
この記事のまとめ
- グループホームに向いていない人は、自分のペースで仕事をしたい人など
- グループホームに向いている人は、コミュニケーション能力が高い人など
- グループホームで働くメリットは、個別性の高いケアが行えること
介護職への転職を考えている方の中には「グループホームに向いていない?」と気になっている方もいるかもしれません。グループホームとは、認知症の状態にある利用者さんに支援を行う施設です。自分のペースで仕事をしたい人などは、仕事に慣れるのに時間がかかる可能性があります。この記事では、グループホームの介護職員に向いていない人や向いている人の特徴を紹介。グループホームに興味のある方は、参考にしてみてください。
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グループホームの介護職員に向いてない人
グループホーム(認知症対応型共同生活介護)とは、認知症の高齢者が共同生活を送る施設で、介護職は利用者さんに対して日常生活上の世話や機能訓練を行います。1ユニットの定員は5人以上9人以下と少人数なのが特徴です。ここでは、グループホームに向いていない人の特徴を紹介します。
自分のペースで仕事をしたい人
介護職員はケアマネージャーや管理者といった職種とも連携を図るため、単独で仕事をしたい人には向いていないといえます。介護現場では人と人とが関わり合うので、自分が思い描いたスケジュール通りに物事が進むとは限りません。また、グループホームでは、自分本位ではなく、利用者さんのペースに合わせて業務を進める必要があります。
潔癖症寄りの人
グループホームでは、食事・入浴・排泄などの身体介助を行います。利用者さんの介護度が比較的低い傾向にあるため見守りがメインといえますが、ときには排泄物やおむつの処理をすることも。そのため、潔癖症寄りの人はグループホームの介護職員に向いていないでしょう。仕事に対して嫌だと思っていることは表情や仕草に出てしまい、その気持ちが利用者さんやほかの職員に伝わる恐れもあります。
丁寧な仕事が苦手な人
作業を雑に行ってしまう人は、グループホームの介護職員として活躍するのは難しいでしょう。介護現場では利用者さんの心身をケアするため、丁寧な仕事が求められます。雑な対応をしてしまうと、利用者さんへの思いやりが欠如していると捉えられ、事故・怪我・クレームなどにつながる可能性もあります。
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グループホームの介護職員に向いている人
グループホームの介護職員には、コミュニケーション能力や体力が求められます。ここでは、グループホームの介護職員に向いている人の特徴をまとめました。前述の「グループホームの介護職員に向いてない人」とあわせて、チェックしてみてください。
コミュニケーション能力がある人
グループホームの介護職員は、利用者さんと積極的にコミュニケーションを取れる人に向いています。利用者さんのなかには、職員と話す時間を楽しみにしている人も。高齢者の方に敬意を払うためにも、気配りや心配り、言葉遣いなども意識できると、好印象を与えられます。
観察能力の高い人
グループホームの介護職員には、ときに利用者さんを見守り、困りごとがあれば迅速に対応できる人に向いているでしょう。グループホームでは、利用者さんができることを本人にやってもらい、できないことを介護職員がサポートします。そのため、利用者さんが困っていることはないか、動向を常に観察する姿勢が必要です。
仕事に対する前向きな姿勢のある人
グループホームの介護職員は、介護現場での経験を重ね、スキルアップしたいと考えている人に適しています。グループホームでは、業務を通じて認知症ケアの知識を身につけることが可能です。職場によっては資格取得支援制度や研修制度が整えられているので、介護職員としてさらなる成長ができます。
体力に自信のある人
体力に自信のある人は、グループホームの介護職員に向いています。グループホームでは24時間対応で利用者さんを見守る必要があるため、夜勤に入ることも少なくありません。少人数制の施設のため職員が少ない傾向があることから、夜間に1人で対応したりする場合もあり、体力がないと大変さを感じるでしょう。体力があれば、夜勤を含む幅広い業務に携われるので、グループホームの介護職員として長期活躍を実現できます。
土日祝でも勤務できる人
グループホームでは、利用者さんの生活を24時間365日体制で見守るため、土日祝の勤務が求められます。変則的な勤務が苦でない人や休日に強いこだわりがない人は、無理なく働けるでしょう。施設によっては固定の曜日で休みを取れる場合もあるので、メリハリをつけて働けます。
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グループホームの仕事内容
グループホームの介護職員は、利用者さんへの身体介助や生活援助、レクリエーション、リハビリテーションなどを提供します。グループホームでは、利用者さんの認知症の進行を防止するための支援を実施。夜間は、見守りやおむつ交換、コール対応などを行います。
介護職員は夜勤を含めたシフト制で働きますが、出勤したら利用者さんの体調に変化がないかを確認することも大事な仕事です。利用者さんが安心して過ごせるよう、24時間体制でサポートするのが介護職員の役割といえます。
