
この記事のまとめ
- グループホームで働くやりがいは、利用者さんに寄り添ったケアができること
- グループホームの仕事内容は、身体介護や生活援助、夜間の巡回・見守りなど
- グループホームの介護職の悩みは、夜勤を1人で行うことや職場の人間関係
「グループホームの仕事のやりがいって何?」と気になる人もいるのではないでしょうか。グループホームで働くやりがいは、利用者さん一人ひとりに寄り添ったケアができることなどです。この記事では、グループホームの仕事のやりがいを解説。介護職が感じたやりがいについての体験談もご紹介します。グループホームの仕事内容や1日のスケジュール例、介護職員が感じる悩みもまとめたので、参考にしてみてください。
グループホームとは?簡単に解説します!入居条件や費用、メリット、選び方目次
グループホームの仕事のやりがい
グループホームの介護職員は、利用者さんに直接支援を行うなかでやりがいを感じる場面があります。「グループホームの仕事にはどんなやりがいがあるの?」と気になる方は、以下を確認してみましょう。
利用者さん一人ひとりに寄り添ったケアができる
グループホームで働くなかで、利用者さん一人ひとりに寄り添ったケアができることにやりがいを感じる介護職は少なくありません。
グループホームでは、認知症と診断された高齢者の方が、ユニットと呼ばれる小人数のグループごとに生活します。1ユニットあたりの利用定員は5~9人で、特別養護老人ホームや有料老人ホームなどに比べて小規模な傾向があるため、利用者さんとより密に関われるのが特徴です。
感情のコントロールが難しい方や生活の動作を忘れてしまう方など、認知症の症状や必要なケアは人それぞれ。利用者さんの性格や症状に合わせてきめ細かなサポートを行った結果、信頼関係が築けると、「この仕事をやってて良かった」と感じるでしょう。
自立した生活に向けた支援ができる
グループホームで働くと、利用者さんが自立した生活を送るための支援ができます。グループホームの介護職員の役割は、利用者さんが生活するうえで困難なことのサポート。利用者さんが自身でできることには手を出さず、見守ることも必要です。自分のサポートによって利用者さんのできることが増えたり、認知症の症状が改善されたりすると、喜びを感じられるでしょう。
また、グループホームは地域密着型のサービスで、利用者さんが住み慣れた地域での生活を続けるためのサポートをします。地域の清掃をしたり、幼稚園児や小学生を事業所に招いたりするなど、地域住民との交流の場を提供できることにやりがいを感じる介護職もいるようです。
認知症ケアに関するスキルアップができる
認知症ケアへの理解を深められるのも、グループホームで働くやりがいの一つです。利用者さんの生活をサポートするなかで、認知症を患う方の言動や行動のほか、適切な声かけや対応の方法も学べます。
初めは上手く対応できない場合がありますが、先輩職員に質問したりさまざまなアプローチを試したりして利用者さんへ適切なケアができるようになると、介護職としての成長を実感できるでしょう。
認知症の症状の改善を実感できる
継続してサポートすることによって利用者さんの認知症の症状が改善すると、やりがいを感じられます。
グループホームは小規模な施設なので、職員や利用者さんが顔なじみになりやすいのが特徴です。日ごろから適切なコミュニケーションを取り、利用者さんが安心して過ごせると、介護拒否や不安感などの認知症の周辺症状を軽減できます。また、声かけや見守りをしながら家事を支援することで、認知症の進行予防の支援もできるでしょう。
利用者さんやそのご家族から感謝の言葉をもらえる
グループホームの仕事には、利用者さんやそのご家族から感謝の言葉を直接もらえる魅力もあります。普段サポートする利用者さんから、「いつもありがとう」と笑顔で言われると嬉しいはずです。また、利用者さんのご家族から「あなたのおかげで介護の負担が軽くなった」と感謝の言葉をもらえることも、やりがいにつながるでしょう。
今の職場に満足していますか?
