
この記事のまとめ
- グループホームで働くメリットは、少人数体制でケアができることなど
- グループホームで働くデメリットは、認知症ケアを負担に思う場合があること
- グループホームの夜勤を行うと、高収入を見込めるというメリットがある
グループホームで働くメリットが気になる方もいるのではないでしょうか。グループホームで働くメリットは、少人数体制できめ細やかな介護ができることや、体力的な負担が比較的少ないことです。この記事では、グループホームで働く3つのメリット・デメリットや、夜勤をするメリットをまとめました。グループホームで働く際に求められる資格やスキルも紹介するので、ぜひ就職や転職の参考にしてみてください。
グループホームとは?簡単に解説します!入居条件や費用、メリット、選び方目次
グループホームで働く3つのメリット
グループホームで働くメリットは主に3つあります。以下で解説するので、介護業界への就職やグループホームへの転職を検討している方は、ぜひご覧ください。
1.少人数体制のためきめ細やかな介護が可能
グループホームの定員は、原則1ユニット5名以上9名以下です。少人数体制なので、利用者さん一人ひとりにきめ細やかな介護を提供できます。2025年時点では、ユニット数は1以上3以下と定められており、利用者さんは最大でも27名です。
生活に寄り添ったケアを提供するグループホームでは、スタッフと利用者さんの距離が近く、利用者さんの反応や笑顔を身近に見られることがやりがいにもつながります。
2.無資格・未経験から認知症ケアを学べる
グループホームでは、認知症を患う方が支援を受けながら共同生活を送ります。比較的介護度の低い方が多く、利用者さんの身体に直接触れない生活援助の業務も多いため、無資格・未経験から認知症ケアを学びやすい環境です。
利用者さん自身が行う食事の用意や掃除、買い物などの見守りや声掛けをしたり、できないことのお手伝いをしたりすることもあります。利用者さんは、基本的に自分でできることは自分で行うため、介護職未経験の方も掃除や洗濯が一通りできればグループホームで十分活躍できるでしょう。
また、グループホームには認知症ケアの深い知識を持つスタッフが在籍しています。そのため、一緒に働いているうちに認知症ケアに関する専門知識を自然と身につけられるのがメリットです。施設によっては、認知症介護に関する研修や資格取得支援を実施しているところもあり、認知症に対する正しい知識を学ぶ機会に恵まれているといえます。
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3.介護職員の体力的な負担が少なめ
グループホームでは、要支援2以上で認知症と診断された方が生活しています。要支援は、部分的な支援を受けることで日常生活が送れる状態です。原則要介護3以上の方を対象とする特別養護老人ホームと比べると、グループホームの利用者さんは自立している傾向があります。
歩行や入浴の動作をある程度自分で行える利用者さんもいるので、スタッフの体力的な負担は比較的少ないでしょう。身体への負担が少ないので、介護業務に慣れていない未経験の方が働き始めやすい職場です。
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グループホームで働く3つのデメリット
ここでは、グループホームで働く3つのデメリットを解説します。就職後にギャップを感じないために、どのようなデメリットがあるのかもしっかりと確認しておきましょう。
1.認知症ケアに慣れるまでは精神的な負担が懸念される
認知症を患う利用者さんは、同じ行動を繰り返したり、不安から怒鳴ったりする場合があります。仕事に慣れるまでは適切な対応をするのが難しく、精神的な負担が大きいと感じる人もいるようです。
グループホームで活躍するには、認知症への理解を深める必要があります。最初はコミュニケーションがうまくいかないこともあるかもしれませんが、あまり悩み過ぎず、少しずつ認知症ケアに慣れていきましょう。認知症の症状や行動の原因を知ることで、利用者さんに寄り添ったケアができるようになります。
2.夜勤を1人で担当する場合がある
グループホームの夜勤の人員配置基準は、原則としてユニットごとに1人以上なので、1人で夜勤の対応をする場合があります。夜間の対応が多いのに1人でケアを行わなければいけない場合、負担に感じるかもしれません。夜勤の人数は施設によって異なるので、前もって確認しておくと良いでしょう。
