16時間の夜勤はきつい?8時間の場合は?働くメリット・デメリットを解説

介護職の悩み 2025年3月12日
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この記事のまとめ

「16時間の夜勤はきついのでは?」と不安な方もいるでしょう。確かに16時間の夜勤は、勤務時間が長く心身の負担が大きい傾向があるため、大変な部分があります。一方で、夜勤手当がついたり、スキルアップにつながったりするといったメリットもあるため、挑戦してみる価値はあるはずです。この記事では、夜勤の実態や仕事内容、メリット・デメリットなどをまとめたので、ぜひご覧ください。

介護職の夜勤はしんどいの?仕事内容やメリット、きついときの対処法を解説

目次

介護の16時間夜勤はきつい?8時間夜勤との違い

介護の16時間夜勤は8時間夜勤に比べてきついイメージがあるかもしれませんが、人によって感じ方は異なります。
16時間夜勤と8時間夜勤のシフトに入る回数を比べると、8時間夜勤のほうが多いのが一般的です。そのため、一度に2日分働く16時間夜勤のほうが合っていると感じる人もいるでしょう。

8時間夜勤は3交代制でシフトに入る回数が多い

8時間夜勤の場合、16時間夜勤に比べて勤務時間は短いですが、夜勤が終わった次の日も出勤になることがあります。3交代制では、「早番・遅番・夜勤」や「日勤・準夜勤・夜勤」のように、勤務帯を3つに分けて勤務するのが基本です。夜勤自体は8時間と短いものの、翌日が休みになるとは限りません。

16時間夜勤は2交代制でシフトに入る回数が少ない

16時間夜勤の場合は、午後5時ごろから翌日の午前10時ごろまで長時間勤務しますが、夜勤明けの翌日が休みになることが多いようです。2交代制の場合、日勤と夜勤に分かれて勤務します。日勤帯の勤務時間の2日分に相当する夜勤は、身体的な負担も高いと考えられているため、翌日にシフトに入ることはあまりないようです。

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介護職の夜勤の実態

ここでは、介護職の夜勤の実態を解説します。「仮眠は取れる?」「勤務回数はどうなる?」などのよくある疑問を挙げたので、夜勤に興味のある介護職の方はチェックしてみてください。

夜勤で仮眠は取れる?

施設によって異なりますが、基本的に夜勤では仮眠を取ることが可能です。e-Gov法令検索の「労働安全衛生規則 第三編 第六章 第六百十六条」によると、「事業者は、夜間に労働者が仮眠できる機会があるときは、仮眠の場所を男女別に設けなければならない」とされています。

ただし、夜勤担当者が1人のときや仮眠室が設けられていない場合は、なかなか仮眠を取れないこともあるようです。なお、8時間夜勤よりも勤務時間の長い16時間勤務のほうが仮眠や休憩の時間が充実する傾向にあります。「仮眠をしっかり取れるか心配…」という介護職の方は、あらかじめ希望する施設に仮眠室があるか、仮眠や休憩時間はどれくらいなのかを確認しておくと安心です。

夜勤をしたら翌日は休み?

夜勤の翌日は休みになるとは限りません。先述のとおり、3交代制の8時間勤務の場合は、翌日出勤になる可能性があります。また、2交代制の16時間勤務の場合は翌日が休みになることが多い傾向にありますが、施設によって対応は異なるでしょう。

夜勤をすれば勤務回数は減る?

2交代制の場合、夜勤に入る日を増やすと勤務回数が減ります。先述のとおり、16時間夜勤は2日分の労働に相当するため、仮に日勤で20日間勤める予定だった人がすべて16時間夜勤に入ることになった場合、勤務回数は半分程度になるでしょう。なお、3交代制の8時間勤務の場合は、1回の勤務時間としてカウントされるので、勤務回数は日勤の場合と同程度になります。

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夜勤の仕事内容

介護職の夜勤の仕事内容は、食事介助や排泄介助、見回り、急な体調の変化への対応などさまざまです。

1.食事介助

介護職が夜勤をする場合、まずは夕食の介助から始まるのが一般的です。食事介助には、夕食の準備や配膳、服薬管理、片付けなども含まれます。勤務時間が長い16時間夜勤の場合は、朝食の介助を行うこともあるようです。

2.排泄介助

利用者さんをトイレへ案内するのも、夜勤を担当する介護職の大切な仕事です。トイレ介助は基本的に就寝前に行いますが、就寝後にトイレに行く利用者さんもいるので、人によっては複数回対応する場合もあります。また、必要に応じてオムツ交換を行うこともあるでしょう。

3.夜間の見回り

夜間の見回りを行い、利用者さんの状態をチェックすることも欠かせません。夜勤の介護職は、約2時間おきに見回りを行い、利用者さんの呼吸状態に異常はないか、体調が悪いことを訴える方はいないか、トイレに行きたがっている方はいないかなどを確認します。夜勤担当者が複数人いる場合は、交代で見回りを行う分負担は少ないでしょう。

