
この記事のまとめ
- 小規模多機能型居宅介護事業所で働くデメリットは、仕事が幅広く大変なこと
- 小規模多機能型居宅介護を利用する方は、ほかの介護施設を併用できない
- 小規模多機能型居宅介護事業所で働くには、業務の大変な部分への理解が必要
小規模多機能型居宅介護の仕事に興味があるものの、求人に応募するかを迷っている方もいるかもしれません。就職・転職後にミスマッチを感じるリスクを減らすには、事前に情報収集しておくことが大切です。特に、「自分が働けるか不安」と感じている方は、働くデメリットも知っておくと良いでしょう。この記事では、小規模多機能型居宅介護のデメリットについてまとめました。注意点を知り、納得したうえで求人に応募しましょう。
目次
小規模多機能型居宅介護事業所で働くデメリット
小規模多機能型居宅介護事業所で働くデメリットとしては、「提供するサービスの種類が多く大変」「小規模なので職員間のトラブルがあっても異動ができない」といったことが挙げられます。もちろん、デメリットと感じるかどうかは人それぞれなので、参考程度に確認しておきましょう。
訪問・宿泊・通いのサービスすべてに対応する
小規模多機能型居宅介護は、訪問・宿泊・通いという幅広いサービスに対応するのが特徴です。訪問介護事業所なら訪問、デイサービスなら通いというように、特定のサービスに特化した施設ではありません。
「今日は通いだけ」「今日は泊まりたい」のように利用者さんのニーズに合わせてサービスを提供するため、臨機応変に対応するスキルが求められます。介護職員としての経験が浅かったり、マルチタスクが苦手と感じたりする人は、「すべての業務を覚えるのが大変」「スポットで対応するのが難しい」と、仕事の複雑さをデメリットに感じることがあるようです。
人間関係のトラブルが生じてもユニット異動できない
小規模多機能型居宅介護事業所は、その名称からも分かるように小規模な事業所です。職員同士の距離が近く、チームで連携して業務を行える良さがある反面、人間関係にトラブルが生じた場合、職場の雰囲気が悪くなるおそれがあります。大規模な施設であれば、ユニット異動などにより担当を分けられるかもしれませんが、小規模な施設のため異動による解決は難しいでしょう。
もちろん、「小規模だから和気あいあいと働ける」「大規模な施設は落ち着かない」といった意見もあるので、自分の価値観でメリットになるかデメリットになるかを判断してくださいね。
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小規模多機能型居宅介護における利用者側のデメリット
小規模多機能型居宅介護の利用者側のデメリットとしては、「ほかの介護サービスと併用しにくい」「利用回数が少なくても費用は一定」といったことが挙げられます。下記で詳しく見ていきましょう。
ほかの介護サービスを併用するのが難しい
小規模多機能型居宅介護に登録している場合、ほかの介護サービスと併用するのが難しい場合があります。たとえば、訪問介護やデイサービス、ショートステイといったサービスは、小規模多機能型居宅介護と併用することができません。
ただし、訪問看護や訪問リハビリテーション、福祉用具貸与、居宅療養管理指導、住宅改修といったサービスは、条件を満たせば併用することが可能です。
利用回数が少なくても費用の軽減制度がない
小規模多機能型居宅介護の費用は、月額定額制となっています。そのため、「先月はたくさん利用したのに今月は1度きりだった」という場合も、支払う金額は同じです。
小規模多機能型居宅介護の費用は、利用者さんの要支援度・要介護度などによって定められています。訪問介護サービスのように、サービス内容や利用時間などで費用が決まるわけではないため、利用回数が少なければ「費用が高い」とデメリットを感じるかもしれません。
小規模多機能型居宅介護事業所で働く際に覚悟すべきこと
ここでは、小規模多機能型居宅介護事業所の職員として働く際に、心得ておくと良いことをご紹介します。一定の大変さはありますが、その分幅広い介護スキルが得られるなどのメリットもある仕事です。求人に応募する前に、デメリットを含むさまざまな情報を集めて、就職・転職後にミスマッチを感じるリスクを減らしましょう。
介護職員1人あたりの業務量が多い
小規模多機能型居宅介護の利用者数と人員配置を比べてみると、下記の表のようになります。
| 利用者(登録定員29名) | 介護職・看護師の人員配置 | |
| 日中(通い・訪問) | 通いの利用定員は、登録定員の2分の1~15名の範囲内(一定の要件を満す場合は最大18名) | 通いの利用者3人に1人 +訪問対応1人 |
| 夜間(泊まり・訪問) | 泊まりの利用定員は、通いの利用定員の3分の1~9名の範囲内 | 泊まりと訪問対応で2人 (1人は宿直可) |
参照:厚生労働省「小規模多機能型居宅介護(p.3)」
