小規模多機能の範囲はどこまで?個別サービスとの違いや働くメリットを紹介

介護の仕事介護の知識 2022年11月24日
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高齢者に施設の説明をする介護士のイメージ

「小規模多機能型居宅介護が提供するサービスってどこまで?」と気になる方もいるのではないでしょうか。小規模多機能型居宅介護は、利用者さまの状況に応じて通い・宿泊・訪問の3つを提供するサービスです。この記事では、小規模多機能型居宅介護の具体的なサービス基準や利用状況、介護職が働くメリットなどをまとめました。ぜひご一読ください。

目次

小規模多機能型居宅介護とは?

小規模多機能型居宅介護とは、「通い」「宿泊」「訪問」の3つを提供するサービスのことです。利用者さまの状況やご家族の希望に応じてケアプランを作成し、3種類を組み合わせて提供しています。ここでは、小規模多機能型居宅介護のサービス基準や職員配置などを詳しくまとめました。

サービスの基準

小規模多機能型居宅介護は地域密着型サービスであり、利用者さまが住み慣れた環境で自立して暮らせるようにサポートしています。厚生労働省の「小規模多機能型居宅介護」によると、サービスの利用条件は、「事業所と同じ市区町村に住んでいること」「要介護認定を受けていること」です。要支援認定を受けている方は、介護予防小規模多機能型居宅介護を利用する形になります。

利用定員

厚生労働省の「小規模多機能型居宅介護の報酬・基準について(p6)」によると、原則1つの事業所の登録定員は29名以下です。各サービスの利用定員は、以下になります。

  • 通い→登録定員の2分の1から15名の範囲内(一定の条件下では最大18名)
  • 宿泊→通いの利用定員の3分の1から9名の範囲内

訪問については原則制限がなく、必要に応じて24時間サービスを提供しています。小規模多機能型居宅介護は少人数制でアットホームな雰囲気のなか、個々のニーズに沿ったサービスを提供する事業所といえるでしょう。

職員の人員配置

小規模多機能型居宅介護で働く介護職員の人員配置は、以下のとおりです。

日中・通いサービス利用者さま3名に対して常勤1人以上
日中・訪問サービス常勤1人以上
夜間(訪問と宿泊)2人以上(1人は宿直可)
介護支援専門員1人以上

参考:厚生労働省「小規模多機能型居宅介護の報酬・基準について(p6)

厚生労働省の「小規模多機能型居宅介護(p2)」によると、事業所に勤務する平均職員数はすべての職種(常勤・非常勤)を含めて15.32人という結果です。充足率に関しては「あまり足りていない」「まったく足りない」の合計が5割以上となっています。
小規模多機能型居宅介護の多くの事業所において、人員不足の状態になっているのが現状です。

サービスの利用状況

同資料のp14によると、小規模多機能型居宅介護のサービス利用状況は「通いのみ」と「通い+宿泊」は減っており、「通い+訪問」の利用が増えているようです。近年は1つの事業所における登録人数は20人以上であり、訪問延べ人数も増加していることから、小規模多機能型居宅介護の需要が高まっていることが分かります

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小規模多機能型居宅介護のサービス範囲はどこまで?

ここでは、小規模多機能型居宅介護の3つのサービス範囲を詳しく解説します。サービスごとの特徴を知りたい方は、ぜひチェックしてみましょう。

通い

小規模多機能型居宅介護の通いでは、食事・入浴の介助や健康チェック、レクリエーションなどを提供しています。また、送迎や機能訓練なども実施しており、一般的なデイサービスのように幅広いサービスを提供。厚生労働省の「小規模多機能型居宅介護(p13)」によると、通いサービスの1ヶ月の平均利用回数は16.5回です。訪問や宿泊と併用しているケースを考慮しても、多くの方が通いを利用していることが分かります。

宿泊

小規模多機能型居宅介護の宿泊は、利用者さまの日常生活上のサポートや就寝時の見守りなどを行うサービスです。急な利用にも対応しており、事前予約が必要ない点はショートステイと異なります。また、日中に通いや訪問を利用した方が、夜に宿泊を利用することも可能です。
訪問診療を受ける必要のある方は、サービスを利用する前の30日以内に自宅で訪問診療を受けるていることが利用条件になります。ただし、厚生労働省の「令和2年度診療報酬改定の概要(在宅医療・訪問看護)p17」によると、法改正によって退院直後の場合に限り、自宅で訪問診療を受けていなくても宿泊サービスを利用しながら訪問診療を受けられるようになりました。

訪問

先述したとおり訪問は24時間サービスを提供しており、ニーズに応じたケアを実施して在宅生活をサポートします。利用者さまは、「今日は午後に服薬介助のみ」「明日は夕方に食事介助と入浴介助」など、日々の状況に合わせてサービスを受けられるのが特徴です。利用時間や回数の制限もありません

利用者さまが小規模多機能型居宅介護サービスを受けるメリット

小規模多機能型居宅介護では1つの事業所が3種類のサービスを手掛けているため、それぞれ別で契約する手間が省けます。以下に、利用者さまが小規模多機能型居宅介護のサービスを受けるメリットをまとめました。

