有料老人ホームとは?入居対象者やほかの施設との違い、介護職の仕事を解説

介護の仕事 2025年10月3日
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この記事のまとめ

「有料老人ホームとはどんな施設?」と気になる方もいるかもしれません。有料老人ホームとは、介護サービスや食事提供する高齢者向けの住まいのことです。施設によって提供するサービスの範囲は異なります。この記事では、有料老人ホームが提供するサービスや入居条件を分かりやすく解説。ほかの介護施設との違いにも触れているので、有料老人ホームに興味がある方は参考にしてみてください。

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目次

有料老人ホームとは分かりやすく言うとどんな施設?

有料老人ホームとは、日常生活に必要な、食事の提供・掃除・洗濯・健康管理などのサービスを提供している高齢者向けの住まいのことです。民間企業が運営しており、提供サービスや料金、介護が必要になった場合の対応などは、施設によって異なります。

有料老人ホームの種類は、「介護付き有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」「健康型有料老人ホーム」の3つです。それぞれの有料老人ホームの特徴については、「有料老人ホームの3つの種類」で解説します。

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有料老人ホームで提供するサービス

有料老人ホームが提供する主なサービスは、「食事の提供」「身体介護サービス」「生活援助」「看護サービス」「リハビリや機能訓練」です。ここでは、有料老人ホームの基本的なサービスを解説します。
なお、施設によってサービスの内容は異なるので、実際の提供サービスはWebサイトやパンフレットなどからご確認ください。

食事の提供

有料老人ホームは入居者さんのニーズに合わせて、食事が提供されます。施設によってはおやつが出るところもあるようです。食事の時間は、施設で決まっているところもあれば、自由に食事を取れるところもあります。

食事の提供形態も施設によってさまざまです。施設内で調理している施設や、外部の業者に委託している施設もあります。なかには、栄養士による食事療養のメニューを提供している有料老人ホームもあります。入居者さんの身体状態に合わせて、とろみ食やきざみ食といった食形態を提供する施設もあるようです。

身体介護サービス

特定施設入居者生活介護の指定を受けている介護付き有料老人ホームでは、介護職員が入居者さんの身体状態に合わせて、食事介助や入浴介助、移動・移乗介助などの身体介護サービスを提供します。

住宅型有料老人ホームや健康型有料老人ホームで介護が必要になった場合は、外部の介護サービスと契約するか、退所となることがあります。

生活援助

有料老人ホームで行う生活援助とは、居室清掃や洗濯、買い物代行など、身の回りのサポートのことです。月額費用に含まれるサービスもあれば、必要に応じて追加費用を支払うことで利用できるサービスもあります。対応できる範囲や料金の規定は施設によって異なるため、利用する場合は事前に調べておくと安心です。

看護サービス

看護師による健康チェックや相談対応を行っている有料老人ホームもあります。なかには、看護師が常駐して、たんの吸引や経管栄養、褥瘡の処置などの医療ケアを実施している施設もあるようです。入居を考えている方は、施設の医療体制についても事前に確認しておくと安心して生活できます。

リハビリや機能訓練

入居者さんの身体機能の維持や向上を目的に、リハビリ専門職がリハビリや機能訓練などを行っている施設もあります。グループで行ったり個別に行ったりと、スタイルも施設によってさまざまです。入居を検討している施設がある方は、リハビリや機能訓練の頻度や内容、サービスを提供する人の職種などを確認しておくと良いでしょう。

有料老人ホームの3つの種類

有料老人ホームには、「介護付き有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」「健康型有料老人ホーム」の3つの種類があります。3種類の有料老人ホームの違いが分かりやすいように下記の表にまとめたので、ご覧ください。

種類入居対象者サービス内容要介護になった際の対応
介護付き有料老人ホーム原則65歳以上で自立した生活を送れる方~要介護の方身体介助や生活援助、施設によっては医療ケア基本的に入居を継続できる
住宅型有料老人ホーム一般的に、60~65歳以上で自立した生活を送れる方~要介護の方生活援助がメイン外部の介護サービスを利用することで入居を継続できる
健康型有料老人ホーム一般的に、60歳以上で自立した生活を送れる方見守りがメイン退去になる可能性が高い

