
この記事のまとめ
- 介護職員初任者研修とは、介護職としての基本知識や技術を学べる資格研修
- 介護職員初任者研修の取得費用は約5~10万円、受講期間は約1~4ヶ月
- 介護職員初任者研修を無料または割引で受講できる制度もある
「初任者研修とはどんな資格?」と気になる方もいるのではないでしょうか。介護職員初任者研修とは、介護の入門資格です。未経験から介護業界にチャレンジする方は、取得しておくと業務や就職に役立ちます。この記事では、介護職員初任者研修の取得方法やメリットをご紹介。ホームヘルパー2級や介護福祉士実務者研修との違いも解説します。介護職員初任者研修の費用を抑える方法もまとめたので、資格取得の参考にしてください。
介護資格の種類29選!取得方法やメリットを解説します →レバウェル介護の資格スクールはこちら目次
介護職員初任者研修とはどんな資格?
介護職員初任者研修とは、介護の仕事に必要な基礎知識・技術や考え方を130時間で学べる、介護職にとっての入門的な資格です。国家資格ではありませんが、都道府県が管轄する公的資格で信頼性は高いといえます。
介護職員初任者研修の目標は、受講者が基本的な介護業務をこなせるようになることです。スクーリング(通学)では、座学に加えて実技の研修も行うため、実践的な介護のスキルを身につけられます。
介護職員初任者研修を取得するとできること
介護職員初任者研修を取得すると、利用者さんの身体に直接触れる「身体介護」を、有資格者の指導・監督なしで1人で行えるようになります。身体介護の具体例は、排泄介助や入浴介助です。
また、利用者さんの自宅を1人で訪問して身体介護や生活援助を行う「ホームヘルパー」として働くこともでき、就職先の選択肢が増えるでしょう。
介護職員初任者研修は無資格・未経験から取得を目指せる
介護職員初任者研修には受講要件が設けられていないため、無資格・未経験から取得できます。介護職未経験者や経験の浅い介護従事者向けの資格なので、難易度は比較的低めです。修了時に簡単な試験があるものの、受講者を落とす目的ではないため、きちんと講義内容を学んでいれば合格できるでしょう。
介護職員初任者研修の資格スクールには、土日や夜間の講座など、働きながらでも取得できるコースが用意されています。そのため、介護職員として働きながらスキルアップしたい方にも向いている資格です。
▼関連記事
介護職員初任者研修はいつから取れる?メリットや資格取得の方法を解説
介護職員初任者研修とほかの介護の資格の違い
ここでは、介護職員初任者研修とほかの資格の違い・関係性を解説します。ホームヘルパー2級や介護福祉士実務者研修との違いが知りたい方は、チェックしてみてください。
介護職員初任者研修とホームヘルパー2級の違い
介護職員初任者研修は、ホームヘルパー2級の後継の資格です。2013年の介護保険法施行規則改正により、ホームヘルパー2級の資格は介護職員初任者研修に移行されました。そのため、2つの資格は「前身・後身」の関係性にあります。
資格の移行に伴う大きな変更点は、「30時間におよぶ実習の廃止」「介護実技演習の大幅な増加」「筆記試験の追加」「認知症ケアに関する科目の追加」の4点です。実習による内容の偏りをなくし、介護職に必要なスキルを確実に習得できるようにするためにカリキュラムが変わりました。
なお、ホームヘルパー2級資格はすでに廃止されているものの、現在も介護職員初任者研修と同等の資格として取り扱われており、過去に取得した資格は有効です。
介護職員初任者研修とホームヘルパー2級の違いについて、詳しくは「ホームヘルパー2級の正式名称とは?履歴書の記載方法や初任者研修との違い」をご覧ください。
介護職員初任者研修と介護福祉士実務者研修の違い
介護職員初任者研修よりも、介護福祉士実務者研修のほうが専門性の高い資格です。そのため、「カリキュラム内容」や「資格の取得後にできること」などが異なります。
上位資格である介護福祉士実務者研修のほうが科目数が多く、学習時間も450時間と長めです。喀痰(かくたん)吸引や経管栄養といった医療的ケアも学びます。介護福祉士実務者研修を修了すると、介護福祉士国家試験の受験要件の一つを満たせることも大きな違い。訪問介護のサービス提供責任者(管理職)の資格要件も満たせます。
介護職員初任者研修と介護福祉士実務者研修の違いについて、詳細は「初任者研修と実務者研修の違いは?共通点やどっちの取得が向いているか解説」でご紹介しているので、ぜひご一読ください。
働きながら資格を取る方法教えます
▼関連記事
介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)とは?旧資格との違いや概要を解説
介護職員初任者研修はどんなときに取得する?