【体験談】グループホームの介護職員が感じたやりがい
グループホームに勤務する介護職員が、仕事で感じたやりがいに関するエピソードを紹介します。
認知症で私の顔や名前を忘れてしまっても、私のことを「信頼できる存在」だと認めてもらえたときに、仕事のやりがいを感じました。かつて、認知症で私を覚えていない入居者さんが、自ら私のところに駆け寄ってきて「トイレを手伝ってほしい」と頼ってくれたことがありました。この方にとって、自分が「安心できる人」だと認識されていることを感じて、とても嬉しかったのを覚えています。自分の顔や名前を覚えていなくても、心で通じている部分があると実感しました。
入浴介助のときに、自立支援の一環でボタンを1つだけご自身で留めてもらうようにしていました。最初はご自身でできなかったのですが、たまに自分でできるようになり、できる日が少しずつ増えていきました。今ではご自身でボタンを留められるようになっています。継続的なケアをとおして入居者さんの状態が改善でき、支援のやりがいを感じました。
いつもわがままを言って職員を困らせる入居者さんが、体調を崩してしまったため、みんなで献身的にケアを行いました。看病していると「いつもはいろいろと言っているけれど、本当は感謝しているんだよ。ありがとうね。」と言ってくれたのです。普段は反発的な入居者さんだったので、実は信頼してもらえていたことが分かったときの嬉しさは格別でした。入居者さんに認められたような気がして、もっと頑張ろうと思えました。
グループホームは小規模なので、利用者さんとの関わりが密になります。そのため、利用者さんとのコミュニケーションのなかでやりがいを感じる介護職員が多いようです。
グループホームとは
ここでは、グループホームの概要や仕事内容、介護職員の1日のスケジュール例をご紹介します。グループホームで働くことを検討している方は、参考にしてみてください。
施設の概要
グループホームとは、認知症と診断された高齢者の方が、必要な援助を受けながらユニットごとに共同生活を送る施設です。1ユニットあたり最大9人で生活をし、食事の準備や掃除など、日常生活の動作を通して機能訓練を行います。ユニット数は、1つの事業所に3つまでと決められており、アットホームな雰囲気があるのが特徴です。
グループホームのユニットについては、「グループホームのユニットとは?特徴や配置基準、働くメリットを解説!」の記事で詳しく解説しているのでご一読ください。
仕事内容
グループホームの介護職員は、利用者さんの生活スタイルや認知症の症状の進行具合に応じて、必要なサポートを提供します。「グループホームの介護職員はどんな仕事をしているの?」と気になる方は、以下をご覧ください。
生活援助
生活援助とは、生活するうえで必要な家事のサポートをすることです。グループホームでは、調理や掃除、洗濯などを利用者さんと協力して行います。利用者さんが施設で役割を持って生活できるよう、見守りや声かけをしながら必要なサポートを行うのが介護職員の仕事です。
身体介護
身体介護とは、食事介助や入浴介助、排泄介助など、利用者さんの身体に直接触れて行うサポートを指します。グループホームの利用者さんの介護の必要度合いは、人それぞれ異なるため、利用者さんの状況を把握してニーズに合わせた介助を行うことが重要です。
レクリエーションの企画・実施
グループホームでは、利用者さん同士の関わりを深めたり気分転換をしたりするために、レクリエーションを行います。ほかの利用者さんと楽しみながらレクリエーションに参加することで、認知症の進行や体力の低下を予防できる可能性もあるでしょう。
パズル・トランプ・クイズなどの頭を使うものや、バレーやボーリングなどの身体を使うものなど、施設によってさまざまなレクリエーションを実施します。
生活リハビリ
生活リハビリとは、日常生活の動作を通して機能訓練をし、自立した生活を目指すことです。食事の準備や片づけ、居室の掃除、洗濯、散歩といった日常生活の活動を、身体機能や認知機能の維持・向上のためのリハビリとして捉えます。介護職員の役割は、利用者さんの自立した生活に向けて見守りやサポートを行うことです。
夜間の巡回・見守り
夜間に勤務するグループホームの介護職員は、事業所の巡回や利用者さんの見守りを行います。「上手く寝つけない」「トイレに行きたい」など、利用者さんからのナースコールに対応するのも夜間の業務の一つです。
利用者さんのなかには、夜間に眠れず不安を感じる方もいるかもしれません。利用者さんが安全に安心して過ごせるよう話を聞いて寄り添うなど、臨機応変に対応することが求められます。
記録業務・事務作業
グループホームで働く介護職員の業務の一つに、サービス内容や利用者さんの様子などを介護記録に記載する記録業務や事務作業があります。ほかのスタッフとの連携をスムーズに行うためには、正確に介護記録を記入することが必要です。
介護記録のほかにも、日報の記入をしたり、不足した物品を補充したりする業務も行う場合があります。
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1日のスケジュール例
ここでは、グループホームの1日の業務スケジュール例をご紹介します。なお、スケジュールや細かい業務内容は職場によって異なるので、あくまで参考としてご覧ください。
| 時間 | 業務内容 |
| 午前6時 | 起床介助、更衣介助、排泄介助、バイタルチェック |
| 午前7時 | 朝食の準備 |
| 午前7時30分 | 朝食、食事介助、服薬介助 |
| 午前8時00分 | 夜勤職員から日勤職員への引き継ぎ・申し送り |
| 午前9時 | 排泄介助 |
| 午前9時30分 | 編み物などの制作活動、ラジオ体操の実施 |
| 午前10時30分 | 昼食の準備 |
| 午前11時30分 | 昼食、食事介助 |
| 午後12時30分 | 昼食の片付け、口腔ケア |
| 午後1時 | 日勤職員は交代で休憩 |
| 午後2時 | 入浴介助 |
