
この記事のまとめ
- 認知症介護に役立つ資格を一覧にすると、公的資格と民間資格に分けられる
- 実務経験なしで取得できる認知症介護の資格は、「認知症介護基礎研修」など
- 実務経験がある方が対象の認知症介護の資格は、「認知症ケア専門士」など
「認知症ケアに役立つ資格が知りたい」という方もいるのではないでしょうか?実務経験なしで取得できる認知症介護に関する資格には、「認知症介護基礎研修」や「認知症介助士」などがあります。この記事では、認知症介護に関する資格を一覧にしてご紹介。資格の取得方法や難易度、習得できるスキルもまとめました。取得のメリットや資格の選び方も解説するので、認知症について勉強したい方は参考にしてください。
介護資格の種類31選!取得方法やメリットを解説します目次
認知症介護の実践に役立つ資格
認知症介護を学べる資格は、公的資格と民間資格に分けられます。どのような資格があるのか、一覧を確認してみましょう。

都道府県や市区町村といった自治体が運営しているのが公的資格で、民間の企業・団体が取り仕切っているのが民間資格です。
認知症介護の実践に役立つ公的資格の一覧
認知症介護の実践に役立つ主な公的資格は、以下のとおりです。
- 認知症介護基礎研修
- 認知症介護実践者研修
- 認知症介護実践リーダー研修
- 認知症対応型サービス事業管理者研修
- 小規模多機能型サービス等計画作成担当者研修
- 認知症対応型サービス事業開設者研修
- 認知症介護指導者養成研修
認知症介護に関する公的資格は、介護従事者のスキルや職種に応じて用意されています。現場で直接介護を行う職員だけではなく、認知症対応型サービスの管理職として働く職員にも研修を行うのが、自治体の役割です。
出典
東京都福祉局「東京都認知症介護研修の概要」(2025年4月15日)
認知症介護の実践に役立つ民間資格の一覧
認知症介護の実践に役立つ主な民間資格は、以下のとおりです。
- 認知症ケア専門士
- 認知症ケア上級専門士
- 認知症ケア准専門士
- 認知症介助士
- 認知症ケア指導管理士(初級)
- 上級認知症ケア指導管理士
- 認知症認定看護師
認知症の方が利用する介護施設や医療機関で活躍するなら、前述した公的資格にプラスして民間資格を取得すれば、より認知症介護に関する理解が深まるでしょう。また、民間資格のなかには、身近に認知症の方がいる人の生活に役立つものもあります。
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実務経験なしで取得できる認知症介護の資格
これから介護の仕事を始める方や、認知症ケアの基礎を習得したい方におすすめの、実務経験なしで取得できる認知症介護の資格をご紹介します。
認知症介護基礎研修
認知症介護基礎研修は、介護の資格を持っていない介護職員向けの公的資格です。2024年4月以降、「無資格の介護職員は、入職から1年以内に認知症介護基礎研修を修了すること」が義務化されています。
認知症介護基礎研修で身につくスキル
認知症介護基礎研修では、認知症介護の理念や、認知症の症状について学びます。認知症ケアの基礎的な知識を身につけ、認知症の方の介護を実践するスキルを習得するための研修です。
認知症介護基礎研修の取得方法・難易度
認知症介護基礎研修は、eラーニング(インターネット)で受講できる自治体が多いようです。各項目の終わりに確認テストがあり、合格すると次の項目に進めます。約3時間の研修課程は1日で修了できるので、取得の難易度が低い資格です。
なお、認知症介護基礎研修の受講料は自治体や団体によって異なり、3,000円程度になります。
出典
厚生労働省「第227回社会保障審議会介護給付費分科会(web会議)資料」(2025年4月15日)
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レバウェル介護の資格スクール認知症介助士
認知症介助士は、公益財団法人 日本ケアフィット共育機構が認定する資格です。初心者向けの民間資格なので、介護職員だけではなく、ご家族や地域に認知症の方がいる人の取得も推奨されています。
認知症介助士の資格取得で身につくスキル
認知症介助士の資格を取得すると、認知症に関する正しい知識や、認知症の方に寄り添ったコミュニケーション手法が身につきます。認知症介助士の資格対策セミナーでは、実際の事例から認知症の方への対処法を学ぶカリキュラムもあるようです。
認知症介助士の取得方法・難易度
認知症介助士の資格を取得するには、認知症介助士検定試験への合格が必要です。要件はないので、誰でも受験できます。解答方法はマークシート方式かパソコン入力で、受験会場は試験会場か自宅を選択可能です。
認知症介助士の合格率は8割程度で、試験用のセミナーや問題集を活用すれば取得しやすい難易度といえます。なお、受験料は3,300円です。
出典
公益財団法人 日本ケアフィット共育機構「認知症介助士」(2025年4月15日)
認知症ケア指導管理士
認知症ケア指導管理士は、公益財団法人 職業技能振興会および総合ケア推進協議会が認定する民間資格です。試験合格後に認定登録料2,000円を支払うと、認定証が交付されます。認知症ケア指導管理士は、2年ごとの資格更新が必要で、更新料は5,000円です。