利用者さんの定員数は多くはないものの、小規模多機能型居宅介護の業務の幅を考えれば、職員1人あたりの業務量が増えても不思議ではないでしょう。特に、人員配置がギリギリの事業所の場合、夜間の泊まり対応と訪問対応はそれぞれ一人で行わなければなりません。利用者さんの要介護度や状況は一人ひとりさまざまなので、状況によっては負担が大きいと感じることも考えられます。
出典
厚生労働省「第218回社会保障審議会介護給付費分科会(web会議)資料」(2025年5月14日)
運転業務に携わる場合がある
小規模多機能型居宅介護の仕事では、利用者さんを送迎する際の運転を任せられる可能性があります。「細い道を運転するのが苦手」「人を乗せて運転したことがない」など、車の運転が得意でない場合であっても、免許を保有していれば送迎業務をお願いされるかもしれません。専任のドライバーがいない事業所の場合は、介護職員がドライバーを兼任することもあるので、応募する前によく確認しておきましょう。
幅広い分野での対応力が必要になる
前述のように、小規模多機能型居宅介護事業所では、訪問・宿泊・通いという幅広い分野への対応が必要です。「どれか一つのサービスだけ提供できればいい」というわけではなく、それぞれのサービスに柔軟に対応しなければなりません。
また、「通いだけだったがそのまま泊まりも利用したい」といったイレギュラーにも対応するのが、小規模多機能型居宅介護のサービスの特徴。その場その場での判断力も必要とされるでしょう。
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小模多機能型居宅介護事業所で働く介護職の1日の流れ
小規模多機能型居宅介護事業所の介護職員がどのように働いているのか気になる方は、1日のタイムスケジュールを見ておくと良いでしょう。下記は、フルタイムの介護職員として働くAさんとBさんの1日の仕事の流れです。
| 介護職員Aさん | 介護職員Bさん | |
| 午前8時30分 | 出勤、1日の業務を確認 | 出勤、1日の業務を確認 |
| 午前9時 | 利用者さんの送迎 | 利用者さんの健康状態を確認(施設) |
| 午前10時 | 入浴介助、昼食の準備(施設) | 利用者さんのご自宅へ訪問。生活援助や通院の付き添い |
| 正午 | 昼食 職員の休憩(交代) | 昼食 職員の休憩(交代) |
| 午後2時 | レクリエーション実施、おやつ提供(施設) | 利用者さんのご自宅へ訪問。生活援助や外出の付き添い |
| 午後4時 | 利用者さんの送迎 | 記録・書類作成 |
| 午後5時 | 夜間担当への申し送り、記録・書類作成、夕食の準備(施設) | 夕食の準備(施設) |
| 午後5時30分 | 退勤 | 退勤 |
小規模多機能型居宅介護事業所では、介護職員それぞれが異なる業務を進めることも珍しくありません。訪問サービスを提供して施設に戻ってきたあとは、利用者さんの入浴介助や排泄介助、食事介助といった通いのサービスに対応することもあります。
小規模多機能型居宅介護のデメリットに関する質問
ここでは、小規模多機能型居宅介護事業所のデメリットに関するよくある質問にお答えします。
小規模多機能型居宅介護事業所で働くのはしんどい?
小規模多機能型居宅介護の仕事を「しんどい」と感じるかどうかは、人それぞれ異なります。なかには、業務の種類の多さやイレギュラー対応、夜勤などが大変と感じる方もいるようです。経験のない業務に携わる場合、最初はしんどいと思うことがあるかもしれませんが、仕事に慣れることで解消する場合もあります。就職・転職を検討する際は、デメリットだけではなく魅力や働き方も確認し、自分に向いているか判断すると良いでしょう。
小規模多機能型居宅介護事業所で働くメリットとは?
小規模多機能型居宅介護事業所で働くメリットは、訪問・宿泊・通いの3つのスキルを網羅的に身につけられることです。スキルを磨いたあとは、訪問介護、デイサービス、入居型の施設などで、幅広く活躍できます。また、柔軟な対応が求められる場面が多いので、判断力が身につくのも特徴です。介護業界で長く働くことや管理者を目指すことを考えている方は、良い経験につながるでしょう。
まとめ
小規模多機能型居宅介護事業所で働くデメリットは、「サービスの種類が多く仕事を覚えるのが大変」「小規模ゆえに職員間のトラブル時に対応しにくい」などです。そうはいっても、実際に働いてみなければ、本当にデメリットに感じるのかどうか分からないもの。職場によって業務内容や職場環境は違いがあるので、必ずデメリットになるわけではないことも念頭に置きましょう。
就職・転職の際は、職種や職場のマイナス面ばかりに目を向けずに、「自分にとって働きやすい環境か」「キャリアビジョンに沿った働き方ができるか」といった価値観に注目してみるのがおすすめです。
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執筆者

「レバウェル介護」編集部
お役立ち情報制作チーム
介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点


