
この記事のまとめ
- ケアマネジャーの給料は、介護報酬や認定調査の委託料から支払われる
- ケアマネジャーの平均給与は約37万円で、介護従事者のなかでは高い水準
- 2026年の期中改定により、ケアマネジャーは今後給与アップが期待できる
「ケアマネジャーの給料はどこから支払われるの?」と気になる方もいるのではないでしょうか。ケアマネジャーの給料は、介護報酬や認定調査の委託料から支払われています。この記事では、ケアマネジャーの給料がどこから出ているのかに関する、事業所の収入源の詳細を解説。他職種との給与比較も紹介します。現状や今後の給料についてもまとめたので、ケアマネジャーとして働くことを検討している方はぜひ参考にしてください。
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ケアマネジャーの給料はどこから出ている?
ケアマネジャーの給料は、介護報酬や地域包括支援センターの委託料から出ています。ここでは、ケアマネジャーの給料がどこから出ているのか解説するので、ぜひ参考にしてください。
介護報酬
ケアマネジャーの給料は、その多くが介護報酬から支払われます。事業所に支払われる介護報酬は、利用者さんの要介護度や取扱件数に応じて決まる仕組みです。
事業所に支払われる介護報酬とは
WAM NETの「介護給付費単位数等サービスコード表(令和8年6月・8月施行版)(p.318、p.320)」によると、居宅介護支援費(i)を算定する場合、「要介護1~2は1,086単位」「要介護3~5は1,411単位」です。単位数に1単位の単価(10円が基本)を掛けた金額が、約2ヶ月後に国民健康保険団体連合会から支給されます。
居宅介護支援のサービス費は利用者さんの自己負担がないので、財源は全額公費(介護保険料と税金)です。
なお、具体的な介護報酬は、居宅介護支援費の種類と算定する加算によって異なるので、上記の単位数はあくまで参考としてご覧ください。
施設ケアマネジャーの場合は、施設サービスに対する介護報酬から給料が支払われます。そのため、施設サービスの介護報酬は、ケアマネジャーの人件費も加味して決定されているようです。
介護報酬の計算例
居宅介護支援費(i)を算定する事業所を例に、実際にどれくらいの介護報酬が事業所に入るのか確認してみましょう。ケアマネジャー1人の受け持ち件数が35件で、そのうち要介護1~2が25件、要介護3~5が10件の場合、居宅介護支援の基本サービス費は以下のように計算できます。
- 1,086単位×25件=27,150単位
- 1,411単位×10件=14,110単位
要介護1~2と要介護3~5の単位数を合わせると、合計で41,260単位です。介護報酬は、基本的に1単位10円として支払われるので、事業所に入る基本報酬は41万2,600円となります。
ただし、人件費が高い一部の地域では、介護報酬の1単位の単価が3~20%上乗せで計算されるため、事業所に入る報酬額は単位数×10円よりも高くなるでしょう。
出典
WAM NET「介護保険事務処理システム変更に係る参考資料(確定版)(令和8年5月25日事務連絡)」(2026年8月3日)
厚生労働省「令和6年度介護報酬改定について」(2026年8月3日)
認定調査の委託料
ケアマネジャーは、市区町村から委託を受けて、要介護度を判断するための基準の一つとなる「認定調査」を行う場合があります。認定調査の委託料も、ケアマネジャーの給料のもとになるようです。
認定調査の委託料は自治体が支払うため、地域によって金額は異なります。委託料の相場は2,200円から6,000円ほど。たとえば、1件あたり3,800円の委託料で8件の認定調査を行った場合、3万400円が支払われる計算です。
なお、在宅の方に対する認定調査は、介護施設の方に比べて委託料が高く設定される傾向にあります。
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ケアマネジャーの給料はどれくらい?
ケアマネジャーの平均給与は、その他の介護従事者とどの程度の収入差があるのでしょうか。厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果 (p.126)」をもとに、介護事業所における職種別の平均給与を以下にまとめました(居宅介護支援事業所は含まない)。
| 職種 | 平均給与(月給制・常勤) |
| 介護職員 | 33万8,200円 |
| 看護職員 | 38万4,620円 |
| 生活相談員・支援相談員 | 35万3,950円 |
| ケアマネジャー(介護支援専門員) | 37万5,410円 |
| 事務職員 | 31万7,620円 |
| 管理栄養士・栄養士 | 32万3,810円 |
参考:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果 (p.126)」
ケアマネジャー(介護支援専門員)の平均給与は、37万5,410円です。介護職員の平均給与の33万8,200円と比べると約4万高いものの、看護師や准看護師といった看護職員より1万円ほど低い結果でした。
ケアマネジャーになるには国家資格に基づく実務経験や試験への合格が求められるため、専門性や取得のハードルの高さに対して「給与水準が見合っていない」と感じる人もいるようです。
出典
厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」(2026年8月3日)
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ケアマネジャーの給料は今後どうなる?
