生活介護とは簡単にいうと何?対象者や生活支援員の仕事内容、給料を解説

介護の仕事 2026年1月7日
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この記事のまとめ

福祉の分野は提供するサービスの種類が多いため、「生活介護って何?」という疑問を抱く方もいるのではないでしょうか?生活介護とは、障害福祉サービスの一つで、障がいのある方の家事援助や自立支援を行うサービスです。この記事では、生活介護とは何か分かりやすく解説します。生活介護の現場で働く生活支援員の仕事内容や資格要件、給料についてまとめました。障害福祉サービスの仕事に興味がある方は、参考にしてください。

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目次

生活介護とは?

生活介護とは「障害福祉サービス」の一つで、障がいのある方へ個別に支給される「介護給付」に位置づけられるものです。生活介護事業所や障害者支援施設などの現場で、食事・入浴・排泄といった身体介護や、掃除・洗濯・炊事といった家事援助を行い、利用者さんの日常生活や自立を支援します。

塗り絵や工作といった創作活動、内職や農作業といった生産活動、体操・マッサージといった機能訓練など、施設によって活動内容はさまざまです。

生活介護サービスの対象者

生活介護サービスの対象者は、安定した生活を営むために介護等のサポートが常時必要な方です。具体的には、地域や障害者支援施設などで生活していて、下記に当てはまる人が対象者となります。

(1) 障害支援区分が区分3(障害者支援施設等に入所する場合は区分4)以上である者
(2) 年齢が50歳以上の場合は、障害支援区分が区分2(障害者支援施設等に入所する場合は区分3)以上である者
(3) 生活介護と施設入所支援との利用の組合わせを希望する者であって、障害支援区分が区分4(50歳以上の者は区分3)より低い者で、指定特定相談支援事業者によるサービス等利用計画案を作成する手続を経た上で、市町村により利用の組合わせの必要性が認められた者
[1] 障害者自立支援法の施行時の身体・知的の旧法施設(通所施設も含む。)の利用者(特定旧法受給者)
[2] 法施行後に旧法施設に入所し、継続して入所している者
[3] 平成24年4月の改正児童福祉法の施行の際に障害児施設(指定医療機関を含む)に入所している者
[4] 新規の入所希望者(障害支援区分1以上の者)

引用:厚生労働省「障害福祉サービスについて

生活介護の対象者は、「障害支援区分」「年齢」「施設に入所しているか」といった項目のうち、一定の条件を満たす方です。

生活介護の対象者を分かりやすく説明すると?

生活介護サービスの対象者は、「障害支援区分」「年齢」「施設に入所しているか」という3つの条件によって、どのように決まるのでしょうか?分かりやすくするために、生活介護の利用条件を下記の表にまとめました。

障害者支援施設等に入所しない場合障害者支援施設等に入所する場合
50歳未満の場合障害支援区分3以上障害支援区分4以上
50歳以上の場合障害支援区分2以上障害支援区分3以上

生活介護のサービスは、50歳未満で障害支援区分3以上の方や、50歳以上で障害支援区分2以上の方などが利用できます
また、障害支援区分が上記より低くても、指定特定相談支援事業者から「サービス等利用計画案」を作成してもらい、市町村にサービスの必要性が認められた場合、生活介護と施設入所支援を組み合わせて利用できるようです。

そもそも障害支援区分とは?

障害支援区分とは、障がいがある方などの状態に応じた支援の必要度を示す基準のことで、「障害者総合支援法第4条第4項」に定義されています。「非該当(区分なし)」もしくは、「区分1~区分6」に分かれており、数字が大きくなるほど支援の必要度が高い状態です。

障害支援区分は、公正中立かつ客観的な指標の一つとして、公的な支援が必要であると認定するために活用されています。

生活介護とほかの介護・福祉サービスの違い

福祉サービスは種類が豊富なため、違いが分からないという方も少なくありません。以下で、「就労継続支援B型」「デイサービス」と生活介護の違いを解説します。

就労継続支援B型と生活介護の違い

就労継続支援B型と生活介護の違いは、支援内容や目的など。就労継続支援B型とは、障がいのある方に向けた就労支援の一つで、一般企業での雇用や雇用契約に基づく就労が難しい方に対して、就労や生産活動の機会を提供するサービスです。

