老健の夜勤は大変?楽?介護職の仕事内容や勤務時間、メリットを解説!

介護の仕事 2024年3月21日
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老健への転職をを検討している人の中には、「老健の夜勤はどのような仕事があるの?」「夜勤の仕事がきつくないか心配」と考える方がいるかもしれません。
老健の夜勤の仕事は、食事介助や就寝・起床介助といった身体介護に加え、巡回や緊急時の対応が中心です。この記事では、老健の夜勤の仕事内容やメリット、リアルな体験談をまとめています。夜勤をこなすコツもご紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。

老健とはどのような施設?仕事内容や給与は?転職時のポイントも徹底解説!

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目次

老健(介護老人保健施設)とは

老健とは、介護老人保健施設の略称です。介護度1以上の認定を受けた方に医療ケア・リハビリテーションを行う施設を指します。老健は入所型の施設なので、24時間体制で利用者さんの見守りが必要。そのため介護職や看護師は、日勤だけでなく夜勤対応もあるのが特徴です。

老健の特徴

老健では、利用者さんの在宅復帰を目的にリハビリを中心としたサービスを提供しています。入居期間はおよそ3~6ヶ月。介護職員のほかにも看護師やリハビリ専門職といったさまざまな職種が連携し、利用者さんに適切なサービスを提供するのが老健の特徴です。
老健で活躍する職種については、「老健ではどんな職種が働いている?医療や福祉それぞれの仕事内容を解説」で解説しています。

老健と特養の違い

前述したように、老健の主な利用者さんは要介護度1以上の認定を受けた方です。対して、特養の主な利用者さんは、要介護度3以上の認定を受け、在宅での日常生活が難しくなった方となっており、利用者さんの介護度に違いがあります。

また、老健では利用者さんの在宅復帰を目的にしているのに対し、特養では利用者さんの長期的な生活の場を提供することを目的にしています。老健の入居期間は3~6ヶ月程度ですが、特養では終の棲家として入居される利用者さんも多いのが特徴です。

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特養と老健はどちらが働きやすい?特徴の違いを押さえて転職を成功させよう

老健に勤務する介護職の仕事内容

老健の介護職員の主な仕事は、利用者さんが生活していくうえで必要なサポートを行うことです。食事介助や入浴介助、排泄介助などの身体介助に加えて、リハビリのサポートやレクリエーションの企画・実施も行います。
老健の仕事内容については、「老健の仕事内容を解説!1日の流れや働くメリット・デメリット」で詳しく解説しているのでチェックしてみてください。

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老健の夜勤の仕事とは

ここでは、老健の夜勤での仕事内容や、勤務時間の目安をご紹介します。夜勤について詳しく知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。

夜勤の仕事内容

施設によって具体的な業務内容は異なりますが、基本的には下記のような食事介助や口腔ケア、排泄介助といった身体介護、巡回などを中心に夜勤業務を行います

  • 夕食の食事介助
  • 排泄の介助
  • 巡回
  • 就寝介助
  • 起床介助・モーニングケア
  • 朝食の食事介助

このほか、利用者さんのナースコール対応や体調の急変など、緊急時の対応も夜勤職員の仕事の一つです。施設によっては、夜間の手が空いている時間に記録業務を進めたり、季節イベントの準備をしたりすることもあるようです。

夜勤の勤務時間の目安

老健のシフト体制は、勤務時間を日勤・夜勤の2パターンに分ける2交代制と、早番・遅番・夜勤の3パターンに分ける3交代制の2つに分けられます。
勤務時間の例は、下記のとおりです。

  • 2交代制の夜勤:午後5時~翌日午前10時
  • 3交代制の夜勤:午後10時~翌日午前7時

勤務時間は施設によって異なりますが、日本医療労働組合連合会の調査によると、介護施設の89.3%が2交代制の勤務体制なので、老健でも2交代制の施設が多いといえるでしょう。
2交代制の夜勤は、勤務時間が15~16時間と長いのが特徴。1回に2日分の勤務に入ることになるため、一定の体力が必要です。

夜勤のタイムスケジュール

ここでは、老健の夜勤が2交代制の場合のタイムスケジュール例をご紹介します。細かいスケジュールや業務内容は施設によって異なりますので、参考にご覧ください。

時間仕事内容
午後5時~6時出勤。日勤からの申し送り
午後6時~7時夕食。食事介助、口腔ケア
午後7時~9時就寝準備
午後9時~午前5時30分消灯。事務作業、1時間おきに巡回
午前5時30分~午前7時30分起床介助
午前7時30分~9時朝食。食事介助、口腔ケア
午前9時~10時日勤へ申し送り、退勤

