特別養護老人ホーム(特養)で働く職種は?それぞれの仕事内容を詳しく解説

介護の仕事 2025年11月14日
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この記事のまとめ

「特養ではどんな職種の人が働いているの?」と気になる方もいるのではないでしょうか。特別養護老人ホーム(特養)では、介護職員や看護職員、調理員、事務員など、多くのスタッフがそれぞれの専門性を活かし、利用者さんのケアにあたっています。この記事では、特養の人員配置基準とそれぞれ職種の仕事内容をご紹介。仕事に役立つ福祉系の資格も解説します。特養への転職を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

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目次

特別養護老人ホーム(特養)の人員配置基準

特別養護老人ホーム(特養)は「介護老人福祉施設」とも呼ばれ、主に65歳以上で要介護度3以上の方が、職員のサポートを受けながら生活をする介護施設です。特養では、適切な介護を提供するために、法律によって職種ごとの配置人数が定められています。

e-GOV法令検索の「指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準:第二章 人員に関する基準」によると、特養の職種別の人員配置基準は以下のとおりです。

職種配置基準
医師入所者に対し健康管理・療養上の指導を行うために必要な数
生活相談員利用者さんが100人、または端数を増すごとに1人以上
介護職員もしくは看護職員(准看護師)利用者さん3人につき、常勤換算で1人以上
看護職員は1人以上(利用者さんの人数によって定めあり)
栄養士もしくは管理栄養士1人以上
機能訓練指導員1人以上
ケアマネジャー(介護支援専門員)1人以上(利用者さんが100人、または、その端数を増すごとに1人を標準とする)

参考:e-GOV法令検索「指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準:第二章 人員に関する基準

特養では、医療系や福祉系など、さまざまな職種が連携・協力して利用者さんのケアにあたっています。機能訓練指導員やケアマネジャーは、業務に支障のない場合に限り、介護職などを兼務することがあるようです。

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特別養護老人ホーム(特養)で働く職種ごとの仕事内容

前項でご紹介したように、特養では多くの職種が連携して業務を行っています。ここでは、特養の仕事内容を「医療系の職種」「福祉系の職種」「そのほかの職種」に分けてご紹介するので参考にしてください。

医療系の職種

下記では、特養で働く医療系の職種の仕事内容をご紹介します。

医師の仕事内容

特養の医師は配置医師と呼ばれており、回診・医療処置・健康診断といった利用者さんの健康管理や、急変時の対応を行います。管理栄養士や機能訓練指導員、ケアマネジャーなどに対して、利用者さんの身体状態に応じたケアを提供するための指導を行うのも、業務の一環です。

看護職員の仕事内容

特養の看護職員の主な仕事内容は、体調確認やバイタル測定といった利用者さんの健康管理です。また、医師の指示に基づく医療行為や服薬管理などを行うこともあります。

最近では、看取りケアに力を入れている施設も少なくありません。看護職員が中心となって、看取りに関する意向を利用者さんやご家族からヒアリングをしたり、看取りの対応をしたりします。

機能訓練指導員の仕事内容

特養の機能訓練指導員は、寝返り・起き上がり・移動・食事・排泄といった日常生活動作(ADL)を支援する生活リハビリテーションや、訓練計画書の作成、福祉用具の提案などを行います。利用者さんの身体状態をほかの職種のスタッフと共有し、介護指導を行うこともあるでしょう。

特養の機能訓練指導員として働くには、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護師(准看護師)・柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師のいずれかの資格または、鍼灸師として6ヶ月以上の実務経験が必要です。

栄養士・管理栄養士の仕事内容

特養の栄養士・管理栄養士の業務は、利用者さん一人ひとりの身体状態に合わせた献立の作成や調理、栄養ケア計画の作成などです。嚥下障害などで飲み込みが難しい利用者さんには、調理員と連携して、身体機能に合わせた食事を提供します。