障がいのある方を対象とする面では重なる部分もありますが、就労継続支援B型は就労支援を、生活介護は生活支援全般を主な目的とするサービスなので、混同しないよう注意しましょう。

デイサービス(通所介護)と生活介護の違い

デイサービス(通所介護)と生活介護では、対象者やサービス内容が異なります。デイサービスの主な対象者は65歳以上の高齢者で、要支援認定もしくは要介護認定を受けていることが利用条件です。一方、生活介護では介護が必要な障がいのある方を対象に、身体介護などの介護サービスを行います。どちらも自立支援を行う機能は共通ですが、対象者が異なることを念頭に置きましょう。

また、デイサービスの主なサービス内容は、身体介護やレクリエーション、機能訓練です。一方、生活介護では生産活動を行う場合があります。デイサービスでも機能訓練の一環として内職を取り入れる事業所はありますが、生活介護とは異なり、主目的の一つとしていることは少ないでしょう。

デイサービスの仕事内容について詳しく知りたい方は、「デイサービスの仕事内容を職種別に解説!介護職員の1日の流れやメリットも」の記事をご一読ください。

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生活介護を提供する事業所「生活介護事業所」とは?

生活介護事業所とは、障害者総合支援法に基づき、生活介護のサービスを提供する福祉施設です。障がいにより常時介護を必要とする方が、日中の時間帯に安心して過ごしながら、身体介護や創作活動、生産活動などの支援を受けられる場として機能しています。

ここでは、生活介護を主に提供する通所型の「生活介護事業所」を取り上げます。利用状況や1日のスケジュールをご紹介するので、生活介護の利用者さんや現場の様子に興味がある方はご覧ください。

生活介護事業所の利用状況

以下では、生活介護事業所の利用者さんの年齢層や障害支援区分の割合、通所回数を表にまとめました。

利用者さんの年齢層

公益財団法人 日本知的障害者福祉協会の「令和5年度全国知的障害者生活介護事業(通所型)実態調査報告(p.192)」によると、生活介護事業所を利用する方の年齢層は以下のとおりです。

年齢15~17歳18~19歳20~29歳30~39歳40~49歳50~59歳60~64歳65~69歳70~74歳75~79歳80歳以上
割合0.0%3.6%26.1%24.9%22.5%14.0%3.7%2.3%1.9%0.7%0.4%

参考:公益財団法人 日本知的障害者福祉協会「令和5年度全国知的障害者生活介護事業(通所型)実態調査報告(p.192)

生活介護事業所を利用する方は、20代が約26%と最多です。次いで30代が約25%、40代が約23%でした。20代から40代で全体のおよそ4分の3を占めるため、通所型の生活介護事業所は若い世代の方の利用が多いといえます

なお、利用者さんが65歳以上になると、介護保険サービスで対応可能な場合においては、生活介護から類似するデイサービスなどの利用に切り替わるようです。

利用者さんの障害支援区分

同資料(p.193)をもとに、生活介護事業所の利用者さんの障害支援区分の割合を、下記の表にまとめました。

障害支援区分非該当区分1区分2区分3区分4区分5区分6
割合0.0%0.0%0.6%7.5%25.5%31.4%33.3%

参考:公益財団法人 日本知的障害者福祉協会「令和5年度全国知的障害者生活介護事業(通所型)実態調査報告(p.193)

利用者さんのなかで最も多い障害支援区分は、区分6で約33%です。次に、区分5の約31%、区分4の約26%と続きます。日中施設に通い常時のサポートを受けるサービスで、利用条件が定められているため、区分4から区分6の利用者さんで全体の9割を占める結果です

利用者さんの通所回数

同資料(p.193)をもとに、生活介護事業所の利用者さんにおける1週間あたりの利用回数の契約状況をご紹介します。

契約日数週7日週6日週5日週4日週3日週2日週1日その他不明
割合0.5%11.4%69.9%3.1%5.0%4.5%2.8%2.1%0.7%

参考:公益財団法人 日本知的障害者福祉協会「令和5年度全国知的障害者生活介護事業(通所型)実態調査報告(p.193)