仕事内容について詳しく知りたい方は「グループホームの仕事内容とは?役立つ資格や平均給料を解説」の記事をご覧ください。
グループホームの1日のスケジュール
ここでは、グループホームの日勤と夜勤の流れをご紹介します。1日のスケジュールを確認し、グループホームの仕事に対する理解を深めましょう。なお、スケジュールは職場によって異なるため、参考程度にご覧ください。
日勤の場合
グループホームで働く、日勤の介護職員のスケジュール例を下記にまとめました。
時間 | 仕事内容 |
午前8時30分 | 出勤し、夜勤からの引継ぎと情報共有を行う |
午前9時 | 利用者さんの排泄介助や掃除、洗濯をする |
午前10時 | レクリエーションやリハビリテーションを行う |
午前11時 | 利用者さんと昼食準備をする |
正午 | 昼食介助や服薬介助、食事の片付けを行う |
午後1時 | 順次休憩を回す |
午後2時 | 買い物や通院の付き添いをする |
午後3時 | おやつの食事介助・洗濯物の片付け |
午後4時 | 夕食準備や入浴介助を行う |
午後5時30分 | 夜勤へ申し送りをし、退勤 |
日勤の介護職員は、利用者さんの生活ペースに合わせて、通院や家事のお手伝いをしながら利用者さんの生活を支えます。
夜勤の場合
ここでは、夜勤の介護職員のスケジュールを紹介します。
時間 | 仕事内容 |
午後5時 | 出勤し、日勤からの引継ぎと情報共有をする |
午後6時 | 利用者さんの食事介助や口腔ケアを行う |
午後7時 | 食器の後片付けや服薬介助を行う |
午後8時 | トイレ誘導やおむつ交換、更衣介助など、就寝準備を行う |
午後9時 | 2時間おきに巡回。随時休憩を回す |
翌午前4時30分 | 朝食の準備をする |
午前6時 | 利用者さんに気象の声掛けをして、更衣介助をする |
午前7時 | 朝食の準備と食事介助を行う |
午前7時30分 | 口腔ケア・トイレ誘導などを実施する |
午前8時 | 利用者さんの見守りをしながら、記録作成をする |
午前9時 | 日勤に申し送りを行い、退勤する |
夜勤の介護職員の仕事は、主に就寝準備や夜間の見守りです。「寝られない」と訴える利用者さんがいる場合もあるので、その人に合ったサポートをして見守ります。
夜勤に入る回数や夜勤の勤務時間などは、職場によって異なるので確認が必要です。転職前に十分に確認しておくと、転職後のミスマッチを減らせます。
グループホームで働くメリット
グループホームは少人数体制のため、利用者さん一人ひとりに個別ケアを行えます。家庭的な環境のなかでゆとりを持って介護に取り組めることは、グループホームで働くメリットといえるでしょう。介護職員は利用者さんの気持ちに寄り添ってサポートするので、業務を通じて人の役に立っていると実感できます。
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グループホームで働くデメリット
グループホームの介護職員は、仕事に慣れるまでが大変かもしれません。はじめのうちは、利用者さんのニーズにうまく対応できなかったり、相手の言動にストレスを感じたりする場合もあるでしょう。また、1人で夜勤対応するときに、利用者さんの徘徊があると業務の負担が増えることも考えられます。グループホームでは、介護現場での経験を重ね、認知症ケアや利用者さんへの理解を深めることが大切です。
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グループホームに関するよくある質問
ここでは、グループホームに関するよくある質問を紹介します。グループホームへの転職を検討中の方は、チェックしてみてください。
グループホームではどのような人が働いていますか?
グループホームでは、介護職員のほか、管理者や計画作成担当者といった職種が働いています。介護職員は、主に利用者さんの生活援助や身体介護を行います。ただし、利用者さんの身の回りのことをすべて行うのではなく、利用者さん本人ができることは任せて、できないことをサポートするというのが介護職員の役割です。
グループホームの介護職員に向いているかどうか知りたい方は、この記事の「グループホームの介護職員に向いている人」をチェックしてみてください。
グループホームの利用者さんはどのような人ですか?
グループホームの利用対象は、認知症を患うご高齢者です。具体的には、65歳以上で、要支援2または要介護1以上の認定を受けた方が入居対象者となります。1ユニットの定員は5人以上9人以下と少人数で家庭的なのが特徴。認知症の症状の一つに、新しいことを記録するのが難しいことがあるため、利用者さんの混乱を防止するため、少人数でのケアを提供しています。
まとめ
グループホーム(認知症対応型共同生活介護)に向いていない可能性があるのは、自分のペースで仕事をしたい人や潔癖症よりの人、丁寧な仕事が苦手な人などです。一方、コミュニケーション能力がある人や観察能力が高い人は、グループホームの介護職員として活躍できるでしょう。
グループホームの主な仕事内容は、利用者さんへの身体介助や生活援助、レクリエーションなどです。グループホームに向いているか気になる方は、応募先の仕事内容やスケジュールなどを確認したうえで、転職を決めると良いでしょう。
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