| 午後3時 | おやつ、食事介助 |
| 午後4時 | 工作などの制作活動、記録業務 |
| 午後4時30分 | 夕食の準備 |
| 午後5時 | 日勤職員から夜勤職員へ引き継ぎ・申し送り |
| 午後5時30分 | 夕食、食事介助、服薬介助 |
| 午後6時 | 夕食の片付け、口腔ケア |
| 午後7時 | 利用者さんとのコミュニケーション、排泄介助 |
| 午後8時 | 就寝準備、服薬介助 |
| 午後9時~ | 消灯、施設の巡回、コール対応、記録業務 夜勤職員は休憩・仮眠 |
グループホームは24時間体制でサービスを提供するため、日勤・夜勤の2交代制や、早番・遅番・夜勤の3交代制などのシフト勤務が一般的です。スケジュールに合わせて業務を進めるためには、効率を考えた働き方やほかの職員との連携が求められます。
グループホームで働く介護職員の悩み
グループホームで働く介護職員は、やりがいを感じる一方で悩みを抱えることもあります。以下では、グループホームで働く介護職が感じることのある悩みを紹介するので、チェックしてみてください。
1人で夜勤をするのが不安
グループホームでは、夜勤を1人で行うことに不安を感じる介護職がいるようです。グループホームの夜間の人員配置は、原則としてユニットごとに1名以上という基準があります。
日本医療労働組合連合会の「2024年介護施設夜勤実態調査(p.19)」によると、調査対象の2交替制のグループホームはすべて、夜勤を1人体制で行っているという結果でした。
夜間の人員が1人の職場では、最大9人の利用者さんの対応を1人で行う必要があります。日によってはコール対応が重なることも考えられるので、「1人で対応できるか不安…」という介護職もいるようです。
出典
日本医療労働組合連合会「介護施設夜勤実態調査」(2025年7月29日)
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家事が苦手
グループホームで働く介護職のなかには、家事が苦手な人もいるでしょう。グループホームでは、調理や掃除、洗濯などの家事のサポートを行います。特に調理に関しては、利用者さんによって好みや食事形態が異なるため、料理が苦手な方は悩むことがあるかもしれません。
しかし、グループホームでは、調理は利用者さんが中心となって行い、介護職はそのサポートをするので過度な心配は必要ありません。施設によっては、調理専門のスタッフがいたりミールキットを使用したりするところもあるので、調理に不安がある方は職場選びの際に対応について確認しておきましょう。
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利用者さんとのコミュニケーションが難しい
認知症を患う利用者さんとのコミュニケーションに悩む介護職もいるでしょう。認知症の症状は、利用者さんによって異なります。なかには、言いたいことを上手く伝えられないもどかしさから、暴言を吐いたり暴力をふるってしまったりする人がいるかもしれません。
認知症介護をスムーズに行うには、安心感を与えるコミュニケーション技術が必要なので、慣れるまでは利用者さんとのコミュニケーションの取り方が分からず悩む場合があります。
少人数体制ならではの人間関係がある
グループホームでは、少人数体制ならではの人間関係に悩む場合があります。職員間にトラブルがあった際に、少人数体制のグループホームでは異動による解決が難しく、ストレスを抱えたまま働く可能性も。人間関係に問題があると職場の雰囲気が悪くなり、働きにくいと感じる場合があります。
ほかにも、利用者さんとの距離感に悩むこともあるでしょう。密にコミュニケーションが取れる分、「無理な頼まれごとでも断りにくい」といった人間関係の悩みを抱える介護職もいるかもしれません。
専門的な仕事に対する給料が少ないと感じる
認知症ケアの知識など、専門的なスキルが必要なグループホームの仕事に対して、給料が少ないと感じる介護職もいるようです。
厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.129)」をもとに、常勤として月給制で働く介護職員の平均給与額を、グループホームとほかの施設形態に分けてまとめました。
| サービスの種類 | 平均給与額(常勤/月給制) |
| 全体 | 338,200円 |
| グループホーム(認知症対応型共同生活介護事業所) | 302,010円 |
| 特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設) | 361,860円 |
| 介護老人保健施設 | 352,900円 |
| 訪問介護事業所 | 349,740円 |
| デイサービス(通所介護事業所) | 294,440円 |
| 小規模多機能型居宅介護事業所 | 305,220円 |
参考:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.129)」
常勤として月給制で働くグループホームの介護職の平均給与額は、ほかの介護事業所より低い傾向があります。全体平均とは約36,000円の差がある結果でした。
グループホームの平均給与が低い理由は、利用者さんの介護度が比較的低く、身体介護の頻度が少ないことなどが考えられます。なお、グループホームの介護職員の給料は職場によって異なるため、平均給与はあくまで参考としてご覧ください。
出典
厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」(2025年7月29日)
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グループホームのやりがいに関する質問
ここでは、グループホームについてよくある質問に回答します。グループホームで働くことを考えている方は、就職・転職の参考にしてみてください。
グループホームの仕事ってきつい?
