小規模多機能型居宅介護の仕事がしんどい理由は?対処法やメリットを解説!

介護の仕事 2026年3月24日
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この記事のまとめ

「小規模多機能型居宅介護の仕事がしんどい理由は?」と気になる方もいるのではないでしょうか。小規模多機能では、業務量の多さや柔軟な対応を求められることから、仕事がしんどいと感じることがあるようです。この記事では、小規模多機能の仕事がしんどいと感じる理由と対処法を解説します。働くメリットや業務内容、1日のスケジュールもご紹介。向いている人や転職成功のポイントについてもまとめたので、参考にしてください。

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目次

小規模多機能型居宅介護の仕事がしんどいと感じる理由

小規模多機能型居宅介護の仕事がしんどいと感じるのは、仕事内容が幅広く覚える業務が多かったり、ニーズに合わせた柔軟な対応が必要だったりするなどの理由が挙げられます。「仕事がしんどい」と感じている場合、状況を整理することで改善につながるかもしれません。
以下で、小規模多機能型居宅介護で働く職員がしんどいと感じる理由を解説するので、確認してみてください。

仕事内容が幅広く覚える業務が多い

小規模多機能型居宅介護では「通い」「訪問」「泊まり」の3つのサービスを組み合わせて提供するので、覚える業務が多くあります。一つのサービスに特化した事業所ではないため、マルチタスクが苦手な方は、仕事内容の幅広さをしんどいと感じることがあるかもしれません。

ニーズに合わせた柔軟な対応が必要

小規模多機能型居宅介護は提供するサービスの幅が広く、利用者さんやご家族の希望に沿って臨機応変な対応をすることが必要です。
日によって提供するサービスの種類や時間帯が違う利用者さんもいるでしょう。また、日中通いのサービスを利用した方が、ご家族の体調不良などで突発的に宿泊のサービスを利用する場合もあり、状況に応じた対応が求められます。

夜勤を1人で行う場合がある

夜勤を1人で行うことを負担に感じる人もいるでしょう。
日本医療労働組合連合会の「2025介護施設夜勤実態調査 結果概要(p.18)」によると、調査に回答があった小規模多機能型居宅介護事業所28件は、すべて1人体制で夜勤を行っています。なお、28事業所すべて勤務形態は2交代制です。

利用者さんの排泄介助や書類の整理、起床介助など、夜勤の業務は多岐にわたります。1人で夜勤をする場合は、休憩を十分に取れず疲れが溜まってしまうことがあるかもしれません。
また、利用者さんの体調が急変するなどの緊急時に、1人で判断して対応することを負担に感じる人もいるようです。

利用者さんの送迎に精神的な大変さがある

運転が苦手な人は、利用者さんの送迎を負担に感じる場合があります。小規模多機能型居宅介護事業所では、通いの利用者さんの送迎対応も欠かせません。
利用者さんを安全に送り届けなければいけないプレッシャーや、狭い道を運転する怖さから、送迎業務がしんどいと感じる人がいるようです。また、複数の利用者さんを送迎するときは、送迎ルートやスケジュールの調整をする大変さもあるでしょう。

訪問業務に不安がある

小規模多機能型居宅介護では、訪問業務に不安を感じる人もいるようです。訪問では、基本的に利用者さんの自宅に1人で伺い介護サービスを提供します。そのため、対応に迷ってもその場でほかのスタッフを頼ることができず、不安に感じることがあるかもしれません。

また、利用者さんの自宅は、施設のようにバリアフリーの環境が整備されていないことも。入浴介助をする際に浴室の広さが十分でなかったり、移動介助の際に段差があったりする場合、安全に配慮しながら介護をする難易度が高いと感じるようです。

人間関係の悩みがあっても環境を変えるのが難しい

小規模多機能型居宅介護は少人数の職員で運営するので、事業所内での異動は少ない傾向があります。
利用者さんやほかの職員との人間関係に悩みがあるときに、大規模な施設であれば、事業所内の異動によって問題を解決できる可能性があるでしょう。しかし、小規模多機能型居宅介護は事業所内での異動が難しいため、人間関係が固定されることにストレスを感じる人もいるかもしれません。