サービスごとに手続きする必要がない

同一事業所が「通い」「宿泊」「訪問」の3種類を提供しているので、サービスごとに契約・手続きを行う必要がありません。利用者さまだけではなくご家族にとっても、サービスを利用するまでの時間と労力を省けることはメリットでしょう

必要に応じたサービスを定額で利用できる

小規模多機能型居宅介護は回数制限がなく定額で利用できるため、月額料金が把握しやすいのがメリットでしょう。「複数のサービスを組み合わせたい」「利用回数が多い」といった方にとっては、便利で使いやすいサービスといえます。ただし、利用料金は要介護度や保険の負担割合によって異なり、おむつ代や宿泊費などは別途必要です。

個々に沿ったきめ細やかなケアを受けられる

小規模多機能型居宅介護サービスは、利用者さまやご家族の状況・要望によって細かく利用できるものです。一般的なデイサービスや訪問介護ではある程度の流れが決まっているのに対して、小規模多機能型居宅介護は「数分単位」「依頼したいことだけ」など、手厚く細やかなサービスを受けられます。
また、同じ事業所の顔なじみの職員からサービスを受けられるため、安心感も得られるでしょう。

小規模多機能型居宅介護における介護職の仕事内容

ここでは、小規模多機能型居宅介護で働く介護職の仕事内容を紹介します。小規模多機能型居宅介護への転職を検討している方は、参考にしてみてください。

身体介護

小規模多機能型居宅介護では、通い・宿泊・訪問ともに利用者さまの身体介護を行います。基本的に日中は食事・入浴・排泄介助をメインに、着替えの介助や移乗介助などを実施。夜間帯は、就寝時の介助や体位変換、おむつ交換といった業務もあります

レクリエーションの企画・実行

小規模多機能型居宅介護の通いではレクリエーションを実施する事業所もあり、介護職は企画・実行を担います。大きなデイサービスほどレクリエーションが活発ではないものの、利用者さまが楽しめるイベントや趣味活動などを実施することは、介護職にとって重要な業務といえるでしょう。

利用者さま宅への訪問・ケア

訪問では、利用者さまの自宅に出向いて身体介護や生活支援、相談業務を行います。必要に応じて、安否確認や外出の同行なども実施。小規模多機能型居宅介護は基本的に無資格でも働けますが、訪問で身体介護を行うには、介護職員初任者研修以上の資格が必要になります。

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介護職が小規模多機能型居宅介護で働く3つのメリット

介護職にとって小規模多機能型居宅介護には、「利用者さまとじっくり向き合った手厚いケアが行える」「比較的介護業務の負担が少なめ」といったメリットがあります。

1.一人ひとりにきめ細やかなケアを行える

小規模多機能型居宅介護は少人数制のサービスのため、一人ひとりに対してきめ細やかなケアを実施できます。また、通い・宿泊・訪問どのサービスも同一事業所に登録している利用者さまなので、日中から夜間まで、継続的に同じ利用者さまへサービスを提供することも可能です。一人の利用者さまと触れ合う時間が長く、信頼関係を築きやすいのもメリットといえるでしょう。

2.幅広い業務を通してスキルアップできる

働き方にもよりますが、小規模多機能型居宅介護では通い・宿泊・訪問と3種類の業務を経験できるため、介護職としてスキルを磨けます。日勤だけではなく、夜勤に入ることも可能。「訪問介護と施設での介護業務両方に興味がある」「日勤メインで働きつつ夜勤も経験したい」とお考えの方にもおすすめですよ。

3.介護業務の負担が低めな傾向にある

小規模多機能型居宅介護は定員に上限があるため、規模の大きな施設と比べて介護業務の負担は少なめでしょう。また、厚生労働省の「小規模多機能型居宅介護(p11)」によると要介護1と2の利用者さまが多く、平均要介護度は2.2で比較的低めです。介護職経験が浅い方やブランクのある方にとって、働きやすい職場といえるでしょう。

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まとめ

小規模多機能型居宅介護とは、介護を必要とする方に対して「通い」「宿泊」「訪問」を提供する地域密着型サービスです。同一事業所が3種類のサービスを提供しているので、利用者さまは手続きの手間が省け、顔なじみの職員からきめ細やかなサービスを受けられます。介護職にとっては、一人の利用者さまに寄り添ったケアが実施でき、サービスごとの業務をとおして業務の幅を広げられる環境です。
小規模多機能型居宅介護への転職を検討している方は、まずはサービスの概要や仕事内容をチェックしてみましょう。また、同じ小規模多機能型居宅介護でも働き方が異なることもあるので、自分に合った職場を見つけることが重要です。「きらケア」では、業界を熟知した専任のアドバイザーが、一人ひとりに合った職場を提案します。求人紹介以外にも条件交渉や面接日の調整、選考対策など幅広く実施。サービスはすべて無料ですので、ぜひお気軽にご相談ください。

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