グループホームの転職事情!介護未経験でも採用される?仕事内容や求人例も

転職ノウハウ 2023年7月10日
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車いすのシニアとヘルパー

この記事のまとめ

グループホームへの転職を考えていて、「介護未経験から働けるの?」という疑問がある方もいるでしょう。グループホームは介護未経験から働けますが、必要なスキルがあるので確認しておくことが大切です。この記事では、グループホームの転職事情を解説するとともに、転職の際に気になる「仕事内容」や「求人例」もご紹介します。「グループホームに転職するか迷っている」という方は参考にしてみてください。

グループホームとは?入居条件や介護スタッフとして働くメリットを解説

「きらケア」は「レバウェル介護」にサービス名を変更しました

「きらケア」は転職だけではなく、介護職の方が働く中での悩みに幅広く寄り添えるサービスになるために「レバウェル介護」として新しく生まれ変わりました。

サービスはこれまでと変わらずすべて無料で簡単にご利用いただけます。一人ひとりに寄り添った転職サポートをこれからも提供していきます。

目次

グループホームとは

グループホームとは、認知症の高齢者の方が共同で暮らす介護施設です。利用者さんは、全体で最大18人、1ユニット(グループ)5~9人という少人数で共同生活を送ります。グループホームの入居条件は、認知症と診断されていて、要支援2または要介護1~5であること。また、グループホームは地域密着型サービスなので、その市町村に本人の住民票がないと入居できません。認知症の方が、住み慣れた地域で自分らしく生活できるように支援を行うのが、グループホームの役割です。 

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グループホームの転職事情

グループホームへの転職を考えていて、「介護未経験から働ける?」と疑問に感じている方もいるでしょう。ここでは、グループホームの転職事情をご紹介します。

無資格・未経験からグループホームに転職できる

グループホームで働くために必須の資格はないので、無資格や介護未経験からも転職が可能です。未経験の場合も、掃除や調理といった家事のスキルがあれば、グループホームの仕事に活かせるでしょう。

実際に、無資格OKや未経験可のグループホームの求人は多数あります。「グループホームで働きたいけど、介護のスキルがなくて不安…」という方は、資格取得支援制度のあるグループホームへの転職がおすすめです。

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グループホームの転職はコミュニケーションスキルが必要

グループホームは、介護のスキルがなくても入職できますが、働く際にはコミュニケーション能力が必要です。利用者さんと密に関わるグループホームでは、コミュニケーションを通じて信頼関係を築き、個別にケアをする必要があります。そのため、人との関わりを大切にしている方や、利用者さんの気持ちを考えてケアができる方は向いているでしょう。

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グループホームで働く介護職員の仕事内容

グループホームの介護職員は、入浴、排泄などの介助や、家事の支援を行い、利用者さんの日常生活をサポートします。

身体介護

食事や入浴、排泄などの介助を行い、利用者さんの生活をサポートします。介護をする際は、すべて介助するのではなく、利用者さんが一人で行うのが難しい部分を手伝うのがポイントです。介護職員がすべて手伝うと、利用者さんのできないことが増える原因に。そのため、利用者さんのもつ能力を活かせるように、ご本人のペースに合わせてケアを行います。利用者さんが役割をもって生活できるように支援するのが介護職員の仕事です。

家事業務

グループホームで行う家事は、調理や買い物、洗濯、掃除などです。また、利用者さんが家事に参加できるように見守りや声かけを行うのも、介護職員の仕事です。利用者さんが家事に参加するためには、介護職員の声かけや工夫が大切になります。たとえば、「隣で一緒に洗濯物をたたむことで、たたみ方を思い出してもらう」といったサポートが可能です。認知症の方は、抽象的な言葉を理解しづらいため、手順を一つずつ伝えたり、実際にやって示すと良いでしょう。

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グループホームで働く介護職員の1日

グループホームでは、日中のみではなく夜間も利用者さんの介護や見守りを行うため、日勤と夜勤のシフトがあります。夜勤のシフトは、日勤に慣れてから入るのが一般的です。

グループホームの日勤で働く介護職員の1日

グループホームの日勤では、レクリエーションや入浴介助などを行います。タイムスケジュールの例は以下のとおりです。

午前9時出勤、申し送りを確認
午前10時レクリエーション、自由時間、排泄介助
正午昼食、服薬介助、口腔ケア
午後1時入浴介助
午後3時おやつ提供、介助
午後4時排泄介助、洗濯物取り込み
午後5時介護記録の作成、夜勤へ申し送り
午後6時退勤

担当業務の振り分け方は施設によって異なりますが、1人の職員に負担が集中しないようにシフトが組まれています。また、3交代制のシフトの場合は、早番は7時からの勤務、遅番は11時からの勤務のようなイメージです。グループホームに転職する際は、事前にシフト体制を確認しておきましょう

