介護福祉士養成施設とは?種類やカリキュラム、通うメリットを解説

介護の資格 2026年4月10日
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この記事のまとめ

「介護福祉士養成施設とは?」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。介護福祉士養成施設とは、介護福祉士に必要な知識を1~4年程度で学ぶ学校で、卒業すると介護福祉士国家試験の受験資格を得られます。この記事では、介護福祉士養成施設の種類やカリキュラム、年度ごとの資格取得方法の違いを解説。養成施設以外の介護福祉士の取得ルートにも触れているので、介護福祉士資格の取得を目指している方は参考にしてください。

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目次

介護福祉士養成施設とは

介護福祉士養成施設とは、厚生労働大臣や文部科学大臣の指定を受けた教育機関で、卒業することで介護福祉士国家試験の受験資格を得られます。介護福祉士養成施設を卒業して介護福祉士国家試験を受験する「養成施設ルート」は、介護福祉士の資格を取得する4つのルートのうちの1つです。

2024年6月時点で、介護福祉士養成施設の養成課程は全国に280学科あります。日本各地に介護福祉士養成施設は点在しているので、興味がある方は通学できる範囲に介護福祉士養成施設があるか確認してみましょう。

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介護福祉士養成施設の種類

介護福祉士養成施設には、大きく分けて4つの種類があります。

以下で解説するので、介護福祉士養成施設にどのような種類があるのかチェックしてみましょう。

4年制大学

4年制大学は通学期間が最も長い養成施設で、時間をかけてじっくりと介護福祉士に必要な知識を学べます。主な入学対象者は、高等学校の卒業者と高等学校卒業程度認定試験合格者です。

一般教養などの科目もあるので、幅広い知識を身につけることができ、将来の選択肢が広がるでしょう。また、カリキュラムによっては、介護福祉士だけではなく社会福祉士の試験の受験資格も同時に得られます。介護現場だけでなく、生活相談・支援の専門家として相談援助の分野でも活躍できるでしょう。

4年制大学は幅広い知識を身につけられますが、ほかの養成施設より通学期間が長い分、学費が高い傾向にあります。

短期大学(2~3年制)

短期大学では、2~3年間で介護福祉士に必要な知識や技術を習得します。主な入学対象者は4年制大学と同様で、高等学校の卒業者と高等学校卒業程度認定試験合格者です。短期間で学ぶ分、学費は4年制大学より抑えることができます。

専門学校(2~3年制)

介護福祉士の専門学校は、介護や福祉に特化した学習が行える環境です。大学や短期大学と同じく、高等学校を卒業した方を主な対象としています。
専門学校では、就職後に活かせる専門知識やスキルを習得可能です。専門知識を身につけて資格を取得し、即戦力として活躍したい方は、専門学校への通学を視野に入れると良いでしょう。

1年課程の専攻科

1年課程の介護福祉士の専攻科は、福祉系大学や社会福祉士養成施設、保育士養成施設を卒業した方が対象です。すでに福祉に関する一定の知識やスキルを有している方は、最短1年間で介護福祉士養成施設を卒業し、介護福祉士国家試験の受験資格を得られます。

介護福祉士養成施設に通信制はある?

通信教育のみで卒業できる介護福祉士養成施設はありません。介護福祉士の養成課程では実技を学ぶ必要があるため、介護福祉士養成施設は通学制です。

働きながら介護福祉士養成施設に通いたい方は、夜間コースのある学校を選ぶと、仕事と勉強を両立させやすいでしょう。しかし、夜間コースがある介護福祉士養成施設の数は限られているので、通える範囲の学校に夜間コースがあるか、事前に調べてみてくださいね。

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介護福祉士養成施設の履修期間は学歴によって変わる

卒業した学校の種類によって、介護福祉士国家試験を受けるための、養成施設の通学期間は異なります。最終学歴が「高校卒業」や「一般的な大学・短大・専門学校卒業」の方が、介護福祉士養成施設に通って養成課程を修了するには、2年以上の通学が必要です。
福祉系大学や社会福祉士養成施設、保育士養成施設の卒業者は、1年の通学で介護福祉士養成課程を修了できます。

また、最終学歴が中学卒業の方は介護福祉士養成施設に入学できないので、養成施設に通う方法ではなく別のルートを選んだほうが、短期間で介護福祉士になれるでしょう。

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養成施設の卒業年度によって介護福祉士の取得条件は異なる

これまでに制度改正が行われてきたので、介護福祉士養成施設を卒業した方が介護福祉士になるための条件は、卒業年度によって異なります。介護福祉士には、専門制の高い知識やスキルの習得が求められており、養成施設を卒業した場合も原則として国家試験への合格が必要になりました。

介護福祉士養成施設を卒業するだけでは、介護福祉士として働き続けられない場合があるので、資格を喪失しないようしっかりと条件を確認しておきましょう。以下で、介護福祉士養成施設の卒業年度ごとの資格取得の要件を解説します。

2016年度以前に卒業した場合

2016年度(2017年3月)までに介護福祉士養成施設を卒業した人は、資格登録を行っていれば介護福祉士資格の取得者として認められます。介護福祉士の登録を維持するために、介護福祉士国家試験を受験する必要はありません。