「介護職員初任者研修って、いつ取得すれば良いの?」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。介護業界を専門とする転職エージェントのレバウェル介護(旧 きらケア)は、109人の介護職員を対象に、介護職員初任者研修を取得したときの状況を調査しました。
介護職員初任者研修を取得したときの経験年数
以下に、介護職員にアンケートした「介護職員初任者研修を取得したときの経験年数」をまとめました。取得を検討している方は、参考にしてみてください。

※調査時期:2023年11月
介護職員初任者研修は、「介護職になる前に取得した」と答えた方が54.1%で、半数以上を占めていました。次いで、「介護職になって0ヶ月~3ヶ月で取得した」が15.6%となっています。介護職員初任者研修は介護の基礎を学ぶ研修なので、早い段階で取得する方が多いようです。
介護職員初任者研修を取得した目的
無資格の方は、介護職員初任者研修を取得することで、多くのメリットを得られます。以下は、「介護職員初任者研修を取得した目的」のアンケート結果です。

※調査時期:2023年11月
介護職員初任者研修を取得した理由は、「介護の基本的な知識や技術を学びたかったから」と答えた方が71.6%と最多でした。無資格・未経験から介護業界に転職する方は、介護職員初任者研修を取得することで、業務に対する不安を減らせるでしょう。
また、「資格があれば転職に有利になりそうだから」と答えた方も39.4%と多い傾向にあります。転職前に介護職員初任者研修を取得することで、介護現場で活かせるスキルや知識が身につくため、選考で有利になる場合もあるようです。
介護職員初任者研修を取得する方法

介護職員初任者研修は、介護資格のスクールで受講可能です。130時間のカリキュラムを受講し、修了試験に合格することで取得できます。
カリキュラムを受講する方法は、「通学」と「通学・通信」の2通り。通信課程で受講できるカリキュラムは40.5時間までのため、通学は必須です。
介護職員初任者研修の受講資格
前述したように、介護職員初任者研修には受講資格が定められていません。そのため、無資格・未経験から挑戦できます。基本的に学歴や年齢の制限もないため、高校生やミドル・シニア世代の方など、幅広い年齢層の方が取得可能です。
介護職員初任者研修の受講費用
介護職員初任者研修の受講料は、約5~10万円です。地域によってスクールの種類や費用は異なるので、事前に調べておきましょう。
「安い講座は学習内容が不安…」と思うかもしれませんが、カリキュラムは厚生労働省の指針に沿ったものなので、スクールによって学ぶ内容が大幅に変わることはありません。ただし、欠席してしまった際に振替で授業を受けられるか、メールで質問できるかなど、フォロー体制はスクールによって異なります。
介護職員初任者研修の講座カリキュラム
介護職員初任者研修は10科目で構成されています。
厚生労働省の「介護員養成研修の取扱細則について(p.2)」によると、介護職員初任者研修の学習内容は以下のとおりです。
| 科目 | 研修時間 |
| 1.職務の理解 | 6時間 |
| 2.介護における尊厳の保持・自立支援 | 9時間 |
| 3.介護の基本 | 6時間 |
| 4.介護・福祉サービスの理解と医療との連携 | 9時間 |
| 5.介護におけるコミュニケーション技術 | 6時間 |
| 6.老化の理解 | 6時間 |
| 7.認知症の理解 | 6時間 |
| 8.障害の理解 | 3時間 |
| 9.こころとからだのしくみと生活支援技術 | 75時間 |
| 10.振り返り | 4時間 |
| 合計 | 130時間 |
参考:厚生労働省「介護員養成研修の取扱細則について(p.2)」
「職務の理解」は、介護施設の種類や仕事内容について学習する科目です。介護職への理解が深まったら、利用者さんのプライバシーへの配慮といった、尊厳の視点を身につけます。
また、「介護におけるコミュニケーション技術」の科目は、信頼関係を築くためのコミュニケーションスキルの習得が目的です。「老化の理解」「障害の理解」では、利用者さんの身体的・精神的な機能や変化が日常生活へ与える影響を学習します。
