
この記事のまとめ
- 介護福祉士の派遣は、派遣会社と雇用契約を結び、派遣先で仕事をする働き方
- 介護福祉士派遣の時給相場は1,450円程度だが、職場によって異なる
- 派遣の転職を成功させるには、時給だけで決めず派遣会社を比較検討する
介護福祉士の派遣について興味がある方もいるのではないでしょうか。介護職には、正社員やパート・アルバイトのほかに、「派遣」という働き方もあります。介護派遣は高時給の傾向があるため、給与アップを目指す方に向いている働き方といえるでしょう。この記事では、介護福祉士の方向けに、派遣の働き方や時給相場を紹介します。介護派遣で働くメリットや給与アップにつながる求人の選び方も解説するので、ぜひご参照ください。
介護福祉士とはわかりやすくいうとどんな資格?取得方法や試験概要を解説!目次
介護福祉士の派遣とはどんな働き方?

派遣とは、派遣会社に登録して、派遣先で業務を行う働き方を指します。介護施設や事業所と雇用契約を直接結ぶ正社員やパート・アルバイトとは異なり、派遣会社と雇用契約を結ぶのが特徴です。
介護福祉士が派遣社員として働くには、まずは介護派遣を実施する会社に登録しなければなりません。介護施設や事業所の採用ページから派遣の求人は探せないことを覚えておきましょう。
介護福祉士の派遣と正社員の違い
前述したように、正社員は介護施設や事業所と直接雇用契約を結ぶ働き方です。正社員は比較的安定して働くことができ、大きな問題がなければ基本的に定年まで働くことができます。長く勤められるので、昇給や昇進の機会も多いといえるでしょう。
一方、派遣社員は派遣会社と雇用契約を結ぶのが特徴です。原則として同じ事業所で3年以上働き続けることができない「3年ルール」があります。
また、正社員は、賞与や退職金などが支給されることが多いですが、派遣社員は支給されない場合が多いようです。正社員と派遣社員は、同じ職場で働いても利用できる福利厚生が異なる場合もあります。
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介護福祉士派遣の時給相場は1,450円程度
介護福祉士の派遣の時給は地域や施設によってさまざまですが、介護業界専門のレバウェル介護派遣(旧 きらケア介護派遣)が掲載している介護福祉士向けの派遣求人を見ると、1,100円~1,800円程度であることが多いようです。中央値を相場と考える場合、時給相場は1,450円程度といえます。
また、厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.165)」をもとに算出した、派遣社員を含む時給制で働く介護福祉士の平均時給は、約1,612円でした(平均給与額142,360円÷実労働時間数88.3で算出)。ただし、派遣の時給は介護施設によって異なるので、あくまで参考としてご覧ください。
保有資格別の介護派遣の平均時給
同じ介護派遣でも、保有資格によって平均時給に違いがあります。
厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.165)」を参考に、派遣社員を含む時給制で働く介護職員における、保有資格別の平均時給を以下の表にまとめたのでチェックしてみてください。
| 保有資格 | 平均時給 |
|---|---|
| 無資格 | 約1,330円 |
| 介護職員初任者研修 | 約1,579円 |
| 介護福祉士実務者研修 | 約1,553円 |
| 介護福祉士 | 約1,612円 |
| 介護支援専門員(ケアマネジャー) | 約1,590円 |
| 社会福祉士 | 約1,477円 |
参考:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.165)」
資格保有者の平均時給は1,560円前後が相場です。介護福祉士と介護支援専門員の資格を有している派遣などの介護職員は、平均時給が高い結果でした。そのため、介護派遣で高収入を目指したい無資格の方は、積極的に資格取得を目指すと良いでしょう。
厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」(2025年8月20日)
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介護福祉士派遣の時給が高い3つの理由
派遣社員は、パートやアルバイトなどの働き方より時給が高い傾向があります。ここでは、派遣の介護福祉士の時給が高くなる理由を3つ紹介するので、ぜひ確認してみてください。
1.一時的な人員調整をするための短期契約ができる
介護福祉士の派遣に限ったことではありませんが、派遣は一時的な人員を調整するための短期的な契約ができるのが特徴です。短期間の有期雇用契約が可能で、事業所にとってメリットがあることが、派遣社員の時給が高い傾向にある理由の一つといえます。