2017年度~2026年度に卒業した場合

2017年度~2026年度の間に介護福祉士養成施設を卒業した方は、登録申請をすれば、卒業後5年間は介護福祉士の資格取得者と見なされます。
しかし、卒業から5年後以降も介護福祉士の資格を維持にするには、「卒業後5年間以内に介護福祉士国家試験に合格する」か「卒業後5年間継続して介護等の実務に携わる」のどちらかの条件を満たさなければいけません。

介護福祉士養成施設の卒業者は、ほかのルートで介護福祉士になる方と同じく、原則として介護福祉士国家試験に合格することが必要になりました。上記は、制度改正による影響を抑えるための経過措置です。

2027年度以降に卒業する場合

2027年度以降に介護福祉士養成施設を卒業する方が介護福祉士になるには、介護福祉士国家試験の合格が必須です。介護福祉士国家試験を受験するにあたって、科目の免除などはありません。

なお、「養成施設卒業後5年間は、国家試験に合格しなくても介護福祉士として登録できる」という経過措置のみ、2027年度以降も2031年度まで継続される方針です。

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介護福祉士養成施設のカリキュラム

介護福祉士養成施設のカリキュラムは、「人間と社会」「介護」「こころとからだのしくみ」「医療的ケア」の4つの領域に分けられます。

厚生労働省の「社会福祉士養成施設及び介護福祉士養成施設の設置及び運営に係る指針について(p.68)~(p.80)」をもとに、介護福祉士養成施設のカリキュラムを以下にまとめました。
なお、こちらは養成施設に2年以上通う場合に必修の科目です。「福祉系大学・社会福祉士養成施設」もしくは「保育士養成施設」を卒業して介護福祉士養成施設に1年通う場合、免除になるカリキュラムがあります。

領域カリキュラム学習時間
人間と社会人間の尊厳と自立30時間以上
人間と社会人間関係とコミュニケーション60時間以上
人間と社会社会の理解60時間以上
人間と社会人間と社会に関する選択科目ー
介護介護の基本180時間
介護コミュニケーション技術60時間
介護生活支援技術300時間
介護介護過程150時間
介護介護総合演習120時間
介護介護実習450時間
こころとからだのしくみこころとからだのしくみ120時間
こころとからだのしくみ発達と老化の理解60時間
こころとからだのしくみ認知症の理解60時間
こころとからだのしくみ障害の理解60時間
医療的ケア医療的ケア50時間以上+演習

参照:厚生労働省「社会福祉士養成施設及び介護福祉士養成施設の設置及び運営に係る指針について(p.68)~(p.80)」

介護福祉士養成施設のカリキュラムは、1760時間以上あります。「⼈間と社会に関する選択科目」は、介護福祉士養成施設ごとに科目や学習時間が異なるので、自分の身につけたい知識を学べそうか事前に確認しておくと良いでしょう。

介護福祉士養成施設に通う3つのメリット

ここでは、介護福祉士養成施設に通うメリットとして、「網羅的に学習できる」「最短で資格を取得できる」「試験の傾向が分かる」の3つを紹介します。

1.介護福祉士に必要な知識を網羅的に学習できる

介護福祉士養成施設では、介護福祉士の資格取得に必要な知識や技術を網羅的に学習できます。座学や演習で介護について基礎から学び、実習では実際に介護の現場を見て体験できるので、業務内容への理解を深められるでしょう。
また、介護福祉士養成施設は講師から専門知識を学べるため、独学よりも疑問を解消しやすい環境です。

2.最短で介護福祉士の資格を取得できる

最終学歴が高校卒業以上の方は、介護福祉士養成施設である短期大学や専門学校に通えば、介護福祉士の資格を最短2年で取得できます。社会福祉を学んで大学を卒業した方などは最短1年です。

一方、別のルートで介護福祉士を目指す場合は、資格取得に最短3年かかります。介護福祉士の資格を早く取得したい場合は、養成施設に通う選択肢も視野に入れると良いでしょう。

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3.介護福祉士国家試験の出題傾向が分かる

介護福祉士養成施設に通って試験対策をすれば、独学よりも要点を掴みやすいでしょう。養成施設によっては模擬試験を行っており、苦手分野を把握したり復習すべきポイントが掴めたりと、本番を意識した対策が可能です。
また、介護福祉士養成施設には共に学ぶ仲間がいるので、モチベーションの維持や情報共有ができるのもメリットといえます。

養成施設ルート以外の介護福祉士の取得ルート

介護福祉士国家試験の受験資格を得る方法は、介護福祉士養成施設に通う以外に、「実務経験ルート」「福祉系高校ルート」「経済連携協定(EPA)ルート」の3つあります。

実務経験ルート

実務経験ルートで介護福祉士国家試験を受験するには、「3年以上の介護等の実務経験と介護福祉士実務者研修の修了」または「3年以上の介護等の実務経験と介護職員基礎研修・喀痰吸引等研修の修了」が必要です。