夜勤の介護職員も、日勤と同じように他職種と連携して業務を行うことが必要です。たとえば、利用者さんの体調の急変時には、看護職員と連携して適切に対応します。

夜勤で働く職種と人員数

老健の利用者さんのなかには、喀痰吸引や褥瘡ケアなどの医療的なケアが24時間体制で必要な方もいるため、看護職員が夜勤に出勤することも多いようです。
夜間の職員の人数は施設の定員によっても変わりますが、厚生労働省の「厚生労働大臣が定める夜勤を行う職員の勤務条件に関する基準」によると、「夜勤職員配置加算」を取得している施設では、利用者20名につき1名以上を配置する必要があります。

1人で夜勤を行う施設もありますが、老健は比較的施設規模が大きいので、夜間も複数名の職員が配置されていることが多いでしょう。とはいえ、夜勤は日勤よりも少ない人員で対応しなければならない勤務形態になります。老健の利用者さんは特養に比べて要介護度が低い傾向にあるものの、夜間に心身状態が変化することもあるため、気を引き締めて対応することが必要です。

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老健の夜勤をするメリット

労働時間が長さや生活リズムの乱れやすさから大変なイメージのある夜勤ですが、夜勤ならではのメリットもあります。ここでは、老健の夜勤シフトで勤務するメリットをまとめました。

職員が複数いる施設は仮眠が取りやすい

先述のとおり、老健の夜勤は複数名で対応するため、交代で仮眠や休憩を取りやすい傾向があります。
1人で夜勤に入る施設は、何かあれば自分が対応しなければならないという気持ちから、気が休まらないことも。その点、老健ではほかの職員を頼れるため、身体的にも精神的にも休みやすいといえます。

緊急時対応で看護師を頼れる

先述のように、老健では利用者さんの体調の急変時などに看護師が率先して対応できます。医療的な観点で看護師がアセスメントを行うため、介護職は基本的には看護師の指示に従って動くことが多いでしょう。そのため老健の夜勤では、介護職員の精神的なプレッシャーが少ないといえます。

夜勤手当で高収入を期待できる

夜勤では基本給とは別に夜勤手当をもらえるため、日勤だけの勤務に比べると収入が多くなります。求人によっては夜勤専従(夜勤のみのシフト)の職員を募集している場合もあるので、選択肢に入れてみるのも良いかもしれません。夜勤専従職員については、「老健の夜勤をこなすコツ」で詳しく解説しています。

夜勤明けから次の出勤まで長い時間を取れる

2交代制のシフトならば、夜勤に出ることで次の出勤までの時間が通常より長くなることがあります。たとえば夜勤明けの日+翌日が休みなら、1日半を自由に過ごせることも。気分転換するために出かけたり、資格取得のために勉強したりできるので、まとまった休みが欲しい方には嬉しいポイントです。

3交代制の場合

3交代制のシフトのメリットは、1回の労働時間が8時間と少なめな点です。しかし2交代制の夜勤とは違い、3交代制は次の日が休日になるとは限りません。3交代制では「早番・遅番・夜勤」のようにシフトを3つに分けているため、次の日が早番や遅番になることも考えられます。

【体験談】老健で夜勤をこなす大変さ

ここでは、実際に老健で夜勤を経験した方が感じた大変さを紹介します。「リアルな感想を知りたい!」という方は、ぜひ参考にしてみてください。

60人の利用者につき看護師込みで2~3名の職員がついて対応しています。夜間の業務は排泄介助と巡視が中心で、コール対応は比較的少ないので、通常業務にそこまで大きな負担は感じていません。ただ、書類作成やレクの企画が休憩時間に発生するケースもあるので、思うように休憩が取れないところは大変さを感じます。

看取りを行っている施設では、夜勤職員が看取りを担当することもあります。職員が1名つきっきりで看取り対応を行うので、夜勤職員の人数が少ないと忙しくなります。特に2人体制の場合、ほかの業務を1人で回すことになるので大変です。

夜勤職員の人数の少なさや、人数に対する仕事量から大変さを感じる方が多いようです。また、夜勤と日勤を組み合わせたシフトによって生活リズムが乱れてしまう方もいるようです。

また、夜勤では単独で行う業務も多いため、多くの場合は資格や経験が必須になります。
無資格・未経験から介護職へ挑戦する場合や「夜勤が合わないかも」と不安を感じている場合は、デイサービスや訪問介護など、日勤だけで働ける施設形態への転職を視野に入れてみるのも良いかもしれません。

