訪問介護で働くメリットは?やりがいやデメリット、必要な資格も解説

介護の仕事 2026年8月6日
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この記事のまとめ

「訪問介護で働くメリットは何?」と気になる方もいるのではないでしょうか。訪問介護で働くメリットは、利用者さんと一対一で向き合える点や、有効求人倍率が高く需要が高い点です。この記事では、訪問介護で働くメリット・デメリットややりがいを解説します。仕事内容や平均給与、ホームヘルパーとして働くための資格も紹介するので、訪問介護事業所への転職を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

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目次

訪問介護とは?

訪問介護とは、訪問介護員(ホームヘルパー)が利用者さんの居宅に伺い、日常生活の支援を行う在宅介護サービスです。高齢化が進む中で、「住み慣れた地域で暮らし続けたい」と望む方を支える重要な役割を担っています。

訪問介護の特徴

訪問介護の特徴は、利用者さんが通所・入所する介護施設とは異なり、介護職が利用者さんの居宅を訪問して介護を行う点です。
要介護1~5の認定を受けた方は「介護給付」として訪問介護を利用できます。また、要支援で訪問介護の必要性が認められた方などは、自治体が管理する「介護予防・日常生活支援総合事業」として訪問介護を利用可能です。

詳しくは「未経験から訪問介護に転職するために必要なステップ」で後述しますが、訪問介護の仕事をする場合、基本的に「介護職員初任者研修」などの介護の資格が必要となります。

訪問介護員(ホームヘルパー)の仕事内容

ここでは、訪問介護員(ホームヘルパー)の仕事内容を解説します。訪問介護員の仕事内容は、大きく分けて「身体介護」「生活援助」「通院等乗降介助」の3つです。

身体介護

身体介護は、利用者さんの身体に直接触れて行う介助全般のことです。具体的には、食事や入浴、排泄の介助、移動・移乗介助などを指します。利用者さんの介護度や身体の状況に合わせて、自力ではできないことをサポートする重要な業務です。
また、認知症の利用者さんの自立支援を目的に、声かけや見守りをしながら一緒に家事をすることも、身体介護に含まれる場合があります。

生活援助

生活援助とは、利用者さんがスムーズに日常生活を送れるよう、身の回りのサポートをすることです。具体的には、掃除や洗濯、調理・配膳、買い物代行などの家事の支援が、生活援助に該当します。

通院等乗降介助

通院等乗降介助は、利用者さんの通院の際に車両を運転し、送迎や乗降車に伴う介助を行うことです。趣味の外出などには利用できませんが、通院のほかに、行政機関での手続きなどの必要不可欠な外出にも利用できる場合があります。具体的に対応できる範囲は自治体の判断になるでしょう。

通院等乗降介助のサービスは、いわゆる介護タクシーとして、通院等乗降介助のみに特化して提供している事業所も少なくありません。訪問介護員として働く場合、職場が提供しているサービスの内容を確認しておくと良いでしょう。
なお、通院等乗降介助に携わるには、介護の資格に加えて、「普通自動車第二種免許の取得」もしくは「普通自動車第一種免許の取得 + 福祉有償運送運転者講習の修了」が必要です。

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訪問介護で働くメリット・魅力

訪問介護には介護施設の仕事とは異なるメリットや魅力があります。以下で訪問介護員として働くメリットを解説するので、「資格を活かしてチャレンジしたい」という方はぜひご一読ください。

一対一で利用者さんに寄り添う介護が実現できる

訪問介護の魅力は、一対一で利用者さんに寄り添う介護が実現できることです。複数の方を同時に見守る施設とは異なり、利用者さん一人ひとりのペースに合わせて介護サービスを提供できます。

また、担当制を採用している事業所では、基本的に同じ職員が利用者さんを担当するので、利用者さんと深い信頼関係を築けるでしょう。「いつもありがとう」「毎週あなたが来てくれるのが楽しみ」と直接感謝の言葉をかけられることも多いようです。
自分のケアによって「できることが増えた」「笑顔が増えた」といった利用者さんの良い変化を感じられると、モチベーションにつながるでしょう。

職場の人間関係のストレスが少ない

職場の人間関係のストレスが少ない点も、訪問介護員として働くメリットの一つです。基本的に1人で利用者さんの自宅を訪問し、単独で業務を進めます。事業所に寄るのは出退勤前や訪問の空き時間、休憩時間くらいで、登録ヘルパーの場合は直行直帰も可能です。