介護付き有料老人ホームでは身体介護や生活援助、医療ケアを提供していますが、住宅型有料老人ホームは生活援助の提供がメインです。また、健康型有料老人ホームは見守りのみが一般的で、介護が必要になると退去になることがあります。
ただし、施設によって提供サービスは異なるため、具体的なサービスの内容は事前に調べておくことが大切です。

下記では、有料老人ホームの3つのタイプについてそれぞれ解説するので、チェックしてみてください。

介護付き有料老人ホーム

介護付き有料老人ホームとは、介護サービスが付いている有料老人ホームです。介護職員が配置されており、入居する方は、食事介助や排泄介助、入浴介助、移動・移乗介助などの身体介護を受けられます。介護が必要になっても施設での生活を続けられることが、介護付き有料老人ホームに共通する特徴です。

介護付き有料老人ホームの入居対象者

介護付き有料老人ホームの入居対象者は、原則として、65歳以上で要介護認定を受けている方です。なお、介護付き有料老人ホームには、「介護型」「一般型(自立型)」などの種類があり、それぞれ入居対象者が異なる場合があります。

「介護型」は、施設の介護職員が介護サービスを提供している施設で、要介護度が高い方が対象です。一方、「一般型(自立型)」は、委託先の介護サービス事業所が介護サービスを提供しており、主に自立した方を受け入れています。このほか、要介護・要支援の方を受けれている「混合型」もあります。
施設によって入居できる条件は異なるため、あらかじめ確認しておく必要があります。

介護付き有料老人ホームの提供サービス

介護付き有料老人ホームでは、食事介助や入浴介助、排泄介助、移動・移乗介助などの身体介護を提供しています。ほかにも、掃除や洗濯、買い物などの生活援助も提供。リハビリや機能訓練、医療的ケアに力を入れる施設もあります。

住宅型有料老人ホーム

住宅型有料老人ホームは、主に食事の準備や家事などの生活支援サービスを提供します。施設による介護サービスの提供はないため、介護が必要になった場合は、外部の通所介護や訪問介護、訪問看護を併用するのが一般的です。

住宅型有料老人ホームの入居対象者

住宅型有料老人ホームは、60歳または65歳以上で自立の方から要介護の方まで幅広く入居しています。ただし、一律で入居条件が定められているわけではありません。施設によっては、認知症の程度や医療ケアの必要性を理由に入居できない場合もあります。

住宅型有料老人ホ―ムの提供サービス

住宅型有料老人ホームは、主に居室清掃や洗濯、食事の提供、健康管理といった生活支援サービスを提供します。食事を用意する際は、入居者さんの食事機能に合わせて、ソフト食やきざみ食など個別に対応している施設が多いようです。

そのほか、レクリエーションや季節ごとのイベントが充実していたり、医療や介護面のサポートが充実していたりする住宅型有料老人ホームも。同じ住宅型でも、施設によってサービス内容は大きく異なる可能性があります。

健康型有料老人ホーム

健康型有料老人ホームは、自立して生活できる高齢者が暮らす住まいです。有料老人ホームのなかで、最も自由度が高い傾向にあります。

厚生労働省の「有料老人ホームの現状と課題・論点について(p.21)」によると、健康型有料老人ホームは、有料老人ホーム全体の0.1%です。健康型有料老人ホームの施設数は、介護付きや住宅型と比較して、非常に少ない傾向にあります。

健康型有料老人ホームの入居対象者

健康型有料老人ホームは、身の回りのことを自分自身でできる高齢者を対象としています。そのため、介護が必要になった場合は、退去となる可能性があります。

健康型有料老人ホームの提供サービス

施設による差はありますが、食事準備や安否確認をメインに提供しています。高齢者が充実した生活を送れるように、温泉施設やジム、カラオケなどがある場合もあるようです。
健康型有料老人ホームについては、「健康型有料老人ホームとは?ほかの介護施設との違いや働くポイントを知ろう」も参考にしてみてください。

有料老人ホームで働く職種と人員基準

介護付き有料老人ホームでは、管理者や介護職員、看護職員、ケアマネジャーなどの配置基準が定められています。
以下では、厚生労働省の「有料老人ホームの現状と課題・論点について(p.4)」を参考に、有料老人ホームの人員基準をまとめました。