なお、就職してすぐに1人で夜勤を任されることは基本的にありません。最初は日勤で利用者さんの対応を覚え、慣れてきたら先輩と一緒に夜勤に入って業務を覚えるのが一般的な流れです。
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3.ほかの介護施設と比べると給料が少なめ
厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果 (p.129)」によると、グループホーム(認知症対応型共同生活介護事業所)の介護職員の平均給与額は、30万2,010円です。介護職員全体の平均給与額は、33万8,200円。グループホームの平均給与額は、介護職員全体より3万6,000円ほど低いようです。
以下に、介護職員の施設形態ごとの平均給与をまとめたのでご覧ください。
| 施設形態 | 平均給与額 |
| グループホーム(認知症対応型共同生活介護事業所) | 30万2,010円 |
| 特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設) | 36万1,860円 |
| 介護老人保健施設 | 35万2,900円 |
| 訪問介護事業所 | 34万9,740円 |
| デイサービス(通所介護事業所) | 29万4,440円 |
| 小規模多機能型居宅介護事業所 | 30万5,220円 |
参照:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果 (p.129)」
最も平均給与額が最も高い特別養護老人ホームとグループホームの差は5万9,850円あり、年収に換算すると単純計算で71万8,200円低い結果です。一方で、夜勤がないデイサービスよりもグループホームの平均給与は高いことも分かります。
出典
厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」(2025年8月22日)
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グループホームの夜勤で働くメリット
「グループホームの夜勤は大変そう…」と思う方もいるかもしれませんが、夜勤で働くメリットも多くあります。なかには、あえて積極的に夜勤に入るスタッフもいるようです。夜勤で働くメリットを理解して、自身に合った働き方を考えてみましょう。
1.夜勤手当がつくため高収入が見込める
夜勤の最大のメリットは、高収入を得られることです。施設によって金額は異なりますが、夜勤帯の給与は日勤帯より高く設定されているのが一般的。労働基準法第37条第4項によって、午後10時から午前5時に働いた方には、基本給の1.25倍の給料を支払うことが義務付けられています。
施設によっては、上記の深夜割増賃金に加えてさらに夜勤手当がつくことも。給与に深夜割増賃金と夜勤手当が加算されれば、日勤帯に働くよりも収入がアップするでしょう。
出典
e-Gov法令検索「労働基準法」(2025年8月22日)
2.夜勤専従を選べば勤務日数が少なくなる
夜勤専従とは、夜勤のみを行う勤務形態のことです。1回の夜勤で賃金が支払われる日給制が多い傾向があります。
労働基準法第32条により、勤務時間が長い介護職の夜勤には、「1日の勤務時間は8時間を超えるが、1週間の勤務時間は40時間まで」といった変形労働時間制が適用されます。そのため、1回16時間前後の2交代制の夜勤の場合、1ヶ月の勤務日数は10日ほど。夜勤1回の賃金が高く、働く日数が少ない割に安定した収入を得られるのが特徴です。
また、多くの施設では、夜勤明けの朝から翌日までが休みになり、実質2連休に近い休みを取ることができます。シフト制で働くグループホームの職員にとって、2日分の休みがもらえることは魅力的です。
出典
e-Gov法令検索「労働基準法」(2025年8月22日)
3.夜勤可能な介護職員は需要が高く求人を選びやすい
グループホームでは、夜勤帯の人員を確保するために、夜勤ができる介護職員を積極的に募集していることもあります。ニーズが高い夜勤で働くことも視野に入れることで、応募可能な求人が増え、選択肢が広がるでしょう。
夜勤で働くことに不安を感じる方もいるかもしれませんが、自立度の高い方が多いグループホームでは、就寝後に利用者さんの体調が急変することは少ないため、比較的安心して働ける環境です。しっかり稼ぎたい方や収入アップを図りたい方は、夜勤ありの求人も探してみることで、グループホームで好条件で働けるかもしれません。
そもそもグループホームとはどんな施設?