グループホームの夜勤で働く介護職員の1日

グループホームの夜勤では、日勤帯のスタッフと協力して、就寝時や起床時の一連のケアを行います。また、夜間の見守りや排泄介助も業務の一環です。グループホームの夜勤のタイムスケジュールの例は以下のとおりです。

午後5時出勤、申し送り確認
午後6時夕食、服薬介助、口腔ケア
午後7時排泄介助、更衣介助
午後9時消灯
午後11時~翌午前5時2時間おきに安否確認、必要に応じて排泄介助や見守り
午前1時~3時休憩・仮眠
午前6時起床介助、体調確認、排泄介助、洗濯
午前8時朝食、服薬介助、口腔ケア
午前9時介護記録の作成、日勤へ申し送り
午前10時退勤

夜勤では、1ユニットを1人のスタッフで担当するグループホームもあるようです。体制によって、仮眠時間の長さや有無は変わる可能性があるでしょう。グループホームの夜勤についてもっと知りたい方は、「グループホームは夜勤は楽?きつい?仕事内容や1日の流れを詳しくご紹介!」を参考にしてください。

グループホームの求人例(ヘルパー/介護職員・正社員)

ここでは、グループホームの介護職員の求人例をご紹介します。あくまでも一般的な例なので、エリアや職場によって条件が異なることはご了承ください。求人例を参考に、グループホームの働き方や給与について確認してみましょう。

【仕事内容】
入浴介助、食事介助、見守りなどを行い、認知症のご入居者の日々の生活をサポートします。

【雇用形態】
正社員

【勤務時間】
日勤:午前9時~午後6時
早番:午前7時~午後4時
遅番:午前11時~午後8時
夜勤:午後5時~翌午前10時

【平均残業時間】
5時間/月

【給与】
月収18万円~

【手当】
夜勤手当
資格手当
通勤手当

【賞与】
2ヶ月/2回

【休日・休暇制度】
年間休日:110日
有給休暇
育児休暇

【応募条件】
無資格可、未経験者歓迎
ブランクOK

【福利厚生】
社会保険完備(雇用保険/労災保険/健康保険/厚生年金保険)
研修制度

▶グループホームの求人一覧ページはこちら

グループホームに転職するメリット

グループホームで働くメリットは、認知症の方を介護するスキルが身につくことや、利用者さんに寄り添ったケアができることです。

認知症介護のスキルが身につく

グループホームのスタッフは認知症の方の介護を行うので、働けば声かけや介助の方法を学べます。グループホームで経験を積めば、認知症に関する知識や介護のスキルが身につくでしょう。

少人数の利用者さんに寄り添う介護ができる

前述のとおり、利用者さんは1ユニット9人以下という少人数のグループで生活しています。一人ひとりに寄り添った介護を提供しやすい環境にあるので、「利用者さんとじっくり向き合いたい」という方におすすめの職場です。

自立度が高く体力的な負担が少ない

グループホームとは」で触れたように、グループホームに入居できるのは、要支援2、要介護1~5の方。要介護3以上が入居基準の特別養護老人ホームや、医師の配置が義務付けられている介護老人保健施設と比べると、利用者さんの自立度は高めです。そのため、グループホームの介護職員の体力的な負担は少ない傾向にあります。

グループホームへ転職する際の注意点

ここでは、グループホームで働く際の注意点を解説します。「グループホームの仕事って大変なの?」という疑問のある方は、確認しておきましょう。

認知症の利用者さんのケアは楽なことばかりではない

認知症の利用者さんへの対応は、慣れるまでは大変だと感じる可能性があるでしょう。グループホームでは、入浴や食事の声かけを拒否されたり、利用者さん同士のトラブルに対応したりすることがあります。どのように対応して良いのか分からず困ったときは、同僚に頼ることも大切です。

家事のスキルは一定レベルで必要となる

先述したとおり、グループホームのスタッフは、掃除や洗濯などの家事を行います。そのため、「家事が苦手」という意識がある場合は、負担に感じるかもしれません。
スタッフが家事を行うのは、利用者さんが快適に過ごせる環境を整備するためです。日常レベルの家事ができれば問題ないため、「普段は家事をしないから手順が分からない」という方も、教えてもらえば対応できる可能性が高いでしょう。

元グループホーム職員の筆者の転職体験談

私は、グループホームに2年間勤務していました。グループホームに転職するまでの経緯や、実際に働いて感じたことをまとめたので、参考にしてみてください。

グループホームに転職するまで

介護の資格や経験がなかったので、ハローワークの職業訓練制度を利用して、介護職員初任者研修を受講。スクールの授業で認知症について学びました。認知症の方は、「何をしたら良いのか分からない」「今いる場所が分からない」といった不安を感じながら、生活していると知ったのです。