職種介護付き有料老人ホームの配置基準住宅型・健康型有料老人ホームの配置基準
管理者1人1人
介護職員・看護職員要介護者3人に対して、介護職員・看護職員1人以上
要支援者10人に対して、介護職員・看護職員1人以上配置
※夜間帯は介護・看護職員1人以上
必要数
ケアマネジャー1人以上-
生活相談員入居者100人に対して1人以上必要数
機能訓練指導員1人以上必要数

参考:厚生労働省「有料老人ホームの現状と課題・論点について(p.4)」

介護付き老人ホームにおける介護職員・看護職員は、要介護者3人に1人以上、要支援者10人に対して1人以上配置するように定められています。
住宅型・健康型有料老人ホームは、人員基準について法令上の規定はありませんが、運営に支障のない人数の配置が必要です。

有料老人ホームで働く介護職の仕事・働き方

ここでは、有料老人ホームへの転職を検討している介護職員に向けて、仕事内容や働き方を紹介します。有料老人ホームに興味がある方は、参考にしてみてください。

介護職員の仕事内容

有料老人ホームで働く介護職員の仕事内容は、身体介護や生活援助、レクリエーションの企画と実施、リハビリの補助、利用者さんの見守りなどです。施設によって業務範囲は異なるため、転職したい方は入居条件や提供しているサービスなどを事前に確認しておきましょう。

「介護スキルを活かしたい」「介護経験を積みたい」という方は、介護付き有料老人ホームの仕事に向いているかもしれません。有料老人ホームの仕事内容をさらに知りたい方は、「有料老人ホームの仕事内容は何?介護職員の1日や働くメリット、給料を解説」をご覧ください。

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住宅型有料老人ホームの仕事内容とは?働くメリット・デメリットも解説

勤務時間・形態

介護付き有料老人ホームの介護職は、基本的に有料老人ホームの介護職員として勤務します。住宅型有料老人ホームの介護職員の場合は、施設に併設されている訪問介護の職員として勤務することもあるようです。

介護付き有料老人ホームは基本的に夜勤がありますが、住宅型・健康型有料老人ホームの夜勤の有無は施設によって異なります。入居者さんを365日24時間体制でケアしている施設の介護職員には、早番・日勤・遅番・夜勤と複数の勤務パターンがあり、施設はこれらを組み合わせてシフトを組んでいます。
介護職員のシフトについては、「介護職に多いシフト勤務はどのような働き方?業務時間の例や夜勤を解説」をご覧ください。

有料老人ホームで働くメリット・デメリット

ここでは、有料老人ホームで働く介護職員の仕事の特徴として、メリットとデメリットを紹介します。有料老人ホームは施設ごとに仕事内容や職場環境が大きく異なるため、参考程度にご覧ください。

介護職が働くメリット

有料老人ホームは自立から要介護の方まで幅広く入居しているため、特養やグループホームよりもさまざまな状態の利用者さんのケアに携われます。そのため、一通りの介護経験を積める点が働くメリットといえるでしょう。

また、接遇を大切にする施設が多い傾向にあるため、対応のマナーや言葉遣いが身につくのも有料老人ホームの魅力です。
有料老人ホームで働くメリットについては、「有料老人ホームで働くメリット・デメリットとは?介護職の仕事内容も解説!」もチェックしてみてください。

介護職が働くデメリット

有料老人ホームでは、幅広いサービスを提供している分、スタッフが対応する業務も多岐にわたり、業務量が多いと感じることもあるようです。また、入居者さんが価格に見合ったハイレベルなサービスを期待している場合、満足なサービスを提供できないと、苦情を受けることも考えられます。特に接遇を重視される有料老人ホームでは、サービス業という意識をもって働くことが大切です。

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有料老人ホームの仕事はきついの?転職経験者から聞いた働くメリットも紹介

有料老人ホームの介護職に向いている人の特徴

以下では、有料老人ホームの介護職に向いている人の特徴を紹介します。
なお、当てはまらないからといって、「向いていない」という訳ではないので、「有料老人ホームでやっていけるか不安」という方は、参考程度にご覧ください。

