認知症ケア専門士とは?認定試験の合格率と難易度、資格の取得方法を解説!

介護の資格 2026年2月16日
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この記事のまとめ

「認知症ケア専門士ってどんな資格なの?」「合格率はどれくらい?」と気になる方もいるのではないでしょうか。認知症ケア専門士とは、認知症ケアに関する専門的な知識や技術を身につけられる資格で、合格率は50%前後です。この記事では、認知症ケア専門士認定試験の概要や合格率、資格取得によるメリットを詳しくご紹介。「認知症ケア専門士の難易度や取得方法が知りたい」と考えている方は、ぜひご一読ください。

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目次

認知症ケア専門士とは

認知症ケア専門士とは、認知症介護のプロを育成することを目的に設けられた、一般社団法人日本認知症ケア学会が主催する民間資格です。取得すると、認知症ケアに関する専門知識や技術があることを証明できます。国家資格ではないものの、認知症介護の分野においてメジャーな資格の一つです。

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認知症ケア専門士の合格率

続いて、認知症ケア専門士の合格率を見ていきましょう。

2024年度認知症ケア専門士認定試験の合格率

一般社団法人日本認知症ケア学会の「認知症ケア専門士情報」によると、2024年の認知症ケア専門士認定試験の合格率は45.7%でした。受験者数2,585人、合格者数1,182人です。

近年の合格率の推移

近年、認知症ケア専門士認定試験の合格率は50%前後で推移しています。以下に、過去5年間の合格率をまとめました。

開催年合格率
2024年45.7%
2023年51.4%
2022年54.5%
2021年53.7%
2020年56.5%
平均52.36%

参考:一般社団法人日本認知症ケア学会「認知症ケア専門士情報

認知症ケア専門士の過去5年間の平均合格率は約52%でした。開催年度によって合格率は10%ほど幅があるため一概にはいえませんが、およそ2人に1人が合格している計算になります。

代表的な介護資格の合格率との比較

介護業界の主要な資格と比較した場合、認知症ケア専門士の合格率はどの程度なのでしょうか。難易度を図る参考にしてみてください。

資格過去5年間の平均合格率
介護福祉士77.74%
介護支援専門員(ケアマネジャー)24.2%
認知症ケア専門士52.36%

参考:厚生労働省「介護福祉士国家試験の受験者・合格者・合格率の推移」「第28回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について」、一般社団法人日本認知症ケア学会「認知症ケア専門士情報

認知症ケア専門士の合格率は、介護分野で唯一の国家資格である介護福祉士よりは低く、ケアマネジャーよりは高いことが分かります。

なお、資格を取得するためには、合格率だけに注目すれば良いというわけではありません。上記の資格は、実務経験を積んで受験資格を満たさないと挑戦できないため、受験までの過程に一定の大変さがあることを念頭に置きましょう。

認知症ケア専門士の受験資格や取得方法については、次項で詳しく解説します。

認知症ケア専門士の取得方法

ここでは、認知症ケア専門士の取得方法をご紹介します。認知症介護の専門知識を身につけたい方は、下記を参考に挑戦してみましょう。

受験資格を満たす

認知症ケア専門士認定試験を受験する条件は、「認知症ケアに関する施設や団体、機関などにおける3年以上の認知症ケアの実務経験を有していること」です。

実務経験の対象期間は、受験する年の3月31日から逆算して10年以内となっています。たとえば、2026年度の試験の場合、2016年4月1日~2026年3月31日の間に3年以上の認知症ケアの実務経験を有していれば受験することが可能です。

認知症ケア専門士の受験資格は実務経験の要件のみのため、資格の有無や職種、職務内容は問われません。ただし、実習やボランティアは実務経験に入らないので、カウントしないようにご注意ください。

実務経験証明書と受験申請書を提出する

受験要件を満たしていることを確認したら、実務経験証明書と受験申請書(願書)を用意し、申し込みを行いましょう。認知症ケア専門士は一次試験と二次試験があり、試験ごとに申し込みます。

まずは一次試験に申し込むために、受験申請書と実務経験証明書、申請書類のコピーを所定の封筒(第一次試験用)に入れ、期限内に届くように簡易書留で発送しましょう。
受験申請書(願書)を手に入れるには、受験する年度の「受験の手引」が必要です。受験の手引は、一般社団法人日本認知症ケア学会の「認知症ケア専門士認定試験」から1,000円(税込)で購入できます。