私は、日常生活で不安を感じることの多い認知症の方が、安心して暮らせるようにサポートしたいという思いから、グループホームの仕事に興味をもちました。そして、実際にグループホームを見学して「ここで働いてみたい」と思い、転職を決意。面接では、認知症の方の介護に携わりたいという気持ちを伝えて、入職が決まりました。

グループホームの仕事のやりがい

グループホームが、介護職員として初めての職場。利用者さんの名前を覚えるところから始まりました。初めて介護に携わるため、認知症の利用者さんとの接し方や介助の方法など、分からないことばかりでした。しかし、先輩スタッフのケアを見て学び、実際に介助しているうちに、徐々に介護技術が身についていきました。

認知症の方のケアをしていると予想外のことが起きます。大変に感じる出来事が多い分、やりがいもたくさんありました。たとえば、「1人で着替えるのは難しい利用者さんが、1枚ずつ服を手渡して声かけをすることで自分で着替えられたとき」など、自立をサポートできたときは嬉しい気持ちになったものです。

グループホームでは、介護度や認知症の進行の度合いが異なる利用者さんが、共同生活を送っています。そのため、利用者さん同士のトラブルもありましたが、スタッフ間で連携を取って解決を図ることができました。

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グループホームに転職する際の志望動機例

グループホームへの転職では、自分の経験をもとに働きたい理由を伝えましょう。下記では、介護未経験の場合と、ほかの施設からグループホームに転職する場合の、志望動機の例を紹介します。

介護未経験からグループホームに転職する場合

「私は現在、アパレルの販売員として働いていますが、祖母が認知症を発症したのをきっかけに、認知症の方への介護に関心をもちました。認知症の症状が進み、自分でできないことが増えた祖母には、笑顔が見られなくなっていきました。祖母が以前のように笑顔で生活するためにサポートしたいと思ったのが、認知症の方のケアに興味をもったきっかけです。」
「利用者さんの心に寄り添ったケアを行う」という理念に共感して、貴施設を志望しました。また、利用者さんの気持ちが明るくなるようなイベントを定期的に実施したり、利用者さんが自信をもてるような声かけを行ったりしていることにも魅力を感じました。貴施設に入職できたら、利用者さんが笑顔で過ごせるようにサポートしたいです。」

ほかの介護施設からグループホームに転職する場合

「私は現在、特別養護老人ホームで働いていますが、もっと利用者さんの心に寄り添ったケアがしたいと感じるようになり、グループホームでの仕事に興味をもちました。今の職場でも心のケアを大事にしていますが、多くの利用者さんの身体介護を行うので、一人ひとりとじっくり向き合う時間を取れないことがあります。今以上に利用者さんの心に寄り添った介護をするために、グループホームで働きたいと思いました。」
「利用者さんの心に寄り添ったケアを第一に行う」という理念に感銘を受けて、貴施設を志望しました。効率を重視するのではなく、利用者さんやご家族一人ひとりとのコミュニケーションを大切にする方針に共感しています。貴施設で、利用者さんが安心して、自信をもって生活できるような、温かいケアを行いたいです。」

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グループホームの志望動機の書き方とは?ポイントや例文を紹介!

グループホームの転職に関するよくある質問

ここでは、グループホームの転職に関するよくある質問に回答します。「グループホームに転職するか迷っている」という方は確認してみてください。

グループホームに転職して正社員になれる?

正社員を募集しているグループホームは多くあります。無資格・未経験の正社員募集もありますが、介護職員初任者研修といった資格を取得すれば、より応募できる求人は増えるでしょう。介護系の資格について詳しく知りたい方は、「働きながら取得しやすい介護の資格とは?必要な期間や方法、費用も解説!」をご覧ください。

グループホームに転職してうまくいく人の特徴は?

グループホームの仕事に向いているのは、利用者さんの小さな変化に気づける人や、細かい気配りができる人です。利用者さんが何に困っているのかを考えられる思いやりのある人は、グループホームで活躍できるでしょう。また、周りのスタッフと協力して介護を行うためには、コミュニケーション能力も必要です。

まとめ

グループホームは、認知症の高齢者の方が、1ユニット9人という少人数で共同生活を送る介護施設です。介護スタッフは、排泄、入浴などの介助や、家事のサポートを行いながら、利用者さんの生活を支援します。グループホームに転職するメリットは、認知症の方への介護を学べることや、一人ひとりの利用者さんと向き合ってケアをしやすい環境があることです。

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執筆者

  • 元介護士ライター

グループホームに2年、訪問介護事業所に3年勤務。多くの高齢者や、障害のある方の介護に携わる。訪問介護事業所では、サービス提供責任者の業務も担当した。2022年に介護福祉士を取得。現在は、知識や経験を活かして、介護職員の方に役立つ情報を発信している。

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※この記事の掲載情報は2023年7月10日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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