介護職の夜勤がしんどいと言われる5つの理由|メリットと仕事内容

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眠たそうな顔で腕を伸ばしている介護士のイメージ

この記事のまとめ

介護職の夜勤がしんどいと聞いて不安になっている方へ、夜勤がつらい理由を解説します。介護施設には夜勤のある施設・ない施設があるので、自分が夜勤に向いているか見極めることが大切です。

夜勤は体力的な負担がある一方で、給与が高くなるメリットもあります。夜勤のメリット・デメリットのどちらもを把握することで、自分に合った働き方かどうか考えるヒントにしましょう。

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目次

介護職の夜勤とは?

介護の夜勤とは、入居型の施設で夕方・夜から明け方にかけて働くことを指しています。夜勤の勤務時間は施設によって異なり、「2交代制」と「3交代」をとっているのが一般的です。

次の項目で詳しく確認していきましょう。

2交代制と3交代制の違い

2交代制は、1日を昼と夜の2つの時間に分けて人員を配置する体制です。

2交代制の夜勤は、夕方から次の日の朝までを担当します。「夕方16時から翌朝の9時まで」「夕方17時から翌日の10時」までといった時間で勤務するパターンが多いでしょう。

一方、3交代制は、1日を昼間・夕方・夜の3つの時間に分けて人員を配置する体制です。そのため、2交代制に比べて勤務時間が短いのが特徴です。

施設の勤務時間は、利用者さまの生活スタイルに合わせて、施設が独自に決めています。多くの施設が2交代制をとっていますが、施設によっては3交代制、4交代制のところもあるでしょう。

月当たりの夜勤の回数は施設によって違う

1人のスタッフが夜勤に入る回数は施設によって違ってきます。

法的には夜勤の回数に制限はなく、それぞれの施設が職員の働き方やシフトの回しやすさなどで回数を決めています。目安としては、月に4~5回夜勤を担当することが多いようでしょう。

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介護の夜勤がしんどいと言われる5つの理由

介護の夜勤はしんどいといわれることがありますが、それはなぜでしょうか。ここでは、夜勤がしんどいと感じる理由を紹介します。

1.労働時間が長い

介護の夜勤がしんどいと言われる1つ目の理由に、労働時間が長いことが挙げられます。

特に2交代制の場合、2時間程度の休憩があるとはいえ、勤務時間はおよそ16時間になります。2交代制の夜勤は夕方から勤務に入って翌日の午前中までの働くので、日勤に比べると労働時間が長く、しんどいと感じる人がいるようです。

2.職員の人数が少ない

介護の夜勤がしんどいといわれる2つ目の理由は、職員の人数が少ないことです。

介護施設は昼間に入浴やレクリエーションを行うので、日中は介助を行うためにある程度の職員の人数が必要です。しかし、夜勤は夕食の準備と介助、就寝準備をすれば、後の仕事は巡回がメインとなるため、日勤に比べて職員の配置人数は少なくなります。

しかし、施設によっては夜間でも徘徊対応や、おむつ変換をする必要がありします。また、緊急の体調変化などにも少人数で対応するため、精神面でのプレッシャーを感じるやすいようです。

4.疲れがたまりやすい

介護職の夜勤がしんどいといわれる理由の3つ目は、疲れがたまりやすいことです。

本来眠る時間に働く夜勤は、生活リズムが崩れやすく、疲れがたまりやすい働き方です。少ない人数で利用者さまさまに対応する精神的なプレッシャーに加え、疲れがたまりやすいことも夜勤の苦労といえるでしょう。

5.変則勤務なので体調を崩しやすい

介護職の夜勤がしんどいといわれる理由の5つ目は、変則勤務のため体調を崩しやすいことです。

多くの介護職の方が、夜勤と日勤が混ざる労働形態になっているでしょう。そうなると、生活のリズムが整わず、体調を崩しやすくなります。人によって夜にぐっすり眠れなくなり、睡眠の質が下がったと感じる場合もあるようです。

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夜勤をする4つのメリット

ここからは介護職の方が夜勤をするメリットについて解説していきます。夜勤にはメリットもあるので、しんどい部分と照らし合わせて自分に向いているか考えてみてください。

1.正職員の就職に有利である

夜勤をするメリット1つ目は、正職員の転職に有利なことです。

介護の夜勤はしんどいというイメージを持つ人が多く、求職者に敬遠されがち。そのため、夜勤が条件となってる求人はライバルとなる応募者が少なく、採用のハードルが下がります。

また、夜勤に入れると応募できる求人の数が多くなるので、夜勤が可能な人はたくさんの選択肢の中から自分に合った職場を選べるでしょう。

2.給料が高い

夜勤をするメリット2つ目は、給料が高いことです。

夜勤をする人には、基本給に加えて、深夜割増賃金が支払われます。深夜割増賃金については、労働基準法でしっかりと定められていて、22時から翌日5時までの間は基本給の25%増しの賃金が支払われることになります。

