介護士・介護福祉士は高卒でもなれる?受験資格や資格取得のルートを解説

介護の資格 2025年3月3日
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この記事のまとめ

「高卒でも介護士や介護福祉士になれるの?」と気になる方もいるかもしれません。介護士・介護福祉士ともに学歴は問われないため、高卒の方も介護士や介護福祉士を目指せます。この記事では、高卒から介護士・介護福祉士になる方法を解説。受験ルートである実務経験ルートと養成施設ルートの違いをまとめました。取得費用を抑える方法も紹介するので、介護業界での活躍を目指す高卒の方はご覧ください。

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目次

介護士・介護福祉士は高卒でもなれる?

介護士や介護福祉士になる条件として、学歴は問われません。中卒、高卒、大卒いずれの学歴でも挑戦可能です。

高卒で介護士になるには

高卒で介護士になるには、介護施設・事業所の求人に応募して採用される必要があります。介護士は、介護の仕事に従事している人の総称です。そのため、高卒の方も介護の仕事に就いた時点で介護士になります。なお、介護士は職場や施設形態によっては、「介護職員」「ヘルパー」と呼ばれることもあるようです。

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高卒で介護福祉士になるには

介護福祉士国家試験を受験して合格すれば、高卒の方も介護福祉士になることが可能です。介護福祉士は、介護分野で唯一の国家資格の名称で、資格を持つ人のことも介護福祉士と呼びます。

介護福祉士国家試験を受けるには受験資格を満たす必要があるので、自分の状況に合った取得ルートで資格取得を目指しましょう。

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介護福祉士になるためのルートと受験資格

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前述したように、介護福祉士になるには、介護福祉士国家試験の受験資格を満たさなければなりません。試験を受験して合格したら、資格登録をすることで介護福祉士として働けるようになります。

ここでは、介護福祉士国家試験の受験資格を満たす4つのルートである、「実務経験ルート」「福祉系高校ルート」「養成施設ルート」「経済連携協定(EPA)ルート」を紹介します。

実務経験ルート

実務経験ルートは、「介護業務等に3年以上携わること」と「実務者研修を修了すること」で受験資格を満たす方法です。介護現場で実務経験を積み、仕事では習得し切れない介護知識・スキルを研修で補い、受験を目指します。

働きながら介護福祉士の取得を目指せるため、最終学歴が高卒かつ社会人の方はこのルートが主流です。

養成施設ルート

養成施設ルートは、4年生大学、短期大学、専門学校など、介護福祉士養成施設の指定を受けた学校を卒業することで受験資格を得る方法です。介護の専門知識や技術を体系的かつ集中的に学びながら介護福祉士を目指します。

養成施設を最短で卒業すれば、高卒の方は2年で介護福祉士国家試験の受験資格を満たすことが可能です。大学卒業と受験資格の取得を両方狙えるので、「大学を卒業したい」という方は養成施設ルートも検討してみると良いでしょう。また、介護以外の分野も同時に学びたい方にも、養成施設ルートはおすすめです。

なお、養成施設を2026年度末までに卒業する場合は、卒業後5年間に限り、国家試験を受けたかどうかやその合否に関わらず介護福祉士になれます。卒業から5年以内に試験に合格するか、5年間介護の仕事を継続すると、5年後も介護福祉士の資格を持ち続けることが可能です。2027年度以降の卒業生からは国家試験の受験・合格が必須なので、注意しましょう。

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福祉系高校ルート

福祉系高校ルートは、「社会福祉士介護福祉士学校指定規則別表第5」に定められた指定科目や単位数を修了して高等学校を卒業して受験資格を満たす方法です。過去に特例高校を卒業した方に限り、9ヶ月以上の実務経験も求められます。

中学生や中卒で介護福祉士の取得を悩んでいる方は、福祉系高校ルートを選択肢に入れてみるのも良いかもしれません。福祉系高校ルートの詳細は、「中卒から介護福祉士になる方法を解説!資格取得のルートや試験概要とは?」の記事で確認できます。

経済連携協定(EPA)ルート

経済連携協定(EPA)ルートは、フィリピン、インドネシア、ベトナム国籍の介護職員を対象とする受験資格です。EPA介護福祉士候補者として実務経験を3年間積むと、介護福祉士国家試験の受験資格を満たせます。なお、日本国籍の方など、EPA介護福祉士候補者以外は対象外です。