認知症ケア指導管理士(初級)
認知症ケア指導管理士(初級)は、試験に合格すると取得できます。出題科目は、認知症の方の日常生活の支援や、認知症への薬物療法・非薬物療法などです。受験資格は定められておらず、介護職や医療職の方が多く受験しています。
認知症ケア指導管理士(初級)の試験は、五肢択一のマークシート方式で計60問です。正答率7割が合格ラインですが、具体的な合格点は問題の難易度によって変動します。2010年~2022年12月(第1回~第26回)の合格率は59.9%なので、試験の難易度はやや高めと感じるかもしれません。なお、受験料は、一般10,000円、学生6,000円です。
出典
一般財団法人 職業技能振興会「認知症ケア指導管理士[初級]」(2025年4月15日)
一般財団法人 職業技能振興会(旧Webサイト)「認知症ケア指導管理士[初級]」(2025年4月15日)
上級認知症ケア指導管理士
上級認知症ケア指導管理士を取得するには、受験資格を満たして試験に合格する必要があります。試験は、認知症介護を含む介護全般に関する知識や、ケアを行ううえでの課題への対応力を問われる内容です。
以下のいずれかの要件を満たすことで、上級認知症ケア指導管理士を受験できます。
- 認知症ケア指導管理士(初級)の資格登録をして1年以上経過している
- 認知症ケア指導管理士(初級)の資格登録から1年以内で、該当の国家資格等を保有している
- 該当の国家資格等を保有しており、認知症ケア指導管理士と併願受験する
上級認知症ケア指導管理士の資格を取得するには、一次試験と二次試験両方への合格が必要です。一次試験は全60問のマークシート方式で、二次試験は論述式の出題となります。試験時間は、一次試験・二次試験ともに90分です。一次試験の受験料は12,000円で、合格者は6,000円を支払って二次試験を受験します。
第1回~第15回の上級認知症ケア指導管理士試験の合格率はわずか9.1%なので、難易度は高いでしょう。
出典
一般財団法人 職業技能振興会「上級認知症ケア指導管理士」(2025年4月15日)
一般社団法人 総合ケア推進協議会「過去の受験者情報」(2025年4月15日)
認知症ケア准専門士
一般社団法人 日本認知症ケア学会が認定する認知症ケア准専門士は、認定試験に合格すれば取得できる民間資格。認知症介護の実務経験がないもしくは3年未満で、18歳以上の方が受験の対象なので、介護職員以外で認知症の知識を身につけたい人にもおすすめです。
認知症ケア標準テキスト1巻~4巻が出題範囲で、認知症の症状や支援について基礎から学べる内容です。Webで行う試験は、各分野50問、4分野合計200問、五肢択一の形式。すべての分野で70%以上得点したら合格となります。なお、受験料は12,000円です。
出典
一般社団法人 日本認知症ケア学会「認知症ケア准専門士認定試験:資格概要」(2025年4月15日)
実務経験がある介護職員におすすめの認知症介護の資格
以下では、実務経験がある方向けの認知症介護の資格をご紹介するので、「もっと認知症ケアの知識や技術を磨きたい」という介護従事者の方は参考にしてください。
認知症ケア専門士
認知症ケア専門士は、一般社団法人 日本認知症ケア学会が認定する更新制の資格で、認定試験に合格すると取得できます。認知症ケアの基礎だけではなく、リハビリテーションや終末期ケアといった専門的な内容も試験範囲です。
認知症ケア専門士の受験資格
認知症ケア専門士を受験できるのは、試験年度の過去10年間に、認知症介護の実務経験が3年以上ある人です。認知症専門の施設で働いていなくても、認知症介護の実務経験があれば受験できます。ただし、ボランティア活動や実習は実務経験に含められないので注意しましょう。
認知症ケア専門士の試験分野・難易度
認知症ケア専門士は一次試験と二次試験に分かれており、両方に合格することで取得できます。
一次試験の試験分野は以下の4つです。
- 認知症ケアの基礎
- 認知症ケアの実際(I):総論
- 認知症ケアの実際(II):各論
- 認知症ケアにおける社会資源
一次試験は、インターネットで行うWeb試験です。各分野50問、合計200問、五肢択一の出題形式で、試験は分野ごとに1時間。朝から夕方まで1日かけて行います。すべての分野で7割以上得点したら合格です。受験料は分野ごとに3,000円なので、4分野すべて受験する場合12,000円となります。
二次試験は、一次試験のすべての分野に合格した人のみが受験できる論述式の試験で、受験料は8,000円です。
認知症ケア専門士の認定試験の合格率は50%前後の年が多く、取得の難易度は高め。認知症ケア専門士は民間資格ですが、比較的知名度が高く、取得すると認知症介護のスキルを証明できます。
出典
一般社団法人 日本認知症ケア学会「認知症ケア専門士認定試験」(2025年4月15日)
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認知症ケア専門士とは?認定試験の合格率と難易度、資格の取得方法を解説!