同行訪問や研修を除いた普段の訪問介護では、複数人で業務を行うことはあまりありません。職場の人と顔を合わせる時間が少ないため、ほかの施設形態よりも、同僚や他職種との意見の相違に悩む可能性は低いといえます。

業務内容が明確で分かりやすい

訪問介護で働くメリットの一つとして、業務内容が明確で分かりやすいことが挙げられるでしょう。「何時にどこに訪問する」というスケジュールや訪問先で行うケアの内容は、あらかじめ訪問介護計画書で決められています。
計画書どおりに進めれば良いので、「やるべきことがはっきりしていて仕事をしやすい」と感じる人もいるようです。

一定の裁量があり主体的にケアに携われる

現場で自分で考えながら動き、主体的に利用者さんのケアに携われることも、訪問介護の魅力です。訪問介護計画書の支援内容や留意点を守れば、細かい手順や時間配分などは比較的自由に決められます。
主体的にケアに携わり、より良いサービスの提供につなげられたときは喜びを感じられるでしょう。

専門性を活かして利用者さんに貢献できる

訪問介護員は利用者さんやご家族との接点が多く、在宅生活を継続するために必要な支援や、利用者さんの身体機能・認知機能の変化などを把握しやすい立場です。利用者さんが抱えている課題を発見し、サービス提供責任者を介してケアマネジャーに相談すれば、よりニーズに沿ったサービスの提供につなげられます。

たとえば、利用者さんの家にほこりが溜まっていたり、冷蔵庫の食品が腐っていたりする場合、ご自身で掃除や管理をするのが難しい状況かもしれません。状況を共有することで、支援の追加やご家族との連携につながります。

上記のように、介護のプロとしての専門的な視点を発揮し、利用者さんの生活の質向上を支援できることは、訪問介護の仕事の魅力といえるでしょう。

個別ケアのスキルや対応力が身につく

介護のスキルが身につきやすいのも、訪問介護で働くメリット。訪問介護の仕事では、利用者さんごとに居住環境が違うのが特徴です。また、要支援1の方から要介護5の方まで、幅広い方を対象としています。

利用者さんによって状況が異なる中で、効率や適切な介助方法を考えながら業務をこなす必要がある訪問介護は、個別ケアのスキルが身につく仕事です。1人で訪問業務をしていてイレギュラーな事態があったときには、自分自身で一次対応をする必要があるため、臨機応変に判断する力も身につけることができます。

雇用形態によっては時間の融通が利きやすい

訪問介護で非正規雇用の働き方をする場合、比較的時間の融通が利くため、効率良く働くことができます。

登録ヘルパーや派遣ヘルパーは、「週1日、1日1時間から」「子どもが学校に行っている日中だけ」といった希望に合わせた働き方ができ、プライベートと無理なく両立しやすいでしょう。一方で、しっかり稼ぎたい方は訪問件数を増やすことも可能です。副業やダブルワークが認められている事業所も多く、自分に合った働き方を実現させやすい環境といえます。

家事の経験が生活援助に活きる

これまでに仕事やプライベートで家事を行ってきた方は、掃除・洗濯・調理・買い物などの家事スキルがそのまま役立ちます。家事が得意な方は「冷蔵庫の残り物でサッと調理する」「利用者さんの疾患に合わせて薄味にする」など、スキルを活かして働けるでしょう。
未経験から転職する場合でも、家事の延長線上で業務をスタートでき、即戦力として活躍しやすいメリットがあります。

時給が高い傾向にあり稼ぎやすい

訪問介護員は、ほかの介護事業所の介護職と比較して、時給が高い傾向にあります。短時間で効率良く稼ぎたい人にとって、時給が高いことは大きなメリットです。介護資格によって裏付けられた知識やスキルに基づき、1人でサービスを提供するため、専門性や責任の重さが時給に反映されていると考えられます。

厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.181)」によると、非常勤・時給制で働く訪問介護職員の平均時給は1,380円で、特養の1,130円や老健の1,110円などと比較して高水準です。
ほかの施設形態の時給との比較については、「訪問介護の平均給与」の項目で詳しく解説します。