最も研修時間の長い「こころとからだのしくみと生活支援技術」では、利用者さんの能力を活かして安全に介護をするための技術や、介護の基礎的知識の習得ができているかを確認する内容です。車いすへの移乗やオムツ交換、シーツ交換といった実技講習もあるので、介護技術を身につけられる科目といえます。
出典
厚生労働省「介護職員・介護支援専門員」(2026年7月14日)
▼関連記事
介護職員初任者研修の内容を解説!筆記試験や実技テストの難易度、取得方法
介護職員初任者研修の修了に必要な期間

介護職員初任者研修課程の修了に必要な期間は、約1~4ヶ月です。週のうちに受講できる回数が多いほど、研修期間は短くなるといえます。コースによって取得までの期間は異なるため、自分の生活スタイルに合ったものを選びましょう。
通学のみで受講する場合、全日程で仕事やプライベートの予定を調整する必要があるので、その分修了までの時間がかかる傾向にあります。
そのため、できるだけ早く取得したい方は、通信講座と併用して進めると良いでしょう。「通学・通信」の両方で受講する場合、通学の回数は15回前後です。
取得期間や取得ルートごとのメリット・デメリットを「介護職員初任者研修の取得期間はどれくらい?最短で修了する方法を解説」の記事で解説しているので、あわせて参考にしてみてください。
介護職員初任者研修の修了試験の合格基準・難易度
介護職員初任者研修のカリキュラム修了後には、知識やスキルが身についたかを確認する筆記試験があります。筆記試験の問題は受講内容を確認する程度の難易度で、合格基準は70点以上が目安です。
前述のとおり、介護職員初任者研修は介護業界の入門者向けの資格です。難易度は低めなので、講義をしっかりと受けていれば十分合格を目指せるでしょう。もしも筆記試験に不合格になった場合も、再試験を受けられるのが一般的です。
▼関連記事
介護職員初任者研修の試験に落ちた理由は?難易度や合格するコツを解説
介護職員初任者研修の修了証が交付される時期
介護職員初任者研修の修了証明書は、講座を修了して1~3週間程度で送付される場合が多いようです。ただし、修了証明書の交付方法や時期はスクールごとに異なるため、事前に確認しておくと良いでしょう。
首都圏限定!資格取得が無料!
転職活動しながら資格を取る資格取得のみでもOK!
レバウェル介護の資格スクール介護職員初任者研修を無料・割引で受講できる制度
「介護職員初任者研修の受講を考えているけど、費用は安く済ませたい」という方もいるでしょう。以下では、介護職員初任者研修を無料・割引で受講できる制度を比較するので、参考にしてみてください。
ハローワークの職業訓練
ハローワークの職業訓練では、介護職員初任者研修の講座を無料(テキスト代は実費負担)で受講可能です。ハローワークの職業訓練には、主に「公共職業訓練」と「求職者支援訓練」の2種類があります。
「公共職業訓練」の受講対象者は、雇用保険の受給資格があり、訓練校が実施する選考に合格した方です。
「求職者支援訓練」を受講するための一般的な条件は、「ハローワークに求職を申し込んでいる」「働く意思と能力がある」「雇用保険の被保険者・受給資格者ではない」「ハローワークから支援の必要性を認められている」のすべてを満たすこと。訓練校が実施する選考への合格も必要です。
離職中の求職者やパートで働いていて正社員への転職を目指す方は、収入などの条件を満たせば月10万円の給付金をもらいながら初任者研修を受講できます。職業訓練を利用すると、給付を受けながら資格を取得できるので、金銭的なメリットが大きいでしょう。
なお、「求職者支援訓練」は、離職中の方が対象の制度でしたが、現在は働きながらスキルアップを目指す方も利用できるようになりました。
出典
ハロトレ特設サイト「ハロートレーニングについて知る」(2026年7月14日)
厚生労働省「求職者支援制度のご案内」(2026年7月14日)
▼関連記事
介護職員初任者研修はハローワークで取得可能?給付金制度やメリットを解説
国や自治体の資格取得支援制度
介護職員初任者研修は、国が労働者のキャリアアップ支援として行う「教育訓練給付制度」のうち、「特定一般教育訓練」と「一般教育訓練」の対象です。教育訓練給付は、雇用保険に加入しているまたは加入していた方が対象の制度で、給付金の受給申請は講座修了の翌日から1ヶ月以内に行います。