  • 入居者さんとコミュニケーションを取るのが好きな人
  • 身体的な負担を軽減して働きたい人
  • 未経験から介護の仕事を始めたい人
  • あらゆる介護ニーズに対応する力を身につけたい人

有料老人ホームは、自分で身の回りのことができる方が多く入居している傾向にあるため、身体介護や移乗介助などにおける体力的な負担が軽い場合があります。そのため、身体的な負担を軽減したい人や、未経験から少しずつ介護の知識を身につけたい人に向いているでしょう。

「有料老人ホームの仕事に向いている人は?施設の種類もあわせて解説!」では、有料老人ホームに向いている人の特徴をより詳しく紹介しているので、興味のある方は参考にしてみてください。

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有料老人ホームとほかの介護施設の違い

ここでは、「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」や「特別養護老人ホーム(特養)」「介護老人保健施設(老健)」「グループホーム」との違いを、介護職向け利用者さん・ご家族向けに分けて解説します。
「有料老人ホームはほかの施設とどう違うの?」という疑問がある方は、参考にしてみてください。

介護職員向けに解説

介護職員向けに、それぞれの施設の違いを解説します。転職を迷っている介護職の方は、チェックしてみてください。

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

有料老人ホームとサ高住の主な違いは、契約形態でしょう。サ高住は自立度が高い高齢者を対象とした、賃貸住宅です。安否確認と生活相談サービスをメインに提供しています。オプションで、食事提供や生活支援などを提供している施設もあるようです。

身体介護を行う機会が少なく、日勤のみで働ける職場もあります。そのため、身体的負担を少なくして働けるのが特徴です。
サ高住については、「サ高住とは簡単に言うとどんな住宅?種類や入居対象者、仕事内容を解説!」も参考にしてみてください。

特別養護老人ホーム(特養)との違い

有料老人ホームと特養の主な違いは、提供サービスです。特養は、常に介護が必要な高齢者を対象としている介護施設で、身体介護や生活支援、医療的ケアなどを提供しています。介護職員は、高い介護スキルや医療知識が求められることもあるでしょう。終の棲家として長期間入居する方も少なくなく、長期的な目線でケアができるのが特徴です。

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介護老人保健施設(老健)との違い

有料老人ホームと老健の主な違いは、入所の目的でしょう。老健とは、自宅での生活に不安がある方を対象に、在宅復帰を目的とした支援を行う介護施設です。医師の指示のもと、生活の世話やリハビリなどを提供しています。在宅復帰を目的としているため、入所期間は3〜6ヶ月程度と短期間なのが特徴です。

介護職員は、入居者さんの自宅復帰に向け、自立支援介護を行います。リハビリや医療の視点を持ったケアを行えるのが老健の魅力でしょう。

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グループホームとの違い

有料老人ホームとグループホームは、入居対象者が異なります。グループホームとは、認知症のある高齢者が、介護職員の支援を受けながら生活をする介護施設です。グループホームはユニット型で定員9~18名程度と小規模なのが特徴。利用者さんが自宅と同様、安心して過ごせるように、家庭的な雰囲気を目指しています。

介護職員の役割は、利用者さん本人ができないことをサポートすることです。身体介護だけでなく、洗濯、調理などといった身の回りのことも、介護職員がサポートします。

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利用者さん・ご家族向けに解説

ここでは、利用者さん・ご家族向けにそれぞれの施設の特徴を紹介します。介護施設の利用を迷っている方は、チェックしてみてください。

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

サ高住は、有料老人ホームと契約形態が異なります。サ高住を利用する際は、一般的な賃貸住宅と同じ賃貸借契約を結びます。家賃や共益費など月々の費用がかかり、介護サービスを利用した場合は別途費用が加算されるのが一般的です。施設による差はありますが、自由度はサ高住のほうが高い傾向にあります。

特別養護老人ホーム(特養)との違い

特養と有料老人ホームの主な違いは、入居対象者と提供サービスでしょう。特養の入所対象者は、原則として、要介護度3以上の高齢者です。手厚い介護を提供しているのが特徴で、長期的に入所している方も少なくありません。