一次試験を受ける

認知症ケア専門士の一次試験は、インターネット上で行うWeb試験です。試験形式は五者択一式で、問題数は200問。例年7月ごろに実施されます。

試験日時例年7月ごろ:午前9時30分~午後3時15分
試験分野・認知症ケアの基礎
・認知症ケアの実際I:総論
・認知症ケアの実際II:各論
・認知症ケアにおける社会資源
試験方法パソコンを使用したWeb試験
出題数各分野50問(計200問)※五者択一
合格基準各分野の正答率70%以上

参考:一般社団法人日本認知症ケア学会「試験概要:第1次試験

一次試験は大きく4つの分野に分かれており、4分野それぞれで70%以上正答すれば合格となります。一部の分野で合格できなかったとしても、合格できた分野については5年間合格が認められるため、受からなかった分野だけを再受験すればOKです。

二次試験を受ける

認知症ケア専門士の二次試験を受験できるのは、一次試験の合格者と、一定の条件を満たす認知症ケア准専門士です。

二次試験では、認知症ケアの事例に関して3問の論述問題が課されます。申請期間は8月~9月が目安。期日までに、解答用紙を受験申請書や申請書類のコピーと一緒に所定の封筒(二次試験用)に入れ、簡易書留で提出します。

二次試験の合格要件は下記のとおりです。

  • 適切なアセスメントの視点を有している
  • 認知症を理解している
  • 適切な介護計画を立てられる
  • 制度や社会資源への理解がある
  • 認知症の人の倫理的課題を理解している

アセスメントのスキルや認知症の理解など、上記5つの要件を満たしていると判断されれば、合格となります。

合格発表を確認し資格の登録申請を行う

合格発表は郵送にて届きます。認知症ケア専門士認定試験の公式サイトでも合格者の受験番号が公表されるので、最短で合否を確認したい場合は公式サイトからチェックしましょう。

合格発表後は倫理研修の動画を視聴します。そして、動画視聴後は所定の書類を提出して資格の登録申請を行う流れです。無事登録されると「専門士カード(認定証)」などが送付され、晴れて資格取得となります。

取得後は5年おきに資格を更新する

認知症ケア専門士の資格は、5年に1回更新が必要です。一般社団法人日本認知症ケア学会または学会認定の団体が主催する講座へ参加して、5年間で30単位以上を取得することで、更新申請を行えます。

更新手続きを行わなければ資格を維持できないので、更新時期には注意しなければなりません。また、学会主催の講座に参加するには費用が発生する場合があります。開催場所によっては交通費や宿泊費なども要するので覚えておきましょう。

更新する際は、同学会の「各種書類ダウンロード」から「更新の手引」や「資格更新申請書」といった必要書類をダウンロードできます。更新には、更新料10,000円と証明写真が必要なのであらかじめ準備しておくとスムーズです。

なお、認知症ケア専門士の上位資格である認知症ケア上級専門士は資格更新がありませんが、認知症ケア専門士としての資格更新は求められます。専門士の更新手続きをしなかった場合は、上級専門士の資格も喪失するので注意が必要です。

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認知症ケア専門士の試験費用

認知症ケア専門士を取得するための試験費用の総額は、一次試験と二次試験を合わせて20,000円ほどです。

  • 一次試験:3,000円/分野、4分野受ける場合は12,000円
  • 二次試験:8,000円

前述のように、一次試験で一部の分野に合格できなかった場合は、該当の分野のみ再受験が可能です。1分野につき3,000円の費用で再受験できます。

2026年度の試験概要

2026年度の認知症ケア専門士の試験日程は下記で公表されています。

日程
一次試験:申し込み期間2026年3月10日(火曜日)~4月10日(金曜日)
一次試験:試験日2025年7月12日(日曜日)
一次試験:合否発表2025年8月17日(月曜日)
二次試験:申し込み期間2025年8月25日(火曜日)~9月25日(金曜日)
二次試験:合否発表2027年1月12日(火曜日)