「特定一般教育訓練」は費用の支給率が高めで、訓練修了後に受講費用の40%(上限20万円)が支給される仕組みです。資格を取得し、訓練修了後1年以内に雇用保険の被保険者として雇用されると、追加で10%(上限5万円)の支給があります。最大で受講費用の50%(上限25万円)がキャッシュバックされるため、費用負担を大幅に軽減できるでしょう。
また、介護職員初任者研修は、都道府県や市町村が行う資格取得支援の対象になっている場合も少なくありません。資格取得支援の内容は自治体によって異なるため、自分が働く地域や住んでいる地域の制度を調べてみましょう。
教育訓練給付については、「介護職の資格取得支援制度とは?給付金の種類や利用するメリットを解説」でも解説しているので、詳しく知りたい方はあわせてチェックしてみてください。
出典
厚生労働省「教育訓練給付金の支給申請手続について」(2026年7月14日)
厚生労働省「教育訓練給付金 手続きの流れ」(2026年7月14日)
介護施設の資格取得支援制度
介護職員の定着や技術の向上を目的として、資格取得支援を行っている介護施設もあります。受講費を負担してくれるだけではなく、受講日が出勤扱いになったり、合格後にお祝い金がもらえたりする職場もあるようです。
「介護職として働きながら資格を取りたい」という方は、就職先を選ぶ際に、資格取得支援の有無を確認すると良いでしょう。
介護資格スクールのキャンペーン
介護事業者や転職エージェントが運営するスクールでは、介護職員初任者研修を無料もしくは通常よりも割引で受講できるキャンペーンを行っていることがあります。気になる方は、自分が住んでいるエリアのスクールを調べてみると良いでしょう。
介護業界に特化した派遣会社のレバウェル介護派遣(旧 きらケア介護派遣)では、条件を満たして派遣スタッフとして就業すると、介護職員初任者研修を無料で受講できるので、ぜひチェックしてみてください。
働きながら資格を取る方法教えます
▼関連記事
介護職員初任者研修を無料で取得する方法は?メリットや支援制度を解説
介護職員初任者研修を取得するメリット
介護職員初任者研修を取得するメリットは、就職先の選択肢が増えたり、給与がアップしたりすることです。下記で解説するので、受講するか迷っている方はご一読ください。
できる仕事が増えて就職先の選択肢が多くなる
介護職員初任者研修を取得すると、1人で身体介護ができるようになるため、就職先の選択肢が増えます。介護職は無資格から挑戦できますが、資格がないとできない業務があったり、資格を保有していないと応募できない求人があったりするのも事実です。応募できる求人が増えれば、働く施設や条件を選びやすくなるでしょう。
前述のように、介護職員初任者研修の資格があれば、利用者さんの自宅に伺ってサービスを提供する「ホームヘルパー」として働くことも可能です。
無資格よりも給与がアップする
介護職員初任者研修を保有する方は、無資格の方と比較して給与が高い傾向にあります。
厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果 (p.161)」を参考に、無資格者と介護職員初任者研修を修了した方の平均給与を、以下の表で比較してみましょう(介護職員等処遇改善加算を取得している事業所)。なお、この値はあくまで平均値なので、参考までにご覧ください。
| 保有資格 | 平均給与(月給制・常勤) |
| 無資格 | 29万620円 |
| 介護職員初任者研修 | 32万4,830円 |
参考:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果 (p.161)」
介護職員初任者研修を保有する方の平均給与は32万4,830円で、無資格者よりも3万円以上高くなっています。介護職に資格手当を支給する職場も多いため、資格を取得すると給与アップを図りやすいでしょう。
出典
厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」(2026年7月14日)
▼関連記事
介護職員初任者研修を取得すると給料が増える?手当の相場や平均給与を解説