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【高卒向け】実務経験ルートと養成施設ルートの違い

以下では、就職して実務経験ルートで介護福祉士の受験資格を得るか、福祉系大学などの養成施設に進学するかで悩んでいる高卒の方に向けて、2つのルートの違いを解説します。

給与・待遇

最終学歴で初任給に差をつける企業はありますが、介護職員は学歴よりも資格や経験が重視される傾向にあります。ただし、養成施設ルートの方は、入職時点で介護福祉士を保有しているため、保有資格が影響して無資格の高卒の方よりも初任給が高くなることが考えられるでしょう。

学歴の違いによって初任給に差があっても、実務経験ルートで介護福祉士を取得したり、勤続年数を重ねたりすることで、差が少なくなる場合があります。また、介護現場において、学歴を重視して任せる業務を選ぶことは少ないようです。 

取得費用

実務経験ルートと養成施設ルートでは、取得費用に大きな差があります。養成施設を卒業するには学費がかかるため、取得費用は実務経験ルートより高くなる可能性が高いでしょう。介護福祉士養成施設の卒業にかかる費用は学校ごとに異なりますが、100万~200万円程度が相場です。

一方で、実務経験ルートで必要な実務者研修の受講料は、8万~18万円程度なので、比較的少ない負担で介護福祉士を目指せます。実務経験ルートは、働きながら介護福祉士を目指せて、受験資格を満たすための費用負担が少ないのが特徴です。

取得期間

実務経験ルートよりも、最短2年で受験資格を得られる養成施設ルートのほうが、介護福祉士の取得にかかる期間は短いといえます。現時点で介護職の実務経験がなく、介護福祉士の資格を少しでも早く取得したい方は、養成施設ルートが向いているかもしれません。
ただし、社会人の方が働きながら養成施設に通う場合、2年で卒業できない可能性があるため、状況に合ったルートを選ぶことが大切です。

実務経験ルートで介護福祉士国家試験を受験するには、試験を受験する年の3月31日までに実務経験を3年以上積む必要があります。働きながら実務者研修を6ヶ月程度受講し、受験勉強をすることを考えると、3年が特別長いとは感じないかもしれません。

身につくスキル・積める経験

養成施設ルートだと、大学などの養成施設で勉強に集中できるので、介護や福祉に関する知識が定着しやすいでしょう。福祉に関する制度や法律など、専門知識を学んで将来的に仕事に活かしたい方は、養成施設ルートが向いているかもしれません。

一方の実務経験ルートの場合、実際に介護現場で働くので、実践的なスキルを身につけられます。介護技術を習得して介護業務に慣れたい方や、早く実務経験を積みたい方は、実務経験ルートが向いているでしょう。また、介護の仕事が自分に向いているか確かめたい方は、養成施設に通わず現場で働いて適性を判断するのも選択肢の一つです。

実務経験ルートを選ぶ高卒の方におすすめの介護資格

実務経験ルートで介護福祉士を目指すなら、「介護職員初任者研修」や「介護福祉士実務者研修」の取得がおすすめです。入職前に介護資格を取っておくと、就職で有利に働く可能性があります。最短1ヶ月程度で取得できる資格もあるので、以下で確認してみましょう。

介護職員初任者研修

介護職員初任者研修とは、介護に関する基本的な知識・技術を身につける資格です。受講要件がないため、無資格・未経験の方も取得を目指せます。初任者研修は、10科目・130時間のカリキュラムを学び、修了試験に合格すると取得可能です。

無資格から最短1ヶ月程度で取得できるので、介護職の経験がない方や、着実にスキルアップしたい方は、まずは初任者研修の取得を目指すと良いでしょう。働きながら受講する場合も、3~4ヶ月程度で取得できます。

初任者研修は介護福祉士より手軽に取得でき、保有していると給与アップにつながったり就職に有利に働いたりする可能性があるので、おすすめの資格です。

初任者研修について詳しく知りたい方は、「介護職員初任者研修とはどんな資格?受講費用を抑える方法や取得のメリット」の記事をご一読ください。

介護福祉士実務者研修

介護福祉士実務者研修とは、介護に関する専門的かつ実践的な知識・技術を学べる資格です。前述のとおり、実務経験ルートで介護福祉士国家試験の受験資格を満たしたい場合は必ず修了しなくてはなりません。初任者研修同様に要件がないため、無資格・未経験の方も受講可能です。

