
この記事のまとめ
- 老健で働くのに向いている人は、チームケアや医療・リハビリに興味がある人
- 老健とは、利用者さんの在宅復帰を目指してサービスを提供する介護施設
- ほかの介護施設と比べて平均給与が高いことが、老健で働くメリットの一つ
老健への転職・就職を考えている方のなかには、「どんな人に向いているの?」と気になる方もいるのではないでしょうか。老健に向いている人は、医療やリハビリ関連の知識を学びたい人や、他職種と連携してチームケアができる人です。この記事では、老健に向いている人の特徴を解説します。老健の仕事内容や働くメリットもご紹介。老健以外の施設に向いている人の特徴もまとめたので、自分に合う職場を探す参考にしてください。
老健とは?特徴や費用、入所条件・期間をわかりやすく解説!特養との違いも目次
老健で働くのに向いている人
老健の介護職に向いている人は、次のような人です。
- 基本的な介護スキルを高めたい人
- リハビリや医療の観点を学びたい人
- 他職種と連携してチームでケアができる人
- 気持ちの切り替えができる人
- 在宅復帰の支援に興味がある人
下記でそれぞれの内容を詳しく説明するので、老健への就職・転職を考えている方は、自分のスキルや性格とマッチするかを確認してみましょう。
基本的な介護技術を高めたい人
老健は、基本的な介護技術を身につけたい方に適した環境です。退院後の在宅復帰を目指す利用者さんが多い老健は、身体介護の機会が多くあります。
そのため、排泄介助や入浴介助、移乗介助といった基本的な介護技術を一通り習得することが可能です。老健は認知症の方が利用する場合もあり、認知症ケアの知識も身につけられます。
リハビリや医療の観点を学びたい人
多くの専門職が連携して働くのが老健の特徴です。看護師から医療的な観点で指示を受けることがあるため、専門的な視点を養いたい介護職の方に向いています。また、リハビリ専門職から介助方法のアドバイスをもらえることもあるようです。
実際に老健で勤務していた方からは、「筋力が衰えた方や麻痺のある方の介助方法について、専門的に教えてもらえて良かった」という声も。専門職のアドバイスに基づいて介護技術を磨けるのは、老健で働くメリットです。
他職種と連携してチームケアができる人
チームワークを大事して、介護職以外の職種とも連携しながら働きたい方にとって、老健は適した職場です。老健では、医師やリハビリ専門職といった他職種とコミュニケーションを図りながら、利用者さんに適切なサービスを提供します。
また、決められた時間までに業務が終わるよう、介護職員同士でお互いに協力し合って業務を進める力も必要です。個人で淡々と仕事をするよりチームケアを実践したい方は、老健に向いているといえます。
気持ちの切り替えが早い人
老健は3~6ヶ月の短期入所が基本で、利用者さんの入れ替わりが早い施設です。そのため、環境の変化にうまく順応できる方や、気持ちの切り替えが早い方に向いているでしょう。在宅復帰が決まった利用者さんは退所し、職員は頻繁に新しい利用者さんを迎えることになります。
また、老健には認知症を患う方もいるため、ときには介護を拒否されたり暴言がみられたりすることも。マイナスに捉えて悩むのではなく、疾患に伴う症状と理解して冷静に対処法を考え、気持ちを切り替える必要があります。
在宅復帰の支援に興味がある人
在宅復帰の支援に興味がある方は、老健の仕事に向いています。入院している方や施設で生活する方のなかには、「住み慣れた家に早く帰りたい」と思う方も少なくありません。老健は、そのような利用者さんの希望を叶えるために介護サービスを提供する職場です。
長期的なケアよりも、利用者さんが回復していく姿にやりがいを感じる方は、老健に向いているといえます。
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老健(介護老人保健施設)とはどんな施設?
