください。

介護福祉士が転職で有利に働くことに関する質問

ここでは、介護福祉士が転職で有利に働くことに関する質問を、Q&A形式でお答えいたします。

介護福祉士の強みは何ですか?

専門的なスキルを証明でき、利用者さんに安心感を与えられることが強みです。介護福祉士は国家資格のため、転職活動時にスキルを評価してもらえたり、資格手当によって給料アップを目指せたりします。転職における介護福祉士の強みは、「介護福祉士が転職で有利に働く3つの理由」の項目で触れているので、ぜひご一読ください。

介護福祉士の資格は現場以外の転職でも有利になる?

介護現場以外では、介護福祉士養成施設や福祉系高校、介護関連の研修などに携わる講師として転職する際に有利です。また、介護福祉士として働いた経験を活かし、社会福祉士や保育士、事務職などの職種で活躍できます。将来的に介護現場以外で働きたいと考えた場合でも、幅広い転職先を検討できるでしょう。

まとめ

介護福祉士の資格は専門的なスキルを有していることの証明になるので、転職活動で有利にはたらきます。介護福祉士は処遇改善加算の対象になるため、事業所によるニーズが高いことも考えられるでしょう。介護福祉士の資格を有していれば条件交渉もしやすく、自分の希望に合った求人を見つけやすくなるはずです。

また、介護福祉士の資格を取得すれば給与アップやキャリアアップにつながります。介護業界で長期活躍したいと考えている人は、キャリアプランに良い影響を与えられるでしょう。

介護福祉士として転職する際は、求人の福利厚生や人間関係のチェックが重要です。職員のことをきちんと考えている職場なら、無理なく働けて笑顔で過ごせるでしょう。自分らしく働ける環境を探すなら、レバウェル介護(旧 きらケア)へご相談ください。

今の職場に満足していますか?

無料で求人を見てみる

関連記事

関連ジャンル: 介護の資格

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「きらケア」は「レバウェル介護」にサービス名を変更しました

「きらケア」は転職だけではなく、介護職の方が働く中での悩みに幅広く寄り添えるサービスになるために「レバウェル介護」として新しく生まれ変わりました。

サービスはこれまでと変わらずすべて無料で簡単にご利用いただけます。一人ひとりに寄り添った転職サポートをこれからも提供していきます。

※この記事の掲載情報は2024年2月22日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

「介護の資格」の人気記事一覧

「総合」の人気記事一覧