介護職員初任者研修は難しい?もし落ちたらどうすれば良いのか

介護の資格 2024年1月22日
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初任者研修の難易度はどの程度なのか、資格取得を検討するなら多くの方が気になるところでしょう。初任者研修は介護分野における登竜門的資格。その反面、以後のキャリアを考えれば非常に重要な意味を持つ資格です。実際のところ、初任者研修に落ちたことのある人はいるのか、合格するにはどうしたら良いのか。こうした点について、ここで詳しく解説していきます。

介護職員初任者研修とは?費用抑えて取得する方法や資格のメリットを解説

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目次

介護職員初任者研修に落ちたらどうすれば良い?

初任者研修の修了試験を受験する方の中には、残念ながら合格できない方もいます。
落ちた場合はどうすれば良いのか?不安に思っている方は安心してください。
初任者研修の修了試験にもし落ちたとしても、再試験があります。
再試験は受講した学校で合格するまで行われるため、修了試験に落ちて修了証を交付してもらえないということは基本的にありません。
ただし、試験に落ちて再試験を受けなかったり受講を途中で放棄してしまったりした場合は、修了証がもらえません。
また、基本的に再試験は無料で行われていますが、学校によっては有料になることもあるので再試験を延々と受けても一向に合格できない方は、事前に学校へ確認しておきましょう。

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初任者研修の難易度は?

初任者研修では介護業務に必要な基本知識や技術だけでなく、福祉のプロとして自立支援にどう取り組めば良いのか、さらには福祉をとりまく社会的な課題についても理解を深める内容になっています。
介護分野の登竜門的な位置づけの資格とはいえ、内容としてはそれなりに専門的と言えるでしょう。
しかし、授業をしっかり聞いて理解していれば、修了試験で不合格になることは少ないはずです。
学校によって合格ラインはまちまちですが、一般的に100点満点中70点以上。
修了試験は大学受験のように受験者をふるいにかけて落とすことが目的ではなく、履修したカリキュラムの理解度を見極めるために行われるので、介護分野の資格の中では難易度は低めです。

初任者研修の試験について

初任者研修のカリキュラムが終了したら、30分から1時間程度(学校によってまちまち)の修了試験があります。
修了試験では、記述式問題と選択式問題で構成された32問以上が出題。出題内容は以下の通りです。

  • 職務の理解
  • 介護における尊厳の保持、自立支援
  • 介護の基本
  • 介護、福祉サービスの理解と医療との連携
  • 介護におけるコミュニケーション技術
  • 老化の理解
  • 認知症の理解
  • 障害の理解
  • こころとからだのしくみと生活支援技術

初任者研修の修了試験で出題されるのは、すべてカリキュラムで学んだ内容です。
介護や福祉のプロとしての基礎的な知識から、老化や障害、認知症など介護に関連する幅広い知識と深い理解度が問われます。
ほとんどの問題が択一方式ですが、一部記述式のものもあるので、しっかり理解して第三者へ伝えられるようにしておくと良いでしょう。

初任者研修の受講者が感じた取得難易度

初任者研修取得の難易度に関するアンケート結果

レバウェル介護が独自で実施した調査(回答数:109名、実施期間:2023年10月10日~11月12日)によると、初任者研修の取得難易度を「簡単だった・そこそこ簡単だった」と回答した方は、54.1%と半数以上でした。難易度の感じ方は人それぞれですが、特別難しいと感じた方は少ないようです。

「初任者研修が大変だった」という声では、修了試験の難易度よりも通学の負担や課題の量を理由に挙げる方が多く見られました。通いやすさや仕事との両立について考えて、スクールを選ぶことが大切です。

初任者研修について

そもそも初任者研修はかつての介護職員基礎研修から、それぞれ初任者研修と実務者研修へと移行したもの。
介護士のキャリアパスを明確にして、任用資格を介護福祉士へ一本化するために設けられた介護分野の入門的な資格です。
介護分野において初任者研修はとても重要な意味を持ち、初任者研修がなければ、身体介護が行えません。
この身体介護は食事や排せつ、入浴、移動などの介助を利用者さまの身体に直接触れて行う介護を指します。
介護業務において利用者さまの身体に直接触れて行う身体介護は必須であり、そのためには初任者研修以上の資格が必要です。
初任者研修の資格があれば、一般的な介護業務のほとんどをこなすことができます。