ケアマネジャーを目指すなら、今後給料がどうなるのかも気になるところではないでしょうか。以下で、ケアマネジャーの現状と今後の動向を解説するので、確認してみましょう。
ケアマネジャーの現状
国を挙げて処遇改善が進められた結果、ケアマネジャーの給与水準は向上しています。一方で、慢性的な「なり手不足」は続いており、人材確保が大きな課題です。
ケアマネジャーの平均給与は1年間で1万円アップした
厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果 (p.126)」によると、2024年度の常勤のケアマネジャーの平均給与は 37万5,410円です。2023年度の平均給与(36万3,760円)と比較すると、直近の1年間だけで1万1,650円アップしています。
また、基本給の推移を見ても、2023年度から2024年度にかけて4,440円上がりました。
出典
厚生労働省「令和6年度介護報酬改定について」(2026年8月3日)
受験資格の厳格化でケアマネジャーの絶対数は減少している
給与が改善されている一方で、ケアマネジャーの従事者数は減少傾向にあり、深刻ななり手不足が課題となっています。厚生労働省の「論点ごとの議論の状況(持続可能性の確保)(参考資料)(p.29)」によると、ケアマネジャーの従事者数は2018年をピークに減少しており、2023年度は18万5,174人です。2018年から2023年の5年間で約4,600人減ったことが分かります。
ケアマネジャーの従事者数が減っている理由の一つとして、政府が在宅医療の拡充とケアマネジャーの質向上を目的に実施した「2018年の受験資格の厳格化」が挙げられるでしょう。2017年までは、資格がなくても介護の実務経験が10年以上(初任者研修修了者は実務経験5年以上)あれば受験資格を得られましたが、現在は以下のいずれかの条件を満たさなければ、ケアマネジャー試験の受験要件を満たせません。
- 1.指定の相談援助業務の実務経験が5年かつ900日以上ある
- 2.特定の国家資格等に基づく実務経験が5年かつ900日以上ある
介護職からケアマネジャーを目指す場合は、介護福祉士を取得してから5年間の実務経験を積む必要があります。
ケアマネジャー試験における受験資格の詳細が知りたい方は、「ケアマネジャーになるには?介護支援専門員の受験資格や試験の難易度を解説」の記事をご覧ください。
出典
厚生労働省「第131回社会保障審議会介護保険部会の資料について」(2026年8月3日)
ケアマネジャーの今後
ケアマネジャーの人材不足解消に向けて、2026年6月に処遇改善を目指した改定が行われました。ケアマネジャーの今後について、以下で解説します。
2026年の介護報酬改定によりケアマネジャーの給与アップが期待できる
国は他の業界や職種と介護業界の給与格差をなくすため、2027年の定期改定を待たずに2026年6月に期中改定を実施しました。この改定における特徴は、これまで処遇改善加算の対象外とされていた「居宅介護支援・介護予防支援」にも、新たに加算が設けられたことです。今後は施設ケアマネジャーだけではなく、居宅ケアマネジャーの給料の底上げや待遇の改善に期待できます。
ただし、新設された処遇改善加算を実際に取得するかどうかや、具体的な給与への還元方法は各事業所の判断となるため注意が必要です。実際の給与アップの有無や金額は、事業所によって異なります。
より良い待遇を目指すなら、加算を積極的に取得している事業所を見極めることが大切です。
ケアマネジャーの今後の給料については、「ケアマネジャーの給料は今後上がる?2026年報酬改定や収入アップの方法」の記事をチェックしてみてください。
出典
厚生労働省「令和8年度介護報酬改定について」(2026年8月3日)
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ケアマネジャーの仕事がAIに代替される可能性は低い
ケアマネジャーは、介護を必要とする利用者さんやそのご家族を相手にする仕事のため、AIが仕事を奪うことは考えにくいでしょう。ケアプラン作成にAIを活用する動きはありますが、実際に感情やニーズを汲み取り、利用者さんに寄り添った支援を行うためには、ケアマネジャーの力が必要です。
このように、AIによる代替が難しいことも、ケアマネジャーの処遇改善が求められる理由の一つといえます。ケアマネジャーの今後の役割については、「ケアマネは今後どうなる?AIの活用で不要になるの?将来性や需要を解説!」にまとめているので、あわせてチェックしてみてください。
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ケアマネジャーの給料はどこから出ているかに関する質問
ここでは、「ケアマネジャーの給料がどこから出ているか」を疑問に思う方がよく抱く質問に回答します。ケアマネジャーの給料事情に関心がある方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ケアマネジャーの給料は今後上がる?
ケアマネジャーの給料は、今後上がることが期待されます。介護業界の給与水準を引き上げるため、国は2026年6月に異例の期中改定を実施しました。これまで処遇改善加算の対象外だった「居宅介護支援・介護予防支援」に新たに加算が設けられ、事業所が居宅ケアマネジャーのベースアップを行いやすい環境が整えられたのが特徴です。
ケアマネジャーの今後の給料については、この記事の「ケアマネジャーの給料は今後どうなる?」でも解説しているので、ご参照ください。
ケアマネジャーが独立・開業すると年収は上がりますか?
「独立・開業すれば年収が確実に上がる」とはいえませんが、経営状況によっては、年収が上がる可能性があります。独立すれば、雇用先の事業所に差し引かれていた分の報酬を自身が受け取れるため、年収が上がる場合もあるでしょう。
ただし、人件費や事業所の家賃、ガソリン代などの経費もすべて負担する必要があるので、赤字に陥るおそれもあります。独立・開業に興味がある場合、メリットとデメリットを比較検討し、慎重にキャリアプランを立てることが大切です。
まとめ
ケアマネジャーの給料は、主に介護報酬から支払われます。居宅介護支援事業所には「居宅介護支援費」が、施設には介護サービスの利用料が介護報酬として支給され、そこからケアマネジャーの給料が捻出される仕組みです。
また、自治体からの認定調査の委託料もケアマネジャーの給料のもとになります。
ケアマネジャーの平均給与は37万5,410円で、介護従事者のなかでは高水準です。しかし、仕事の専門性に対して給料が低いという意見もあります。
ケアマネジャーの人数は減少傾向にあり、人材確保のためには処遇改善が必要です。2026年6月に行われた期中改定により、これまで対象外だった「居宅介護支援・介護予防支援」にも新たに処遇改善加算が設けられました。居宅ケアマネジャーのベースアップができる環境が整えられたことで、今後はケアマネジャーのさらなる給与アップが期待できるでしょう。
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執筆者

「レバウェル介護」編集部
お役立ち情報制作チーム
介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点