生活介護事業所の利用契約は、週5日が約70%、週6日が約11%、週3日が5%です。約8割の方が週5日以上利用していることが分かります

なお、通所型の生活介護は月に8日は利用しない日を設けるのが基本で、週7日の利用は原則認められていません(原則の日数による制限)。ただし、家庭の事情や支援の必要性などから、特例として規定の日数を超えるサービスの利用が認められる場合もあるようです。

生活介護事業所の利用者さんの過ごし方

生活介護事業所に通所する利用者さんの過ごし方は、以下のとおりです。なお、実際の1日の流れは事業所によって異なるため、参考程度にご覧ください。

時間活動内容
午前9時・送迎により自宅から通所
・連絡帳の提出(ご家族からの情報共有)
・朝の会の開催
午前10時午前の活動(生産活動やレクリエーション、入浴など)
正午昼食(口腔ケア)、休憩
午後1時午後の活動(生産活動やレクリエーションなど)
午後4時・終わりの会を開催
・送迎により自宅へ帰宅

生活介護事業所は送迎に対応している場合が多いため、利用者さんは事業所の送迎で自宅から通所する傾向があります

利用者さんの1日は、健康チェックや朝の会から始まり、創作活動や生産活動、レクリエーションなどを実施。活動内容は、個別支援計画に基づき、利用者さんの希望や特性に応じて決定します。終わりの会で1日の活動を発表し、帰宅するという流れです。支援を受けながら、入浴や排泄、食事なども行います。

生産活動では、内職や農作業、お弁当販売などを行うことがあるようです。レクリエーションの内容は、塗り絵や工作といった創作活動や、体操・マッサージといった機能訓練などで、事業所によって活動内容や頻度は異なります。なかには、工賃の支給を伴う生産活動をしている事業所もあるようです。

生活介護の現場で働く職種・人員基準

生活介護の現場では、介護職・医療職・リハビリ専門職といった多職種が連携して働いています。生活介護の人員基準は以下のとおりです。

職種人員基準
管理者1人(管理業務に支障がない場合は兼務可)
医師日常生活上の健康管理や療養上の指導を行うために必要な人数
看護職員(保健師・看護師・准看護師)生活介護の単位ごとに1人以上(※)
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士日常生活に必要な機能の減退を防ぐための訓練を行う場合、生活介護の単位ごとに、訓練を行うために必要な人数(※)
生活支援員生活介護の単位ごとに1人以上(常勤が1人以上)(※)
サービス管理責任者・利用者さんが 60人以下:1人以上
・利用者さんが 61人以上:1人に、利用者さんが60人を超えて40またはその端数を増すごとに1を加えて得た数以上(常勤が1人以上)

参考:厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準第78条

(※)看護職員、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、生活支援員の総数は、生活介護の単位ごとに常勤換算で、以下の平均障害支援区分ごとの人数が必要です。

  • 平均障害支援区分が4未満の場合は、利用者さんの数を6で割った人数以上
  • 平均障害支援区分が4以上5未満の場合は、利用者さんの数を5で割った人数以上
  • 平均障害支援区分が5以上の場合は、利用者数さんの数を3で割った人数以上

生活介護を提供する施設・事業所で利用者さんの介護を中心的に担うのが「生活支援員」です。職員の配置基準は平均障害支援区分に応じて変動します。たとえば、平均障害支援区分が4未満の場合、利用者さん6名に対して1人以上の生活支援員などの配置が必要です。

生活介護で活躍する職員「生活支援員」とは?

生活支援員とは、身体障がいや知的障がい、精神障がいなどがあり、日常生活にサポートが必要な方に対し、できる限り自立した生活ができるようサポートする職員のことです。日常生活の介助や創作・生産活動の支援、コミュニケーションの補助など、利用者さん一人ひとりに寄り添った支援を行います。

生活支援員は、前述した生活介護事業所のほか、障害者支援施設や就労継続支援A・B型事業所、障害者グループホームなどの職場でも活躍している職種です。

生活介護を担う生活支援員の仕事内容

ここでは、生活介護事業所や障害者支援施設などで働く生活支援員の仕事内容を解説します。「生活介護の現場では具体的に何をするの?」と疑問に思う方は、下記を確認してみましょう。