初任者研修は、初任者研修講座のある学校で10項目130時間のカリキュラムを履修することで取得可能です。
学校に通う頻度によって取得までの期間が変わり、週に1回通った場合は約4カ月、週に3回通ったら約1カ月で初任者研修を取得できます。
夜間や週末に授業を行っている学校もあるので、働きながら取得を目指すことも可能。自分のライフスタイルにあわせて、取得までのスケジュールを組むようにしましょう。

初任者研修が設けられた背景について

かつて介護業界には、さまざまな介護に関連する資格がありました。
それらは介護福祉士の受験資格として認められていましたが、介護福祉士としての資質に欠けるとの意見があり、キャリアパスの明確化が求められてきたのです。
その結果、初任者研修から介護福祉士実務者研修、そして介護福祉士という明確なキャリアパスへの一本化が実現。それにともなって、研修内容が重複するようなこともなくなりました。
初任者研修は、介護の仕事を行う上で必要最低限の知識や技術を習得することを目的としています。

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初任者研修に合格するにはどうすれば良い?

どうすれば修了試験に合格できるのか、ここでポイントを見ていきましょう。

授業内容をしっかり理解する

初任者研修では定期的に、授業内容を理解しているかどうかを見るための課題が出題されます。
基本的には、授業内容を理解していれば解けるでしょう。まずは授業をしっかり聞いて理解することが大切です。

勉強する時間を作る

働きながら初任者研修に通う方が多いため、勉強する時間がなかなか作れないかもしれません。
資格取得を目指すなら、ゆとりのあるスケジュールを組みましょう。
初任者研修の講座はテキストに沿って行われます。そのため、講座が終わったら復習するなどして、テキストの内容をしっかり理解するようにしてください。
時間的な余裕がある方は、講座の前に予習して臨むと良いでしょう。

自分で模擬試験をして理解度を深める

もし時間的に余裕があれば、自分で模擬試験に取り組んでみることも試験対策として有効です。
模擬試験で苦手な科目がわかれば、修了試験までにその苦手科目を克服するようにしてください。
満点を取る必要はないので、カリキュラムの内容を全部覚えようとせず、全体像を理解することが大切です。
特に「老化」と「認知症」のカリキュラムは、介護業界で働くうえでとても重要な課題。より力を入れて、しっかり理解しましょう。

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介護職員初任者研修の試験に関する質問

ここでは、介護職員初任者研修の試験に関する質問を、Q&A形式で回答します。

介護職員初任者研修の内容を覚えられません…

内容を完璧に網羅しようとしなくても大丈夫です。初心者向けの内容とはいえ、介護業界の知識を一から覚えるのは大変といえます。ある程度の基礎知識を介護職員初任者研修で身につけ、実際の介護現場で正確な技術を固めましょう。

介護職員初任者研修の勉強時間はどれくらい必要?

全体で130時間の学習が必要です。介護職員初任者研修のカリキュラムは10科目で構成されており、科目ごとに勉強時間が設けられています。通学のみ、もしくは通学+通信講座で資格取得を目指せるため、自分のライフスタイルに合った方法を選択しましょう。

まとめ

初任者研修は、かつての介護職員基礎研修からそれぞれ初任者研修と実務者研修へと移行したもの。介護士のキャリアパスを明確にして、任用資格を介護福祉士へ一本化するために設けられた介護分野の登竜門的な位置づけの資格です。
初任者研修では介護業務に必要な知識や技術だけでなく、福祉のプロとして自立支援にどう取り組めば良いのか、さらには福祉をとりまく社会的な課題についても理解を深められます。
そのため、決して簡単内容ではありません。しかし基本的に、しっかり授業を聞いていれば理解することは難しくないでしょう。
初任者研修で修了試験に落ちたというケースは少ないようです。もし落ちたとしても再試験が実施されるので、修了証がもらえないということはありません。

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執筆者

  • 「レバウェル介護」編集部

    お役立ち情報制作チーム

介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点

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※この記事の掲載情報は2024年1月22日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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