参考:一般社団法人日本認知症ケア学会「試験概要:第1次試験」「試験概要:第2次試験

一次試験の申し込みから二次試験の合格発表まで10ヶ月程度かかるので、不合格だと次のチャンスは1年後となります

この記事の「認知症ケア専門士の合格率」で述べたとおり、合格率は50%前後で合格者はおよそ2人に1人です。合格を目指すには、計画的に勉強を進める必要があるでしょう。試験対策については、次項でご紹介します。

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認知症ケア専門士の試験対策

ここでは、認知症ケア専門士の試験対策についてご紹介します。スキマ時間に対策したい方はテキストや過去問の活用を、お金や時間に余裕のある方は講座の受講を検討してみると良いでしょう。

テキストを活用する

独学で勉強したい場合は、テキストを活用するのがおすすめです。一般社団法人日本認知症ケア学会で試験対策用の公式テキストを販売しているほか、書店でも参考書を販売している場合があります。試験対策用にまとめられているテキストを活用すれば、効率良く認知症ケアについて学べるでしょう。

過去問を解く

試験対策がある程度進んだら、過去問を繰り返し解いておくのも効果的です。つまずいた部分をテキストで学習すれば、苦手分野を克服できます。
認知症ケアに関する知識が身についても、アウトプットすることや試験方式に慣れていない場合は、試験で本領を発揮できないことも。過去問で本番の出題形式に慣れていれば、気持ちに余裕をもって試験を受けられるでしょう。

講座を受講する

時間に余裕があり、しっかりと対策をしたいという方は、受験対策講座を受講しておくのもおすすめです。受験対策の講座は開催日時が限られるため、自身のスケジュールに合わせて利用を検討しましょう

一般社団法人日本認知症ケア学会は、参加費15,000円で受験対策講座を提供しています。公式テキストをもとに各分野の重要なポイントを解説してくれるので、効率良く学ぶことが可能。Web上で動画を配信する形で行われ、講義のあとには本番を意識した模擬試験が行われます。

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認知症ケア専門士を取得するメリット

認知症ケア専門士の資格を取得すれば、スキルアップや給与アップにつながる可能性があります。具体的なメリットを確認してみましょう。

スキルアップできる

認知症ケア専門士の資格取得へ向けた学習を通して、認知症に対する理解を深めることが可能です。認知症ケアの正しい知識があれば、認知症の進行に応じた最適な対処ができるようになります
特に、認知症を患う利用者さんが多いグループホームでは、ほかの介護職員から頼りにされるでしょう。

給料アップにつながる

介護職員として働いている場合、職場によって1,000円〜5,000円ほどの資格手当を期待できるかもしれません。認知症ケア専門士に資格手当を支給する職場は少ない傾向にあるものの、認知症ケアに対する理解度が高い施設では、手当の支給対象としている場合があります。

また、非正規社員の場合、認知症ケア専門士の専門性の高さやスキルアップの意欲が評価されれば、正社員登用を検討してくれる可能性も。非正規社員から正社員になれば、ボーナスなどによる収入アップが期待できるでしょう。

就職や転職で有利になる

認知症ケアに関する体制を整えている施設にとって、認知症ケア専門士のような認知症ケアの知識を兼ね備えた人材は貴重な存在です。そのため、資格を持っていれば、就職・転職で有利に働く可能性があるでしょう。

また、認知症を患う利用者さんが多いグループホームなどの介護事業所では、専門知識を有した介護職員がいることで、安心して過ごせる環境を整備できます。

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ほかの認知症に関する資格との難易度の違い

「認知症ケア専門士」以外にも、認知症に関連する資格は多く存在しています。
ここでは、認知症に関する資格について、内容や難易度の違いをまとめました。「認知症ケア専門士以外にも興味がある」「自分にぴったりの認知症ケアが学べる資格が知りたい」という方は、参考にしてみてください。

認知症介護基礎研修

認知症介護基礎研修とは、認知症ケアの初任者向けの公的資格です。
受講要件は自治体によって異なりますが、東京都の場合は「都内の介護保険施設や事業所で介護に直接携わる職員のうち、医療・福祉関係の資格を保有していない人」となっています。すでに医療・福祉関係の資格を保有している場合も受講することは可能です。

150分程度のeラーニングと復習問題、確認テストがあり、受講料は3,000円程度。研修受講のみで1日で取得できるため、難易度は認知症ケア専門士よりも低めです。

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認知症介助士

認知症介助士とは、公益財団法人日本ケアフィット共育機構が認定する民間資格です。30問選択式の検定試験に合格すれば、認知症介助士として認定されます。合格率は約8割で、認知症ケア専門士よりも難易度は低めのようです。