グループホームの仕事をきついと感じるかは、人によって異なります。なかには、「利用者さんの対応方法が分からない」「1人で夜勤をするのが不安」といったストレスを感じる人もいるようです。もしグループホームの仕事をきついと感じるなら、悩みを上司に相談してみると、アドバイスをもらえるかもしれません。グループホームには大変な部分もありますが、利用者さん一人ひとりに寄り添ったケアができたり自立支援ができたりするなどのやりがいもあります。
グループホームの仕事をきついと感じる理由や対処法が気になる方は、「グループホームの仕事はきついの?やりがいや大変なときの対処法を解説!」の記事もチェックしてみてください。
グループホームの介護職員に向いている人って?
グループホームの仕事は、利用者さんの変化に気づける観察能力の高い人や、状況を冷静に判断できる人に向いています。また、施設内を往復したり夜勤に携わったりするため、体力に自信のある人もグループホームで活躍できるでしょう。ほかにも、グループホームの介護職員になるのに資格が必須ではないため、無資格・未経験から介護職に挑戦したい人にも向いているといえます。
仕事内容や利用者さんの傾向といった要素を掴み、自分に向いているかどうかを判断することが大切です。グループホームで働くか迷っている方は、「グループホームに向いてない人の特徴をチェック!介護職に必要な能力とは」もご一読ください。
グループホームで働くデメリットはある?
グループホームでは認知症と診断された高齢者の方にサービスを提供するので、仕事に慣れるまでは適切な対応の仕方が分からず、精神的な負担を感じる場合があります。また、専門的な仕事に対する給料が低いと感じる介護職員もいるようです。
グループホームで働くデメリットについては、「グループホームの介護職員の悩みとは?対処法と向いている人の特徴も解説!」をご覧いただき、働くやりがいと照らし合わせてみてください。
グループホームで学んだことはほかの介護施設でも活かせる?
グループホームで学んだ介護のノウハウは、ほかの介護施設でも活かせます。利用者さんとのコミュニケーションを通して、傾聴力や共感力が身につくでしょう。ほかにも、認知症に対する理解が深まったり、認知症を患う方への対応方法を習得できたりします。グループホームで身についた知識やスキルは、ほかの介護施設への転職活動やキャリアアップにも役立つでしょう。
まとめ
グループホームの仕事のやりがいは、利用者さん一人ひとりに寄り添ったケアができることや、自立した生活に向けた支援ができることです。利用者さんと関わるなかで、認知症についての理解を深められたり知識やスキルが身についたりして、適切な対応ができるようになるのもやりがいといえます。
また、自分がサポートをしたことで利用者さんやそのご家族から感謝の言葉をもらえると、グループホームで働くうえでのモチベーションにつながるでしょう。
「やりがいをもってグループホームで働きたい!」という方や、「未経験から働ける職場はある?」と気になる方は、レバウェル介護(旧 きらケア)にご相談ください。「レバウェル介護(旧 きらケア)」は、介護業界に特化した転職エージェントです。経験豊富なプロのキャリアアドバイザーが、あなたの仕事の悩みや譲れない条件などを丁寧にヒアリングして、希望に沿った求人をご紹介します。
キャリアアドバイザーが直接施設から情報収集をするので、待遇や休暇に関してなど、自分では直接聞きにくい内容もお伝えすることが可能です。職場の雰囲気や人間関係といったリアルな情報もお伝えできるので、ぜひご利用くださいね。
今の職場に満足していますか?
執筆者

「レバウェル介護」編集部
お役立ち情報制作チーム
介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点


