認知症介護実践者研修は難しい?資格取得の方法やメリットを解説

介護の資格 2022年10月25日
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パソコンを見ながら悩んでる介護士の女性のイメージ

「認知症介護実践者研修を取得するのは難しい?」と気になる方も多いでしょう。近年、介護現場では認知症の方への対処方法が課題になっています。そこで、認知症の方やご家族への適切なサービスを提供するのに役立つのが、認知症介護実践者研修です。この記事では、認知症介護実践者研修の内容と難易度、取得するメリットを解説します。キャリアアップを目指している方は、ぜひチェックしてみてください。

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目次

認知症介護実践者研修とは

認知症介護実践者研修とは、認知症の方を支援するために必要な知識やスキルを身につけるものです。研修は、各都道府県や政令指定都市が主催しています。以下で詳しくまとめているので、チェックしてみましょう。

認知症介護実践者研修について

認知症介護実践者研修は、質の高い認知症ケアを提供する介護職員を養成するための研修です。認知症の専門的な知識や技術を習得するための実践研修なので、特にグループホーム(認知症対応型共同生活介護)で勤務している介護職員にとって大いに役立つ資格といえるでしょう。

4つの研修体系

認知症介護に関する研修は、以下4つの研修体系で成り立っています。

  • 認知症介護基礎研修
  • 認知症介護実践者研修
  • 認知症介護実践者リーダー研修
  • 認知症介護指導者研修

介護実践者研修の前段階になるのが、「認知症介護基礎研修」です。受講者は、介護施設で認知症ケアにあたっている介護職員が多く、無資格の方も受講可能です。さらに上にあるのが、「認知症介護実践者リーダー研修」と「認知症介護指導者研修」です。

上位の研修になるほど難しい内容になり、より高度な知識や技術を学ぶものになっていきます。認知症介護の研修を受けたい方は、自身のキャリアを考慮しながら、段階を踏んで受講すると良いでしょう。

どこで研修を行っているの?

認知症介護実践者研修は、各都道府県の指定された機関で開催されています。年度によって実施施設が異なったり、オンライン開催だったりすることもあるようです。受講予定の自治体のWebサイトで確認してみてください。

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認知症介護実践者研修を受講するには?

認知症介護実践者研修を受講するには、研修の対象者になって申し込む必要があります。場所によって受講条件は異なるので、注意しましょう。
以下では、東京都の認知症介護研修の受講資格を解説します。

認知症介護実践者研修の対象者になる

東京都の認知症介護研修の対象は以下のとおりです。

  • 都内の介護保険施設や居宅介護支援事業所を除いた事業所に従事している介護職員
  • 原則として認知症介護に関する経験が2年程度以上ある者

都内でも対象外の自治体もあるので、公式のWebサイトで確認してください。また、事務職や生活相談員、施設長の経験しかない場合は、受講条件の認知症介護経験に該当しません。介護主任やサービス提供責任者、フロアリーダーなど、介護福祉士と同等の知識を有する者または各施設において介護のチームリーダーに類する立場にある方、もしくは立場になる予定の方を想定しています。

申込み方法は、「区市町村推薦」と「直接申込」があります。区市町村推薦とは、認知症対応型サービス事業の開設、もしくは管理者や計画作成担当者の具体的な変更などで申し込む際の方法です。

認知症介護実践者研修を受ける

認知症介護実践者研修の受講条件に該当して申し込みが完了し受理されたら、研修を受けます。研修期間は、講義・演習が6日間+所属先施設での実習が約2週間です。eラーニング研修やWeb研修を導入していることもあります。

認知症介護実践者研修の概要

認知症介護実践者研修は、座学での講義・演習と、所属施設内での実習で構成されています。以下に東京都を例にした研修内容や受講料などの詳細をまとめているので、チェックしてみましょう。

研修内容

認知症介護実践者研修の主な内容は、認知症ケアへの理解や具体的な支援方法などです。以下に、研修内容の例をいくつか挙げました。

  • 認知症ケアの基本的視点と倫理
  • 認知症の人への非薬物療法とアクティビティの提供
  • 認知症の人の生活環境づくり・地域資源の理解とケアへの活用
  • アセスメントとケアの実践の基本
  • 自施設における実習の課題設定
  • ふりかえり・受講レポートの作成

講義では認知症の知識や理念などを学び、実習では実践的なケアを身につけます。実施機関によって多少カリキュラムは異なるものの、認知症ケアのスペシャリストを目指し、サービスの向上を目的としていることは共通です。

受講料

受講料は研修場所によって異なるので、受講予定の自治体Webサイトでご確認ください。東京都は無料ですが数万円かかる自治体もあり、比較的差があります。

必要な書類

認知症介護実践者研修の受講にあたって、以下のような書類が必要になります。

  • 受講申込書
  • 事前課題
  • テキスト
  • 身分証

受講の申し込みは期日を守り、所属長を通じて行います。事前課題がある場合は、受講前に取り組みましょう。テキストは受講決定の通知書類と同封されているので、受講時に持参します。

受講から修了認定証の交付までの流れ

受講申込みを行い、研修を修了したら修了証が交付されます。以下に具体的な流れをまとめました。

必要書類を持参または郵送で提出

受講料振込の案内受理

受講料の振込

決定通知受理

事前説明会

受講(講義・演習6日間+自施設での実習約2週間)

修了認定証の交付

実施機関によっては、研修が連続した日程で行われるわけではありません。そのため、研修を修了するのに数ヶ月かかることもあるでしょう

研修を受ける際の注意点は?