試験を受ける前に、認知症を患う方が安心して社会参加するための、コミュニケーションスキルや接遇スキル、環境づくりのノウハウを身につけると良いでしょう。セミナーも実施されています。

詳しくは、「認知症介助士とは?資格取得の流れや試験概要、勉強方法などを解説!」の記事をご覧ください。

認知症ケア准専門士

認知症ケア准専門士は、認知症ケア専門士と同じく一般社団法人日本認知症ケア学会が認定する民間資格です。認知症ケア専門士よりも基礎的な内容となっており、専用のテキストで勉強できるので、体系的に基本を学びたい方に向いているでしょう。

受験資格があるのは、「満18歳以上」「認知症ケアの実務経験がないまたは、認知症ケアの実務経験が3年未満」の方です。受験方式は認知症ケア専門士と同じWeb試験で、受験料は12,000円となっています。

認知症ケア上級専門士

認知症ケア上級専門士は、認知症ケア専門士の上位資格です。試験範囲は、認知症ケア上級専門士テキストに準じた内容となっています。

受験資格として、「認知症ケア専門士としての経験3年以上」「認知症ケア専門士の単位を30単位以上取得」「認知症ケア上級専門士研修会の修了」「事例発表や論文発表の経験」などが求められ、受験のハードルは高め。第17回(2025年度)認知症ケア上級専門士認定試験の合格者は、わずか36人と少ないのが実態です。

認知症介護実践者研修

認知症介護実践者研修は、前述した「認知症介護基礎研修」の上位に位置する公的資格です。講義、演習、実習で実践的なスキルを修得することが目的で、修了試験はなくカリキュラムを受講すれば取得できるのが、認知症ケア専門士との違いといえます。
ただし、課題やレポートの提出が必要な場合があるので、取得するのが難しいと感じる人もいるようです。

自治体によって異なりますが、受講には実務経験の要件が設けられるのが一般的。東京都の受講要件は、「都内の介護保険施設などで働く介護職員等」「原則、認知症介護に関する経験が2年程度以上ある」で、受講料は無料です。

約450分のeラーニングと、およそ5日間の講義・演習、約4週間の職場実習を行います。要件や受講方法といった研修の詳細は自治体によって異なるので、取得を目指す方は確認しておきましょう。

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認知症ケア専門士の合格率に関する質問

ここでは、認知症ケア専門士の試験について、合格率や落ちた場合の対応など、想定される質問をまとめました。疑問がある場合は試験を受ける前に解決しておきましょう。

認知症ケア専門士の二次試験の合格率はどれくらい?

認知症ケア専門士の二次試験のみの合格率は公表されていません。ただ、全体の合格率が50%程度なので、受験者の半数程度が合格していると考えられます。
認知症ケア専門士の合格率については、この記事の「認知症ケア専門士の合格率」も参考にしてみてください。

認知症ケア専門士の二次試験に落ちたらどうなる?

認知症ケア専門士の二次試験に落ちた場合は、再受験することが可能です。一次試験の各分野は合格してから5年間合格が有効なので、5年以内に再受験する場合、一次試験を飛ばして二次試験から受験できます。

認知症ケア専門士が活躍する職場は?

認知症ケア専門士が活躍するのは、グループホーム(認知症対応型共同生活介護事業所)などの認知症介護の現場です。医療機関や地域包括支援センターの窓口で活躍している人もいます。
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まとめ

認知症ケア専門士は、認知症介護のプロを育成することを目的に設けられた民間資格です。取得すると、認知症ケアに関する知識や技術があることを証明できます。

認知症ケア専門士の資格の取得には、認定試験への合格が必要です。認知症ケア専門士認定試験を受験するには、試験実施年の3月31日から過去10年間に、認知症ケアの実務経験が3年以上あることが求められます。

試験の合格率は50%前後のため、テキストでの独学や講座の受講による受験対策が必要でしょう。資格を取得すれば、認知症ケアの分野でスキルアップできたり、転職で有利になったりするなどのメリットを得られます。

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執筆者

  • 「レバウェル介護」編集部

    お役立ち情報制作チーム

介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点

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※この記事の掲載情報は2026年2月16日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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