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老健の夜勤をこなすコツ

夜勤を前向きに検討している場合であっても、「夜勤中に眠くならないか心配」「不規則な生活で体調を崩さないか不安」という方がいるかもしれません。
ここでは、老健で夜勤として働くうえでのコツをご紹介します。

睡眠時間を確保する

眠気対策のために、夜勤前後にしっかりと睡眠時間を確保することが重要です。
睡眠不足は業務に支障が出るだけではなく、慢性的な体調不良にも繋がります。夜勤には仮眠を取る時間もあるため、自分の身体の声を聞いてしっかりと睡眠時間を確保しましょう。
夜勤の過ごし方については、「夜勤の寝れない悩みを解決!仮眠を取るコツや睡眠時間、眠気対策などを解説」で詳しく解説しているので参考にしてみてください。

夜勤中の食べ物を工夫する

夜勤中は、消化に良い食べ物を眠くならない程度に食べるのがおすすめです。
長時間の勤務で体力を使うので、エネルギーになりやすい食べ物を心がけると良いでしょう。特に夜勤に慣れる前は、疲れや緊張で消化の働きが悪くなっていることも。うどんやおかゆなど、身体に負担がかからない食べ物を選ぶのがポイントです。
夜勤中におすすめの食べ物については、「夜勤にオススメのご飯をタイミング別に解説!ダイエット中でも大丈夫な食事」で詳しく解説しているので、チェックしてみてください。

夜勤回数を重ねて仕事に慣れる

「夜勤は人数が少なくて不安…」という方も、回数を重ねて夜勤をたくさん経験するうちに、臨機応変に対応できるようになっていきます。独り立ちまでは先輩と一緒に夜勤に入るので、業務で不安なことがあれば、先輩に確認しながら対応を覚えていきましょう。
どうしても夜勤が不安という方は、夜勤なしの施設へ転職したり、日勤のみのパートに切り替えたりする選択肢もあるので、検討してみてください。

規則的な生活を送るなら夜勤専従を検討する

生活リズムを乱したくない方は夜勤専従で働くのがおすすめです。
夜勤のシフトだけになるので、規則正しい生活を保つことができます。夜勤専従は非常勤で採用されることが多い傾向にありますが、日勤パートよりも時給が高いため収入アップが叶う可能性もあるでしょう。
また、2交代の施設の場合、夜勤明けから次の出勤までの時間が長く取れるため、プライベートを充実させやすいというメリットがあります。「夜勤の仕事が嫌ではないが生活リズムの乱れだけが気になる…」という方は、夜勤専従も検討してみてはいかがでしょうか。

老健の夜勤に関する質問

ここでは、老健の夜勤について、よくある質問にお答えしていきます。
「老健の夜勤についてもっと知りたい!」という方は、ぜひチェックしてみてください。

老健に夜勤アルバイトの求人はありますか?

老健では、夜勤専従アルバイトの求人を出している職場もあります。深夜手当がつくことで日勤のアルバイトよりも時給が高い傾向にあるため、介護職の経験やスキルがある方は、選択肢に入れてみるのも良いかもしれません。

老健の夜勤での人員配置の基準は?

「夜勤職員配置加算」を取得している施設の場合、利用者20名につき1名以上を配置する決まりがあります。独立行政法人福祉医療機構の「2019 年度(令和元年度)介護老人保健施設の経営状況について (p.2)」によると、老健は定員規模が100名以上の施設が半数以上を占めているため、複数名の職員が配置されている可能性が高いでしょう。
ただし、職場によっては1人で夜勤をこなすことも。単独でも身体介助が行えるよう、夜勤スタッフには初任者研修以上の資格が求められる場合があることを覚えておきましょう。詳しくは、「老健の夜勤の仕事とは」で解説していますので、ぜひチェックしてみてください。

まとめ

老健の夜勤では、身体介護や巡回、ナースコールの対応が主な仕事内容として挙げられます。緊急時には看護職員の指示に従って適切に対応するなど、日勤と同じく他職種との連携も必要です。

老健の夜勤のメリットは、夜勤手当により給与が高かったり、看護職員が勤務していることで精神的な負担が少なかったりすること。生活リズムの乱れや配置人数に対する業務量の多さが大変という声もありますが、夜勤専従を視野に入れたり、夜勤の介護職員の配置が多い施設を選んだりすることで、働きやすい環境への転職を成功させられるでしょう。

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執筆者

  • 「レバウェル介護」編集部

    お役立ち情報制作チーム

介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点

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※この記事の掲載情報は2024年3月21日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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