事前課題がある場合は、不備があると修了と認められないことがあるので注意しましょう。また、研修中の無断欠席や遅刻などをしてしまうと修了できないだけではなく、次回受講を希望する際に受理されない可能性もあります。
オンラインでの講義は必ず視聴できるよう、インターネットの回線や音声のチェックを事前に行ってください。

認知症介護実践者研修は難しい?

認知症介護実践者研修には試験がなく、難易度が高いわけではありません。しかし、全日程の講座や演習、実習をこなし課題・レポートの提出が必須のため、修了証を得るのはハードなものです。また、研修は認知症に関する実践的な内容なので、基礎知識がないと「難しい」と感じることもあるでしょう。
先述したように数日で修了できる研修ではないので、働きながら受講するためにスケジュール調整も必要です。

認知症介護実践者研修のメリットは?

認知症介護実践者研修を修了するメリットには、「就職や転職に有利」「職場で評価されやすい」などがあります。受講予定の方は、以下のメリットを参考にしてみてください。

認知症の方への適切な介護ケアが行える

認知症の方への適切な対応方法やアセスメント方法といった、より高度な知識と技術を習得できます。認知症についてのメカニズムを知ることで、的確な認知症介護が行えるでしょう。

認知症関連の介護施設や事業所への就職や転職が有利

認知症介護実践者研修の修了者は、グループホームや特別養護老人ホームなど、認知症の利用者さまがいる施設への就職に優遇されやすいでしょう。認知症介護実践者研修を修了していることで、認知症への理解が高いことや実践的なケアが行えることを証明できます。アピールポイントになり、就職や転職時に有利になるでしょう。

国の指定研修のため職場や介護現場で評価されやすい

認知症介護実践者研修を修了するには認知症への理解やケアへの意欲などが必要なため、介護施設で評価されやすいでしょう。グループホームで勤務している場合、業務に直接活かせるため重宝されます。また、職場によっては資格手当が支給されることも。
グループホームの介護職員が資格を取得するメリットは、「グループホームで働くには資格は必要?施設の特徴や仕事内容も解説」でも紹介しているのでご覧ください。

認知症介護のエキスパートとして指導的立場に就ける

認知症介護の専門家、エキスパートとして活躍の場が広がります。また、認知症介護実践リーダー研修や認知症介護指導者研修などの上位の研修を受けることで、より重要なポジションに就きやすくなるでしょう。
認知症介護指導者研修があると認知症介護基礎研修、認知症介護実践者研修の企画や立案ができ、講師として指導する立場になれます。

認知症介護実践者研修取得の費用はどのくらい?

先述したように、認知症介護実践者研修取得の費用は、自治体によって異なります。無料から数万まで大きな差があるため、事前に確認が必要です。
また、受講費用以外にも別途テキスト代がかかる場合もあるので、申込む際には期日や研修場所などと一緒にチェックしておきましょう。

認知症介護実践者研修についてよくある質問

認知症介護実践者研修についてよくある質問に回答します。「認知症ケアに興味がある」という方は、ぜひご覧ください。

認知症介護実践者研修を取得するのって難しいの?

認知症介護実践者研修は、それほど難しくはありません。認知症介護実践者研修では、認知症ケアに関する知識・スキルを身につけられます。
認知症介護実践者研修は、カリキュラムを受講し、修了証明書が発行されれば資格を取得可能。修了試験がないため、しっかりと講座・演習・研修を受ければ資格を取得できるでしょう。詳しくは「認知症介護実践者研修の概要」で解説しているので、ぜひご一読ください。

認知症介護実践者研修を取得するとどんな良いことがあるの?

認知症介護実践者研修を取得すると、適切な認知症ケアができるようになり、仕事に自信を持てるようになります。また、グループホームや特別養護老人ホームなど、認知症ケアを活かせる職場で活躍できるでしょう。「認知症介護実践者研修のメリットは?」で、認知症介護実践者研修を取得するメリットを詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

まとめ

認知症介護実践者研修を修了するには、受講対象者になったうえで申込み、カリキュラムをすべて受講することが必要です。実習やレポートの提出などもあり簡単に修了できる研修ではない分、身につけたことは介護現場で活かせます。
「認知症介護実践者研修の受講を検討している」という方は、そのキャリアアップへの意欲を支援してくれる職場を見つけると良いでしょう。
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※この記事の掲載情報は2022年10月25日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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