介護職としてキャリアアップを目指せる

介護職員初任者研修を取得することで、上位資格の取得につながるでしょう。たとえば、介護職員初任者研修を修了していると、介護福祉士実務者研修を取得する際に、130時間分のカリキュラムが免除されます。
介護福祉士実務者研修は、介護福祉士国家試験の受験要件の一つなので、取得すれば段階的にキャリアアップできるでしょう。このように、介護職員初任者研修を取得すると、上位資格に挑戦する際に役立ちます。
介護の知識や技術の基礎が身につく
介護職員初任者研修では、介護に必要な知識・技術を基礎から学べます。正しい介護技術を勉強することで、自分の身体への負担を減らして介助できるようになるでしょう。
高齢者や認知症の方とのコミュニケーションについても学習するため、利用者さんと良好な関係を築くためにも役立ちます。また、将来自分の家族に介護が必要になったときにも、学んだことを活かせるでしょう。
資格取得によって自信がつく
資格を取得することで、自信を持って業務にあたれます。未経験から介護業界に転職する方は、無資格で勤務することを不安に思う場合もあるでしょう。資格を持っていれば、根拠を持って利用者さんにケアができ、安全に業務をこなせます。
▼関連記事
介護職員初任者研修を取得するメリットとは?資格の取り方とあわせて解説
介護職員初任者研修の資格を活かせる就職先
介護職員初任者研修を取得すると、特別養護老人ホームやデイサービス、訪問介護事業所など、幅広い施設や事業所で活躍できます。
以下では、介護職員初任者研修の保有者が活躍できる主な職場をご紹介するので、就職先を選ぶ際の参考にしてみてください。
特別養護老人ホーム
特別養護老人ホームは、主に要介護3以上の高齢者の方が入居する介護施設です。介護度の高い利用者さんが入居しているため、食事や入浴、排泄などの身体介護を行う機会が多い傾向があります。
介護職員初任者研修で習得する、排泄介助や移乗介助の技術は、特別養護老人ホームでの業務に役立つでしょう。
特養の仕事内容については「特養の仕事内容を解説!介護職員の1日のスケジュールや夜勤業務も紹介」の記事で解説しているので、気になる方はチェックしてみてください。
出典
厚生労働省「指定介護老人福祉施設等の入所に関する指針について」(2026年7月14日)
介護付き有料老人ホーム
介護付き有料老人ホームは、主に民間企業が運営する入居型の介護施設です。施設ごとに運営方針があり、サービス内容や入居の基準、雰囲気などが異なります。利用者さんのニーズを満たせるよう、設備やサービスが充実している施設が多いのが特徴です。
未経験で介護付き有料老人ホームに転職する場合、介護度が低めの利用者さんが多い施設や、人員配置が手厚い施設を選ぶと、少しずつ仕事に慣れていけるでしょう。
▼関連記事
有料老人ホームとは?入居対象者やほかの施設との違い、介護職の仕事を解説
グループホーム
グループホームは、医師から認知症の診断を受けた要支援2以上の方が入居する施設です。利用者さんは5~9人を1つのユニットとして、3ユニット以下の小規模体制で生活します。アットホームな雰囲気があり、一人ひとりに寄り添った介護を実践しやすいのが特徴です。
介護職員初任者研修では、認知症の方の行動の理由やケアの方法などを学習するので、グループホームでの業務に知識を役立てられるでしょう。
▼関連記事
グループホームとは?簡単に解説します!入所条件や費用、メリット、選び方
デイサービス
デイサービスは、利用者さんが日帰りで通う介護施設です。介護職員の仕事は、利用者さんの送迎やレクリエーション、食事介助、入浴介助などです。
デイサービスの利用者さんは、自立度が高く、円滑にコミュニケーションを取れる方が多い傾向にあります。日常的な会話やレクリエーションを通じたコミュニケーションを楽しみながら働けるため、介護業界に入ったばかりの方も活躍しやすいでしょう。
また、デイサービスには夜勤がないので、生活リズムを保って仕事がしたい方にも向いている職場です。
▼関連記事
デイサービスとは簡単にいうとどんな施設?介護職向けに基本を解説します
訪問介護事業所