求められるスキルに対して給料が少ない

小規模多機能型居宅介護で働いている方のなかには、「求められるスキルに対して給料が少ない…」と感じる方もいるようです。

厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.129)」をもとに、介護サービス事業所ごとの介護職員の平均給与額を以下にまとめました。

施設形態平均給与額(月給制・常勤)
介護職員全体33万8,200円
小規模多機能型居宅介護事業所30万5,220円
デイサービス(通所介護事業所)29万4,440円
訪問介護事業所34万9,740円
介護老人保健施設(老健)35万2,900円
介護老人福祉施設(特養)36万1,860円
グループホーム(認知症対応型共同生活介護事業所)30万2,010円

参考:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.129)」

調査結果によると、小規模多機能型居宅介護の常勤で働く介護職員の平均給与額は30万5,220円で、介護職員全体の平均給与額より約3万円低い結果です。

また、小規模多機能型居宅介護の介護職員の平均給与額は、デイサービスの介護職員より高く、訪問介護のホームヘルパーや特養・老健より低いことが分かります。通いだけではなく訪問や泊まりの仕事にも対応している場合、「同様のサービスを提供する事業所より給与が低くてしんどい…」と不満に思うことがあるかもしれません。

なお、実際の給与は働く地域や経験年数、保有資格などによって異なるので、平均給与は参考程度にご覧ください。

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小規模多機能型居宅介護(小多機)とは

小規模多機能型居宅介護とは、「通い」「訪問」「泊まり」の3つを組み合わせて提供する地域密着型の介護サービスです。利用者さんが住み慣れた地域で自立した生活を送れるよう支援を行います。

要介護1~5の認定を受けた方に加え、要支援1・2の認定を受けた方も、予防給付として小規模多機能型居宅介護を利用可能です。地域密着型のサービスなので、原則として事業所と同じ市区町村に住民票がある人が対象となります。
登録定員は29名で、名前のとおり少人数体制なのが特徴。365日24時間体制で手厚い介護サービスを提供します。

また、小規模多機能型居宅介護は月額定額制なので、利用者さんは費用を気にせず月に何回でもサービスを利用可能です。利用者さんやご家族の状況に合わせて利用する介護サービスを選択できるので、在宅生活を送る利用者さんやご家族の強い味方といえます。

小規模多機能型居宅介護のサービス内容

すでにご説明しているように、小規模多機能型居宅介護事業所は、「通い」「訪問」「泊まり」のサービスを一体的に提供します。それぞれのサービスの具体的な内容を以下で確認してみましょう。

通所サービス(通い)

小規模多機能型居宅介護の通所サービスの内容は、デイサービスで提供する介護サービスと共通しています。食事介助や入浴介助など利用者さんの日常生活のサポートや、レクリエーションの企画・実施などがサービス内容です。また、利用者さんの自宅と事業所間の送迎も行います。

通所サービスの利用定員は、1日あたり最大15名(要件を満たせば最大18名)が基準です。通いの利用者さん3名に対して介護・看護職員を1名以上配置する必要があります。

訪問サービス

小規模多機能型居宅介護の訪問では、利用者さんの自宅に訪問して身体介護や生活援助などを行います。また、「服薬介助のみの短時間の利用」「外出の付き添いや見守り」「夜間の排泄介助」など、幅広いサービスに対応できるのが特徴です。

日中の訪問サービスでは、常勤の介護職員を1名以上配置しなければなりません。夜間は1名以上の宿直者の配置義務がありますが、問題なくサービスを提供できる状況なら、事業所外での宿直も認められています。

宿泊サービス(泊まり)

宿泊サービスでは、小規模多機能型居宅介護事業所に泊まる利用者さんに対して、食事の提供や介助、就寝準備、夜間の見守りなどの支援を行います。個別の介護サービスのショートステイに近いサービスです。

