小規模多機能でのケアマネの仕事内容は?施設形態と合わせて解説

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介護事業者と言っても、その種類はさまざまです。このコラムでは、小規模多機能と略称で呼ばれることも多い「小規模多機能型居宅介護」について、詳しくご紹介。「小規模多機能型居宅とはどのような施設なのか」「そこに所属するケアマネはどのような仕事をしているのか」といった疑問を解消します。介護業界での就職・転職を考えるうえでの知識として頭に入れておきましょう。

目次

小規模多機能型居宅介護とは

小規模多機能型居宅介護とは、1つの介護事業者が通所を中心に訪問やショートステイなどの介護サービスを一体的に提供するもの。小規模多機能型居宅介護の基本的な理念は、ご利用者ができるだけ住み慣れた自宅で暮らせるようにサポートすることです。ご利用者の必要に応じた介護サービスを組み合わせて提供することで、その人らしい自立した生活を支援しています。

これまでは、それぞれ別々の介護事業者が通所や訪問介護、ショートステイを運営していました。そのため、介護利用者の状況が変わるたびに、新たな事業者と契約しなおす必要があったのです。新しい介護事業所を探すのは大変ですし、慣れ親しんだ介護スタッフとも離れなくてはならないため、介護利用者やその家族に大きな負担がかかっていました。

小規模多機能型居宅介護では、利用する介護内容が変わっても同じ介護スタッフに担当してもらうことが可能。また、同一事業者が運営するので介護利用者の情報が共有され、より最適な介護サービスが受けられるようになっています。

h3小規模多機能型居宅介護が誕生した理由
小規模多機能型居宅介護が登場する以前には、「宅老所」という介護施設が運営されていました。これは、いわば小規模多機能型居宅介護の前身です。
宅老所は、地域に密着した通所を中心に、訪問介護サービスと短期宿泊を組み合わせた包括的な介護サービスを提供する事業所。現在の小規模多機能型居宅介護とほとんど同じシステムで運営されており、その仕組みがご利用者やその家族らから高く評価されました。宅老所の評判が厚生労働省にも伝わり、2006年4月の介護保険法改正によって、地域密着型サービスの一環として「小規模多機能型居宅介護」が誕生したのです。

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小規模多機能におけるケアマネの役割は?

小規模多機能型居宅介護でケアマネが果たしている役割や、具体的な仕事内容について解説します。

ご利用者の必要に応じた介護サービスを提供

小規模多機能に所属するケアマネの業務は、ケアプランの作成やご利用者の自宅訪問によるモニタリング、給付管理など。基本的な仕事内容は、ほかの事業所で働くケアマネと共通しています。
ただし小規模多機能の場合、ご利用者の状態に合わせて介護サービスの内容を柔軟に変えることが可能です。通所・訪問介護・ショートステイを一体的にを提供するため、ケアプランの変更にかかる作業は複雑になります。

小規模多機能におけるケアマネの具体的な仕事内容

在宅で介護を利用している方や通所の利用者さんへの相談対応

現在介護サービスを利用している方やこれから介護を受けたいという方の相談に応じて、介護サービスを受けるために必要な支援を行います。

要介護認定の申請手続き

介護が必要な方やその家族に、要介護認定のプロセスについて説明。場合によっては、介護サービスを受けるための要介護認定の申請手続きを代行することがあります。

ケアプランの作成

要介護認定を受けた方の自宅を訪問して、どのような介護を必要としているのかを分析調査。通所を中心とする訪問介護やショートステイを組み合わせた、介護サービスのプランを作成します。

モニタリング

介護サービスを利用している方の自宅を定期的に訪問し、「ケアプランに沿った介護サービスを受けているか」「不足しているものはないか」「身体状況に変化はないか」を調査。必要に応じてケアプランの変更や介護スタッフへの指導を行います。

給付管理

介護保険側へ利用者の自己負担額以外の費用を介護報酬として請求し、介護保険側は請求内容を確認して事業所へ介護報酬を給付します。

小規模多機能で働くケアマネの1日はどんな感じ?