食事・入浴・排泄介助などの身体介護

身体介護とは、利用者さんの身体に直接触れて行う、食事介助、入浴介助、排泄介助、移乗介助などです。生活支援員は、障がいのある方が安心して日常生活を送れるよう、必要な部分をサポートします。何もかも介護を行うのではなく、利用者さんの残存能力や気持ちに配慮した介護を行うことが大切です。

調理・洗濯・掃除などの家事援助

生活介護事業所では、調理や洗濯、掃除といった家事援助を行い、利用者さんの日常生活をサポートします。施設で暮らす方に対し、日中の家事を支援するのも生活介護の仕事内容です。

生活・就労に関する相談・アドバイス

生活支援員は、利用者さんの生活に関する相談に乗り、アドバイスをすることもあるでしょう。就労支援に関わる生活支援員の場合、利用者さんの就労に関する相談にも対応します。たとえば、利用者さんとハローワークに行き、就職支援を依頼することもあるようです。必要に応じて、医療機関や関係各所との連絡・調整も行います。

生産活動・創作活動の機会の提供

利用者さんが創作活動や生産活動の機会を持てるようにサポートするのも、生活支援員の仕事。たとえば、お菓子や雑貨の製造・販売や、農作物の栽培・販売などを、地域のボランティアと協力して実施するなどです。また、利用者さんが社会から孤立しないよう、趣味や創作活動を楽しみながら地域の方と交流できる機会をつくるといった支援を行うこともあります。

身体機能・生活能力の向上を目的とした支援

生活介護を行う大きな目的は、「自立支援」です。生活環境の改善や身体機能の維持・向上を目指し、生活能力を高めていくためのサポートを行います。利用者さん本人やご家族のニーズを把握したうえで課題を分析し、より良いサービス提供に向けたマネジメントをすることも、生活支援員の大切な仕事です。

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生活介護の現場における生活支援員の働き方

生活介護の現場で働く生活支援員は、日勤中心の勤務形態が多いようです。具体的には、午前9時に出勤して午後6時に退勤するといったイメージで働きます。会議や施設内の見回り、入所(利用)希望者への家庭訪問、ボランティア・実習生の受け入れなどで多忙な時期は、残業が発生することもあるでしょう。

なお、専門の介護職員がいない施設の場合、夜勤に就くこともあります。夜間の介護は「施設入所支援」といい、日中の生活介護と組み合わせて提供される場合が多いようです。「日勤で働けると聞いたから希望したのに…」という場合はミスマッチになってしまう可能性があるため、事前に確認するようにしましょう。

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生活介護を担う生活支援員には資格が必要?

「福祉の仕事に就くなら資格が必要?」と気になる方もいるのではないでしょうか?ここでは、生活介護の現場で活躍する生活支援員の資格要件や、仕事に役立つ資格について解説します。

生活支援員は無資格・未経験から働ける

生活支援員になるために必須の資格はないため、無資格・未経験から目指すことが可能です。実際に、無資格や未経験の方が応募できる生活支援員の求人は少なくありません。

ただし、障がいのある方に適切な支援を行うためには知識やスキルが必要なので、仕事をしながら成長する姿勢が必要です。応募する際はその点に考慮して、しっかりと意欲をアピールすると良いでしょう。

介護・福祉系の資格があると仕事に活かせる

介護・福祉系の資格があると、生活支援員の業務に役立つでしょう。たとえば、介護職員初任者研修や介護福祉士実務者研修、介護福祉士などの介護系の資格があると、身体介護や生活援助をスムーズに行えます。

また、社会福祉士や精神保健福祉士などの福祉系の資格があれば、相談援助で強みを発揮できるでしょう。実際に、高齢者施設などでの経験を活かして、介護福祉士や社会福祉士が生活支援員になる場合もあるようです。

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生活介護の現場で働く職員の給料

厚生労働省の「令和6年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果(p.78)」によると、生活介護サービスに携わる福祉・介護職員の平均給与は、常勤31万7,000円、非常勤11万6,780円でした