小規模多機能型居宅介護の泊まりの1日の利用定員は、最大9名が基準。宿泊サービスを利用する利用者さんがいる場合は、夜勤者を1名以上配置しなければなりません。

小規模多機能型居宅介護と個別の介護サービスの違い

以下は、小規模多機能型居宅介護と個別の介護サービスの違いをまとめた表です。

サービスの種類特徴
小規模多機能型居宅介護・通所、訪問、宿泊の介護サービスを包括的に提供
・24時間利用可能
・利用回数の制限なし
・宿泊の際の事前予約は必要なし
・利用料は月額定額制
デイサービス・通所のサービスを提供
・利用時間や回数の制限あり
・利用回数に応じて利用料が決まる
訪問介護・訪問のサービスを提供
・利用時間や回数の制限あり
・夜間は対応していない事業所も多い
・利用回数に応じて利用料が決まる
ショートステイ・宿泊のサービスを提供
・利用回数や宿泊期間の制限あり
・事前予約が必要
・利用回数に応じて利用料が決まる

小規模多機能型居宅介護は、利用回数に関わらず月額定額制です。そのため、デイサービスや訪問介護とは異なり、利用回数や利用時間の制限はありません。利用者さんやご家族の状況に応じて、短時間の利用も可能です。

小規模多機能型居宅介護の訪問サービスには、夜間も宿直者が配置されるので、24時間対応できるという特徴があります。また、宿泊サービスはショートステイと違い、空きがあれば事前予約の必要がありません。日中「通い」のサービスを利用して、そのまま宿泊することも可能です。

小規模多機能型居宅介護を利用する際に、福祉用具貸与・販売などの目的が異なるサービスは併用できます。しかし、「デイサービスと小規模多機能型居宅介護」「訪問介護と小規模多機能型居宅介護」といった組み合わせでサービスを併用することはできません。

上記のほか、小規模多機能型居宅介護と共通の機能を持つ事業所として、訪問看護サービスも一体的に提供する「看護小規模多機能居宅介護事業所」があります。

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小規模多機能型居宅介護の仕事がしんどいときの対処法

「小規模多機能型居宅介護で働くのがしんどい…」とお悩みの場合、上司や先輩に悩みを相談したり、負担の少ない勤務形態を選んだりすることで、状況が改善する可能性があります。

上司や先輩職員に悩みを相談する

小規模多機能型居宅介護で働くなかで悩んでいることがあれば、上司や先輩に相談してみましょう。利用者さんとの接し方やニーズに沿ったサービスを提供する方法に悩んでいる場合、相談してアドバイスをもらうことでスムーズに対応できる可能性があります。
また、「業務量が多くてしんどい」と感じている場合、職員一人ひとりの負担を軽減できるよう、業務の効率化を提案してみるのも良いかもしれません。

資格を取得して知識やスキルを身につける

「経験が少なく、介護技術に自信がなくてしんどい」と感じるなら、資格を取得して知識やスキルを身につけるのも良いでしょう。
小規模多機能型居宅介護の仕事は無資格からできますが、複数の介護サービスを提供するスキルが必要です。正しい介護技術を習得すると、業務をスムーズにこなせるでしょう。

小規模多機能型居宅介護の業務に活かせる主な資格は、以下のとおりです。

  • 介護職員初任者研修
  • 介護福祉士実務者研修
  • 介護福祉士

介護職員初任者研修や介護福祉士などの資格を取得することで、より高度な知識やスキルが身につき、仕事の幅が広がります。また、資格手当による給料アップも狙えるでしょう。

小規模多機能型居宅介護で働くうえで役立つ資格については、「小規模多機能型居宅介護で働くのに資格は必要?介護職員として活躍する方法」の記事で解説しているので、詳しく知りたい方は参考にしてみてください。

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具体的なキャリアプランを考える

給料の低さなどの労働条件に悩んで将来に不安を感じている場合は、今後のキャリアについて考えてみましょう。
勤続年数を重ねることで昇給を目指せる制度があるなら、今の職場で介護職として経験を積む選択肢もあります。また、キャリアパスが整備されている職場であれば、介護職として働きながら、ケアマネジャーや管理職へのキャリアアップを目指すことも可能です。