ここでは、老健の特徴を解説します。老健に対する自分のイメージと合っているか、ぜひ確認してみてくださいね。
老健とは
老健とは、利用者さんの在宅復帰を目的として、医療的なケアや身体機能向上のためのリハビリ、身の回りのサポートなどを行う施設です。正式名称を「介護老人保健施設」といいます。
老健の利用対象者は、要介護1以上の認定を受けている方で、自宅での生活が難しい方が在宅復帰を目指して利用するのが特徴です。介護職をはじめ、医師や看護師、リハビリ専門職、栄養士など、さまざまな職種が専門性を発揮してチームでケアを提供します。
老健と特養(特別養護老人ホーム)の違い
特養と老健は、主に利用者さんの介護度や利用目的、利用期間が異なります。特養とは、特別養護老人ホームの略称です。
| 老健 | 特養 | |
| 利用者さんの介護度 | 要介護1~5の方 | 主に要介護3~5の方 |
| 利用目的 | 利用者さんの在宅復帰 | 利用者さんの長期的な生活の場 |
| 利用期間 | 基本的に3~6ヶ月 | 長期入居可 終身利用する方もいる |
特養は、介護度が高い方が介護サービスを受けながら長く暮らすための施設。一方の老健では、在宅復帰に向けたリハビリや医療的ケア、生活上のお世話などが提供されます。
また、特養では介護職員が中心となって利用者さんの生活を支えるのに対し、老健は医療職やリハビリ専門職などの多職種と介護職員が密に連携しながらケアを行うのも違いです。
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老健で働く介護職員の仕事内容
老健で働く介護職員の主な業務は、日常生活の支援を中心とした基本的な身体介護です。たとえば、食事のサポートや口腔ケアといった食事介助や、入浴介助、排泄介助などが挙げられます。老健の利用者さんは在宅復帰を目指すため、できることはなるべくご本人の力でできるようサポートするのが基本です。
また、心身機能の向上を目的に、レクリエーションの企画・実施を担当する場合もあります。毎日リハビリに励む利用者さんにとって、レクリエーションやイベントはリフレッシュにつながる大事なもの。開催するときは、利用者さんが楽しめる企画を考えるのも介護職の大切な仕事です。
ただし、老健はリハビリに力を入れているため、日常的なレクリエーションはデイサービスや特養と比べて少ない傾向にあります。
老健の仕事内容については、「老健の仕事内容を解説!介護職員の1日の流れや働くメリット・デメリット」で詳しく紹介しています。
老健で働くメリット
ここでは、老健で働くメリットをまとめました。「老健で働く決め手が欲しい!」という方は、ぜひチェックしてみてください。
医療やリハビリに関連する知識が身につく
先述のとおり、老健では多くの職種と連携して利用者さんのサポートを行うため、介護以外の知識も得られます。
老健で得た知識は、別の施設に転職した際にも活かすことが可能です。医療やリハビリの観点から利用者さんの状態を分析したり、利用者さんに最適なケアを提供したりするのに役立つので、介護職としてのスキルアップを図れます。
医師や看護師に医療的な判断を任せられる安心感がある
老健には医師や看護師が勤務しているので、利用者さんの状態で気になることがあれば確認・相談できるのが大きなメリットです。
また、利用者さんのケガや体調の急変といった緊急時は、医師・看護師が中心となって対処します。介護職は基本的に看護師の指示に従って対応するので、緊急時のプレッシャーを軽減できる点も老健で働くメリットです。老健は夜間も看護師を配置する傾向にあるため、夜勤時の精神的な負担も少ないでしょう。
利用者さんが回復していく様子を見届けられる
先述したように、老健は利用者さんの在宅復帰を目的としているため、利用者さんが回復する様子を間近で見届けられます。利用者さんが介護サービスを通して元気になることは、介護職として大きなやりがいにつながるでしょう。
特養より身体的な負担が少ない傾向にある
老健の利用者さんは、在宅復帰を目指す要介護1以上の認定を受けた方です。自立を目指す方が利用するため、主に要介護3以上で在宅生活が難しい方が対象の特養に比べ、介護業務による身体的な負担が少ない傾向にあります。
たとえば排泄介助の場合、オムツ交換よりもトイレ介助が中心になることも少なくありません。「身体的な負担は減らしたいけど、介護スキルは上げたい!」という方にとって、老健は適した環境といえるでしょう。
ただし、施設によっては介護度の高い利用者さんが多く入所していることもあるため、利用者層を事前にリサーチしておくと安心です。
ほかの介護施設と比べて平均給与が高い傾向にある
老健で働く介護職の給料は、他の介護施設と比べると高水準です。
厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.129)」をもとに、老健を含む介護施設で働く介護職の平均給与を下記の表にまとめました。(百の位以下切り捨て)