訪問介護事業所では、ホームヘルパーが利用者さんの自宅を訪問し、必要な介護サービスを提供します。ホームヘルパーの主な仕事内容は、食事・入浴・排泄の介助といった身体介護と、料理・洗濯・掃除・買い物の支援といった生活援助です。
ホームヘルパーは基本的に1人で身体介護を行うため、介護職員初任者研修以上の資格が必須となっています。生活援助のみに携わる場合でも、生活援助従事者研修の修了が必要です。訪問介護の仕事には、比較的シフトの融通が利きやすかったり、夜勤なしで働けたりするメリットがあります。
▼関連記事
ホームヘルパー(訪問介護員)とは簡単にいうと?仕事内容や資格要件を解説
病院・クリニック
介護職員初任者研修で得たスキルを活かして、病院やクリニックといった医療機関の看護助手として働くことも可能です。看護助手は、医師や看護師の指示のもと、患者さんの介助を行います。環境整備や身の回りのお世話も仕事の一環です。
病院・クリニックは、医療やリハビリを必要とする方が利用します。患者さんの介助をする際は、容態に応じて配慮が必要となることも少なくありません。介護職員初任者研修で得た知識があれば、他職種と連携して患者さんの身体に負担がかかりにくい介助を実践し、療養生活に貢献できるでしょう。
▼関連記事
看護助手の仕事内容は?外来・病棟など職場別に解説!やりがいや大変なこと
介護・福祉業界以外の職場
超高齢社会の日本では、さまざまな仕事で高齢者と接する機会が増えています。そのため、介護業界以外でも、介護職員初任者研修の資格を活かして活躍できるでしょう。
特に、飲食や観光、販売といったサービス業界では、高齢者に寄り添った丁寧な接客や、安全面へ細やかな配慮ができる人材が求められています。
また、鉄道やバスなどの公共交通機関における移動サポート業務や、介護タクシーのドライバーとしても活躍の場は広がっているようです。介護職員初任者研修で得た知識と技術は、高齢者が豊かな生活を送るお手伝いをするうえで広く役立つでしょう。
働きながら資格を取る方法教えます
▼関連記事
介護職員初任者研修を活かせる仕事は?取得するメリットや働ける職場を解説
介護職員初任者研修のスクールの選び方
ここでは、介護職員初任者研修の受講先を選ぶ際の基準を解説するので、比較すべきポイントが気になる方は参考にしてみてください。
自宅や職場から通いやすい教室を選ぶ
スクールの場所が自宅や職場からアクセスしやすい立地かどうかは、介護職員初任者研修の受講先を選ぶうえで大切なポイントです。通信を併用する場合でも15日前後の通学が必要なため、移動時間や交通費が想定以上にかかると負担に感じる可能性があります。
無理なく通学を続けられるよう、仕事帰りに寄れるエリア・時間か、最寄りの公共交通機関から徒歩何分の距離かなど、移動経路を事前に確認しておくと良いでしょう。
受講期間とスケジュールで選ぶ
受講スケジュールが自分の希望に合う講座を選ぶことも重要です。介護職員初任者研修の講座は、平日に集中して通う最短1ヶ月程度の短期コースや、仕事と両立しやすい土日クラス・夜間コースなど、多様なコースがあります。
「週に何回まで通学できるか」「月にどの程度の勉強時間を確保できそうか」など、自分のライフスタイルを考慮することがポイントです。仕事やプライベートを考慮して講座を選ぶことで、モチベーションを維持したまま最後まで受講できるでしょう。
無料の振替制度や就職サポートの有無で選ぶ
振替制度や就職サポートの有無も、スクール選びでチェックしておきたいポイントです。仕事の都合や突然の体調不良で講義を休んでしまったとき、無料で別の日に授業を受け直せる制度があれば、仕事と資格取得を両立させやすいでしょう。
また、修了試験に落ちてしまった場合の追試制度や、資格取得後の求人紹介といったサポートの手厚さも、重要な比較ポイントです。特に介護業界が未経験の方は、手厚いバックアップ体制が整っているスクールを選ぶことで、資格取得から転職までスムーズに進められるでしょう。
レバウェルスクール介護(旧 きらケアSTEPUPスクール)では、介護職員初任者研修の取得から就職・転職まで一貫してサポート!専任のキャリアアドバイザーが求人探しや面接日程の調整などをあなたに代わって対応するので、資格取得を目指しつつ新しい仕事を無理なく探せますよ。
首都圏限定!資格取得が無料!
転職活動しながら資格を取る資格取得のみでもOK!