認知症ケア上級専門士
認知症ケア上級専門士は、一般社団法人 日本認知症ケア学会が認定する民間資格で、認定試験に合格すると取得できます。
認知症介護のチームにおけるリーダーや、地域のアドバイザーとして活躍する専門士を養成するための資格です。専門職としての倫理観や、科学的な根拠に基づく認知症介護について理解しているかが問われる内容の試験となります。
認知症ケア上級専門士の受験資格
認知症ケア上級専門士を受験するには、以下のすべての条件を満たす必要があります。
- 認知症ケア専門士としての経験が3年以上ある
- 定められた期間内に認知症ケア専門士の単位を30単位以上取得している
- 認知症ケア上級専門士研修会を修了している
- 規則で定められている研修会等での演題発表・事例報告もしくは、査読制度のある機関紙等での論文・事例発表を、定められた期間に行った
認知症ケア上級専門士は、認知症ケア専門士として活躍している方が、より専門的なスキルを身につけるために習得する資格です。
認知症ケア上級専門士の試験分野・難易度
認知症ケア上級専門士認定試験の出題範囲は、認知症ケア上級専門士テキストに準じた内容です。五者択一のマークシート方式で出題数は50問、合格ラインは正答率7割以上となります。受験料は10,000円です。
受験するために専門的な経験が必要な資格で、試験の難易度も高く、第1回~第15回(2014年7月~2023年12月開催)の合格率はわずか9.1%となっています。介護職員という立場を超えて、認知症ケアの課題に取り組みたい方は、取得を目指してみても良いかもしれません。
出典
一般社団法人 日本認知症ケア学会「認知症ケア上級専門士」(2025年4月15日)
一般社団法人 総合ケア推進協議会「上級認知症ケア指導管理士認定試験」(2025年4月15日)
認知症介護実践者研修
認知症介護実践者研修は、認知症ケアを行う介護職員が対象の公的資格です。研修では、講義・演習・実習により、認知症ケアに関する実践的なスキルを習得します。介護技術だけではなく、認知症の方の権利やアセスメントについても学習可能です。
取得するメリットは、「認知症介護実践者研修とは?資格の概要や取得するメリットを解説!」の記事で説明しています。
認知症介護実践者研修の受講要件
認知症介護実践者研修の受講要件は自治体によって異なるものの、介護の実務経験が必要な場合が多い傾向があります。
たとえば、東京都の受講要件は、以下の2つの条件を満たすことです。
- 東京都内の介護保険施設・事業所に介護職員等として従事している(居宅介護支援事業所を除く)
- 認知症介護の経験が2年程度以上ある
認知症介護実践者研修は、専門的な知識を身につけて、介護業務とチームリーダーの職務に活かすことを目的とする資格です。そのため、介護福祉士や介護施設のリーダーといった職員の受講が推奨されています。
出典
東京都福祉局「東京都認知症介護研修の概要」(2025年4月15日)
認知症介護実践リーダー研修
認知症介護実践リーダー研修は、前述の認知症介護実践者研修を修了している方が対象の公的資格です。
研修では、認知症ケアのチームリーダーに活かせる知識や、チームリーダーの教育に必要なスキルを習得します。具体的には、認知症ケアにおけるチームアプローチの実践や、職場内教育(OJT)の方法などのカリキュラムを学ぶことが可能です。
詳細を知りたい方は、「認知症介護実践リーダー研修とは?修了は難しい?受講内容なども解説」の記事もご参照ください。
認知症介護実践リーダー研修の受講要件
認知症介護実践リーダー研修は、認知症介護実践者研修の取得から1年以上経過していることや、認知症介護の実務経験が5年以上あることが要件の自治体が多くなっています。
たとえば、東京都の受講要件は、以下のすべてを満たすことです。
- 東京都内の介護保険施設・事業所に介護職員等として従事している(居宅介護支援事業所を除く)
- 認知症介護実践者研修を修了して1年以上経過している
- 認知症介護の実務経験が5年以上ある
- 施設・事業所のリーダーもしくはリーダーを指導する立場にある
- 地域で認知症支援の向上に関わる役割を担うスキルや意欲がある
認知症介護実践リーダー研修を受講するには、認知症介護のチームリーダーとして、地域の認知症支援にも関わる広い視野が求められます。