現状に不満があってしんどいときは、介護職としての具体的な目標を立て、理想のキャリアを叶えるために今何をすべきか整理すると良いでしょう。

負担の少ない勤務形態を選ぶ

自分にとって無理のない勤務形態を選択するのも、「小規模多機能型居宅介護の仕事がしんどい」と感じたときの対処法の一つです。たとえば、夜勤に身体的・精神的つらさを感じる場合は、日勤のみに働き方を変えるとストレスを減らせるかもしれません。
雇用形態や労働時間、担当する業務などを変えて負担を減らしたい場合、上司に状況や希望を伝えて相談してみてくださいね。

自分に合った働き方ができる職場に転職する

上司に相談したりスキルを身につけたりしても状況が改善せず、「やっぱり今の仕事はしんどい…」と感じるなら、自分に合った働き方ができる職場への転職を検討するのも良いでしょう。

仕事に対して給料が見合っていないと感じる場合は、より良い待遇の職場に転職する方法があります。送迎が苦手と感じる場合は、専任のドライバーのいる施設に転職するのも良いかもしれません。
自分にとってより良い環境の職場で働くためには、事業所のWebサイトや求人票から情報収集をすることが大切です。

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小規模多機能型居宅介護に携わるメリット・やりがい

小規模多機能型居宅介護の仕事には、幅広い介護の知識やスキルを身につけられるメリットや、利用者さんに寄り添って希望を叶えられるやりがいがあります。

幅広い介護の知識やスキルを身につけられる

小規模多機能型居宅介護で働き、複数のサービスを担当することで、介護に関する幅広い知識とスキルが身につきます。「通い・訪問・泊まり」の3つのサービスに対応するスキルがあれば、介護業界でキャリアアップしたり、ほかの介護施設へ転職したりする際にも役立つでしょう。

また、在宅支援を通して利用者さんの自立支援を行うスキルが身につくことも、小規模多機能型居宅介護で働くメリットです。

利用者さんに寄り添って希望を叶えられる

複数のサービスをニーズに沿って組み合わせ、利用者さん一人ひとりに寄り添ったケアを提供できるのも、小規模多機能型居宅介護のやりがいです。
利用者さんは、「通いの予定だったが、家族に急用ができたので泊まりのサービスをそのまま利用する」といった変更もできます。利用者さんの気持ちやそのときの状況に寄り添ったケアを行い、感謝の言葉をもらえることも少なくありません。

また、少人数体制で同じ利用者さんと関わる時間が長く、信頼関係を築きやすいことも、小規模多機能型居宅介護の魅力といえます。

身体的な負担が比較的少ない

小規模多機能型居宅介護は、ほかの居住系の介護事業所と比べ、介護職員の身体的な負担が少ない傾向があります。

厚生労働省の「小規模多機能型居宅介護(p.12)」によると、小規模多機能型居宅介護の利用者さんの平均要介護度は2.4。これに対し、看護小規模多機能型居宅介護の平均要介護度は3.2、特定施設入居者生活介護は2.7、グループホームは2.7です。

小規模多機能型居宅介護は、要介護1・2の利用者さんが半数以上を占め、ほかの居住系サービスと比べて平均要介護度が低い結果でした。ただし、要介護3以上の利用者さんも4割以上いるため、ある程度は身体介護を行う可能性が高いことも理解しておきましょう。

利用者さんの地域生活をサポートできる

小規模多機能型居宅介護は、地域での生活を支えることが目的のサービスなので、利用者さんの地域活動を支援しやすいのが特徴です。地域住民を招いて夏祭りのイベントを行ったり、地域の清掃活動に参加したりすることで、利用者さんの社会参加をサポートできます。

住み慣れた地域の人々との交流の場を提供することで、利用者さんの地域生活をサポートできることも、小規模多機能型居宅介護の仕事のやりがいです。

ケアマネジャーと密に連携できる

ケアマネジャーと連携が取りやすいのも、小規模多機能型居宅介護で働くメリットの一つです。訪問介護やデイサービスと異なり、事業所に利用者さんの担当ケアマネジャーが配置されるので、情報共有や意見交換をしやすい環境があります。
ケアマネジャーと介護職員が密に連携することで、双方が利用者さんの状態やニーズを把握できるため、必要な介護サービスを臨機応変に提供できるでしょう。