実際に働いた場合のイメージを持ちやすくするため、小規模多機能で働くケアマネの1日のスケジュール例をご紹介します。

8:30 出勤
朝礼を行い、訪問介護やデイサービスの担当者から引き継ぎ。泊まりの利用者がいれば、夜勤スタッフからの申し送りを受けます。

9:00 定期訪問2件と病院の訪問
ご利用者の自宅を2件定期訪問したあと、病院に伺い相談員から打診があった患者さんの受け入れについて話し合い。病院や地域包括支援センター、居宅介護支援事業所からの受け入れが多いので、頻繁に顔を出すようにしています。

12:00 昼休憩

13:30 午前中の業務の続きを行う
介護利用者さん宅への定期訪問、連携する関係部署との打ち合わせなどを担当。退院される利用者さんのお宅へ訪問し、介護に必要な設備や福祉用具を検討します。

17:00 事業所に戻り夕礼。訪問看護スタッフや訪問介護スタッフのメンバーらと打ち合わせをします。

18:00 終業

ケアマネとほかの職種の兼務は可能?

小規模多機能のケアマネは、ほかの職種を兼務しても良いのでしょうか?群馬県の人員基準を例に挙げると、以下のような規定がされています。

「管理者は、専らその職務に従事する常勤であること(常勤専従)。ただし管理上支障がない場合、当該事業所のその他の職務(訪問介護従事者)、もしくは同一敷地内にある他の事業所・施設等の職務(管理業務)は行っても良い。なお、兼務する職務が当該事業所の管理業務と同時並行的に行えない場合は不可。」

つまり小規模多機能の専属ケアマネは、ほかの業務の兼務が可能です。ただし、同一敷地内にあるデイサービスや訪問介護事業所、ショートステイの管理業務を兼務する場合は、業務時間帯を明確に区分した上で各業務に従事することになります。実際、小規模多機能のケアマネには介護職を兼務していたり、同一法人の居宅介護のケアマネを兼務していたりすることが多いようです。

小規模多機能型居宅介護のケアマネの資格要件

小規模多機能型居宅介護のケアマネとして活動するためには、以下2つの要件を満たす必要があります。

・ケアマネージャー資格(介護支援専門員)がある
・厚生労働省が定める研修(認知症介護実践者研修、小規模多機能型サービス事業管理者研修)を修了している

小規模多機能型居宅介護で働くケアマネージャーについてよくある質問

小規模多機能型居宅介護で働くケアマネージャーについてよくある質問に回答します。小規模多機能型居宅介護で、働こうか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

小規模多機能型居宅介護にケアマネージャーは何人在籍しているの?

小規模多機能型居宅介護で働くケアマネージャーの人数は、1人以上と定められています。小規模多機能型居宅介護に登録可能な利用者さんは29名以下と定められているので、対応する利用者さんは、規模の大きな入居型施設などよりは少なく、落ち着いて対応できるでしょう。一方で、ケアマネが1人しかいない場合は、「同じ職種の同僚に仕事の相談ができない」と、悩む可能性もあります。

厚生労働省「小規模多機能型居宅介護及び看護小規模多機能型居宅介護

小規模多機能型居宅介護のケアマネージャーは大変なの?

小規模多機能型居宅介護のケアマネージャーは、通所・訪問介護・ショートステイを一体的に提供するため、ケアプランの変更があり、大変と感じることもあるでしょう。

ケアマネージャーの仕事内容は基本的には、ほかの介護施設と変わりなく、ケアプランの作成・変更やモニタリング、給付管理などです。「小規模多機能におけるケアマネの役割は?」で、小規模多機能型居宅介護で働くケアマネージャーの役割を詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。

まとめ

小規模多機能型居宅介護は、1つの介護事業者が通所を中心に訪問介護やショートステイなどの介護サービスを一体的に提供するものです。小規模多機能で働くケアマネの仕事は、ケアプランの作成やご利用者のモニタリングをすること。業務内容は一般的なケアマネと基本的に変わりませんが、複数のサービスを組み合わせて提供するためプランの変更がほかの事業所と比べて複雑になります。

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