出典
東京都福祉局「東京都認知症介護研修の概要」(2025年4月15日)
認知症介護指導者養成研修
認知症介護指導者養成研修は、前述の認知症介護実践リーダー研修を修了している方が対象の公的資格です。研修では、認知症に関する専門知識や、高齢者介護の研修プログラムの作成方法、教育技術の習得を目指します。
認知症介護指導者養成研修の受講要件
認知症介護指導者養成研修の受講要件は、自治体ごとに定められています。たとえば、東京都の受講要件は、以下のすべてを満たすことです。
- 認知症介護実践リーダー研修を修了している
- 社会福祉士、介護福祉士等の国家資格を保有している
- 介護保険施設・事業所に従事している等で認知症介護の経験が5年以上ある
- 研修の企画・立案に参加し、講師として従事することを推薦者が認めている
- 地域ケアを推進する役割を担うことが見込まれている
このように、認知症介護の経験を積んでスキルを身につければ、より専門的な資格を取得してキャリアアップできます。公的資格は、自治体によって受講要件やカリキュラム、受講料などが異なるので、事前に確認しましょう。
出典
東京都福祉局「東京都認知症介護研修の概要」(2025年4月15日)
管理者やケアマネジャーが対象の認知症に関する資格
ここでは、認知症ケアを行う介護事業所の管理者やケアマネジャーが対象の公的資格をご紹介します。
認知症対応型サービス事業管理者研修
認知症対応型サービス事業管理者研修は、「認知症対応型サービス事業所の管理者」と「管理者になる予定の方」が対象の資格です。受講するには、認知症介護実践者研修の修了が必要となります。
認知症の利用者さんの自立支援を行うための知識や、管理者として認知症介護の質を向上させるためのスキルを習得する研修です。
小規模多機能型サービス等計画作成担当者研修
小規模多機能型サービス等計画作成担当者研修は、(看護)小規模多機能型居宅介護事業所のケアマネジャーや、計画作成担当者になる予定の方が対象の資格です。受講するには、認知症介護実践者研修の修了が必要となります。
認知症の利用者さんの尊厳を支え、自立支援を行うためのケアマネジメントについて学ぶ研修です。
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認知症対応型サービス事業開設者研修
認知症対応型サービス事業開設者研修は、「認知症対応型サービス事業所の代表者」や「代表者になる予定のある方」などが対象の資格です。代表者として、適切に事業所を運営するためのスキルを習得する研修内容となっています。
出典
東京都福祉局「東京都認知症介護研修の概要」(2025年4月15日
看護師が対象の認知症に関する資格
看護師が対象の認知症に関する資格もあります。認知症の方を支援するスキルを磨きたい看護師の方は参考にしてください。
認知症認定看護師
認知症認定看護師は、公益社団法人 日本看護協会が認定する「認定看護師」の一つ。認知症看護の分野において、高度な知識とスキルを保有する看護師であることを証明する民間資格です。
取得するには、受験資格を満たして筆記試験に合格する必要があります。受験資格があるのは、「看護師として5年かつ認知症看護の分野で3年の実務経験がある」「指定の教育を修了している」をともに満たす看護師です。
出典
公益社団法人 日本看護協会「認定看護師」(2025年4月15日)
取得する認知症介護の資格の選び方
認知症介護に関する資格は、ご家族の介護に役立つ資格や介護職員向けの資格、専門職向けの研修などがあるので、目的に応じて選ぶと良いでしょう。認知症ケアの専門的なスキルを磨きたい方は、上位資格がある資格を取得すれば、将来的にキャリアアップを目指せます。
認知症介護の資格を取得するメリット
認知症介護の資格を取りたいと考えている方は、下記で取得のメリットを確認してみましょう。
質の高い認知症介護ができるようになる
資格を取得して知識を身につけると、認知症の症状への理解が深まり、利用者さんとのコミュニケーションが円滑になります。介護拒否や昼夜逆転などについて、認知症の方の行動の理由が分かれば、利用者さんの気持ちに寄り添ったケアが可能になるでしょう。