人材不足が続く介護業界の場合、急な離職や職員の育休・産休の取得によって人員が不足しても、すぐに求める人材を確保できるとは限りません。「採用が一段落するまで」「職員の復職まで」など、一定期間のみ人材を確保したい事業者にとって、契約期間の定めのある介護派遣は非常に価値のある存在といえるでしょう。
介護施設には、利用者何名につき介護職員何名というような「人員基準」が設けられています。不足すれば「人員基準欠如」とみなされ、基本報酬減算の対象に。経営に支障をきたす恐れもあるので、事業者側はできるだけ早く人員を確保する必要があるのです。
2.介護福祉士は介護業務で即戦力になる
介護福祉士は、介護の実務や資格取得の学習を経験しており、豊富な介護知識やスキルを持ち合わせた人材です。派遣先の現場で即戦力として働けるため、時給相場も高い傾向があります。
介護事業所が急いで採用活動を行っても、すぐに求めるスキルのある人材から応募があるとは限りません。特に訪問介護は、基本的に介護職員初任者研修といった資格がなければ従事できないなど、資格によってできること・できないことがあります。
介護業界にはこのような事情があるので、介護派遣を利用して人件費が多少かかったとしても、即戦力となる介護福祉士を確保したい事業者は多いようです。
3.人材採用の時間的なコストを抑えられる
介護業界は、高齢化の影響によってますます人材の確保が難しくなっています。まして、介護福祉士のような介護のスペシャリストを探すには、多くの時間と労力が必要になるでしょう。人員が足りない状況では、採用の権限を持つ管理者自身も現場に出るなど、採用に割ける時間が限られてしまう場合もあります。
派遣の介護職員を手配するための費用が多少高くなっても、人材採用にかかる時間的なコストを抑えたい事業所は多いので、あえて派遣社員の時給設定を高めにしていることもあるようです。
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介護福祉士が高時給の派遣求人を探す方法
介護福祉士が高時給の派遣求人を見つける方法をご紹介します。給与アップを叶えたい介護職員の方は、ぜひ参考にしてみてください。
夜勤専従の介護派遣を探す
夜勤のみの勤務が可能な場合は、夜勤専従の介護派遣求人を探すと給与アップにつながるでしょう。午後10時~午前5時までの深夜・早朝に働く場合は、所定内賃金に25%以上の割増賃金が加算されるので、夜勤専従は日勤よりも給与が高く設定されています。そのため、夜勤専従は出勤日数が少なくても高収入が期待できるでしょう。
また、「夜勤専従は難しい」という場合は、日勤と夜勤の両方ができる派遣求人を選ぶと夜勤手当がもらえ、日勤のみより給与が増えます。夜勤には一定の体力的な負担もあるので、自分の状況と照らし合わせ、無理のない範囲で希望を叶える働き方を検討してみましょう。
経験やスキル、取得資格数を増やす
介護経験やスキルを磨き、派遣会社にアピールするのも手です。介護福祉士はすでに介護業務のスペシャリストといえますが、ほかにも取得していると時給アップにつながるような資格があります。
たとえば、認知症介護の資格は、「認知症ケア専門士」や「認知症ケア上級専門士」などです。また、視覚障がいのある方の移動支援に携わるための「同行援護従業者養成研修」も、利用者さんの症状や特性に合わせた介護を行う専門スキルがある証明になります。
介護業務に役立つ専門的な資格を取得して自身の市場価値を高めることで、時給アップにつながるかもしれません。何の資格を取得すれば良いかお悩みの方は、「介護福祉士のダブルライセンスにおすすめの資格!メリットや取得方法も解説」の記事を参考にしてみてください。
派遣会社に時給アップを交渉する
派遣会社の担当者に時給アップを交渉する方法もあります。介護福祉士の派遣では、派遣先の介護施設や事業所ではなく、派遣元の会社と給与の交渉をすることが可能です。現在の時給に満足できない場合は、担当者にその気持ちを伝えてみましょう。
ただし、派遣の介護職員として駆け出しの場合や、「時給1,400円から2,000円にしてほしい」といった極端な賃上げ交渉は、なかなか認められないもの。自身の状況を整理して、仕事内容とスキルに見合った金額を提示するのが給与交渉のポイントです。
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介護福祉士が介護派遣で働くメリット・デメリット
介護職は、派遣社員や正社員、パート・アルバイトなど働き方はさまざまです。ここでは、介護福祉士が派遣社員として働くメリット・デメリットを解説します。
介護派遣で働くメリット
介護派遣で働くメリットは以下のとおりです。
- 非正規雇用職員のなかでは時給が高め
- 基本的に残業をすることがない
