
この記事のまとめ
- 有料老人ホームの夜勤は、少人数体制で対応することが多い
- 有料老人ホームには、「介護付き」「住宅型」「健康型」の3種類がある
- 自分のペースで仕事を進められるのが、有料老人ホームで夜勤をするメリット
「有料老人ホームの夜勤はどんな感じなの?」と気になる方もいるのではないでしょうか。有料老人ホームの夜勤は、2交代制による16時間勤務を採用している施設が多く、少人数体制で対応するのが一般的です。この記事では、有料老人ホームにおける夜勤の仕事内容や人員体制といった実態を解説。メリットや大変な点もまとめたので、夜勤のある職場で介護職として働けそうか判断するためにも、ぜひチェックしてみてください。
有料老人ホームとは?入居対象者やほかの施設との違い、介護職の仕事を解説目次
有料老人ホームの夜勤の実態とは?
ここでは、有料老人ホームの夜勤の概要を解説します。主要なトピックの詳細を下記にまとめました。
夜勤の人員体制はどうなっているの?
有料老人ホームの場合、少人数体制で夜勤を回すケースが多いようです。20人以上の入居者さんに対して、夜勤スタッフが1人ということも珍しくありません。
公益財団法人介護労働安定センターの「令和6年度介護労働実態調査:労働者調査 介護労働者の就業実態と就業意識調査 結果報告書 資料編(p.74)」によると、介護付き有料老人ホーム(特定施設入居者生活介護)の深夜勤務時における職員数は、「2人」の回答が最も多く47.1%でした。
また、深夜勤務時の1人あたりの担当利用者数は、「20人以上25人未満(23.9%)」が最も多い結果です。
入居者さんの就寝後は巡回や見守りが中心で、日勤に比べて業務量が少ないことから、少人数の配置となるようです。
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夜勤の勤務時間は?
多くの有料老人ホームでは、日勤/夜勤で1日が分かれる2交代制を採用しています。日勤は午前9時~午後6時(休憩1時間)のような約8時間勤務、夜勤は夕方~翌朝までの約16時間勤務(休憩1~2時間)という勤務形態が一般的です。
介護職には週で40時間の労働とする「変形労働時間制」が適用されている場合が多く、夜勤は1回の労働時間が長い傾向があります。
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夜勤の仕事内容は日勤と違う?
夜勤の仕事内容は日勤と異なり、就寝・起床のサポートや施設の巡回、コール対応が中心です。
施設によりますが、夜勤職員は午後4時~5時ごろに出勤し、日勤職員からの連絡事項を引き継いで業務がスタートします。その後は夕食の準備や配膳、食事介助、下膳などを担当。事故が起こらないように入居者さんを見守ります。食後は、適宜就寝の準備をサポートする流れです。
入居者さんが就寝した後は、定期的な巡回やコール対応を行いながら、合間に事務作業を進めるのが一般的。朝になったら起床の準備や介助を行い、朝食の準備や配膳・下膳、朝礼、日勤への引き継ぎを経て退勤となります。
「介護の夜勤専従は楽?きつい理由は?仕事内容や勤務時間、メリットを解説」の記事では、介護職員の夜勤の仕事内容や1日のスケジュール例を紹介しているので、あわせてチェックしてみてください。
夜勤中の休憩はきちんと取れるの?
施設にもよりますが、有料老人ホームの夜勤では休憩を取れる傾向があるようです。
公益財団法人介護労働安定センターの「令和6年度介護労働実態調査:労働者調査 介護労働者の就業実態と就業意識調査 結果報告書 資料編(p.72)」によると、介護付き有料老人ホーム(特定施設入居者生活介護)の深夜勤務時における仮眠や休憩の状況について、「ある程度とれる」と回答した方が58.4%と最も多い結果でした。「十分とれる(16.0%)」と回答した方とあわせると、7割以上が休憩や仮眠を取れている状況であることが分かります。
なお、e-Gov法令検索「労働基準法第三十四条」によると、8時間を超える勤務には1時間以上の休憩を設けることが必要です。そのため、8時間を超える夜勤には最低1時間の休憩が発生します。
実際にどれくらいの休憩が取れるかは施設によって異なるため、夜勤に不安がある方は、志望施設の休憩時間や仮眠の可否をしっかりと確認することが大切です。
出典
e-Gov法令検索「労働基準法」(2026年7月28日)
夜勤は月に何回くらいある?