実務者研修は、20科目・450時間のカリキュラムを履修することで修了できます。無資格の方が受講する場合、最短でも6ヶ月程度の期間が必要なので、学習スケジュールを立てて計画的に取得を目指すと良いでしょう。

また、初任者研修などの資格があると、一部の科目の履修が免除されるので、先に初任者研修から取得する方も少なくありません。介護業界で働きながらキャリアアップを目指す場合、「初任者研修→実務者研修→介護福祉士」と段階的に資格を取得すると、無理のないスケジュールでステップアップできます。

「介護福祉士実務者研修とは?資格取得のメリットや初任者研修との違いを解説」の記事では実務者研修の概要や取得するメリットなどを解説にしているので、あわせてご確認ください。
また、初任者研修と実務者研修の違いは、「初任者研修と実務者研修の違いは?共通点やどっちの取得が向いているか解説」にまとめています。

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介護福祉士の取得費用を抑える方法

介護福祉士は人手不足の介護業界において需要が高い資格なので、資格取得支援制度が充実しています。実務経験ルート・福祉系高校ルート・養成施設ルートごとに分けて、活用できる制度の情報を下記にまとめました。

実務経験ルート向けの資格取得支援制度

実務経験ルート向けの資格取得支援制度は、実務者研修の取得を支援するものや、介護福祉士の受験料・登録料を負担するものです。

職場の資格取得支援制度

実務経験ルートの場合、職場の資格取得支援制度を利用できれば、実務者研修や介護福祉士の取得費用を抑えられる可能性があります。職員のスキルアップを目的に、介護資格の取得にかかる費用の一部もしくは全額を負担してくれる職場があるようです。また、費用面の支援だけではなく、スクーリングの日程に合わせてシフトを調整するなど、仕事と勉強の両立をサポートする職場もあります。

資格取得支援制度の有無や対象の資格、費用の支給額は職場によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

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教育訓練給付金制度

教育訓練給付制度は、受講料の一部を支給することで、スキルアップやキャリア形成を支援する公的制度です。実務者研修と介護福祉士は、「専門実践教育訓練」「特定一般教育訓練」「一般教育訓練」のすべての制度の対象となっています。教育訓練給付制度を利用できれば、資格取得の費用のうち最大20~80%を受給可能です。

教育訓練給付制度を利用するには、「雇用保険に1年以上加入」「在職中または離職から1年以内」といった条件を満たす必要があります。在職中で雇用保険の加入期間が1年以上ある方などは、利用を検討してみると良いでしょう。

介護福祉士実務者研修受講資金貸付事業

介護福祉士実務者研修受講資金貸付事業は、実務者研修の受講に必要な費用を貸し付ける制度です。実務者研修施設に在学している方なら、最大20万円を無利子で借りられます。卒業後に介護福祉士として介護の仕事に2年間従事するといった条件を満たせば、貸付金の返済が全額免除されるようです。

介護福祉士実務者研修受講資金貸付事業を利用するには、「介護の業務経験が3年以上ある」などの条件を満たさなければなりません。都道府県の社会福祉協議会が事業を実施しているので、利用条件や対象者を詳しく知りたい方は、お近くの社会福祉協議会のWebサイトを確認してみましょう。

職業訓練

ハローワークの職業訓練(ハロートレーニング)は、就労サポートを目的に、求職者の資格取得といった能力開発を支援する公的制度です。職業訓練には、主に「公共職業訓練」と「求職者支援訓練」の2種類があります。

公共職業訓練は、離職中で、ハローワークに求職申し込みをしている方が対象です。雇用保険の受給資格があると、無料で実務者研修を取得できます。これから介護業界で働きながら実務経験を積む予定の方は、転職前の離職期間を活用して受講すると良いでしょう。

求職者支援訓練では、求職申し込みをしており、雇用保険の受給資格がない方が、無料で実務者研修を取得可能です。離職中の方や正社員への転職を目指す非正規雇用の方などが利用できます。

