ケアプランとは?誰が作る?作成の流れや役割を解説

介護の知識 2022年7月28日
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「ケアプランという言葉をよく見聞きするけど、具体的にどのようなもの?」と気になる方も多いのではないでしょうか。ケアプランとは、介護サービスの内容や目標を具体的にまとめたものです。居宅・施設に関わらず、現場で行われているケアは、基本的にケアプランをもとに実施します。この記事では、ケアプランの意味や作成できる人、種類などを解説。ケアプランについて知りたい方は、ぜひご一読ください。

目次

ケアプランとは

ケアプランとは、要支援・要介護の認定を受けた方が、適切な介護保険サービスを受けるための計画書のことです。具体的には、利用者さまやご家族の要望や状況を踏まえて、介護サービスの方針や目標、提供内容などを記載しています。ケアプランは、介護を必要とする方が自立した生活を送るために、欠かせないものといえるでしょう。

ケアプランを作成する人

ケアプランの作成は、原則としてケアマネージャーが行います。要支援認定を受けた方は、地域包括支援センターの担当者が作成するのが基本です。介護職であれば誰でも行えるものではありません。

また、利用者さま本人やご家族が作成することも可能です。しかし、介護保険制度に関する情報収集や書類の入手、手続きなどが必要で労力や時間がかかるため、ケアマネージャーによる作成が一般的となっています。

ケアマネージャーの業務や役割について詳しく知りたい方は、「ケアマネージャー(介護支援専門員)の仕事内容を解説!役割や必要な資格も」の記事もご覧ください。

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ケアプランの種類

厚生労働省の「介護保険制度の概要」によると、ケアプランは提供するサービスによって以下3つの種類に分かれます。それぞれ内容や特徴をまとめているので、チェックしましょう。

居宅サービス計画書

居宅サービス計画書は、利用者さまの要望や支援内容、期間などを計画してまとめるもので、要介護認定1から5を受けた方が対象のケアプランです。居宅サービスとは在宅介護を受ける方に向けた介護サービスのことで、以下の4種類があります。

  • 訪問介護サービス
  • 短期入所サービス
  • 通所介護サービス
  • そのほかのサービス(住宅改修費の支給、福祉用具のレンタルや購入費の支給)

居宅サービスに関しては、「居宅サービスとは?種類や介護職の仕事内容について分かりやすく解説!」の記事でも説明しています。

施設サービス計画書

施設サービス計画書は、利用者さまの身体状況を把握して、目標や課題への改善策などを計画してまとめるもので、要介護認定1から5を受けた方が対象のケアプランです。以下に挙げた施設への入所を目的として作成します。

  • 介護老人保健施設
  • 特別養護老人ホーム
  • 介護療養型医療施設

介護療養型医療施設に関しては、2024年に廃止が決定されています。詳しくは「廃止される介護療養型と医療療養型の違いは?新設の介護医療院の特徴も解説」をご確認ください。

介護予防サービス計画書

介護予防サービス計画書とは、要支援1と2の認定を受けた方が対象のケアプランを指します。介護予防サービスは、介護を必要としない利用者さまが可能な限り要介護状態になるのを防ぐためのサービスです。主に生活支援やリハビリを提供します。

厚生労働省「介護保険制度の概要」(2022年7月12日)

ケアプラン作成の流れ

ケアプランは、利用者さまやご家族の現状を理解し、情報収集や会議といった手順を踏んで作成します。以下に具体的な流れをまとめているので、参考にしてください。

インテーク(目標の設定)

インテークは、電話や対面形式で利用者さまの状況や要望を把握するものです。利用者さまとご家族の家庭環境や抱えている問題、求めていることを細かくヒアリングします。

アセスメント

アセスメントとは、利用者さまの自宅へ訪問し、ご本人やご家族から情報を集めることです。介護状況や健康状態、希望などを聞き、アセスメントで集めた内容と医療関係者からの情報を踏まえて「具体的にどのような介護サービスが必要なのか」を判断します

原案の作成

アセスメント結果の内容をもとに、サービス内容や利用回数、利用料金といったケアプランの原案を作成します。原案が完成したら、利用が可能なサービス事業者と連絡・調整を行い、内容に違いがないか利用者さまとご家族に確認します。

サービス担当者会議を開催

ケアプランの原案をベースに、サービス担当者会議を開催します。会議の参加者は、ケアマネージャー以外に利用者さまとご家族、主治医、介護サービスの提供事業者などです。利用者さまの生活環境や課題について意見を交換したり、設定したケアプランを共有したりします

原案の修正や再提案

サービス担当者会議で分かった問題点をもとに、直す点があればケアプランの修正をします。修正内容を再提案した後、利用者さまとご家族からの同意をもらいます。

ケアプランの交付

ケアプランが完成したら、利用者さまとご家族に交付して、同意書に自筆サインもしくは記名・押印をもらいます。最終決定としたケアプランは、介護サービスの提供事業者にも交付。利用者さまがサービス事業者と契約を行ったら、介護サービスが提供されます。