また、常勤の福祉・介護職員全体の平均給与は32万7,720です。生活介護の給与が全体平均より低いのは、主に日中に提供するサービスのためと考えられます。

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生活介護の仕事のメリット・魅力

ここでは、生活介護に携わるメリットや魅力をご紹介します。障がいがある方を支援する仕事に興味がある方は、参考にしてみてください。

支援方法を試行錯誤する楽しさがある

生活介護の仕事には、利用者さんの支援方法を工夫する楽しさがあります。生活介護の現場では、利用者さんの普段の様子や言動を細かく観察し、どこに課題があるのか、どのように接してほしいと思っているのかなどを考えて支援の方向性を検討するからです。
障がい特性に合わせて考えた支援がマッチして、利用者さんの状態にポジティブな変化が見られると、やりがいや達成感を感じられるでしょう。

介護負担を軽減できたご家族の方から感謝される

生活介護は、利用者さん本人だけではなく、普段ご自宅で介護を担っているご家族の方の支援にもつながります。利用者さんの介護から一時的に離れることで、精神的なゆとりを持ちやすいとご家族の方から感謝される場合があるようです

また、常につきっきりで介護をする必要がなくなるため、ご家族の方は仕事をしたり、自分だけの時間を持ったりすることができます。生活介護は、利用者さんやご家族が自分らしい生活を送れるようにサポートできる仕事です。

生活介護の仕事に向いている人

生活介護の仕事に向いている人の特徴は以下のとおりです。「自分に生活介護の仕事ができるのかな…」と不安な方は確認してみましょう。

  • コミュニケーションが得意
  • 明るく前向きな性格である
  • 相手のペースに合わせられる
  • 臨機応変に対応できる
  • 冷静に対処できる
  • ちょっとした変化に気づける
  • 人の役に立つのが好き

生活介護では、障がいのある方ご本人はもちろん、そのご家族との信頼関係の構築が欠かせません。そのため、コミュニケーションが得意で、親身になって相手の話を聞ける方に向いているといえます

また、利用者さんが突然体調を崩したり、感情が不安定になったりすることもあるかもしれません。いつもと違う状況のときも、冷静に対応できる柔軟性や判断力を兼ね備えている人も、生活介護の現場で活躍できるでしょう。

【体験談】生活介護の仕事で感じられるやりがい

ここでは、実際に生活介護事業所で働く生活支援員の方がやりがいを感じたエピソードをご紹介します。

知的障がいや精神障がいのある方は、どうしても感情を言葉にすることが難しく、職員とうまく会話が噛み合わない場合もあります。しかし、さまざまな工夫を凝らしたことにより、少しでも意思の疎通ができたときは、うれしいですね。また、ご家族からも「ありがとう」と感謝の気持ちを述べられたときは、やりがいを感じられます。

レバウェル/現場スタッフ紹介

利用者さまの悩みを職員一丸となって解決できたときにやりがいを感じます。
以前、自閉傾向が強く落ち着きのない利用者さんがいました。その方の1日のスケジュールを整理したら、落ち着いて過ごせるようになったことが印象に残っています。

レバウェル/現場スタッフ紹介

生活介護の仕事では、障がいの特性を理解し、利用者さんのために行った支援が実を結んだ瞬間にやりがいを感じることが多いようです。

利用者さんが負担する生活介護の利用料

生活介護の利用料は原則1割負担で、残りの9割は、国や都道府県、自治体が負担する仕組みです。住民税非課税世帯や生活保護受給世帯など、経済的に厳しい状況の方は無料で利用できます。なお、食費や創作活動の材料費などは自己負担となるようです。

障害福祉サービスの利用料は、障害支援区分や事業所の規模(定員)、1日あたりの利用時間といった条件によって設定されています。利用者さんは、自分の障害支援区分や利用日数に応じた利用料を負担するのが基本です。ただし、自己負担額には上限があります。

厚生労働省の「障害者の利用者負担」によると、障害福祉サービスの自己負担の上限月額は、利用者さんが18歳以上の場合は本人と配偶者の方の所得、18歳未満の場合は保護者の方の世帯の所得に応じて決まります。上限月額以上の自己負担が発生することはありません。サービス利用料の1割の金額が上限月額よりも低い場合は、その金額を負担します。