レバウェル介護の資格スクール▼関連記事
介護職員初任者研修のスクールはどこがいい?選び方のポイントを解説
介護職員初任者研修を受講した人の体験談
ここでは、介護職員初任者研修を取得した人の体験談をご紹介します。「初任者研修を取得して何が良かった?」「受講は大変?」と気になる方は、参考にしてみてください。
介護職員初任者研修を受講して良かったこと
初任者研修では、介護の基本をひと通り学べました。実際の現場だと手順だけを教わりがちですが、研修では知識や技術の根拠まで勉強できます。「そういう根拠があるから、ここではこういう介助の仕方をするんだ」と納得することも多かったですね。
また、研修を通して高齢者の方に対する理解が深まり、目の前の利用者さんに合わせた介護ができるようになりました。
無資格のときは面接に進めないこともありましたが、初任者研修を修了してからは、面接というスタートラインに立てるようになりました。採用担当者の方から「すぐに現場で活躍できそうだね」と言ってもらえて、自信につながったのを覚えています。
ブランクが長く再就職できるか不安でしたが、スムーズに介護職に復帰できました。初任者研修を取得していたおかげで、介護スキルがあることの証明になり、年齢やブランクで不利にならなかったように思います。
介護職員初任者研修を受講するときに大変だったこと
私は週1コースに通い、4ヶ月ほどで初任者研修を取得しました。2日あるお休みのうち1日が通学日になり、実質1日しか休めないのが体力的につらかったです。
仕事だけでなく家庭のこともあるので、時間をやりくりするのが大変でした。少しでも勉強時間を確保するために、仕事の休憩時間や寝る前のスキマ時間を活用して対応しました。
最短コースを選んだので、1ヶ月間、週4日で通学しました。レポート課題を期日までに提出しながらで、時間的にバタバタで大変でした。初任者研修を受けるときは、自分の生活スタイルに合わせて、無理のないスケジュールで取得できるコースを選ぶことが大切だと思います。
介護は未経験だったので、研修では戸惑うことも多かったです。特に排泄や入浴、移乗など、慣れない介助の実技は大変でした。座学では専門用語もあって、覚えるのに苦労しました。実技や勉強で分からないことがあるときは、講師に積極的に質問したりアドバイスをもらったりして、少しずつできること・分かることを増やしていきました。
働きながら資格を取る方法教えます
介護職に向いている人の特徴
ここでは、介護職に向いている人の特徴をご紹介します。介護業界への転職を考えている方は、ぜひチェックしてみてください。
人と関わることが好きでコミュニケーション能力が高い
人と関わることが好きでコミュニケーション能力が高い人は、介護職に向いています。介護職は、利用者さんと日常的に接する仕事です。また、利用者さんが快適にサービスを利用するには、介護職員と信頼関係を築く必要があります。
人との関わりが好きで、相手の気持ちに寄り添いながら関係性を深めていく力がある人は、現場で活躍できるでしょう。
また、介護現場では、職員同士のコミュニケーションも欠かせません。チームワークを大事にして業務をこなせる人は、介護職に向いています。
介護を通じてやりがいのある仕事がしたい
やりがいのある仕事をしたい人は、介護職が自分に合っていると感じられるでしょう。介護職は、利用者さんの日常生活を直接支える仕事です。ケアによって利用者さんの状態が改善していく様子を目にして、「自分の仕事が誰かのためになっている」と実感することは少なくありません。
また、利用者さんやご家族から感謝される機会が多いのも、介護職がやりがいを感じられる理由の一つです。「人や社会の役に立ちたい」という方は、介護の仕事に適性を感じられるでしょう。
無資格や未経験からキャリアアップしたい
無資格や未経験から着実にキャリアアップしていきたい方は、介護職に向いています。介護業界のキャリアパスは明確で、「介護職員初任者研修→介護福祉士実務者研修→介護福祉士」の順で資格を取得すれば、段階的にキャリアアップできます。
資格を取ってキャリアアップすることで、給与額が上がったり転職先の選択肢が増えたりするため、メリットを感じられるでしょう。
プライベートと仕事を両立して働きたい
介護職に向いている人として、プライベートと仕事を両立したい人も挙げられます。介護業界は雇用形態やシフトが多様で、ライフスタイルに合わせた働き方を選びやすいからです。「フルタイムの正社員」「週3日のアルバイト」「夜勤専従」「1日4時間のパート」など、希望の勤務日数や時間をもとに働き方を選ぶことができます。
子育て中の方はもちろん、プライベートを充実させたい方も、自分に合う働き方が見つかるはず。仕事と私生活のバランスを保ちながら働き続けたい人は、介護職に向いているでしょう。
地域や年齢を問わず活躍できるスキルを身につけたい
地域や年齢を問わず活躍できるスキルを身につけたい方は、介護職を目指すのも一つの選択です。日本では、高齢化に伴う介護サービス利用者の増加から、介護人材の需要が高まっています。
厚生労働省の「介護人材確保に向けた取組」によると、2022年度の段階で介護職員は約215万人で、2026年度には約240万人の介護人材が必要になると見込まれていました。
ところが、同省が発表した「介護職員数の推移」を見ると、2023年度と2024年度の職員数はどちらも約212万人にとどまり、介護人材の確保が追いついていないのが現状です。
介護業界は人手不足の傾向にあり、年齢不問の求人も少なくありません。また、介護職は全国的に需要が高いため、「これから先も安定して働きたい」「手に職を付けたい」という方に向いているでしょう。
出典
厚生労働省「介護人材確保に向けた取組」(2026年7月14日)
▼関連記事
介護職に向いている人の性格10選!職場別の適性や向いてない人の特徴
介護職員初任者研修についてよくある質問
ここでは、介護職員初任者研修についてよくある質問に回答します。「介護職員初任者研修ってどんな資格なの?」と気になる方は、ぜひチェックしてみてください。
介護職員初任者研修の受講費用はどのくらい?