有効求人倍率が高く需要がある

高齢化が進む中で在宅介護のニーズは拡大し続けているため、訪問介護員は需要が高い仕事です。
職業情報提供サイト(job tag)の「訪問介護員/ホームヘルパー」によると、2024年度における訪問介護員の有効求人倍率は28.85倍となっています。非常に需要が高いため、ブランクがある方の復職や中高年からの転職も歓迎されやすく、年齢を問わず活躍できる傾向にあるようです。

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訪問介護で働くデメリットと対処法

訪問介護には多くのメリットがある一方で、大変さやデメリットもあります。ここでは、訪問介護で働くデメリットと対処法を紹介するので、「自分にも転職できる?」と気になっている方は参考にしてみてください。

1人で判断する場面がある

訪問介護では、1人で判断して対応することをデメリットに感じる可能性があります。
訪問先でトラブルが起きた場合、基本的に管理者やサービス提供責任者に電話で相談しますが、電話がつながらないときや緊急時は、臨機応変に一次対応を行うことになるでしょう。周囲に介護職がいない環境なので、「頼れる人がいなくて不安…」と感じる人もいるかもしれません。

新人のうちは管理者やサービス提供責任者に質問しながら場数を踏み、対応方法を覚えていくことが重要です。初めて訪問介護に挑戦する場合、スキルを考慮して訪問先を割り振ってくれるなど、未経験者のサポート体制が充実した事業所を選ぶと不安を軽減できるでしょう。

天候の影響を受けやすく訪問先への移動が負担

訪問介護では、基本的にスケジュール通りに訪問しなければならず、猛暑や台風、雪の日などは移動が大変だと感じることがあります。特に自転車や徒歩、バイクで移動する場合、夏は暑く冬は寒く、天候の影響をダイレクトに受けやすいでしょう。

訪問先への移動が不安な方は、面接時に訪問エリアの範囲や移動手段を確認しておくのがおすすめです。事業所によっては、台風や雪の日は訪問件数を調整してくれたり、バスや電車の使用を相談できたりする場合もあります。
また、サービス付き高齢者向け住宅などに併設される訪問介護事業所を選べば、主に入居者さんを対象に訪問介護を行うため、外を移動する負担を減らすことが可能です。

利用者さんやご家族からサービス外の要求をされる

訪問介護は公的な制度である介護保険に基づくサービスで、訪問介護計画にない支援は行えません。たとえば家事の支援では、原則として「同居家族が対応できる場合は訪問介護を利用できない」「利用者さんではなくご家族の分まで対応することはできない」といった決まりがあります。
しかし、利用者さんやご家族から「ついでにお願い」とサービス外のことを頼まれ、断りにくくて悩む訪問介護員もいるようです。

簡単なことなら対応したほうが早いと思うかもしれませんが、計画にないサービスを行うと、トラブルに発展するリスクがあります。そのため、計画にない依頼をされたときは独断で対応せず、ルールを説明することが大切です。直接伝えても納得してもらえない場合、サービス提供責任者に報告し、事業所と連携して対応すると良いでしょう。
ホームヘルパーができないことについては「【ヘルパーができないこと一覧】どこまでが業務の範囲なのか」で詳しく解説しています。

登録ヘルパーは仕事量次第で給料が不安定になる

訪問業務のみをメインに対応する登録ヘルパーは、仕事量次第で給料が不安定になるのがデメリットです。希望の時間に訪問介護の依頼がなければ、「働く時間があるのに仕事がない」という状況が発生してしまいます。

また、利用者さんの急な体調不良やご家族の都合で仕事がなくなると、給料が減るリスクがあるでしょう。
公益財団法人 介護労働安定センターの「雇用管理改善のための業務推進マニュアル(p.44、p.45)」によると、直前のキャンセルの場合、事業所側は代替業務を紹介するか、休業手当として平均賃金の60%以上の金額を支払う義務があります。そのため、キャンセルで収入がゼロになるわけではありませんが、本来支払われるはずだった給料より収入が減る可能性が高いでしょう。

訪問介護員として収入を安定させたい場合は、複数の事業所に登録してシフトを掛け持ちするか、常勤職員として働くなど、働き方を検討するのが有効です。

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他人の自宅に入ることに抵抗を感じる

人によっては、他人の家に訪問して介護を行うことに遠慮や抵抗を感じることもあるかもしれません。訪問介護では、利用者さんの家の衛生状態が悪かったり、同居しているご家族がいて仕事をやりづらいと感じたりなど、施設介護にはない難しさがあります。

