「生活介護」とは?障害福祉サービスの仕組みと生活支援員の仕事

仕事 2020/02/04
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今回お届けするのは、障害のある方の日常生活を支える「生活介護」。
普段、高齢者施設などで活躍されている介護士さんにとって、障害者福祉はあまり馴染みのないテーマかもしれません。
この機会にぜひ、生活介護の概要についてサクッと学んでみませんか?

【目次】


生活介護とは
生活介護の対象者
生活介護事業所の仕事内容
生活介護を担う「生活支援員」とは?
生活支援員の仕事内容
生活支援員の勤務形態
生活支援員になるには
生活介護についてまとめ

生活介護とは


2013年に施行、2018年に改正された「障害者総合支援法」に基づく障害福祉サービスには、大きく分けて以下の2種類があります。

・自立支援給付:それぞれの利用者に給付される国が主体のサービス
・地域生活支援事業:自治体(市区町村および都道府県)が独自に提供するサービス

今回のテーマである「生活介護」は自立支援給付のなかの「介護給付」によるサービスの一つ。介護給付サービスを利用するためには、市区町村に申請し「障害支援区分」の認定を受ける必要があります。

障害支援区分とは、従来のような「障害種別」による区分(身体障害・知的障害・精神障害)ではなく、「必要な支援の程度」を段階的に示した指標のこと。支援の度合いが低い方から、区分1~区分6の全6段階(「非該当」を含めると7段階)あり、障害の多様な特性や心身状態に関する調査結果に応じて認定されます。

障害支援区分の認定が下りたら、市区町村に「サービス等利用計画案」を提出します。指定特定相談支援事業者による作成が一般的ですが、申請者本人が作成することも可能(セルフプラン)。その後、申請者の地域生活、就労、居住状況などの勘案事項を踏まえ、支給が決定されます。

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生活介護の対象者


基本的に生活介護サービスを利用できるのは介護等のサポートが常時必要な方ですが、「年齢」や「施設に入所するか」で少し条件が異なります。

《通常》
・~49歳の場合:障害支援区分 区分3以上
・50歳~の場合:障害程度区分 区分2以上

《生活介護と施設の入所を併用する場合》
・~49歳の場合:障害支援区分 区分4以上
・50歳~の場合:障害程度区分 区分3以上

ただし、障害支援区分が上記に満たなくても、生活介護と施設の入所を組み合わせて利用できる場合もあります。
その場合は、指定特定相談支援事業者が作成する「サービス等利用計画案」手続きを経た上で、市町村から必要性を認められた方が対象になります。

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生活介護の仕事内容


・入浴、排泄および食事等の身体介助
・調理、洗濯および掃除等の家事支援
・生活等に関する相談及び助言
・その他の必要な日常生活上の支援
・創作的活動または生産活動の機会の提供
・その他の身体機能または生活能力の向上のために必要な援助


以上が障害者支援施設や生活介護事業所等において日中時間帯に提供される主な仕事内容です。生活介護の目的は障がい者の社会参加、自立の促進、生活の改善、身体機能の維持向上など。なお、夜間や休日の介護は、「施設入所支援」にあたり、生活介護と組み合わされることもあります。

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生活介護を担う「生活支援員」とは?


障害者支援施設や生活介護事業所で活躍する職種は生活支援員、サービス管理責任者、医師、看護師、理学療法士、作業療法士など。
なかでも、生活介護の主な担い手となるのが「生活支援員」です

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生活支援員の仕事内容は?


障がい者の日常生活や機能訓練をはじめ、創作活動や生産活動の支援を行ないます。


【具体的な仕事内容】
・衣服の着脱や食事、入浴などの介助
・趣味活動のサポート
・施設内での対人関係や将来の不安に関する相談


その他、関係各所との連絡や調整、ご利用者本人・ご家族のニーズや課題の分析整理など、より良いサービスに向けたマネジメントも大切な仕事です。

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生活支援員の勤務形態


生活支援員の勤務形態は日勤(9:00~17:00など)が一般的。ただし、ミーティング、施設内の見回り、入所(利用)希望者への家庭訪問、ボランティアや実習生の受け入れなど、多忙な時期も。また、専門の介護職員がいない施設・事業所の場合は、介助業務が中心となるため夜勤に就くこともあります。

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生活支援員になるには


生活支援になるために必要な資格というのは明確にはないため、未経験でも生活支援員になることは可能です
ただし、知識や実績、経験が求められることも多いため、福祉系大学を卒業後に社会福祉主事任用資格などを取得して就職するケースも多いようです。
一般の大学で教員免許を取得した方、心理学・教育学・社会学専攻で学位を取得した方、福祉人材センターなどを通じて社会人向けの採用試験に合格した方が就職することもあります。
また、高齢者施設などの経験を生かして、介護福祉士や社会福祉士が生活支援員に転じることも!
とくに社会福祉士の資格を持っていると採用面で有利になる傾向があるようです。

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生活介護についてまとめ


以上、生活介護と、活躍する生活支援員についてご紹介しました。
申請手続き、障害支援区分、サービスの内容など、「介護保険制度と似ている!」と思われた方も多いのではないでしょうか。高齢者福祉と異なるのは、何といっても年齢層が幅広いということ。とりわけ、青年期・壮年期のご利用者には「積極的に社会と関わりたい」「興味の向くまま様々なことにチャレンジしたい」といった、同年代の健常者と同じ思いがあります。「生活介護」はその実現に向けた支援のごく一部に過ぎません。

障害を抱える方々が「本人自ら意志により選択する権利」を獲得したのはまだまだ最近のこと。障がい者福祉の成熟期を迎えるにあたり、今後は単なるノーマライゼーションの実現にとどまらず、ご利用者の「ベスト・インタレスト」――「本人にとっての最善の利益」に応える支援の拡充が期待されています。

《出典》
秋元 美世. “書評と紹介 菅富美枝著『イギリス成年後見制度にみる自律支援の法理: ベスト・インタレストを追求する社会へ』”. 大原社会問題研究所雑誌 (633). pp.66-70. 2011. 法政大学大原社会問題研究所(2016年4月21日)
厚生労働省「障害福祉サービスについて」(参照2020年2月3日)

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