参考:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.129)」
老健に勤める月給制・常勤の介護職員の平均給与は約35.2万円で、年収に換算すると約420万円となります。上記のとおり、老健の給与は特養と有料老人ホームに続いて3番目に高い結果です。介護施設のなかで給与が高い傾向にあることも、老健で働くメリットといえます。
老健で働く介護職員の給与については、「老健の給料はどれくらい?介護職の平均給与や年収、収入アップの方法を解説」で詳しく解説しているのでチェックしてみてください。
出典
厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」(2026年9月25日)
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老健以外の介護施設に向いている人の特徴
ここでは、老健以外の施設に向いている人の特徴をご紹介します。ほかの介護施設も含めて就業先を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
特別養護老人ホームに向いている人
特養は、利用者さんの長期的な生活の場としてサービスを提供する施設です。要介護3以上の利用者さんが中心で、認知症の方もいます。
特養の介護職に向いている人は、下記のとおりです。
- 利用者さんに長期的に関わりたい人
- 看取りの経験を積みたい人
- 身体介護のスキルを身につけたい人
- 体力に自信がある人
- 忙しい環境でテキパキと業務を進めるのが性に合っている人
利用者さんと長期的に関わりながらケアを行いたい方は、特養の働き方が合っているかもしれません。認知症の方の介護をする機会や看取りに対応する機会も比較的多いので、幅広い介護スキルを磨きたい方にも適した環境です。
また、特養は老健と比べて利用者さんの介護度が高いため、身体介護の機会が多く、一定の体力が求められます。決められたスケジュールのなかでテキパキと業務を進める力も、必要なスキルです。
詳しくは、「特養に向いている人の特徴を解説!働きやすい介護施設を探すポイントとは?」の記事で取り上げているので、気になる方はぜひご覧ください。
有料老人ホームに向いている人
有料老人ホームは民間企業が経営している場合が多く、施設によって入居対象者やサービスの特色が異なります。そのため、向いている人の特徴も施設によって異なるでしょう。たとえば、以下のような人は有料老人ホームで活躍しやすい傾向にあります。
- 接遇やマナーがしっかりしている人
- 幅広く介護スキルを身につけたい人
- 教育体制を重視する人
- 管理職へキャリアアップしたい人
- さまざまなサービスに対応できる柔軟性がある人
有料老人ホームは、ほかの施設との差別化を目的に「接遇」を重視する傾向にあるため、接客業の経験がある人や、接遇スキルの高い人がスキルを活かせる環境です。
また、人材確保のためにキャリアパスや教育体制を充実させる企業も多く、将来的に管理職を目指したい方や、着実にスキルアップしたい方にも向いている可能性があります。
なお、有料老人ホームは、介護サービスを提供する「介護型」と、必要に応じて外部の介護サービスを利用する「住宅型」、主に自立した高齢者の方を対象とする「健康型」の3種類に分けられます。施設ごとに特色や提供するサービスが異なり、求められるスキルも多岐にわたるため、柔軟性がある人だとより馴染みやすいでしょう。
有料老人ホームに向いている人については、「有料老人ホームの仕事に向いている人・向いていない人は?施設の種類も解説」の記事で解説しているので、あわせてご一読ください。
デイサービス(通所介護)に向いている人
デイサービスとは、自宅で生活しており、日中に介護や支援を必要とする方が通って利用する介護施設です。主な対象者は要介護1以上の方ですが、要支援1・2の方なども必要性があれば総合事業として利用できます。
デイサービスの介護職に向いている人として、下記のような例が挙げられます。
- 利用者さんとの会話を楽しみたい人
- イベントやレクリエーションが好きな人
- 日勤のみ(夜勤なし)で働きたい人
- 身体的な負担が少ない現場で働きたい人
デイサービスの利用者さんは比較的自立度が高いので、コミュニケーションが取りやすかったり、介護を行ううえでの身体的な負担が少なかったりする傾向にあります。そのため、介護職が初めての方や、身体的な負担が少ない仕事をしたい方に向いているでしょう。
デイサービスで働く介護職の仕事は、食事介助や入浴介助といった基本的な身体介護のほか、レクリエーションの企画・実施など。場を盛り上げたり、イベントの内容を考えたりするのが好きな人は、仕事にやりがいを感じられるでしょう。
無資格・未経験可の求人も多く、ほかの職種から介護職へのキャリアチェンジを考えている方にもおすすめの職場です。
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デイサービスの仕事に向いていない人・向いている人は?きついときの対処法