4.就寝・起床の準備

夜勤は利用者さんの就寝時間と起床時間に仕事をすることになるため、就寝と起床の準備・介助をします。就寝準備では、歯磨き、パジャマへの着替え、トイレの介助、ベッドへの移動介助などが仕事内容です。起床の準備では、起き上がり、ベッドからの移動、普段着への着替え、排泄などの介助を行います。

5.緊急の対応

利用者さんの体調が悪化したり急に具合が悪くなったりなど、緊急事態が発生した場合は、夜勤の介護職が対応しなければなりません。夜間に医療関係者がいない場合、介護職の役割は非常に大きくなります。そのため、事前に緊急時の対応や連絡先を確認しておきましょう。

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夜勤手当はどのくらい出る?

労働基準法第37条では、「使用者が労働時間を延長させたり休日に労働させたりした場合は、2割5分以上5割以下で割増賃金を支給しなければならない」と定められています。具体的な夜勤手当の金額は、16時間夜勤の場合6,000~10,000円程度、8時間夜勤の場合は3,000~4,000円程度が相場です。夜勤は心身の負担が大きくきついと感じる人もいますが、夜勤手当が出るのは利点といえます。

夜勤のメリット・デメリット

介護職の夜勤には、「きつい」というデメリットのイメージがあるかもしれませんが、メリットも多くあります。これから夜勤に挑戦しようとお考えの介護職の方は、ぜひ参考にしてください。

夜勤の6つのメリット

介護職が夜勤に従事するメリットは、「夜勤手当をもらえて稼ぎやすい」「16時間夜勤の場合は連休が取りやすい」「通勤ラッシュを避けられる」などがあります。メリットがあるからこそ夜勤に励めることもあるので、自分に向いているかどうか確認してみましょう。

1.夜勤手当がもらえて稼ぎやすい

介護職が夜勤をするメリットの一つは、割増賃金がもらえて稼ぎやすいことです。先述のとおり、夜勤に従事すると勤務時間によって手当が3,000~10,000円程度支給されます。夜勤回数が増えれば、もらえる金額も増えます。夜勤のなかでも、16時間夜勤は心身の負担が大きいですが、賃金が増えれば満足感を得られるはずです。

2.16時間夜勤の場合は連休が取りやすい

夜勤の翌日は休みになることも多いため、比較的連休が取りやすいといえます。特に16時間勤務の場合は、夜勤明けの翌日も休みとなることが多く、公休と合わせれば連休になりやすいでしょう。16時間勤務であっても、休みが多かったり連休が多かったりすれば、プライベートの時間を充実させることができます。

3.介護職としてスキルアップできる

日勤の場合は介護職の人数が多いですが、夜勤の場合は少人数体制で業務を行わなくてはなりません。仕事を効率良くこなす必要があるため、自然とスキルアップにつながるでしょう。また、現場経験を多く積めば、急なトラブルへの対処方法も学べます。努力次第で介護職としての能力を高められるのが、夜勤のメリットです。

4.転職で選べる求人の幅が広がる

人手不足の介護業界では、多くの施設で夜勤の担い手不足が課題になっています。夜勤ができる介護職を求める施設は多いので、経験があると転職の際に幅広い求人から応募先を選べるでしょう。

5.仕事のペース配分をしやすい

夜勤の業務は少人数で行うことが多いので、自分のペース配分で仕事をしやすいのもメリットの一つです。複数のスタッフがいると、人によって業務の進め方が異なる場合もありますが、夜勤の場合は自分なりのやり方を試みることもできるでしょう。

6.通勤ラッシュを避けられる

通勤ラッシュを避けられるのも夜勤のメリットです。朝仕事に向かい、夜帰宅する生活の場合、通勤ラッシュに巻き込まれることが多くなります。夕方に出勤して朝はゆっくり帰宅できる夜勤なら、気持ちの面で楽になれるでしょう。

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夜勤の3つのデメリット

夜勤をするデメリットとして、「夜間は少人数体制のため負担や責任が増える」「生活リズムが乱れることがある」などが挙げられます。「夜勤はきつい」というイメージがどんなことに起因するのか知りたい方は、以下を確認してみてください。

1.夜間は少人数体制のため負担や責任が増える

夜勤は少数のスタッフで行う傾向にあるため、介助や緊急対応への負担は日勤よりも増えます。利用者さんへの気配りも普段以上に必要なので、責任も大きいでしょう。

特に16時間勤務では、日勤よりも長く緊張状態が続くこともあります。とはいえ、日勤に比べると業務量自体は減る傾向があるため、負担に感じるかどうかは人によって異なります。