グループホームとは、認知症を患う高齢者が5~9人ほどの少人数で共同生活を送る施設で、家庭的な環境でケアを行っているのが特徴です。要支援2以上で認知症の診断を受けた方が対象で、基本的に施設のある市町村に住民票がある方が入居できます。
グループホームの役割は、利用者さんの認知症の進行を緩和することや、安心して自立した生活を送れるようにサポートすることです。
グループホームは共同生活を送れる方が入居対象なので、認知症が進んで寝たきりになったり、医療的ケアが必要になったりした利用者さんは、施設によっては退居勧告をされることも考えられます。ただし、看取りや医療的ケアに対応している施設もあり、支援内容はグループホームによって異なるでしょう。
デイサービスや介護老人保健施設との違い
デイサービスや介護老人保健施設とグループホームの違いは、利用対象者を認知症に限定しているかどうかです。また、通所・入居の条件も施設の種類によって異なります。要介護1以上でないと、介護老人保健施設に入所することはできません。
デイサービスとは、利用者さんが日帰りで通う介護施設です。食事や入浴、リハビリテーション、レクリエーションなどの介護サービスを提供します。デイサービスの役割は、利用者さんのコミュニケーションの場や運動の機会を確保したり、ご家族の介護負担を軽減したりすることです。
また、介護老人保健施設とは、要介護認定を受けた方に医療ケアやリハビリを行い、在宅復帰を目指す施設。対象者だけではなく、基本的に短期間の入所であることや、医療ケアの提供体制が整っていることも、グループホームとは異なります。
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グループホームの仕事内容
グループホームの主な仕事内容は、食事や入浴、排泄、洗濯、掃除などの生活に欠かせないことの介助や、夜間の見守りなどです。ほかにも、レクリエーションの実施やリハビリテーションのサポートなども行います。生活のサポートをメインに、利用者さんの自主性を尊重しつつ、できない部分を介助するのが仕事です。
詳しくは、「グループホームの仕事内容とは?役立つ介護の資格や給料事情を解説」の記事で解説しているので、あわせてチェックしてみてください。
介護職員の一日の流れ
ここでは、グループホームの介護職員の一日の流れを紹介。グループホームでは、日勤と夜勤のスタッフが、利用者さんに家庭的な環境でケアを提供しています。
| 時間 | 仕事内容 |
| 午前7時 | 起床の支援(更衣介助、排泄介助など) |
| 午前8時 | 朝食の準備、食事介助、服薬介助、口腔ケア |
| 午前9時 | 夜勤者から日勤者へ申し送り |
| 午前10時 | 掃除・洗濯など |
| 午前11時 | 昼食準備 |
| 正午 | 昼食の食事介助、服薬介助 |
| 午後1時 | 昼食の片付け・口腔ケア |
| 午後2時 | 入浴介助 |
| 午後3時 | おやつの提供・レクリエーションの実施 |
| 午後5時 | 夕食準備、日勤者から夜勤者へ申し送り |
| 午後6時 | 夕食の食事介助、服薬介助 |
| 午後7時 | 夕食の片付け・口腔ケア |
| 午後8時 | 就寝の支援(更衣介助、排泄介助など) |
| 午後9時 | 就寝(夜間の見守り、巡回、排泄介助、休憩) |
起床から就寝まで、利用者さんが安全かつ安心して過ごせるようにサポートします。なお、実際のスケジュールは施設によって異なるので、上記の例は参考としてご覧ください
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向いている人の特徴
グループホームで働くのに向いている人は、コミュニケーション能力が高い人や、利用者さんに寄り添える人です。
利用者さんが何を言いたいのか、何をしたいのかを考えて対応できる人は、利用者さんから信頼を得られます。認知症を患う方は、漠然とした不安や混乱、焦燥感を抱いていることも。利用者さんが安心して暮らせるように心に寄り添ったケアを行い、交流を楽しめる方は、やりがいを感じながら働けるでしょう。
利用者さんだけでなく、ご家族や一緒に働く職員、関連事業所の職員など、多くの人と関わるので、誰とでもコミュニケーションを取れる能力があると活躍できます。