グループホームに向いている人
グループホームは認知症の方の支援に特化した施設で、アットホームな雰囲気が特徴です。最大9人のユニット制のため、小規模な施設といえます。
グループホームに向いている人の特徴は、下記のとおりです。
- 相手のペースに合わせられる人
- 一人ひとりの利用者さんに丁寧に対応したい人
- 認知症ケアに携わりたい人
- 未経験で介護を始める人
グループホームの仕事は、相手のペースに合わせて根気強く寄り添える人に向いています。利用者さんが日常の家事といった役割を持って過ごし、認知症の症状の進行を遅らせることが、グループホームの目的の一つです。介護職には、利用者さんを見守り、できないところを適切に見極めてサポートする姿勢が求められます。
認知症を患う利用者さんとの意思疎通が難しいと感じる場面でも、感情的にならず丁寧に対応できる穏やかな人が活躍できるでしょう。
また、認知症ケアに触れて介護の幅を広げたい人にとっても、グループホームは学びの多い職場です。専門的な知識や関わり方を、現場で実践しながら身につけられます。
グループホームは小規模な施設なので、特養などよりも落ち着いたペースで業務を進めやすいでしょう。そのため、先輩からのフォローを受けやすく、未経験から介護職を始める人も安心して仕事に取り組める環境といえます。
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グループホームに向いてない人とは?向いている人の特徴や仕事内容も解説
老健に向いている人についてよくある質問
ここでは、老健に向いている人に関するよくある質問にQ&A方式でお答えします。老健の介護職についてさらに知りたい方は、ぜひご覧ください。
老健の仕事はきついからやめとけって本当?
老健の仕事がきつく、「やめておいたほうが良いかも…」と感じるかどうかは人それぞれでしょう。老健が「やめとけ」と言われる理由は、夜勤があったり利用者さんの入れ替わりが激しかったりする点をきついと感じる場合があるからです。
また、老健の介護職は医療・リハビリ専門職と連携して業務を行う必要があるため、専門用語が飛び交う場面もあり、慣れるまでは大変だと感じるかもしれません。老健への転職・就職を考えている方は、職場環境が自分に合っているか確認することが大切です。
老健と特養ではどちらのほうが働きやすい?
老健と特養にはそれぞれ働きやすいポイントがあり、どちらのほうが良いと一概に判断することはできないため、施設の特徴を調べて自身に合った職場を選ぶことが重要です。老健は要介護1以上の認定を受けた方が入所対象なので、特養と比較すると利用者さんの自立度が高く、身体介護の体力的な負担が少ない傾向にあります。一方の特養は、要介護3以上の方が主な対象で、リハビリを重視する老健と比べて身体介護の頻度が多い分、介護業務に専念しやすい環境です。
老健と特養の違いは「老健と特養(特別養護老人ホーム)の違い」で詳しく解説しているので、チェックしてみてください。
老健で働くために必要な資格はある?
老健で働き始めるために必須の資格はありませんが、介護職員初任者研修以上の介護資格を有していることが望ましいでしょう。老健では夜勤のある職場が多く、単独で身体介護を行わなければいけない場合があります。単独で身体介護を行うには初任者研修以上の資格が必要なので、資格を有していると業務の幅を広げることが可能です。また、無資格の介護職員は、認知症介護基礎研修を入職から1年以内に取得する必要があります。
老健で働く際に役立つ資格については、「老健で働くのに資格は必要?取得方法や活躍する職種、介護職の仕事内容とは」の記事をご一読ください。
首都圏限定!資格取得が無料!
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老健に向いている人の特徴として、「基本的な介護スキルを高めたい」「リハビリや医療の観点を学びたい」「他職種と連携してチームでケアができる」などが挙げられます。
老健とは、自宅での生活が難しい方の在宅復帰を目的として、介護サービスを提供する施設です。介護職をはじめ、医師や看護師、リハビリ専門職など、多くの職種が連携して仕事をしています。そのため、老健の介護職には、チームケアや医療ケア・リハビリに興味がある人が向いているでしょう。
老健の介護職の仕事は、食事介助や入浴介助、排泄介助などの身体介護を中心に、利用者さんをサポートすることです。介護施設のなかで平均給与が比較的高かったり、特養より身体的な負担が少なかったりするメリットがあります。
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その悩み、解決できるかも
執筆者

「レバウェル介護」編集部
お役立ち情報制作チーム
介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点