- ワーク・ライフ・バランスを実現させやすい
- 短期間の契約ができるので人間関係の煩わしさが少ない
- 派遣会社が交渉や求人探しのサポートをしてくれる
- いろいろな介護施設や事業所で経験を積める
介護派遣は、非正規雇用職員の介護職のなかで時給が高い傾向があります。そのため、現在パートやアルバイトの介護職員として働いている方が派遣として転職する場合、時給アップにつながるかもしれません。
また、派遣社員は、基本的に契約している時間のみ働くので、基本的に残業がなく定時で退勤することが可能です。短期間の契約もできるため、プライベートを大切にできたり人間関係の煩わしさがなかったりするのも魅力でしょう。派遣会社が時給アップの交渉や求人探しなどのサポートをしてくれるのも、介護福祉士が介護派遣で働くメリットといえます。
介護派遣で働くデメリット
介護派遣で働くデメリットは以下のとおりです。
- 賞与やボーナスが出ない場合が多い
- 管理職などにキャリアアップしにくい
- 短期間で職場を変えることになる
- 職場で人間関係を築きにくい
- 基本的に派遣先の福利厚生が受けられない
派遣の介護福祉士は、派遣期間が延長されなければ契約満了となり、ほかの派遣先を探さなくてはなりません。職場が変われば、一から人間関係を築く必要があります。
短期間で職場を変えることになるほか、派遣先でのキャリアアップが難しいのが、派遣の介護福祉士のデメリットです。また、派遣は賞与やボーナスが出ない場合が多いことも特徴といえます。
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介護福祉士が派遣で成功するためのポイント
ここでは、介護福祉士が派遣で成功するためのポイントをご紹介します。介護派遣で働くかどうか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
時給だけを見て転職を決めない
「介護派遣=高時給」と考えて転職を決めるのは避けましょう。たしかに、パートやアルバイトといった非正規雇用職員に比べて時給が高い傾向がありますが、それだけで雇用形態を変えるのはリスクがあります。
特に、介護福祉士の場合は「これまでの経験やスキルを活かせる環境か」「管理職へのキャリアアップは検討しないのか」などについて考えておくことが重要です。前述のように、派遣社員はキャリアアップしにくいデメリットがあるので、昇進を目指したい場合、正社員としての働き方も検討してみましょう。
複数の派遣会社の情報を比較検討する
介護派遣の求人の選択肢を広げるためには、複数の派遣会社の情報を比較検討するのがポイントです。「いっぱい調べるのは面倒…」と感じるかもしれませんが、介護派遣が初めての場合は、派遣会社ごとの求人数やサポート体制の違いを知っておくと良いでしょう。比較してみることで、自分に合う派遣会社・合わない派遣会社が分かってくるはずですよ。
利用しやすい派遣会社を選ぶ
自分にとって利用しやすい派遣会社を選ぶことも重要です。担当者が合わなければ変えてもらうこともできますが、そもそも派遣会社の方針や価値観が合わなければ、希望する求人を見つけるのに時間がかかってしまうかもしれません。
下記に挙げた派遣会社を選ぶ際のチェックポイントを参考に、よく吟味してみましょう。
- 求人の保有数は多いか
- サポート体制が充実しているか
- 担当者の専門性が高いか
- 福祉厚生が整っているか
介護福祉士の方は、自分と同じような経歴の登録者がいるか、どのような派遣求人を選んでいるのかも確認してみてください。詳細を把握している担当者であれば、詳しく教えてくれるはずですよ。
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介護福祉士の派遣求人例
介護福祉士の派遣求人例をご紹介します。派遣求人のチェックすべきポイントにも触れているのでご覧ください。
時給:1,300円~1,700円
勤務地:東京都
施設形態:有料老人ホーム
勤務期間:1~3ヶ月
勤務時間:9時~18時、7時~16時、11時~20時(シフト制)
早番専従・遅番専従OK、1日6時間からOK
勤務日数:週3日以上、曜日希望相談可
保有資格:介護福祉士
仕事内容:食事介助や入浴介助、排泄介助など入居者さまの生活を支えるお仕事をお任せします。
介護派遣の求人を探す際は、まず時給や施設形態、シフト体制などを確認しましょう。職場によっては、短期の募集や長期歓迎の職場もあるので、希望の働き方ができる求人を探すことが大切です。求人について不明点があるときは、派遣会社の担当者に確認してみましょう。
介護職の派遣に関するよくある質問
ここでは、介護職の派遣に関するよくある質問に回答します。派遣の介護職に興味がある方は、ぜひご一読ください。
介護福祉士の派遣で時給2,000円の求人はある?