認知症介護について勉強してケアの質が高まれば、利用者さんが安心して過ごせる環境の整備につながります。
介護業界の就職・転職で有利になる
介護業界で、認知症ケアのスキルがある人材は重宝されます。特に、多くの認知症の方が共同生活を送るグループホームに転職する際に、認知症介護に関する資格があれば、採用側に高く評価されるでしょう。資格を取得していると、認知症介護のスキルを客観的に証明できます。
家族の介護や地域活動に役立つ
認知症を患っている家族がいる場合、認知症介護の資格を取得すれば、コミュニケーションやケアに役立てられます。
また、介護職に限らず高齢者の方と接する機会がある仕事では、認知症介護の知識を活かせる場面があるでしょう。地域で困っている高齢者を見かけたときも、資格があれば自信をもってサポートできるようになります。
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認知症介護の資格についてよくある質問
ここでは、認知症介護の資格についてよくある質問に回答します。「認知症ケアのスキルを身につけるには、どの資格を取得すれば良いの?」と疑問に思っている方は参考にしてください。
認知症介護の資格は難易度が高いの?
認知症介護に関する資格や試験の難易度は、取得する資格ごとに異なります。認知症介護に関する資格は、公的資格・民間資格ともに複数あるので、自分のスキルに合った難易度の資格を取得するのがおすすめです。なかには、初心者向けの取得しやすい資格もあります。
「認知症について勉強を始めたい」という方は、「実務経験なしで取得できる認知症介護の資格」をチェックしてみましょう。
認知症介助士は国家資格ですか?
認知症介助士は、公益財団法人 日本ケアフィット共育機構が認定する民間資格なので、国家資格ではありません。認知症介助士を取得するメリットは、認知症に関する正しい知識を習得できることです。この記事の「認知症介助士」で解説しているので、あわせてご覧ください。
認知症に関する資格で国家資格はありますか?
認知症に関する資格に国家資格はありませんが、公的な資格はあります。認知症ケアについて学べる公的資格は、「認知症介護基礎研修」「認知症介護実践リーダー研修」「小規模多機能型サービス等計画作成担当者研修」「認知症対応型サービス事業開設者研修」などです。
詳しくは、「認知症介護の実践に役立つ公的資格の一覧」でご紹介しているので、ぜひご一読ください。
認知症ケア専門士とはどんな資格?
認知症ケア専門士は、一般社団法人 日本認知症ケア学会が認定する資格です。資格試験は専門的な内容で、受験するには認知症ケアの実務経験が3年以上必要となります。認知症ケア専門士は民間資格ですが、認知症介護に関する資格のなかでは、比較的知名度が高いようです。
この記事の「認知症ケア専門士」で解説しているので、詳しく知りたい方はチェックしてみてください。
まとめ
認知症介護に関する資格には、公的資格と民間資格があります。資格一覧でご紹介した公的資格の「認知症介護基礎研修」や、民間資格の「認知症介助士」などは、実務経験がない方も比較的取得しやすい資格です。
認知症に関する資格を取ると、より専門的な資格の取得を目指せるので、キャリアアップにつながります。取得する資格を選ぶ際は、自分のスキルや目的に合ったものを選びましょう。
認知症介護を学びたい方や、認知症に関する資格取得を目指す介護職員は、レバウェル介護(旧 きらケア)をご利用ください。レバウェル介護(旧 きらケア)は、介護業界に特化した転職エージェントです。転職先として教育体制の整った介護施設を選べば、働きながら認知症ケアを学ぶことができます。また、資格取得支援のある職場なら、認知症介護に関する資格取得に挑戦しやすく、スキルアップを目指せるでしょう。
サービスはすべて無料なので、「資格を取って介護の仕事に活かしたい」という方はぜひご相談くださいね。
働きながら資格を取る方法教えます
執筆者
実
元介護士ライター
グループホームに2年、訪問介護事業所に3年勤務。多くの高齢者や、障害のある方の介護に携わる。訪問介護事業所では、サービス提供責任者の業務も担当した。2022年に介護福祉士を取得。現在は、知識や経験を活かして、介護職員の方に役立つ情報を発信している。