もしも衛生環境やにおいが気になるときは、「移さないための感染症対策」と伝えてマスクを着用するのも一つの手です。また、ご家族の視線が気になって仕事がしづらい場合は、まずは自分から明るく挨拶をしてコミュニケーションを取り、徐々に関係性を築いていくと良いでしょう。

介護を行う環境や必要な物品が整っていない場合がある

訪問介護では、利用者さんの自宅が必ずしも介護に適した環境ではなく、介護サービスの提供に難しさを感じることがあるかもしれません。
たとえば、トイレが狭い・浴槽が深い・手すりが少ないといった環境面の問題があります。調理用の食材が用意されていない・掃除用具がどこにあるか分からないといった、物品の不足が発生することも考えられるでしょう。

介護を行う環境の問題や物品不足がある場合は、サービス提供責任者に相談し、ケアマネジャーと連携を図ることが大切です。環境的に安全に介護できない場合、自宅への福祉用具の導入や介護施設の利用を検討することで、安全なケアにつながる可能性があります。

オムツや掃除用具など、援助に必要な物品が不足している場合、ご家族へ物品の用意を依頼したり、買い物代行をサービスに追加したりできれば、状況が改善するかもしれません。

介護拒否の対応が難しい

基本的に決められた援助を時間内に終える必要があるので、利用者さんから介護拒否があった際に時間をかけて支援できず、対応が難しいと感じる訪問介護員もいるようです。1人での対応に限界を感じ、どう対処したらいいか分からず戸惑ってしまう方もいるかもしれません。

介護拒否がある場合、支援内容に優先順位を付けて、利用者さんの健康に関わるものから優先で対応しましょう。もしも時間内に予定していたケアができなかった場合、状況をサービス提供責任者に共有し、記録にも詳細を記載します。

また、介護拒否の状況がその場ですぐに解決しなくても、同僚やサービス提供責任者に相談してさまざまなアプローチを試すことで、改善に向かう可能性があるでしょう。利用者さんの対応方法を担当者間で検討し、複数人で解決すれば大丈夫なので、抱え込まずに周りを頼ってみてくださいね。

訪問介護員(ホームヘルパー)がやりがいを感じるとき

ここでは、訪問介護員(ホームヘルパー)の方から聞いた、仕事の魅力に関する体験談を紹介します。実体験に基づくエピソードは参考になるはずです。

利用者さんとの関わりで学びを得られたとき

利用者さんとのコミュニケーションにやりがいを感じた、40代後半・女性の方のエピソードです。

自分が悩んだり落ち込んだりしているときに、利用者さんがそれを察して「私が役に立てることがあるなら、力になりたいからアドバイスさせて」と相談に乗ってくださったことがありました。利用者さんは経験豊富な人生の大先輩。ふとした会話の中でも自分にない知恵や考え方を教わることがたくさんあります。お金をもらいながら学ばせていただけるのは幸せなことだと感じました。

人生の大先輩である利用者さんとのコミュニケーションを通じて、訪問介護員が新たな気づきや学びを得る機会もあります。さまざまな方の人生や価値観に触れ、自分にない考え方を取り入れられると、人としての成長を実感でき、仕事にやりがいを感じられるようです。

利用者さんと深い人間関係を構築できたとき

訪問介護員として働く30代前半の男性は、仕事を通して人としての関係を深められたと話しています。

長期間訪問を担当していて仲良くなった利用者さんが亡くなったとき、友だちや家族の死に近い悲しみがこみあげてきたことがありました。「亡くなって本当につらい」と思えるほど深い人間関係を、仕事を通して築けたことは人生の財産だと思います。普通の仕事をしていたらなかなかできない経験だったからこそ、訪問介護の仕事をやって良かったと思いました。

介護職と利用者さんという枠を超えて、一人の人として利用者さんと向き合う経験ができたようです。単独で訪問して定期的に接するからこそ、利用者さんやご家族と深い関係性を築ける点は、訪問介護で働くメリットといえるでしょう。