小規模多機能型居宅介護事業所で働く介護職の声

ここでは、実際に小規模多機能型居宅介護で働く介護職員が、仕事に対してどのようなやりがいや大変さを感じているのかを紹介します。

私は有料老人ホームから小規模多機能型居宅介護に転職しました。入所施設では経験できなかった、訪問や通所の業務を経験できたことが良かったです。
特に、訪問介護では、利用者さんの自宅に上がるという意識をもって介護をする必要があり、施設とのギャップを感じました。「物を動かしたら必ず戻す」「家に上がるときは靴をそろえる」など、施設ではそこまで気にしなかったことにも配慮しなければなりません。高い接遇レベルで介護ができるようになったことは自分の財産になっています。

柔軟に利用者さんの細かいニーズに対応できるところは、小規模多機能型居宅介護の良さですが、なんでも受け入れると職員は対応し切れません。管理者が現場に配慮した受け入れを行っているかどうかは、働く側として確認したほうが良いと思います。

通いで施設に来て、早々に「家に帰りたい」と言う利用者さんがいました。その方の望みを叶えるため、すぐに訪問サービスに切り替えて利用者さんと一緒に帰宅し、食事の提供をしたことがありました。多少の負担はありますが、利用者さんに喜んでいただけたので、その分やりがいも感じられています。

小規模多機能型居宅介護の職員は、「通い」「訪問」「泊まり」に対応することで経験の幅が広がり、利用者さんに対してきめ細やかなサービスを提供できる良さがあると感じているようです。
また、「介護を幅広く経験できるので、向いている施設形態が分からない方にもおすすめ」と話す介護職員もいました。

小規模多機能型居宅介護の仕事内容

小規模多機能型居宅介護で提供する「通い」「訪問」「泊まり」のサービス内容は、身体介護や生活援助が中心です。小規模多機能型居宅介護の仕事内容を以下で解説するので、チェックしてみてください。

食事介助

食事介助とは、利用者さんの食事をサポートすることです。利用者さんが食事の動作を行うのが難しい場合、介護職員が利用者さんの口に食事を運んで介助します。急かさず利用者さんのペースで介助するのがポイントです。

小規模多機能型居宅介護では、普通食やきざみ食、ミキサー食など、利用者さんの咀嚼(そしゃく)や飲み込みの状態に合わせた食事を提供します。食事介助の際は、利用者さんが誤飲・誤嚥(ごえん)をしないよう、正しい姿勢を保てているか見守ったり姿勢の維持をサポートしたりすることも重要です。
また、食事後にどれだけ食べたのか摂取量を確認することも、利用者さんの健康維持をサポートするうえで欠かせません。

入浴介助

入浴介助は、利用者さんが安全に入浴できるよう、見守りや介助をする仕事です。浴室は滑りやすいため、利用者さんが転倒しないよう特に配慮する必要があります。安全に入浴するためには、浴室や脱衣所の環境整備や利用者さんの体調チェックも重要です。

要介護度の低い利用者さんの入浴介助は、簡単なお手伝いや見守りがメインになるでしょう。要介護度の高い利用者さんの場合、入浴の動作全般を介助することもあります。

小規模多機能型居宅介護は、1日に入浴する利用者さんが少ないため、規模の大きな施設と比較すると入浴介助による体力的な負担は少ない傾向があります。ただし、要介護度の高い利用者さんがいる場合は、限られた人数の職員で対応することを大変に感じることがあるかもしれません。

排泄介助

排泄介助は、1人でトイレに行くことが難しい方をサポートする仕事です。利用者さんがご自身で行えることは見守りや声掛けで対応します。排泄介助では、利用者さんそれぞれの排泄のタイミングを把握して声掛けをすることも大切です。

利用者さんは、「トイレの世話をされるのが恥ずかしい…」「排泄介助をされるのが嫌…」と感じることも少なくありません。介護職員は、利用者さんが水分を控えたり排泄を我慢したりしないように配慮する必要があります。
排泄介助はデリケートなケアなので、プライバシーを考慮した環境を整備することや、利用者さんがネガティブにならないような声掛け・対応をすることが重要です。