また、グループホームの仕事には、調理や掃除、洗濯などのスキルを活かせるので、家事スキルに自信がある方にもおすすめの職場です。日常的に家事を行っている主婦・主夫の方は、介護未経験であっても即戦力としてこなせる業務があるかもしれません。
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グループホームで求められる資格やスキル
以下では、グループホームで求められる資格やスキルについて解説します。スキルや資格の有無によっては優遇される可能性があるので、グループホームで働きたいと考えている方はご確認ください。
グループホームへの就職に必須の資格はない
グループホームへ就職するために必須の資格は必要ありません。グループホームは、ほかの施設と比べて利用者さんの介護度が低い傾向があるので、無資格や未経験の方が対応できる業務もあります。
ただし、無資格で介護職になった場合は、入職から1年以内に「認知症介護基礎研修」という簡単な研修を受講しなければなりません。認知症介護基礎研修は、インターネットで1日で修了できる資格です。
なお、利用者さんの身体に触れる介護を、監督なしで1人で行うには、「介護職員初任者研修」以上の資格が求められます。
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介護経験や資格があれば優遇される可能性がある
無資格からグループホームで働けますが、介護経験や資格を有していると採用で有利になるのも事実です。資格を有していたり介護経験が長かったりするほうが、給与も高くなる傾向があります。
介護職として活躍したい方は、まずは未経験者も取得しやすい「介護職員初任者研修」の資格の取得を目指してみると良いでしょう。また、グループホームのスタッフとしてさらなるスキルアップを目指している方は、「認知症介護実践者研修」を取得して認知症の専門知識を身につけるのもおすすめです。
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レバウェル介護の資格スクールグループホームで働くメリットに関する質問
ここでは、グループホームで働くメリットに関する質問に、Q&A形式でお答えします。
グループホームの仕事は大変って本当?
仕事に慣れないうちは、大変だと感じることも珍しくありません。グループホームでは、認知症を患う利用者さんをケアするため、認知症に対する正しい理解が必要です。また、夜勤を1人で担当する場合、体力的な負担や精神的なプレッシャーがかかることも考えられます。
この記事の「グループホームで働く3つのデメリット」でも大変さについて触れているので、不安な方はあわせてご一読ください。
グループホームの給料は手取りだといくら?
厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.129)」によると、グループホームで働く常勤の介護職員の平均給与は、30万2,010円です。給与の80%として手取りの目安を計算すると、約24万円になります。ただし、こちらはあくまでも目安の金額です。
グループホームの給料については、「グループホームの給料相場とは?平均給与や年収、収入アップの方法を解説!」の記事で解説しているので、ぜひご一読ください。
出典
厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」(2025年8月22日)
まとめ
グループホームで働くメリットは、少人数体制で利用者さん一人ひとりにきめ細やかなケアを提供できることや、無資格・未経験から認知症ケアを学べることです。さらに、ほかの介護施設と比べて身体的な負担が少ない傾向があります。
グループホームで働くデメリットは、認知症ケアに慣れるまでは精神的な負担を感じやすいことや、夜勤を1人で担当する可能性があること、給与が低い傾向があることです。メリットとデメリットについてよく考え、自分に合った職場を選択しましょう。
無資格からグループホームに就職できますが、スキルがあると採用で有利に働きます。そのため、介護業界で活躍したい方は積極的に資格取得を目指すと良いでしょう。
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執筆者

「レバウェル介護」編集部
お役立ち情報制作チーム
介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点