利用者さんやご家族の方が生活介護サービスを利用しやすいように、費用面でのハードルはできる限り下げられているのが特徴です。

利用者さんが生活介護を使う流れ

生活介護を利用するには、障害福祉サービスの利用手続きや施設・事業所との契約が必要です。ここでは、生活介護サービスを利用するまでの流れを解説します。

障害福祉サービスの利用手続きを行う

障害福祉サービスの利用を希望する方やご家族の方は、自治体の障害福祉関係の担当窓口や相談支援事業所などに相談します。生活介護を利用するには障害支援区分の認定が必要なため、認定を受けていない場合は認定手続きからスタートすることになるでしょう

認定調査では、心身の状態や日常生活などに関する概況調査、医師の意見書などをもとに、一次・二次判定を実施。支援の必要度に応じて障害支援区分が決定されます。

自治体が必要なサービスを検討・決定する

障害支援区分の認定を受けたら、自治体に生活介護サービスの利用を検討してもらいます。利用者さんやご家族の方は、特定相談支援事業者の相談支援専門員に「サービス等利用計画案」の作成を依頼することになるでしょう

サービス等計画案とは、利用する障害福祉サービスなどに関する計画書です。希望する生活の実現や課題の解決を目指して作成するもので、利用するサービスの種類や頻度、目標などが記載されます。

作成されたサービス等利用計画案を自治体に提出したら、障害支援区分や意向などを総合的に踏まえ、サービスの利用について自治体が決定する流れです。その後、支給決定の通知内容や、利用者さんやご家族の方、生活介護サービスを提供する施設・事業所の関係者を交えた会議などを行い、相談支援専門員がサービス等利用計画を作成します。

生活介護サービスの利用を開始する

サービスを利用するまでの一連の手続きがすべて完了すれば、生活介護を提供する施設・事業所と利用者さんが契約を結び、利用開始です。施設・事業所が提供するサービスは、サービス管理責任者が作成する個別支援計画(生活介護計画)に基づいて行われます。

生活介護についてよくある質問

ここでは、生活介護に関するよくある質問をQ&A形式でまとめました。生活介護とは何か、より理解を深めるためにぜひご活用ください。

生活介護とは何か簡単に教えてください!

生活介護とは、障害者支援施設などにおいて、障がいのある方の自立支援を行うサービスで、「障害者福祉サービス」の一つです。具体的には、食事・入浴・排泄・移乗の介助といった身体介護や、調理・洗濯・掃除といった家事援助などのサービスを提供します。生活介護を提供する職種は「生活支援員」などです。

生活介護サービスの利用者さんの活動内容は?

生活介護サービスの利用者さんは、創作・生産活動やレクリエーション、コミュニケーションなどを中心に活動しています。具体的な活動内容は、創作物(絵や陶芸、木工など)の作成、歩行訓練、カラオケ、季節のイベント、ショッピングモールへのお買い物、レストランでの食事、ドライブなどです。生産活動では、内職や資源リサイクルの回収・分別、農作業などを行います。町内のゴミ拾いや清掃活動などにより、地域との関わりを大切にする施設・事業所も少なくありません。

介護施設から障害者施設に転職するには?

生活介護を担う生活支援員には資格が必要?」で解説しているように、障害者施設の生活支援員は無資格・未経験から目指すことが可能です。また、介護施設で培った経験や介護資格がある場合は、転職で有利になる場合があります。介護施設での経験やスキルを活かせることも多いので、面接で積極的にアピールすると良いでしょう。効率的に転職するなら、介護業界に特化したエージェントの利用もおすすめです。

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まとめ

生活介護とは、障がいのある方に向けて日常生活支援や自立支援を行う「障害者福祉サービス」の一つです。生活介護事業所で介護業務を担う生活支援員の仕事内容は、「食事・入浴・排泄介助などの身体介護」「調理・洗濯・掃除などの家事援助」など。「生活・就労に関する相談・アドバイス」や「生産活動・創作活動の機会の提供」も行います。

生活支援員は、無資格・未経験からスタートできる職種です。利用者さんの支援方法を工夫する楽しさがあったり、介護負担の軽減につながることでご家族の方から感謝されたりするので、仕事に魅力ややりがいを感じられるでしょう。

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執筆者

  • 「レバウェル介護」編集部

    お役立ち情報制作チーム

介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点

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