訪問介護の時給が高い理由とは?介護施設との比較や給料アップの方法も解説

介護職の給料 2025年12月17日
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この記事のまとめ

訪問介護の時給が高い理由が気になる方もいるのではないでしょうか。「人手不足を解消するための賃金改善が行われている」「業務の専門性の高さが給与に反映されている」などの理由から、訪問介護の時給は高い傾向があるようです。この記事では、訪問介護の時給が高い理由や時給相場を解説します。時給アップの方法もご紹介するので、「ホームヘルパーとして高時給を目指したい」という方は参考にしてみてください。

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目次

訪問介護の時給が高い理由

ここでは、訪問介護の時給が高い理由を解説します。介護業界での就職・転職を検討している方は参考にしてみてください。

人材確保を目的とした処遇改善が進められているため

訪問介護員の人手不足を解消するために、処遇改善が進められているので、訪問介護の時給は高い傾向があります。

職業情報提供サイト(job tag)によると、2024年度における施設介護員の有効求人倍率が3.09倍であるのに対し、訪問介護員/ホームヘルパーは28.85倍でした。介護の仕事のなかでも、訪問介護員は特に需要が高く、賃金改善のための取り組みが重点的に行われています。

訪問介護は、要件を満たした事業所の介護報酬に上乗せされる「介護職員等処遇改善加算」の加算率が最も高いサービスです。この介護職員等処遇改善加算は、主に現場で働くスタッフに配分されるため、訪問介護員の時給は高い傾向にあると考えられます。

処遇改善加算について詳しく知りたい方は、「処遇改善手当とは?介護職員はいくら支給される?もらえる条件を解説」の記事もあわせてご覧ください。

業務の専門性の高さが給与に反映されるため

訪問介護は、業務の専門性が高いことへの評価として、時給が高く設定される傾向があると推測できます。

利用者さんに対する責任が大きい

訪問介護は、基本的に1対1で利用者さんの命を預かる仕事なので、職員のスキルを評価し、時給を高めに設定している可能性があるでしょう。利用者さんの体調不良時などに、一次対応を行う責任感が求められる分、時給が高い傾向があると考えられます。

利用者さん一人ひとりに合わせた柔軟な対応が必要

訪問介護では、利用者さんごとに居住環境が異なるため、同じ介助でも同じ手順や物品で対応できるとは限りません。利用者さんの自宅という限られた環境と決められた時間のなかで、安全に介護を行う必要があります。

また、訪問介護員は基本的に1人で訪問して業務を行うので、課題があるときは自主的にサービス提供責任者に相談しなければなりません。こうした高度な対応力が必要なことから、訪問介護事業所は時給を高く設定していると考えられます。

介護の資格を保有する職員を募集するため

訪問介護事業所は、資格を保有する職員を確保するために、介護施設よりも時給を高く設定する傾向があります。

訪問介護において、食事介助・排泄介助・入浴介助など、利用者さんの身体に直接触れてサポートをする身体介護を行う際は、「介護職員初任者研修」以上の資格が必要です。生活援助のみを担当する場合も、「生活援助従事者研修」以上の資格が求められます。

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訪問業務がある時間のみ仕事をするため

登録ヘルパーの場合、事業所は実際に訪問介護サービスを提供する時間だけ雇い、その時間分の賃金を支払います。訪問や移動時間のみ働く登録ヘルパーは、サービス提供がある場合のみ時給の支払いが発生するので、事業所は余分な人件費を抑えられます。

訪問介護事業所は、事業所とヘルパーの双方にとって効率の良い雇用形態を採用することで、時給を高く設定できる面もあるようです。

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訪問介護の平均時給

厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果 (p.181)」によると、常勤で働く訪問介護員の平均時給は1,240円、非常勤は1,380円です。こちらの平均時給は基本給で、手当や一時金を含みません。