介護老人保健施設(老健)との違い

老健は、在宅復帰を目的とした支援を行う施設です。有料老人ホームとは、提供サービスが異なります。自宅での生活が困難な方に対して、自立支援に重点を置いた支援を行っているため、リハビリ専門職員によるリハビリを受けられるのが特徴です。在宅復帰を目的としているため、原則として、3ヶ月~6ヶ月ほどで退所となります。

グループホームとの違い

グループホームは、認知症の方を対象に少人数で共同生活を送る施設です。食事や清掃、洗濯などの日常生活のサポートを介護職員にサポートしてもらいながら、自宅のような雰囲気で暮らすことができます。

有料老人ホームの設置基準

ここでは、有料老人ホームの「設備基準」と「運営基準」を解説します。有料老人ホームに興味のある方は、チェックしてみてください。

設備基準

以下では、厚生労働省の「有料老人ホームの現状と課題・論点について(p.4)」を」参考に、介護付き有料老人ホームと住宅型有料老人ホームの設備基準をまとめました。

介護付き有料老人ホーム住宅型有料老人ホーム
居室原則個室でプライバシーの保護に配慮がある、介護を行える適当な広さがあること個室で、1人当たりの床面積が13平方メートル以上あること
浴室身体の不自由な方が入浴するのに適したものにすること居室内に設置しない場合は、すべての入居者が利用できるような広さと数を確保すること
トイレ居室のある階ごとに設置し、非常用設備を備えること居室と同様に、居室内に設置しない場合は、すべての入居者が利用できるような広さと数を確保すること
食堂・機能訓練室機能を十分に発揮し得る適当な広さを確保すること―
施設全体利用者が車いすで円滑に移動することが可能な空間と構造であること廊下を車いすで安全に移動できるように、横幅を1.8m以上にすること

介護付き有料老人ホームは、介護保険サービスを提供する事業所のため、設備基準に細かい規定があるのが特徴です。一方、住宅型や健康型の有料老人ホームは法令上の設備基準は定められていません。明確な規則はないものの、上記が健康型有料老人ホームの設備基準となっています。

運営基準

厚生労働省の「有料老人ホームの設置運営標準指導指針について:有料老人ホーム事業の運営」を参考に、有料老人ホームの運営基準の一部を下記にまとめました。

  • 入居者の定員、利用料、サービスの内容、費用負担、介護を行う場合の基準、医療を要する場合の対応などを明示した管理規程を設ける
  • 緊急時において迅速かつ適切に対応できるように、入居者およびその身元引受人等の名簿を整備しておく
  • 有料老人ホームの修繕・改修の実施状況や入居者に提供したサービスの内容などを記載した帳簿を作成し、2年間保存する
  • 感染症が発生・まん延しないように必要な措置を講じる
  • 非常災害に関する具体的な計画を立て、災害時の関係機関への通報・連携体制を整備して職員に周知し、定期的に避難訓練や救出訓練を行う
  • 医療機関との協力内容を取り決め、連携する

有料老人ホームには、高齢の方が安心して暮らすためのさまざまな設置基準があります。施設を調べる際は、設置基準をクリアして適切な管理ができているかを確認しておくと良いでしょう。

有料老人ホームを利用する流れ

有料老人ホームに入居するまでの一般的な流れは、下記のとおりです。

  • 条件を整理して施設の情報を集める
  • 見学に行き説明を受ける
  • 申し込みをして契約を結ぶ

有料老人ホームに入居する場合、自分で施設を選んで申し込みます。以下で詳しく解説するので、利用を検討している方は確認してみてください。

条件を整理して施設の情報を集める

有料老人ホームへの入居を考えている方は、まずは施設に求める条件を整理してみましょう。希望が複数ある場合は、優先順位を決めておくと自分に合った施設を絞り込みやすくなります。

希望条件を整理したら、施設の情報を集めましょう。料金やサービス、立地など、希望条件を考慮して検索します。Webサイトを見たり資料請求をしたりして、施設を絞り込みましょう。

見学に行き説明を受ける

気になる有料老人ホームがあれば見学をして、実際に施設の雰囲気を見ることが大切です。管理者や担当スタッフが料金や施設の特徴を説明してくれるので、不安なことがあれば確認しておきましょう。