試行錯誤して良い結果を得られたとき

20代後半の女性は、ケアの方法について悩んだ経験があったようです。

食事を拒否していた方がいて、どうしたら召し上がっていただけるか悩んだことがありました。「1人で食べるのが嫌なのかも」「食べ方を変えたら良いのかも」など、いろいろな仮説を立てて試してみました。そして、プリンにクリームを添えてみたところ、一口召し上がっていただけたんです。それから少しずつ食事量が増えて、通常食を食べられるまでになりました。たくさん考えて試したことだったので、大きな達成感が得られました。

介護の仕事は、上手くいかないことも多くあります。しかし、どのようなときにも、利用者さんに寄り添い、納得して動いてもらうためには何が必要か考えることが重要です。試行錯誤の結果、良い成果が得られたときには、大きなやりがいを感じられるでしょう。

利用者さんの良い変化を一緒に喜べるとき

最後に紹介するのは、40代前半の男性のエピソードです。

以前訪問したお宅に全介助の方がいました。その方は「また歩けるようになりたい」という夢がありリハビリを頑張っていました。結局歩くことは叶わなかったのですが、リハビリの成果もあって、車いすからポータブルトイレまで自分で移動できるようになったんです。利用者さんの努力によって機能が改善したことを間近で感じられ、自分のことのように嬉しかったことが忘れられません。

自分のケアやサポートを通じて、利用者さんの心身の状態が良い方向へ向かっていくのを間近で見守れるのは、訪問介護ならではのやりがいです。できなかったことができるようになったり、明るい表情を見せてくれるようになったりしたときは、自分のことのように嬉しくなることもあるでしょう。

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訪問介護員(ホームヘルパー)の働き方の種類

訪問介護員の働き方は、主に「一定の勤務時間で働くヘルパー」「登録ヘルパー」「派遣ヘルパー」の3つに分類されます。それぞれの違いを見ていきましょう。

一定の勤務時間で働くヘルパー

訪問介護事業所から直接雇用され、1日8時間・週5日で勤務する正社員などの働き方です。また、パート・アルバイトなどで、「午前10時~午後5時」のように連続して働く方も、勤務の仕方は同様の場合が多いでしょう。
訪問介護員に加え、管理者やサービス提供責任者として働く場合も、「〇時~〇時」という決められた時間のシフトで働くのが基本です。

一定の勤務時間で働くヘルパーは、事業所に出勤してスケジュールを確認してから、利用者さんの居宅を訪問する傾向にあります。場合によっては直行直帰できることもあるようです。

給与形態は、正社員は月給制、パート従業員は時給制が一般的です。訪問がない時間も事務作業などの仕事を行うため、訪問件数に関わらず安定した収入を得られるのが大きなメリットといえます。

登録ヘルパー

登録ヘルパーは、働きたい曜日や時間帯を事業所に登録し、その範囲内で相談しながら勤務する訪問介護独自の働き方。雇用形態は、パートや業務委託などです。
たとえば、「水曜日の午前8時~11時と、金曜日の午後」「平日の午前中だけ」のように、希望を細かく指定できます。勤務する際は、事務所に立ち寄らず、利用者さんの自宅へ直接出勤する場合が多いようです。

登録ヘルパーとして働くメリットは、勤務時間や業務量の自由が利きやすいことです。1日に働く時間数や勤務時間帯、働く曜日などを、自分で決められます。時給制の場合が多く、「身体介護」「生活援助」「移動時間」という業務内容によって時給が異なる場合もあるようです。

前述したように、収入が安定しにくい点は、登録ヘルパーとして働くデメリットといえます。登録ヘルパーについては「登録ヘルパーとはどんな雇用形態?メリットや訪問介護の仕事内容を解説!」で詳しく扱っているので、訪問介護で柔軟に働きたい方はチェックしてみてください。

派遣ヘルパー

派遣ヘルパーは、派遣会社に雇用され、派遣先の訪問介護事業所に勤務する働き方です。派遣ヘルパーと直接雇用で働く訪問介護員の違いは、契約期間が決まっている点。「同一事業所での勤務は最大3年まで」という派遣法上の制限があります。
派遣ヘルパーの給与は、雇用主である派遣会社から支払われ、多くの場合が時給制のようです。

派遣ヘルパーは登録ヘルパーと同じように、勤務時間の融通が比較的利きやすく、ライフスタイルに合った働き方ができます。加えて、派遣先の事業所に要望や相談があれば、派遣会社を通じて交渉できるので、「直接意見を言いづらい…」という方も働きやすい雇用形態といえるでしょう。