移動・移乗介助

介護職員は、利用者さんの移動・移乗介助も行います。移動介助とは、歩行時に付き添って見守りや介助を行ったり、車いすでの移動を介助したりすることです。
車いすの利用者さんの場合、ベッドと車いす間の移乗の介助も行います。介護職員・利用者さんの身体的な負担が少なく、安全な方法で移乗介助を行うためには、正しい姿勢を意識することが大切です。

レクリエーションの企画・実施

利用者さんが楽しめるようなレクリエーションを企画・実施するのも、小規模多機能型居宅介護の仕事の一つです。レクリエーションは、通所サービスを利用される方に対して、日中に施設内で行います。

「通い」の定員数は18名と少ないため、主に少人数で楽しめるレクリエーションを行うようです。レクリエーションをいくつか用意しておいて選択してもらったり、利用者さんに自由に過ごしてもらうなかでコミュニケーションを取ったりなど、施設によって内容や方法は異なります。レクリエーションの内容や頻度が気になる方は、入職前に確認しておくと良いかもしれません。

就寝・起床の支援

宿泊サービスを利用する方に対して、就寝準備や起床の支援を行います。また、利用者さんによっては、訪問サービスで就寝や起床の支援を行うこともあるでしょう。
就寝・起床時の支援内容は、歯磨きなどの口腔ケアや排泄介助、着替えのサポートなどです。施設に泊まっている利用者さんの対応をする夜勤では、夜間の見守りや排泄介助なども必要に応じて適宜行います。

生活援助

小規模多機能型居宅介護の訪問サービスでは、身体介護のほかに生活援助も行います。具体的な仕事内容は、掃除や洗濯、調理、買い物など、生活をするうえで必要な家事のサポートです。利用者さんの生活を支援するサービスなので、ご家族の食事の調理や居室の掃除などは行いません。

送迎業務・移動

小規模多機能型居宅介護では、送迎業務や移動が発生します。通いや泊まりでは、利用者さんを車で送迎するのも業務の一環です。送迎の時間は利用者さんの状況や希望によって異なるため、一律ではありません。
訪問では、利用者さんの自宅までの移動が業務に含まれます。移動方法は車や自転車などで、事業所や利用者さんの自宅の立地などによって異なるようです。

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小規模多機能型居宅介護の1日の流れ

ここでは、小規模多機能型居宅介護の1日の流れを紹介します。事業所の方針や担当業務、利用者さんの要望によって仕事内容は異なるので、スケジュール例はあくまで参考としてご覧ください。

時間業務内容
午前8時30分通い・泊まりの利用者さんの送迎
午前10時利用者さんの自宅へ訪問、掃除・洗濯
午前11時昼食の準備
正午昼食の食事介助、排泄介助
午後1時休憩
午後2時入浴介助、更衣介助
午後3時施設でのレクリエーションの実施、おやつの提供
午後4時通い・泊まりの利用者さんの送迎
午後4時30分記録業務
午後5時夕食の準備
午後6時夕食の食事介助、服薬介助
午後7時口腔ケア、就寝準備、排泄介助
午後8時就寝準備、消灯
午後9時巡回、排泄介助、記録業務、ナースコール対応
午前5時起床介助、排泄介助
午前6時朝食の準備、服薬介助
午前7時朝食の食事介助、口腔ケア

出勤したら、その日の担当業務や利用者さんの情報をチェックします。日勤の場合、通いの利用者さんの入浴介助や昼食介助、レクリエーションなどを実施。ケアの合間に介護記録の作成や書類整理などの事務作業も行います。夜勤の業務は、夕食や就寝準備、夜間の見回りなどです。

また、利用者さんへ質の高いケアを提供するためには、日勤職員と夜勤職員が情報共有や連携をすることが不可欠といえます。

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小規模多機能型居宅介護の仕事に向いている人

小規模多機能型居宅介護の仕事に向いている人は、利用者さんやご家族とのコミュニケーションが得意な人や、スキルアップを目指す人などです。「小規模多機能型居宅介護の仕事は自分に合ってるの?」と気になる方は、以下を確認してみましょう。