申し込みをして契約を結ぶ

有料老人ホームに入居の意向を伝えると面談が組まれるので、必要書類を提出し、既往歴や生活上の希望などを管理者やケアマネジャーに伝えましょう。その後、面談の内容や介護度、健康状態、経済状況などから入居審査が施設内で行われ、入居審査に通ると契約が可能になります。

正式に契約が取り交わされれば入居できますが、待機者がいる場合は待機予約となるかもしれません。入居できる時期など不明点があれば、施設に問い合わせておきましょう。

有料老人ホームの入居にかかる費用

有料老人ホームへ入居する方が支払う費用は、入居時に支払う「初期費用」と毎月支払う「月額費用」があります。

施設の種類初期費用月額費用
(家賃や管理費、介護サービス費など)
介護付き有料老人ホーム0円~数億円15万円~30万円
住宅型有料老人ホーム0円~数億円10万円~30万円

上記の表にあるように、有料老人ホームの月額費用の目安は15万~30万円ほど。民間企業が運営する施設のため、特養などの公的機関が運営する施設よりも費用が高い傾向があるようです。有料老人ホームは費用負担が大きい傾向がありますが、接遇が手厚かったり、温泉やカラオケが完備されていたりするなど、入居するメリットもあります。

以下では、有料老人ホームの入居にかかる費用について解説します。有料老人ホームの費用は、設備やサービス内容によって差があるため、参考程度にご覧ください。

初期費用

有料老人ホームに入居する際、初期費用として「入居一時金」を支払います。入居一時金とは、入居契約期間の家賃を全額または一部前払いで支払うお金のこと。初期費用の金額は、0円の施設から1000万円を超える施設までさまざまです。契約期間が満了する前に亡くなったり退去となったりした場合は、残金が返金されます。

月額費用

有料老人ホームの入居にかかる月額費用には、家賃や食費介護サービス費などがあります。ここでは、月額費用の内訳を解説するので、確認してみましょう。

家賃・管理費・食費

有料老人ホームの入居者の方は、施設に家賃や管理費、光熱費、食費などの料金を支払う必要があります。入居一時金を多く支払った場合、月々の家賃は安くなることがあるようです。

介護サービス費

有料老人ホームで介護サービスを利用する場合、介護サービス費がかかります。介護保険が適用されれば、入居者の方の所得に応じて1~3割の負担で介護サービスの利用が可能です。

その他実費

家賃や介護サービス費のほかに、オムツなどの消耗品、嗜好品、理美容にかかる料金などが実費で請求されます。施設が提供する介護保険適応外のサービスを利用した場合は、その分の料金の支払いも必要です。

有料老人ホームに関するよくある質問

ここでは、有料老人ホームに関するよくある質問を紹介します。「有料老人ホームってどんな施設か気になる」という方は、ぜひチェックしてみてください。

有料老人ホームは老人福祉施設ですか?

有料老人ホームは、介護老人福祉施設(特養)とは異なります。有料老人ホームは自立~要介護認定を受けた方まで入居が可能ですが特養は要介護度3以上で自宅での生活が困難な方が入居する施設です。

また、運営元も異なり、有料老人ホームは民間企業が運営するのに対し、特養は公的機関が運営しています。有料老人ホームと各施設の違いについては、「有料老人ホームとほかの介護施設の違い」をご覧ください。

有料老人ホームとグループホームの違いとは?

有料老人ホームは自立の方や認知症ではない方も入居できる一方で、グループホームは認知症の方を対象に介護サービスを提供しています。グループホームは、認知症の方が落ち着いて生活できるように、5~9人といった少人数で共同生活を送るのが特徴です。
グループホームに興味がある方は、「グループホームとは?簡単に解説します!入所条件や費用、メリット、選び方」を参考にしてみてください。

まとめ

有料老人ホームとは、介護や家事のサービスを提供する高齢者向けの入居施設です。「介護付き有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」「健康型有料老人ホーム」という3つの種類があり、それぞれ対象とする入居者さんや提供するサービスが異なります。

有料老人ホームで働く介護職員の仕事内容は、入居者さんの身体介護や生活援助などです。転職を検討する際は、自身が希望する条件に合った施設を選ぶことが大切です。

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執筆者

  • 「レバウェル介護」編集部

    お役立ち情報制作チーム

介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点

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