なお、職業訓練を利用するためには、その職業訓練が修業のために必要と認められることや、訓練実施機関の選考に通過することが必要です。制度の詳細は、お近くのハローワークで確認できます。

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養成施設ルート向けの資格取得支援制度

養成施設ルート向けの支援制度として、「介護福祉士修学資金貸付事業」があります。介護福祉士修学資金貸付事業とは、介護福祉士養成施設に通っている方や、入学を予定している方を対象に資金を貸し付ける制度です。
貸付額は、最大月額5万円。入学準備金として最大20万円 、就職準備金として最大20万円、国家試験受験対策費用として年額で最大4万円を借りられます。

養成施設を卒業後、介護福祉士として介護業務に5年間従事すると、貸付金の返済が全額免除されるようです。養成施設ルートで介護福祉士を目指す方は制度の利用を検討してみると良いでしょう。

福祉系高校ルート向けの資格取得支援制度

福祉系高校ルート向けの支援制度としては、「福祉系高校修学資金貸付事業」があります。福祉系高校修学資金貸付事業とは、福祉系高校に通っている方や、入学予定の方を対象に資金を貸し付ける制度です。
修学準備金は最大3万円、介護実習費は年額で最大3万円、就職準備金は最大20万円。介護福祉士国家試験の受験対策費用は、年額で最大3万円借りられます。

福祉系高校を卒業後、介護福祉士として介護の仕事に3年間従事すると、貸付金の返済が全額免除されるようです。取得費用の負担を少しでも抑えたい方は、各都道府県の社会福祉協議会のWebサイトで案内を確認してみてくださいね。

介護士・介護福祉士に関するよくある質問

ここでは、介護士・介護福祉士についてよくある質問にお答えします。介護福祉士を取得するメリットや、介護職として働く魅力が気になる方は、ぜひチェックしてみてください。

介護福祉士を取得するメリットは何ですか?

介護福祉士を取得するメリットは、給料アップを目指せたり、専門性の高さが転職や就職の際に評価されたりすることです。介護福祉士は学歴に関係なく取得を目指せるので、介護職としてキャリアアップしたい方は、ぜひ取得を検討してみると良いでしょう。
「介護福祉士に求められる役割とは?資格や専門性は仕事にどう活きる?」の記事では、介護福祉士の役割や資格取得のメリットを解説しているので、あわせてチェックしてみてください。

介護職として働く魅力は何ですか?

介護職として働く魅力は、やりがいを感じながら働けることです。利用者さんやご家族の生活をサポートする仕事なので、感謝の言葉をもらったり、利用者さんの状態が良くなったりしたときに、喜びや達成感を得られるという声があります。また、日本は高齢化によって介護が必要な方が増加しているので、介護職は将来性のある仕事といえるでしょう。60代以降も現役で活躍できたり、全国どこでも仕事があったりするので、安定的に働けるのも魅力の一つです。
介護職のやりがいや魅力は、「介護職の仕事内容とは?資格は必要?やりがいやメリットもご紹介」の記事でも紹介しているので、ぜひご一読ください。

まとめ

介護士や介護福祉士は、高卒の方も目指せます。介護士は、介護の仕事の求人に応募して採用されればなることが可能です。一方で、介護福祉士になるには、介護福祉士国家試験に合格する必要があります。

高卒の方が介護福祉士を目指す場合、働きながら資格取得を目指せる「実務経験ルート」か、勉学やスキルの習得に集中できる「養成施設ルート」がおすすめです。介護福祉士の取得には、実務経験ルートで最短3年、養成施設ルートで最短2年の期間がかかるため、自分の状況に合わせてルートを選択すると良いでしょう。

実務経験ルートで介護福祉士を目指す場合は、実務者研修の修了が必要で、無資格の方が取得するには8万~18万円程度の費用を用意しなくてはなりません。また、養成施設ルートの場合、100万~200万円程度の費用が必要です。しかし、「介護福祉士実務者研修受講資金貸付事業」や「介護福祉士修学資金貸付事業」などの制度を活用すれば、資格取得にかかる費用を抑えることができます。

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執筆者

  • 「レバウェル介護」編集部

    お役立ち情報制作チーム

介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点

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※この記事の掲載情報は2025年3月3日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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