モニタリング

ケアプランに沿ったサービスが提供されているか確認するため、定期的にモニタリングを実施します。モニタリングは利用者さまの自宅を訪問したり、サービス事業者に連絡を取ったりすることが基本です。ケアプランの見直しが必要であれば、再度アセスメントやケアプラン内容の修正、再交付を行います。

ケアプランの基本的な構成

ケアプランの構成は、居宅サービス計画書の場合は第1表から第7表まであります。ここでは、厚生労働省の「居宅サービス計画書標準様式及び記載要領」を参考に、居宅サービス計画書の基本的な構成をまとめました。

名称記入内容
第1表 居宅サービス計画書(1)利用者さまの基本情報やご本人とご家族の意向、総合的な支援の方針
第2表 居宅サービス計画書(2)利用者さまの課題や目標、課題の解決に向けた介護サービス
第3表 居宅サービス計画書(3)介護サービスの週単位のスケジュール、利用者さまの活動
第4表 サービスの担当者会議の要点サービス担当者会議で話し合った内容と結論、利用者さまとご家族の意向
第5表 居宅介護支援経過利用者さまとケアマネージャーとのやりとり、事業所との連絡・調整内容
第6表 サービス利用票サービスを提供する各事業所の月単位のスケジュール(事業所名・提供時間・サービス内容を記載)
第7表 サービス利用票別表サービスを提供する各事業所のサービス内容・利用者負担額

引用・厚生労働省「居宅サービス計画書標準様式及び記載要領P9~P24

居宅サービスの基本的なケアプランは、第1表から第7表の7枚で構成されています。第4表と第5表以外の5枚は、利用者さまとサービス事業所に交付するのが原則です。

厚生労働省「居宅サービス計画書標準様式及び記載要領」(2022年7月12日)

ケアプラン作成に関する注意点

ケアプランを作成する際は、利用者さまとご家族の現状や意向をしっかりと理解することが大切です。以下では、ケアプラン作成に関する注意点を紹介します。

利用者さまとご家族の現状や要望を十分に把握する

最適なケアプランを作るには、サービスを利用するご本人とご家族の状況を十分に把握することが必要です。ケアプラン作成には、「ケアプラン作成の流れ」でお伝えしたようにインテークやアセスメントなど、利用者さまやご家族と話し合う機会が多くあります。ケアマネージャーだけの視点や意見だけで話が進まないように気をつけましょう

作成後は定期的に見直す

ケアプランを作成したあとは、月に1回ほどのペースでモニタリングをすることが必要です。介護サービスが利用者さまにとって適切であるか、どのような変化があったかなどを把握します。利用者さまによっては、現状のサービスに過不足があることも。必要に応じて、内容や回数などの見直し・調整を行います。

介護職としてケアプラン作成業務を行うには

ケアプランを作成するには、ケアマネージャーになる必要があります。ケアマネージャーとして勤務する場合、担当するのが居宅サービスなのか施設サービスなのかで、職場や働き方が異なります。

ケアマネージャーになる

ケアマネージャーになるためには、「介護支援専門員実務研修受講試験の合格」と「

「介護支援専門員実務研修の受講」が必要です。試験は誰でも受けられるものではなく、「国家資格に基づく業務」もしくは「介護施設などでの相談援助業務」を通算5年以上かつ従事日数900日以上行うことが条件。介護支援専門員証が交付されたら、ケアマネージャーとして働けます。

ケアマネージャーが活躍する職場

ケアマネージャーが活躍できる主な職場は、居宅介護支援事業所と入所型の介護施設です。ケアマネージャーには居宅介護支援事業所に勤める「居宅ケアマネ」と、介護施設に勤める「施設ケアマネ」の2種類に分けられます。

居宅ケアマネの場合、事業所勤務のためケアプランの作成業務がメインです。施設ケアマネは職場が特別養護老人ホームやグループホームのため、介護業務を兼任することもあります。

▼関連記事
ケアマネージャーとは?必要な資格や給料などについてわかりやすく解説!

ケアプランに関してよくある質問

ここでは、ケアプランについてよくある質問を紹介します。

ケアプランとは、わかりやすく言うと何ですか?

ケアプランとは、簡単に言うと「介護サービスの種類・内容・目標」をまとめたものです。ケアプランは利用者さまとご家族の家庭環境や意向などを踏まえて、個々に適した内容を作成し、定期的に見直すことが求められます。

>> ケアプランについて詳しくチェックする

ケアプランを作るのは誰ですか?

ケアプランを作るのは、原則としてケアマネージャーです。ケアマネージャーになるには、ケアマネージャーの資格が必要になります。ケアプランは利用者さまやご家族が作ることも可能ですが、保険制度への理解を深く知る必要があったり、複雑な手続きが多かったりとハードなため、ケアマネージャーが行うことが基本です。

>> ケアプラン作成に関して詳しく見る

まとめ

ケアプランとは、要支援・要介護認定を受けた方が介護保険サービスを利用するために必要な、サービスの目標や内容などを書いた計画書のことです。利用者さまが適切なサービスを受けて自分らしい生活を送るために、重要なものといえます。

ケアプランを作るには、ケアマネージャーの資格を取得することが必要です。介護職として働きながらケアマネージャーを目指す方は、仕事と勉強の両立が叶う職場で働くことをおすすめします。

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