また、実際の時給は、実務経験や保有資格、お住まいのエリアなどによって異なるため、上記の平均時給はあくまで参考程度にご覧ください。

介護職員の時給相場が気になる方は、「介護職員の平均時給はいくら?給与アップの方法やパートの求人例もご紹介!」の記事もあわせてチェックしてみてください。

訪問介護事業所と介護施設の時給比較

ここでは、訪問介護事業所と介護施設の時給を、常勤・非常勤に分けてご紹介します。訪問介護とほかの介護サービスの時給の違いが気になる方は、チェックしてみてください。

常勤で働く介護職員の時給比較

厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果 (p.181)」をもとに、訪問介護事業所とその他の介護施設・事業所における、常勤の介護職員の平均時給を以下にまとめました。

常勤の介護職員の平均時給のイメージ

参考:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果 (p.181)」

常勤の介護職員の平均時給が最も高いのは、訪問介護事業所でした。次に平均時給が高い特定施設入居者生活介護事業所(介護付き有料老人ホームなど)と比べて100円高い結果です。また、介護事業所全体と比較すると130円高いことが分かります。

非常勤で働く介護職員の時給比較

同資料(p.181)によると、非常勤の介護職員における施設形態別の平均時給は、以下のとおりです。

非常勤の介護職員における施設形態別の平均時給のイメージ

参考:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果 (p.181)」

非常勤の介護職員の時給が最も高いのも、常勤と同じく訪問介護事業所でした。2位の特定施設入居者生活介護事業所(介護付き有料老人ホームなど)の時給と比べて240円、3位の特別養護老人ホーム(特養)と比べて250円の差です。

上記の結果から、訪問介護事業所の時給は、常勤・非常勤ともに、ほかの施設形態と比較して高いといえます。特に、非常勤の訪問介護員は平均時給が高いようです。

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訪問介護員とパートタイム労働者全体の時給比較

厚生労働省の「毎月勤労統計調査 令和6年9月分結果確報(p.1)」によると、パートタイム労働者の平均時給は1,350円でした。こちらは、所定内給与を所定内労働時間で割った1時間あたりの給与です。

同省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果 (p.131)」をもとに、(平均給与額÷実労働時間数)で時給制の訪問介護員における1時間あたりの給与を求めると、常勤は1,692円、非常勤は1,805円になります(小数点以下切り捨て)。

パートタイム労働者と時給制の訪問介護員の1時間あたりの給与を比較すると、訪問介護員のほうが高い結果です。訪問介護員は、基本給(時給)以外にも資格手当や処遇改善手当といった手当が支給される場合があり、給与が高い傾向にあります。

なお、上記の訪問介護員の時給とパート職員全体の時給は、異なる調査のデータです。調査方法や対象者、平均時給(1時間あたりの給与)の算出方法などが異なり、単純比較はできないため、あくまで参考程度にご覧ください。

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訪問介護の時給は今後さらに高くなる?

国を挙げて訪問介護員の人手を確保するための賃金改善が進められているので、訪問介護の時給は今後上がる可能性があるでしょう。

厚生労働省の「一本化概要・全体説明資料(p.2)」によると、2024年度介護報酬改定の効果として、2024年度に2.5%、2025年度に2.0%の介護従事者のベースアップにつなげることが目標です。

また、2025年度の補正予算案には、介護分野の職員の賃上げが盛り込まれています。2026年度に介護報酬の臨時改定を実施し、介護従事者全体の処遇改善を図ることも議論されているようです。
実際に給与を支払うのは事業所ですが、介護職員の処遇改善のための取り組みは続いているため、今後も訪問介護員の時給アップが期待できるでしょう。

賃金改善については「【2025年最新】介護職員の給料は上がる?処遇改善の取り組みを解説」で解説しているので、気になる方はチェックしてみてください。

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訪問介護員がさらに高い時給を得る方法

訪問介護員が時給アップを目指すなら、資格を取得したり働き方を見直したりするのが効果的です。ここでは、給与を上げる具体的な方法をご紹介するので、ぜひチェックしてみてください。