介護職員基礎研修は現在は実施されていないので、これから実務経験ルートで介護福祉士になるための研修を受ける場合、介護福祉士実務者研修を受講することになります。

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福祉系高校ルート

福祉系高校で定められた科目を修了することでも、介護福祉士国家試験の受験資格を満たせます。最終学歴が中学卒業の方は、介護福祉士養成施設に入学できないため、福祉系高校ルートが選択肢に入るかもしれません。中学生以下で介護福祉士を目指したい方にも向いているルートです。

2009年度以降に福祉系高校に入学した人は、卒業して介護福祉士国家試験に合格すれば、介護福祉士の資格を取得できます。2008年度以前に福祉系高校に入学して卒業した人が介護福祉士として登録するには、介護福祉士国家試験への合格に加えて「介護過程lll」を修了しなければなりません。
また、特例高校の卒業者が介護福祉士国家試験の受験資格を得るには、9ヶ月以上の実務経験が必要です。

経済連携協定(EPA)ルート

経済連携協定(EPA)ルートとは、日本で研修を受けながら働いているインドネシア人やフィリピン人、ベトナム人の方が介護福祉士の資格取得を目指すルートです。EPAルートで取得を目指す方は、EPA介護福祉士候補者と呼ばれます。

社会人は実務経験ルートで介護福祉士を目指す人が多い

社会人の方が介護福祉士になるなら、実務経験ルートで資格取得を目指すと金銭的な負担を抑えられます。実務経験ルートは、介護福祉士国家試験で最多の受験方法です。

福祉系高校や養成施設に通学するルートは、仕事との両立が難しい傾向にありますが、実務経験ルートなら働きながら介護福祉士を目指しやすいでしょう。介護福祉士を取得する前に、介護の現場で仕事を学べるので、実践的なスキルを身につけられるメリットもあります。

ただし、働きながら介護福祉士を目指す場合、介護福祉士実務者研修の受講や試験勉強の時間の確保を大変に感じる可能性も。無理なく資格取得を目指すには、自分に合った受験ルートを選ぶことや、周囲の協力を得ることが必要といえます。

介護福祉士養成施設に関する質問

ここでは、介護福祉士養成施設に関する質問に回答します。どのルートで介護福祉士を取得するか悩んでいる方は、参考にしてみてください。

介護福祉士養成施設は働きながら通えるの?

介護福祉士養成施設に働きながら通うことは可能です。たとえば、夜間のコースであれば、日中の時間に働いて夕方以降に授業を受けられます。また、授業がない日や時間帯に、パートやアルバイトの仕事をする人もいるでしょう。
ただし、夜間コースがある養成施設は少ないため、通える範囲に条件に合う学校があるか確認する必要があります。介護福祉士養成施設は通学が必須なので、働きながら通う場合は、スケジュールや体調の管理の徹底が求められるでしょう。

介護福祉士養成施設には何年通学するの?

一般的に、介護福祉士養成施設の通学期間は2年以上です。4年制大学のほか、2~3年制の専門学校や短大もあります。福祉系大学や社会福祉士養成施設、保育士養成施設を卒業した方は、養成施設に1年以上通学すればOKです。
介護福祉士養成施設の種類については、この記事の「介護福祉士養成施設の種類」で解説しています。

介護福祉士養成施設にはどれくらいの費用がかかる?

介護福祉士養成施設を卒業するには、100万〜200万円程度の費用がかかります。さらに、介護福祉士国家試験の受験や資格登録にも費用がかかるので確認しておきましょう。
介護福祉士の取得にかかる費用は、「介護福祉士の資格取得にかかる費用は?受験料や実務者研修の受講料金を解説」の記事で解説しています。

まとめ

介護福祉士養成施設とは、介護福祉士の資格を取得するために通う学校。介護福祉士の取得ルートは4つあり、そのうちの1つが介護福祉士養成施設ルートです。

介護福祉士養成施設には、4年制大学・短期大学・専門学校・1年課程の専攻科があり、介護知識や技術の学び方が異なるので、自身に合った学校を選ぶと良いでしょう。卒業年度によって、介護福祉士の資格取得方法に違いがあります。
基本的に、介護福祉士として働き続けるためには、介護福祉士国家試験への合格が必要です。介護福祉士養成施設への入学を考えている人は、自身の卒業見込みの年度と資格取得の要件を確認しておきましょう。

介護福祉士養成施設に通うメリットは、最短で介護福祉士を取得できることや、試験対策をしやすいことなど多様です。しかし、働きながら少ない費用負担で介護福祉士になりたい場合、実務経験ルートのほうが向いている可能性があります。
実務経験ルートでは、介護等の実務経験3年と介護福祉士実務者研修の取得で、介護福祉士国家試験を受験可能です。

介護福祉士の資格取得を成功させるには、自分に合ったルートを選択することが大切なので、費用やスケジュール、経歴などを整理して取得方法を検討してみてくださいね。

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執筆者

  • 「レバウェル介護」編集部

    お役立ち情報制作チーム

介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点

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※この記事の掲載情報は2026年4月10日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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