公益財団法人介護労働安定センターの「令和6年度介護労働実態調査:労働者調査 介護労働者の就業実態と就業意識調査 結果報告書 資料編(p.70)」によると、深夜勤務がある介護付き有料老人ホーム(特定施設入居者生活介護)における1ヶ月あたりの夜勤の平均回数は、5.3回です。また、「5回以上7回未満」が45.0%で、最も多い結果でした。
シフトの詳細は、本人の希望やほかのスタッフとの兼ね合いによって決まるため、実際の回数は職場によって異なります。また、夜勤専従の場合は、夜勤が月に10回を超えることもあるようです。
出典
公益財団法人介護労働安定センター「介護労働実態調査」(2026年7月28日)
今の職場に満足していますか?
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そもそも有料老人ホームとは?
有料老人ホームは、高齢者の生活を健やかに保つための住居施設です。家事の補助や介護、食事、健康管理といったサービスを提供しています。
有料老人ホームの種類は、主に「介護付き」「住宅型」「健康型」の3つです。施設の種類によって、入居条件やサービス内容、入居者さんのニーズは異なります。以下で詳細をチェックしてみましょう。
介護付き有料老人ホーム
介護付き有料老人ホームでは、介護サービスに加え、食事の提供・清掃・洗濯・買い物代行といった生活支援を提供しています。また、身体機能の訓練・認知機能の低下防止などのリハビリ、レクリエーションやイベントなどもサービス内容です。介護は基本的に施設のスタッフが行います。
運営に当たっては、自治体(都道府県もしくは市町村)からの指定(認可)が必要です。介護度の高い人が入居できる「介護専用型」と、要介護認定を受けていない人も利用できる「混合型」に分けられます。
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住宅型有料老人ホーム
住宅型有料老人ホームでは、生活支援サービスを中心に行います。施設のスタッフは、原則として介護サービスを行わないのが特徴です。要介護認定を受けている人が入居するときは、提携する訪問介護やデイサービスなどの介護サービスを利用します。
住宅型有料老人ホームについては、「住宅型有料老人ホームの介護職員の仕事内容とは?活躍する職種や1日の流れ」の記事で解説しているので、あわせてチェックしてみてください。
健康型有料老人ホーム
健康型有料老人ホームは、自立した高齢者の方を対象とした施設です。主に食事や家事のサポートを提供しています。そのほか、ジムや温泉といった健康維持を促進する設備が整っている傾向があることも特徴です。
詳しくは、「健康型有料老人ホームとは?ほかの施設との違いや働くポイントを解説」の記事で解説しているので、こちらもぜひご覧ください。
有料老人ホームで夜勤をするメリットとは?
有料老人ホームで夜勤をすると、以下のようなメリットがあります。
- 日勤よりも給与が高い傾向がある
- 自分のペースで仕事に取り組みやすい
- 夜勤専従の場合、生活リズムが一定になり体調管理がしやすい
- 夜勤明けの時間を有効活用できる
有料老人ホームで夜勤をする大きなメリットは収入面です。夜勤帯の給与は日勤の基本給の1.25~1.5倍に設定されていたり、職場によっては夜勤手当が別途支給されたりするため、多くの施設で日勤よりも賃金がアップする傾向があります。
また、夜勤は少人数体制だからこそ、自分のペースで仕事に取り組めるメリットもあるでしょう。気がかりな救急対応も発生頻度は低めな傾向にあり、消灯後は日勤と比べておだやかな勤務となることもあります。
夜勤専従の場合は生活リズムを一定に保てるため、交代制のシフトより体調管理しやすいのもメリットです。このような利点から、「夜勤のほうが性に合う」と言う人も少なくありません。
体力に自信のある人は、夜勤明けの時間を趣味にあてたり、ダブルワークをしたりなど、有効活用するケースもあるようです。
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有料老人ホームの夜勤の大変なところは?