利用者さんやご家族とのコミュニケーションが得意な人

小規模多機能型居宅介護は、少人数の利用者さんと密に関わるので、「利用者さんやご家族と積極的にコミュニケーションを取りたい」という人におすすめの職場です。
利用者さんと話すだけではなく、ご家族に利用者さんの事業所での様子を報告したり相談したりすることもあります。そのため、利用者さんやご家族との会話を大切にしながら、手厚いケアを行いたい方に向いているでしょう。

スキルアップを目指す人

小規模多機能型居宅介護では、一つの事業所で複数のサービスを組み合わせて提供するため、介護スキルを向上させたい人にぴったりの仕事です。「通い」「訪問」「泊まり」のサービス提供を通して、利用者さんに対する包括的な支援が学べます。

同じ利用者さんでも日によって利用するサービスや時間帯が違う場合があるので、ニーズに対応するなかで臨機応変に対応するスキルを身につけられるでしょう。

訪問介護・デイサービス・ショートステイの経験がある人

訪問介護やデイサービス、ショートステイの勤務経験がある人は、即戦力として活躍できるでしょう。それぞれの事業所で得たスキルや経験は、小規模多機能型居宅介護の仕事に活かせるはず。経験のある方は新たに覚えることが少ないため、未経験の業務を中心に学ぶことで、すぐに活躍できる可能性があります。

たとえば、デイサービスの経験がある方は、食事介助や入浴介助、レクリエーションの企画・実施などのスキルはすでに習得済みのことが多いでしょう。そのため、利用者さんの自宅での介護や夜勤業務を集中的に覚えることで、幅広く活躍できます。

未経験から介護職に挑戦したい人

小規模多機能型居宅介護は、要介護度が低い利用者さんの割合が高いため、介護職が未経験の人も、今までの人生経験を活かして働けます。利用者さんが安心してサービスを利用できるよう声掛けをしたり、レクリエーションにコミュニケーションスキルを活かしたりなど、介護の知識や経験が少なくても活躍できる場面があるでしょう。

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小規模多機能型居宅介護への転職を成功させるポイント

小規模多機能型居宅介護への転職を成功させるには、職場に求める条件を整理したり、求人の特徴や仕事内容を調べたりすることが大切です。介護業界で転職する際は、以下の4つのポイントを抑えると良いでしょう。

職場に求める条件を整理する

まずは、自分が仕事に求める条件を整理しましょう。勤務時間の調整のしやすさや時短勤務の可否、給料、残業の有無、福利厚生など、仕事に求める条件を書き出し、優先順位を付けます。最も重視する条件を満たしている求人から探していくと、自分に合った職場を見つけやすいでしょう。

求人の特徴や仕事内容を調べる

転職の際は、事業所のWebサイトや求人の募集要項、面接での質問などを通して、施設の特徴や実施しているケアの内容をしっかりと調べましょう。

平均介護度や利用人数、1日の訪問件数、夜勤の頻度、業務内容などを確認して職場環境を知ることが大切です。ほかにも、自分と同じような経歴の職員がいるのか、利用者さんの自宅を訪問する際の移動手段な何なのかなども確認すると、具体的に働く姿をイメージできます。

複数の事業所を比較する

気になる小規模多機能型居宅介護事業所の求人を見つけたら、ほかの事業所の求人情報と比較してみましょう。
極端に給与が高かったり休日が少なかったりする場合、慢性的に職員が足りていない可能性があります。人手が足りない職場は、「休みが取りにくい」「職員一人ひとりの業務量が多い」という懸念があるので注意が必要です。

もしできれば、職場見学をしていくつかの事業所の雰囲気を比較すると良いでしょう。雰囲気が暗いと感じる職場は、コミュニケーションや人間関係に問題があり、働きづらい環境の可能性があります。

実際に働く職場の雰囲気を知ることで、入職後にギャップを感じるリスクを減らせるでしょう。ミスマッチによる早期離職を防ぐためにも、情報収集はしっかりと行うのがおすすめです。

転職エージェントに不安や悩みを相談する

転職エージェントに不安や悩みを相談するのも、小規模多機能型居宅介護への転職を成功させるためのポイントの一つです。「今の給料だと将来が不安」「職場の人間関係が悪くてしんどい…」など、具体的な悩みを相談することで、状況を改善できる働きやすい職場を紹介してもらえます。