また、法律では定められていませんが、多くの施設では深夜割増賃金に加えて夜勤手当を給。日本医療組合連合会が発表している2018年のデータによると、1回の夜勤手当(正職員・2交代の場合)の平均は6125円となっています。

このように、夜勤に入ると基本給に深夜割増賃金と夜勤手当が加わり、同じ時間働いても日勤より高い給料を得られます。

3.日勤と比べて忙しくない

夜勤をするメリット3つ目は、日勤と比べると比較的忙しくないことです。夜勤は少ない人数で緊急対応を行う大変さがありますが、緊急の自体がない限りは日勤に比べて利用者さまへの対応は多くありません。

大変なイメージのある夜勤ですが、入浴やレクリエーションなどの仕事がない分、日勤より忙しくないといえるでしょう。

4.プライベートの時間を確保しやすい

夜勤をするメリット4つ目は、プライベートの時間が確保しやすいことです。

夜勤をすると、大抵の場合、夜勤が明けた翌日は休みというシフトが組まれます。また、シフトの組み合わせ方によっては、日勤に比べると連休もとりやすくなるでしょう。

そして、夕方から仕事に入るまでの時間は自由に使えるため、プライベートの時間が確保しやすいといえます。

夜勤の8つの仕事内容

夜勤では、どのような仕事を行うのでしょうか。ここからは、夜勤で行う具体的な仕事内容を確認していきましょう。

1.夕食や朝食の準備をする

夜勤は夕食や朝食の準備を行います。

夜勤の時間帯には、利用者さまの食事の時間が夕食と朝食の2回があります。夕食は、施設によっては、日勤の人と一緒に準備することもあります。朝食の準備は、夜勤に入っている職員だけで行うこととなるでしょう。

2.食事の介助をする

食事の準備だけではなく、介助も夜勤の仕事です。

まず、食事の前にはトイレへ誘導し、手洗いを済ませるなどの準備を行います。そして、配膳を済ませたら食事の介助です。

食事中は、本人が食べたいものや水分の多いものから少量ずつ提供し、必ず飲み込んだことを確認。また、食事のペースは本人に合わせながら、偏りなくバランスよく提供するなど工夫をして対応します。

3.服薬の介助をする

食前や食後、就寝時などのタイミングで服薬の介助を行います。利用者さまごとに薬の種類や数、いつ飲むのかを確認。適切な姿勢をとってもらったうえで投薬を行い、薬を最後まで飲み込めたかどうかチェックします。

4.排泄の介助をする

排泄の介助は、おむつ交換とトイレ誘導です。おむつ交換は、最初からおむつ交換の時間が3時間おきなど決まっている場合もあれば、排泄を確認した際に交換する場合もあります。おむつを利用していない場合は、トイレ誘導の介助を行います。

5.施設内を巡回する

施設内の安全や利用者さまの様子を確認する施設内の巡回は、夜勤で特に重要な仕事です。巡回の回数は施設によって異なりますが、多くの場合1時間か2時間おきに行います。

6.利用者さまの安否を確認する

巡回の際には、利用者さまの安否確認を行います。

夜勤の時間帯は利用者さまが寝ている時間になるため、呼吸の状態や覚醒状況の確認が必要です。ベッドから落ちている人はいないか、目覚めて起き上がっている人はいないかといった状況も確認して回ります。

また、利用者さまの中には、体調が悪くなっても自分でコールを押すことができない人もいます。少しでも早く異常に気付くためにも、利用者さまの安否確認はとても大切な仕事です。

7.利用者さまの体調が悪化した場合に救急対応をする

利用者さまの体調が悪化した場合の救急対応も介護スタッフの仕事です。何かあったときは責任者や看護師に報告を行い、必要があれば救急車を手配します。

施設には緊急時のマニュアルが用意されているので、迷うことなく対応できるように日頃から内容を確認しておくことが必要です。

8.引き継ぎを行う

退勤する前に、夜勤の時間帯にあったこと、利用者さまの様子など記録して日勤の人に引き継ぎます。普段と少しでも様子が違ったことがあれば、必ず申し送りするのがポイントです。特に、夜の時間帯は看護師が不在になる施設が多いため、出勤してきた看護師にもしっかりと引き継ぎを行うことが求められます。

夜勤の過ごし方

ここまで、夜勤の仕事を紹介しましたが、夜勤には巡回の合間に行うことがほかにもあります。

ここでは、夜勤の介護職の方が紹介した仕事以外にどのような過ごし方をしているのかお伝えします。

記録業務をする

利用者さまの体調の急変などがなければ、夜間は昼間より時間の余裕がある時間帯です。夜勤スタッフは空いた時間を利用して、カンファレンスやモニタリングなどの記録を行います。

休憩をとる

夜勤中は施設によって1~2時間程度の休憩があります。

労働基準法では、労働時間が6~8時間で少なくとも45分、8時間以上の場合は、少なくとも1時間の休憩を与えなければならないと定めています。また、16時間を超えると2時間の休憩が必要であるため、夜勤中は勤務時間によって休憩をとることに。