2.生活リズムが乱れることがある

夜勤と日勤のどちらも行う介護職は、勤務時間が不規則になるため、生活リズムが乱れることがあります。生活リズムが乱れると、心身への負担になり、きついと感じやすい状態に。睡眠不足が続くと業務の遂行が難しくなるため、仮眠や休憩の時間をうまく使ってきちんと休息を取ることが大切です。

3.緊急時に対応しなければならない

医師や看護師がいない施設の場合、夜間に利用者さんの急変があれば、夜勤の介護職が対応しなければなりません。「緊急事態に臨機応変に対応できるか不安…」という人にとっては大きなデメリットになる可能性があります。

とはいえ、夜勤に入る前には日勤の業務で仕事に慣れていたり、先輩の介護職から十分な指導があったりするはずです。いきなり夜勤に一人で従事することは基本的にないので、経験を積んでから対応すれば問題ないでしょう。

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夜勤で働く際に確認しておくべき3つのポイント

介護職が夜勤で働く前に確認しておくべきポイントは3つあります。転職して夜勤に挑戦しようとお考えの介護職は、以下のポイントをしっかり押さえておきましょう。

1.夜勤の回数を確認しておく

転職先を探す際は、月に夜勤を何回程度担当するのか、勤務体制はどのようになるのかを確認しておきましょう。しっかり確認しておかなければ、後でギャップを感じ、仕事を続けられなくなるリスクがあります。

夜勤がある場合、月に4~5回程度入る施設が多いですが、なかには10回以上という施設もあるようです。夜勤の回数は、特に制限が設けられているわけではないので、しっかりと確認しておきましょう。夜勤回数とともに、2交代制か3交代制のどちらなのかもチェックしておくとミスマッチを防げます。

2.休憩室の有無を確認しておく

夜勤は心身の負担を感じやすいので、休憩室や仮眠室の有無を確認しておくことも大切です。16時間夜勤の場合、2時間程度の仮眠時間が設けられていることがありますが、仮眠が取れる休憩室がない施設では、休息を十分に取れないことがあります。

仮眠をすれば体力的な負担は減りますが、取れなければ精神的にも身体的にもきついと感じる可能性があるでしょう。夜勤がある施設に応募する際は、休憩室の有無を確認してみてくださいね。

3.休憩・仮眠時間を確認しておく

勤務する前に、休憩・仮眠時間を確認しておきましょう。日本医療労働組合連合会の「2024年介護施設夜勤実態調査結果(p.31)」によると、3交代制の夜勤の休憩は平均1時間12分、2交代制の夜勤の場合の平均はで2時間13分でした。

上記は就業規則に定められた休憩・仮眠時間のため、実際にスタッフがその時間を休めているかどうかを示すものではありませんが、それでも各施設の平均的な状況を物語っています。夜勤に挑戦する介護職の方は、平均に比べて休憩・仮眠時間が少な過ぎないか、確認するようにしましょう。

16時間勤務の夜勤についてよくある質問

ここでは、16時間勤務の夜勤についてよくある質問に回答します。「16時間も働ける自信がない…」と、お悩みの方はぜひご覧ください。

16時間勤務の夜勤ってきついの?

16時間勤務の夜勤は、8時間勤務の夜勤より勤務時間が長い分、疲労や眠気を感じやすくきついと感じることがあります。しかし、16時間勤務の場合、シフトに入る回数が少なくなり休める時間が増えるので、ゆっくり過ごすことが可能です。16時間勤務の夜勤には向き不向きがあるので、自分に合っているかどうかしっかり考えましょう。
この記事の「夜勤の仕事内容」では、夜勤の仕事内容を解説しているので、業務をイメージする参考にしてみてください。

16時間勤務では何時間休憩できるの?

8時間以上勤務する場合は、1時間以上の休憩を取らなければいけません。1時間の休憩は必須ですが、それ以上の休憩時間や仮眠の有無は施設によって異なるので、事前に確認することが大切です。「介護職の夜勤の実態」では、夜勤の休憩や勤務回数について解説しているので、どれほど休めるのか気になる方はぜひご一読ください。

まとめ

介護の16時間夜勤は、8時間夜勤と比較して勤務時間が長いことから「きつい」というイメージを持つ人もいるかもしれません。しかし、8時間夜勤よりもシフトに入る回数が少ないことから、16時間夜勤の方があっていると感じる方もいるようです。また、夜勤に入ることで、夜勤手当がもらえたり、通勤ラッシュを避けられたりといったメリットもあります。

一方で、夜勤は基本的に少人数体制の傾向にあるため、負担や責任が増えたり、緊急時に対応しなければならなかったりといったデメリットもあります。勤務時間が不規則になることで、生活リズムが乱れてしまうことも。もし夜勤で働くという時には、事前に夜勤の回数や休憩室の有無、休憩時間などをよく確認しておくことが重要です。

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執筆者

  • 「レバウェル介護」編集部

    お役立ち情報制作チーム

介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点

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※この記事の掲載情報は2025年3月12日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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