有料老人ホームの夜勤では、以下のような大変さを感じる可能性があります。
- 相談相手がいない孤独感がある
- 緊急時の対応にプレッシャーを感じる
- 身体的な負担がある
- 生活リズムが乱れる可能性がある
有料老人ホームの夜勤で大変な点は、人員が少ないことによるものが多いようです。特に1人体制の場合は、業務中に疑問があってもすぐに相談できる職員がいないため、日勤に比べて孤独感や心細さを感じやすい傾向があります。
また、転倒による怪我や心臓発作など、入居者さんに事故や急な体調の変化が起こる可能性があるため、一晩中気を抜けません。こういった緊急事態に1人で対応しなければならないというプレッシャーがあります。
とはいえ、基本的に急変時は看護師に連絡をして指示を出してもらう「オンコール」システムを導入している施設が多いようです。救急処置を1人で完結させるわけではないので、その点に関してナーバスに考え過ぎる必要はありません。
そのほか、生活リズムが乱れて体調不良を引き起こしたり、昼間は明るくてなかなか寝付けず体力が回復しなかったりするなど、昼夜逆転の勤務にデメリットを感じることもあるようです。
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有料老人ホームの夜勤に関するよくある質問
ここでは、有料老人ホームの夜勤に関する質問に回答します。有料老人ホームの夜勤の仕事に興味がある介護職の方は、ぜひご覧ください。
有料老人ホームの夜勤の人数の平均は?
公益財団法人介護労働安定センターの「令和6年度介護労働実態調査:労働者調査 介護労働者の就業実態と就業意識調査 結果報告書 資料編(p.74)」によると、介護付き有料老人ホーム(特定施設入居者生活介護)の夜勤時における職員数の平均は、2.4人です。「2人(47.1%)」の回答が最も多く、次いで「1人(24.8%)」という結果でした。ただし、施設や職場によって夜勤者の人数は異なります。気になる方は応募予定先の企業に事前に確認すると良いでしょう。
出典
公益財団法人介護労働安定センター「介護労働実態調査」(2026年7月28日)
介護施設の1人夜勤は違法ですか?
介護施設の1人夜勤は違法ではありません。公益財団法人介護労働安定センターの「令和6年度介護労働実態調査:労働者調査 介護労働者の就業実態と就業意識調査 結果報告書 資料編(p.74)」によると、深夜勤務を行う介護従事者の半数以上が1人体制です。
ただし、1人で夜勤をすることによって、法定の休憩時間が確保できない場合は違法となります。詳しくは「介護の夜勤で休憩なしは違法?ワンオペや16時間勤務は労働基準法違反か」で解説しているので、こちらの記事もあわせてチェックしてみてください。
出典
公益財団法人介護労働安定センター「介護労働実態調査」(2026年7月28日)
まとめ
有料老人ホームでは少人数体制で夜勤を回すケースが多く、20人以上の入居者さんに対して、夜勤スタッフが1人ということもあります。8時間を超える勤務には1時間以上の休憩が義務付けられているため、8時間以上勤務する夜勤は1~2時間程度の休憩を取るのが一般的です。ただし、実際にどれくらいの休憩が取れるかは施設によって異なるでしょう。
出勤時間も施設によって異なりますが、午後4時~5時ごろが多いようです。多くの施設では、日勤/夜勤で1日が分かれる2交代制を採用しています。介護付き有料老人ホーム(特定施設入居者生活介護)における1ヶ月の夜勤の平均回数は5.3回です。夜勤の勤務時間や回数は職場によって異なるので、無理なく働けるかどうか確認しておくと良いでしょう。
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執筆者

「レバウェル介護」編集部
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介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点