介護職員初任者研修の受講にかかる費用は約5~10万円と、スクールによって差があります。スクールを選ぶ際は、費用だけでなくスクールのフォロー体制を確認することも重要です。費用を抑えて介護職員初任者研修を取得したい方は、「介護職員初任者研修の費用を解説!資格取得の支援制度やスクールの選び方」をご参照ください。
介護職員初任者研修を受けるにはどうしたら良い?
介護職員初任者研修を受けるには、民間のスクールやハローワークの職業訓練校などが開講する「初任者研修講座」に申し込みます。基本的に介護職員初任者研修には資格要件がないため、誰でも受講可能です。また、講座は通年開講しているため、自分の好きなタイミングでいつでも始められます。
受講先を決める際は、取得までのスケジュールや費用、教室の立地などを考慮すると良いでしょう。詳しくは、この記事の「介護職員初任者研修のスクールの選び方」を参考にしてみてください。
介護職員初任者研修はしんどいって本当?
介護職員初任者研修をしんどいと感じるかどうかは人それぞれです。学習内容の難易度はそれほど高くないものの、特に仕事や家庭と両立する場合、取得までの過程を負担に感じるかもしれません。
介護職員初任者研修を乗り切るためには、無理のない学習計画を立てることがポイントです。振替授業などのサポートが手厚いスクールなら、急な予定で通学できない場合も柔軟に対応してもらえるので、通学の負担を軽減できるでしょう。詳しくは「初任者研修がしんどい理由は?仕事と両立させながら乗り越える方法を解説」の記事にまとめています。
介護職員初任者研修は働きながらでも受講できる?
介護職員初任者研修は、働きながらでも受講可能です。実際に多くの受講生が、仕事と両立しながら資格を取得しています。スクール側も社会人が通いやすいように、土日コースや夜間コースなど豊富な講座を用意しているようです。取得期間や費用、職場から通えるエリアの教室かなどを考慮しながら、自分の状況に合わせて無理なく通える講座を選びましょう。
詳しくは「介護職員初任者研修を働きながら取得する方法を解説!無料のスクールはある?」の記事で解説しているので、あわせてご参照ください。
まとめ
介護職員初任者研修とは、介護職として働くうえで必要な知識や技術を身につけられる、介護の入門資格です。取得すると1人で身体介護が行えるため、就職先の選択肢が増えたり、選考に有利になったりするでしょう。
介護職員初任者研修は、受講資格が定められていません。そのため、スクールの講座を受講して修了試験に合格すれば、無資格や未経験から取得できます。スクールの費用は約5~10万円、取得期間は1~4ヶ月程度です。資格取得制度を利用すれば、無料や割引で受講できる場合もあります。
スクールによって費用やフォロー体制などは異なるため、事前に確認して無理なく受講できる講座を選びましょう。
介護職員初任者研修を取得するメリットは、キャリアアップや給与アップを目指せることです。また、介護職に必要な知識や技術が身につけば、自信を持って介護ができるようになるでしょう。
介護職に興味がある方は、レバウェルスクール介護(旧 きらケアSTEPUPスクール)で介護職員初任者研修の取得を目指してみてはいかがでしょうか?レバウェルスクール介護(旧 きらケアSTEPUPスクール)では、週1回のコースを選択できるので、働きながら無理なく通えます。資格取得に興味がある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
働きながら資格を取る方法教えます
先に資格を取りたい方へ
無料相談はこちら執筆者

「レバウェル介護」編集部
お役立ち情報制作チーム
介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点