訪問介護の平均給与

訪問介護へ転職を考える際、給与水準がほかの介護施設と比べてどうなのか、気になる方もいるのではないでしょうか。ここでは、月給・常勤と時給・非常勤で働く訪問介護員(ホームヘルパー)の平均給与をそれぞれ紹介します。

月給・常勤で働く訪問介護員(ホームヘルパー)の平均給与

厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.129)」によると、月給・常勤の訪問介護員(ホームヘルパー)の平均給与額は349,740円で、介護事業所全体の平均より高い結果です。以下で施設形態ごとの月給・常勤で働く介護職員の平均給与を比較してみました。

施設形態平均給与(月収)平均年収(平均給与×12)
介護事業所全体33万8,200円405万8,400円
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)36万1,860円434万2,320円
介護老人保健施設35万2,900円423万4,800円
介護医療院33万30円396万360円
訪問介護事業所34万9,740円419万6,880円
通所介護事業所(デイサービス)29万4,440円353万3,280円
通所リハビリテーション事業所(デイケア)31万9,310円383万1,720円
特定施設入居者生活介護事業所36万1,000円433万2,000円
小規模多機能型居宅介護事業所30万5,220円366万2,640円
認知症対応型共同生活介護事業所(グループホーム)30万2,010円362万4,120円

参考:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.129)」

介護事業所の中で平均給与が特に高いのは、特別養護老人ホームや特定施設入居者生活介護事業所などの入居型の施設です。入居施設の平均給与が高いのは、夜勤手当が含まれているからだと考えられます。

訪問介護事業所の給与は、日勤中心の働き方の介護職としては、十分に高い水準です。訪問介護の平均給与については「訪問介護の給料相場は?施設より安い?年収や手取り、サ責の給与をご紹介!」でも解説しているので、参考にしてみてください。

時給・非常勤で働く訪問介護員(ホームヘルパー)の平均給与

厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.181)」をもとに、施設形態ごとの時給・非常勤で働く介護職員の平均給与をまとめました。

施設形態平均時給
介護事業所全体1,220円
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)1,130円
介護老人保健施設1,110円
介護医療院1,080円
訪問介護事業所1,380円
通所介護事業所(デイサービス)1,080円
通所リハビリテーション事業所(デイケア)1,080円
特定施設入居者生活介護事業所1,140円
小規模多機能型居宅介護事業所1,070円
認知症対応型共同生活介護事業所(グループホーム)1,060円

参考:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.181)」

時給・非常勤の訪問介護員(ホームヘルパー)の平均時給は1,380円で、介護職員全体の平均1,220円を大きく上回る結果です。
訪問介護の時給が高い理由については「訪問介護の時給が高い理由とは?介護施設との比較や給料アップの方法も解説」で詳しく説明しています。

未経験から訪問介護に転職するために必要なステップ

未経験から訪問介護の仕事にチャレンジしたい方に向けて、転職するための具体的なステップをご紹介します。訪問介護への転職を考えている方は参考にしてみてください。

介護資格を取得する

ホームヘルパーとして単独で身体介護を行うためには、介護職員初任者研修以上の資格が必要です。以下で訪問介護員の資格要件である代表的な介護資格を解説します。

介護職員初任者研修

介護職員初任者研修は、介護の基本的な知識やスキルを身につけられる資格です。約130時間のカリキュラムを受講して修了試験に合格することで、1ヶ月〜4ヶ月で取得できます。通学は必須なものの一部の講座は通信で受けられ、受講要件はないため、転職前に仕事をしながらでも取得しやすいでしょう。

初任者研修を取得すれば単独での身体介護が可能になるので、介護未経験の方で訪問介護の仕事に就きたい方におすすめです。

介護福祉士実務者研修

介護福祉士実務者研修は、介護職員初任者研修の内容に加えて、より専門的な介護知識を身につけられる資格です。無資格で取得する場合、約6ヶ月で取得可能で、受講資格は特に定められていません。初任者研修を取得していると一部のカリキュラムが免除されます。

実務者研修を取得すれば、訪問介護でホームヘルパーとして働けるだけではなく、管理職である「サービス提供責任者」の資格要件も満たせるので、キャリアアップにつながるでしょう。