今の職場に不満があって転職を考えている方は、「レバウェル介護(旧 きらケア)」に不安や悩みを相談してみませんか?介護業界に特化した転職エージェントのレバウェル介護(旧 きらケア)では、経験豊富なキャリアアドバイザーが、あなたの不安や悩みをしっかりヒアリングし、安心して働ける職場をご紹介します。
事業所の雰囲気や人間関係など施設の実態もお伝えできるので、「転職先がどんなところか心配…」という方もぜひご利用ください。

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小規模多機能型居宅介護に関するよくある質問

ここでは、小規模多機能型居宅介護に関するよくある質問に回答します。「小規模多機能の仕事ってしんどいの?」と不安に感じている方は、参考にしてみてください。

小規模多機能型居宅介護の問題点は?

小規模多機能型居宅介護で働く場合、覚える業務が多いことや人間関係が固定されやすいことをデメリットに感じる可能性があります。利用者側のデメリットは、ほかのサービスと併用しにくいことや、利用回数が少なくても料金が定額なことです。
小規模多機能型居宅介護の問題点について詳しくは、「小規模多機能型居宅介護のデメリットとは?知っておきたい注意点を解説」の記事でご紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。

小規模多機能型居宅介護の1日の流れを知りたい

小規模多機能型居宅介護では、「通い・訪問・泊まり」の3つのサービスを臨機応変に提供するため、1日の流れは日によって変わります。朝は宿泊している利用者さんの起床介助や、通いの方の送迎業務に対応。日中は、食事介助や入浴介助、レクリエーションなどを実施します。夜間は、宿泊している方の就寝準備や見守りを行う流れです。いずれの時間帯も、必要に応じて訪問の業務を行う場合があります。
小規模多機能型居宅介護の1日の流れが気になる方は、「小規模多機能型居宅介護の1日の流れ」もご覧ください。

小規模多機能型居宅介護を辞めたいと思う理由は?

小規模多機能型居宅介護の仕事を辞めたいと思う理由には、「利用者さんのニーズに沿ったサービス提供が大変」「急な出勤や対応を求められたりしてしんどい」などがあるようです。また、業界や職場を問わず、人間関係に悩んで退職を考える人は多くいます。
小規模多機能型居宅介護の職員が仕事を辞めたいと感じる理由は、「小規模多機能の介護職を辞めたい…大変・働きにくい場合に転職はアリ?」の記事で解説しているので、興味がある方はご一読ください。

小規模多機能型居宅介護のケアマネジャーはしんどい?

小規模多機能型居宅介護のケアマネジャーとして働くにあたり、仕事がしんどいと感じるかは人によって異なります。
なかには、ケアプランの作成・変更に柔軟に対応することや、介護職員との連携に大変さを感じる人もいるようです。また、利用者さんがほかのサービスから小規模多機能型居宅介護に移行する場合は、居宅ケアマネジャーと連携することも。ほかの事業所のケアマネジャーとの連携を難しいと感じる人もいるかもしれません。
一方で、小規模多機能型居宅介護のケアマネジャーの仕事には、関係者で連携して利用者さんのニーズに臨機応変に対応できるやりがいもあります。業務を通して利用者さんと信頼関係を築けることも、ケアマネジャーとして働くうえでのモチベーションになるでしょう。

まとめ

小規模多機能型居宅介護の仕事をしんどいと感じるかどうかは、人によって異なります。なかには、仕事内容が幅広く覚える業務が多いことや、利用者さんのニーズに合わせた柔軟な対応を求められることに大変さを感じる人もいるようです。

小規模多機能型居宅介護で働くのがしんどいと感じたときは、上司や先輩に悩みを相談したり、無理のない勤務形態を選んだりすると良いでしょう。具体的なキャリアプランを考えることや、資格を取得して知識やスキルを身につけることも、小規模多機能型居宅介護の仕事がしんどいときの対処法です。

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執筆者

  • 「レバウェル介護」編集部

    お役立ち情報制作チーム

介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点

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※この記事の掲載情報は2026年3月24日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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