利用者さまの状況によって休憩をとるのが難しいこともありますが、休憩中は仮眠をとって過ごすのが一般的です。

夜勤の負担を減らす4つの方法

生活リズムが崩れやすい夜勤で働くには、体の負担を減らすことが大切です。ここでは、疲労を溜めないための工夫をまとめたので、働くときの参考にしてください。

1.夜勤明けは早めに寝る

夜勤の夜は普段より睡眠時間が短いため、夜勤明けはすぐに眠気がくるでしょう。その時は眠気に逆らわずに2~3時間の仮眠をとってください。無理せず眠ることで体が休まり、夜勤の負担を軽減できます。

2.夜勤明けの日中は普通に過ごす

夜勤明けに仮眠をとった後は、できるだけ普通に過ごすことをおすすめします。その理由は、夜勤明けだからといって長く寝ると、その日の夜に眠れず生活リズムが崩れてしまうからです。

趣味を楽しんだり、誰かと食事に行ったりする時間をつくると、心身ともにリフレッシュできますよ。

3.勤務中の食事に気をつける

夜勤中は消化の良い食事をとることで体への負担を減らせます。規則的な食事は体内時計を保つ効果があるため、夜中の食事は軽めにして日中にしっかりと食事をとるのが良いでしょう。

4.普段から睡眠に気を付ける

夜勤の負担を減らすには、夜勤のない日であっても睡眠に気をつけることが大切です。日頃から睡眠不足が続いていると、体力が落ちたり、疲れやすくなったりして、夜勤がしんどいと感じやすくなります。

寝付きが悪い人や睡眠の質が良くないと感じる人は、運動をしたり、寝る前の食事を控えたりしてみましょう。

夜勤で働く介護施設を選ぶ時の注意点

夜勤をしんどいと感じる度合いは、勤め先によっても違ってきます。仮眠がしっかりとれる施設ととれない施設では、前者の方が体が楽に感じるでしょう。

ここでは、夜勤で働く際に注意したい職場選びのポイントをまとめました。

休憩室や仮眠室があるかどうか確認する

夜勤がある施設で働く場合、休憩室や仮眠室があるかどうかを確認しましょう。

夜勤で働く介護職の方によくある悩みは、忙しくて休憩がとれないことや、ゆっくりと休みにくいなどが挙げられます。だからこそ、施設内に休憩室や仮眠室があるかどうか確認することが大切です。

休憩時間や残業時間を確認する

施設がきちんと休憩時間を確保しているかにも注意が必要です。実際に介護を行っていると、利用者さまの状況によって法定通りの休憩時間がとれないこともあります。

しかし、施設を選ぶ際はそれが当然のことになっていなか確認しましょう。そもそも休憩時間を設定しない施設は労働基準法に違反しているため避けるのが賢明です。

また、夜勤明けに残業がないかも確認しておきましょう。施設によっては日勤の人手が足りず、夜勤の人が残業することがありますが、職員にとっては負担が大きく働きづらい環境といえます。

夜勤で働く回数を確認する

夜勤が少ない働き方をしたい場合は、月にどれくらい夜勤に入る必要があるのか確認しましょう。介護施設における夜勤の回数に制限はなく、施設によって一人あたりの夜勤の回数はばらつきがあります。

夜勤をしんどいと感じるかどうかは、月にどくらい夜勤シフトに入るかによって変わるため、回数を把握することは大切です。

4.夜勤手当を確認する

給料を重視して職場を選ぶ場合は、夜勤手当がある職場に就職するのがおすすめです。

先述した通り、夜勤では法律で深夜割増賃金を支給することが決まっていますが、夜勤手当があるかどうかは施設によって異なります。

求人の条件をよく読み、分からない点は面接で確認するようにしてください。

介護職の夜勤に関するよくある質問

ここでは、介護職の夜勤に関するよくある質問を紹介します。夜勤業務にお悩みを抱えている方は、ぜひチェックしてみてください。

介護施設で夜勤専従として働くときの仕事内容を教えてください。

介護施設の夜勤の主な仕事内容は、夕食・朝食の準備、食事介助、服薬介助、排泄介助、夜間の施設内巡回、利用者さまの安否確認、緊急時の救急対応、日勤への引き継ぎです。それぞれの業務の詳細については「夜勤の8つの仕事内容」で解説しているのでチェックしてくださいね。

16時間夜勤の業務がきついです。負担を減らす方法はありますか?

介護職の夜勤がきつい方は、可能な限り生活リズムを正したり、休日はゆっくり体を休めたりすることをおすすめします。また、夜勤のしんどさは施設によっても変わります。「夜勤で働く介護施設を選ぶ時の注意点」では、少しでも夜勤業務の負担を減らしたい方に向けて、転職前に確認したいことを解説しています。ぜひご一読ください。

まとめ

介護職の夜勤はしんどいと感じる人もいれば、「夜勤手当がもらえて嬉しい」と思う人もいます。

これから介護業界への就職を考えている方は、夜勤のメリット・デメリットを知ったうえで、夜勤のある働き方をするかどうか検討しましょう。

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※この記事の掲載情報は2023年6月22日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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