介護福祉士の派遣で時給2,000円は、労働条件によっては可能かもしれませんが、派遣社員の時給相場としては高いため、求人は少ないでしょう。厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.165)」から計算すると、派遣を含む時給制・非常勤の介護福祉士の平均時給は、1,600円前後です。高時給を目指すには、夜勤専従の求人を探したり、派遣会社に時給アップの交渉をしたりするのが有効。上位資格の取得でスキルアップするなど、評価につながる努力をすることも大切です。
出典
厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」(2025年8月20日)
介護派遣は派遣会社からボーナスが出るの?
介護派遣にボーナスが支給される場合、派遣先ではなく派遣会社から支給されます。ただし、派遣社員は時給が高めに設定されており、ボーナスや退職金が支給されないことが多い傾向にあるようです。ボーナスが支給されるかどうか気になる方は、派遣会社に事前に確認しておきましょう。
介護派遣に単発の仕事はあるの?
介護派遣の仕事には、勤務日数30日以内の単発の求人は基本的にはありません。しかし、特定の条件を満たす場合は単発の仕事ができます。特定の条件とは、「60歳以上の人」「雇用保険の適用を受けていない学生」「世帯年収が500万円以上あり、主な生計者ではない人」「本業の年収が500万円以上あり、副業で派遣の仕事をする人」のいずれかに当てはまる場合です。単発の派遣社員として働きたい方は、上記の条件を満たせるかチェックしてみてください。
出典
厚生労働省「クローズアップ 知っておきたい改正労働者派遣法のポイント」(2025年8月20日)
介護職は正社員より派遣社員のほうが良いの?
正社員と派遣社員には、働き方や給与形態などの違いがあります。そのため、どのように働きたいかによって、正社員と派遣社員のどちらの雇用形態が向いているのかは異なるでしょう。派遣社員と正社員で悩んでいる方は、仕事に求めるものは何かを明確にして考えることが大切です。
詳しくは、「介護職は派遣の方が良い?正社員との違いは?メリットやデメリットを紹介」の記事で解説しているので、あわせてご覧ください。
まとめ
介護福祉士が派遣社員として働くには、介護求人を取り扱う派遣会社に登録し、派遣先となる介護施設・事業所や病院などを紹介してもらいます。介護施設や事業所の採用ページから直接応募できるわけではありません。
介護福祉士の派遣の時給相場は、1,450円程度と考えられます。ただし、地域や求人によって時給は異なるので、相場にこだわらずに派遣会社とよく相談して派遣先を決めましょう。
介護福祉士が派遣社員として働くメリットには、時給が高い傾向にあることや、基本的に残業がないこと、さまざまな職場で経験を積めることなどがあります。
これから介護派遣で働きたいという介護福祉士の方は、レバウェル介護(旧 きらケア)にご相談ください。レバウェル介護(旧 きらケア)では、介護職向けの派遣求人を豊富に扱っているほか、転職のご相談も受け付けています。
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執筆者

「レバウェル介護」編集部
お役立ち情報制作チーム
介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点