実務者研修や介護福祉士を取得する

訪問介護員は、介護福祉士実務者研修や介護福祉士を取得することで、時給が上がったり資格手当をもらえたりする可能性があります。

厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果 (p.161)」をもとに、月給制・常勤の訪問介護員における、保有資格別の平均給与を以下のグラフにまとめました(百の位以下切り捨て)。

訪問介護員の保有資格別の平均給与のイメージ

参考:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果 (p.161)」

介護福祉士実務者研修を保有する場合の平均給与は34万8,020円、介護福祉士は35万5,790円でした。介護職員初任者研修を保有する場合の平均給与33万8,670円と比べて、約1~2万円高い結果です。

訪問介護員は、上位の資格を持っているほうが給与が高い傾向にあります。ただし、保有資格によって時給が上がったり手当が付いたりするかどうかは、事業所によって異なるので、確認しておくと良いでしょう。

まずは、要件がなく誰でも受講できる介護福祉士実務者研修を取得するのがおすすめです。すでに介護福祉士実務者研修を持っている場合は、上位資格である介護福祉士の取得を目指すと良いでしょう。

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身体介護の仕事を担当する

身体介護の仕事は、生活援助よりも専門的なスキルや知識が求められるため、時給が高く設定されている場合があります。
身体介護の業務内容は、入浴や排泄、食事などの介助です。また、利用者さんと一緒に行う家事や、自立を促す声掛け・見守りも、身体介護に含まれる場合があります。

夜間や早朝の時間帯に働く

夜間や早朝は日中と比較して賃金が高いため、夜間や早朝の時間帯に働くことで収入を増やせるでしょう。労働基準法第37条第4項によると、午後10時から午前5時の時間帯に勤務をした労働者に対し、雇用主側は通常の1.25倍以上の賃金を支払わなければなりません。

訪問介護事業所は日中のみ営業している場合も多いですが、夜間対応や24時間対応の事業所もあるので、時給アップを目指す方は選択肢の一つとして調べてみるのも良いでしょう。

土日・祝日のシフトに入る

家庭の事情などで、土日や祝日に休みを取る人もいます。そのため、土日・祝日の時給を高く設定していたり、手当を付けたりする訪問介護事業所もあるようです。
土日や祝日の勤務に手当が付く場合、該当のシフトにも入れば、平日のみで勤務するよりも収入を増やせます。

サービス提供責任者にキャリアアップする

訪問介護員は、サービス提供責任者にキャリアアップすることでも、時給アップを狙えます。サービス提供責任者とは、訪問介護サービスの責任者です。訪問介護員の手配やスケジュール管理・指導、訪問介護計画書の作成などを行います。また、利用者さんやご家族からの相談への対応も仕事の一つです。

サービス提供責任者にキャリアアップするには、「介護福祉士実務者研修」「介護福祉士」のいずれかの資格(もしくはこれに相当する資格)が必要です。

サービス提供責任者について詳しく知りたい方は、「サービス提供責任者とは?仕事内容や資格要件、やりがいや魅力を解説!」の記事をご一読ください。

同じ職場に長く勤務する

介護業界は、同じ職場で勤続年数を重ねることで給与が上がる傾向にあります。
厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果 (p.193)」によると、時給制・非常勤の訪問介護員の時給は、勤続1年~20年以上のほぼすべての区分で、2023年よりも2024年のほうが上がっています。そのため、同じ職場に長く勤務することで、時給がアップする可能性があるでしょう。

なお、時給が上がった背景として、処遇改善加算も影響していると考えられます。定期昇給の仕組みがあるかどうか知りたい場合は、事業所の給与規程を確認すると良いでしょう。

時給の高い事業所に転職する

現在の職場で時給アップが見込めない場合、時給の高い事業所に転職するのも一つの選択肢です。経済的な基盤が安定している大規模な事業所は、時給が高い傾向にあります。また、昇給の査定方法や各種手当の金額は事業所によって異なるため、条件がマッチすれば時給がアップする可能性があるでしょう。