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介護福祉士

介護福祉士は、介護資格の中で唯一の国家資格で、保有していると専門性の高い介護知識やノウハウが身についていることを証明できます。介護福祉士実務者研修と同様、訪問介護のホームヘルパーやサービス提供責任者の資格要件の一つです。

介護福祉士を取得するには、介護福祉士国家試験に合格しなければいけません。介護福祉士国家試験には、全部で4つの受験ルートが設けられており、いずれかの受験資格を満たすことで受験可能です。

介護の経験を活かして受験資格を満たせる「実務経験ルート」の場合、「介護福祉士実務者研修の修了」「3年以上の実務経験」の2つを満たせば、介護福祉士国家試験の受験資格を得られます。

上記の実務経験ルートのほか、養成施設や福祉系高校を卒業することで受験資格を得るルートもあるので、気になる方はぜひチェックしてみてください。介護福祉士国家資格について詳しくは、「介護福祉士とはわかりやすくいうとどんな資格?取得方法や試験概要を解説!」でご紹介しています。

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訪問介護員に必要な資格とは?取得方法や仕事内容、働くメリットを解説

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希望条件に合う事業所を探す

資格取得の目処が立ったら、ご自身の希望条件に合う訪問介護事業所を本格的に探していきましょう。派遣の場合は、訪問介護の求人を取り扱う派遣会社に登録し、派遣会社から仕事の紹介を受けます。
転職を成功させるポイントは、複数の求人を見て、自宅からの通いやすさや給与水準、サポート体制の充実度などを比較し、長く安心して働けるか検討することです。

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訪問介護で働くメリット・デメリットに関してよくある質問

訪問介護で働くメリット・デメリットが気になる方によくある質問をまとめました。訪問介護で働こうか迷っている方は、参考にしてみてください。

訪問介護の仕事が楽しいと感じられる瞬間は?

訪問介護では「利用者さんとの関わりで学びを得られたとき」や「利用者さんの良い変化を一緒に喜べるとき」にやりがいや楽しさを感じられるようです。また、食事拒否などの難しい状況に対し、試行錯誤しながら解決の糸口を見つけることにやりがいを感じる人もいます。
詳しくは、「訪問介護のやりがいとは?ホームヘルパーに向いている人の特徴を解説!」の記事をご一読ください。

訪問介護の仕事はきついですか?

訪問介護の仕事をきついと感じるかどうかは人によって異なります。なかには、1人で臨機応変に判断する場面が多いことや、訪問先への移動を負担に感じる人もいます。一方で、一対一で利用者さんに寄り添って支援できるやりがいや、時間の融通が利きやすいメリットもあるでしょう。
訪問介護の仕事がきついか不安な方は、「訪問介護がきつい理由とは?ホームヘルパーの仕事の大変さとやりがいを解説」の記事をご覧ください。

まとめ

訪問介護で働くメリットは、利用者さんと一対一で向き合えることや、需要が高く年齢を問わず活躍できることなどです。また、利用者さんとの関わりで学びを得られたときや、利用者さんの良い変化を感じられたときに、やりがいを感じられるでしょう。

一方、訪問介護のデメリットとしては、「1人で判断する場面が多い」「天候の影響を受けやすく訪問先への移動が大変」などが挙げられます。訪問介護員は1人で仕事をするため、孤独感を感じることがありますが、事業所のサービス提供責任者や管理者と連携しながら対応すれば、負担を軽減できます。
未経験から訪問介護員(ホームヘルパー)として働くには、まずは初任者研修以上の資格を取得し、自分の希望条件に合う職場を探しましょう。

「自分に合った訪問介護の求人を見つけたい」「キャリアについてプロに相談したい」という方は、介護業界専門の転職エージェントであるレバウェル介護(旧 きらケア)をぜひご利用ください。正社員だけでなく、登録ヘルパー(パート)や派遣ヘルパーなど、あなたの希望に沿った職場をご紹介。今後のキャリアの相談にも丁寧に対応いたします。
無資格の方にはレバウェルスクール介護(旧 きらケアSTEPUPスクール)を通じて初任者研修の資格取得を支援し、安心して働ける職場への就業をサポートしますので、まずはお気軽にご相談ください。

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執筆者

  • 「レバウェル介護」編集部

    お役立ち情報制作チーム

介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点

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