高時給な転職先を探すには、転職エージェントや求人サイトの利用がおすすめです。レバウェル介護(旧 きらケア)は、介護業界に特化した転職エージェントのため、時給の高い訪問介護事業所や、働き方の希望が叶う介護施設をご紹介できます。
また、地域の時給相場などの情報をお伝えすることも可能です。「条件によっては転職したい」という場合も無料で相談できるので、情報収集の段階でもお気軽にご相談くださいね。

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訪問介護の時給についてよくある質問

ここでは、訪問介護の時給に関するよくある質問に回答します。「ホームヘルパーとして稼ぎたい」という方は、ぜひ参考にしてみてください。

ホームヘルパーの時給は安いの?

介護職員全体と比較して、ホームヘルパーの時給水準は高いようです。厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果 (p.181)」によると、ホームヘルパーの平均時給は、常勤が1,240円、非常勤が1,380円。介護職員全体の平均時給は、常勤が1,110円、非常勤が1,220円でした。
この記事の「訪問介護事業所と介護施設の時給比較」でも、訪問介護員とほかの介護施設・事業所で働く介護職員の時給の違いをご紹介しているので、あわせてご確認ください。

訪問介護の移動時間に時給は出るの?

訪問介護では、移動時間にも時給が発生するのが一般的です。厚生労働省の「訪問介護労働者の移動時間等の取扱いについて(周知徹底)(p.3)」には、移動時間や待機時間も含めて給与を支払う必要があることが明記されています。ただし、移動時間の時給は、介護業務よりも低く設定されている場合があるため、事前に確認しておきましょう。
移動時間の給料に関しては、「訪問介護の移動時間は給料のカウント対象?労働時間の考え方と違法ケース」の記事で解説しているので、あわせてチェックしてみてください。

訪問介護員は1日に何件訪問するの?

訪問介護員の1日の訪問件数は、フルタイムの場合は2~6件程度です。パートタイムの場合は、1日の労働時間や担当する利用者さんによって、訪問件数は異なるでしょう。なお、1回の訪問時間は、30分~2時間程度が多いようです。
非常勤の登録ヘルパーとして訪問のある時間のみ働く場合、提供する介護サービスと訪問件数に応じて賃金が支払われます。訪問件数が収入に直結するので、自身の希望する働き方ができそうか確認しておくと安心です。

訪問介護で時給3,000円以上の求人はあるの?

訪問介護の平均時給は1,000円台のため、時給3,000円以上の求人を探すのは難しいかもしれません。時給3,000円以上という高時給の求人も一部ありますが、フルタイム勤務や特定の時間帯(夜間・早朝など)の出勤が必須だったり、実務経験・資格といった条件を満たす必要があったりするようです。
訪問介護員は、手当が付く夜間や早朝の時間帯に働いたり、身体介護の仕事を増やしたりすることで、時給アップを目指すことができます。この記事の「訪問介護員がさらに高い時給を得る方法」で給与アップの方法を解説しているので、気になる方はチェックしてみてください。

まとめ

訪問介護の時給が高い理由は、業務の専門性の高さが給与に反映されているためと考えられます。「介護職員等処遇改善加算」の加算率が高いことも、訪問介護員の時給が高い傾向にある理由の一つといえるでしょう。

訪問介護員が時給アップを目指す場合、上位資格を取得したり、キャリアアップしたりするのがおすすめです。また、「早朝・深夜の割増賃金」が発生する午後10時~午前5時の時間帯に働くと、日中に同じ業務を行う場合に比べて時給が高くなります。
今の事業所でキャリアアップや時給アップが見込めない場合、時給の高い事業所への転職を視野に入れる選択肢もあるでしょう。

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実際どれだけもらえるの?

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執筆者

  • 「レバウェル介護」編集部

    お役立ち情報制作チーム

介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点

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※この記事の掲載情報は2025年12月17日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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