季節を感じられるような献立の作成やイベント食の企画・実行など、利用者さんが食事を楽しめるように工夫するのも大切な仕事です。

福祉系の職種

ここでは、特養で働く福祉系の職種の仕事内容をご紹介します。

介護職員の仕事内容

特養の介護職員は、食事・入浴・排泄・移乗の介助や、体位変換・口腔ケア・清拭といった身体介護を主に行います。特養は、要介護度の高い利用者さんが多く入居している傾向にあるため、介護職としての高度な介護技術や知識が身に付きやすい環境です。

特養の介護職員に興味がある方は、「特養の仕事内容を解説!介護職員の1日のスケジュール、夜勤業務も紹介」も参考にしてみてください。

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介護支援専門員(ケアマネジャー)の仕事内容

特養などの介護施設で働くケアマネジャーは、施設ケアマネと呼ばれます。主な仕事内容は、利用者さんやご家族の意向を伺い、身体状態の維持・向上のためのケアプランを作成することです。利用者さんのニーズに沿ったケアプランを作成するには、機能訓練指導員や医師、看護職員といった多職種との意見交換が大切になります。

特養のケアマネジャーは、ケアマネジメント以外に介護業務を兼任することもあり、幅広い役割を担っているのが特徴です。

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生活相談員の仕事内容

特養の生活相談員は、施設の窓口的な役割を担っています。主な仕事内容は、利用者さんやご家族からの生活に関する相談への対応です。入退所の手続きや、施設見学への対応、契約時の説明なども行います。

また、利用者さんが医療機関にかかる際の診察予約や調整も、生活相談員の業務の一つです。ケアマネジャーと同様に、生活相談員が介護業務を兼務する特養もあります。

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そのほかの職種

ここでは、特養の施設長や事務員、調理員の仕事内容をご紹介します。

施設長の仕事内容

特養の施設長の仕事内容は、施設の運営の管理です。具体的な業務内容は、収支管理や行政管理、人事管理、介護サービスの質の管理など多岐にわたります。施設長の仕事には、マネジメント能力や経営管理能力、コミュニケーションスキルなどが求められるでしょう。

特養の施設長になるには、「社会福祉主事の要件を満たす」「社会福祉事業に2年以上従事する」「社会福祉施設長資格認定講習会を受講する」のいずれかをクリアする必要があると、厚生労働省により定められています。

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事務員の仕事内容

特養の事務員は、介護報酬の請求業務や職員の給与計算、受付・電話対応などを行います。無資格でも特養の事務員として働けますが、介護保険制度に関する知識や一定のパソコンスキルが必要です。

介護事務の仕事については、「介護事務の仕事内容は?未経験からできる?活かせる資格やスキルをご紹介」でも紹介しているので、参考にしてみてください。

調理員の仕事内容

特養の調理員の仕事内容は、利用者さんの食事の調理や盛り付け、提供です。特養の利用者さんのなかには、高血圧や糖尿病などによる食事制限がある方や、食べ物の飲み込みが難しい嚥下障害を抱える方がいることもあります。そのため、特養の調理員は、医師や管理栄養士の指示のもと、利用者さんの身体状態に適した調理・味付けを行います。

特養の介護職員が取得すべき資格とは

介護職員は、資格を取得することで信頼性が増し、仕事の幅を広げられます。下記では、特養の仕事に活かせる資格をご紹介するので、キャリアプランをイメージする参考にしてくださいね。

介護職員初任者研修

介護職員初任者研修では、介護の基礎が学べます。無資格から特養の介護職員として働けますが、介護職員初任者研修といった資格がないと、利用者さんの体に触れる身体介護を1人で行うことはできません。介護未経験者や経験が浅い方は、介護職員初任者研修から取得を目指すのがおすすめです

介護職員初任者研修を取得するには、10科目130時間の講座を受講し、1時間程度の筆記試験に合格する必要があります。

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介護福祉士実務者研修

「介護福祉士実務者研修」は、前述した介護職員初任者研修の上位資格で、より専門的な介護の知識を学ぶことが可能です。介護福祉士実務者研修を取得して、喀痰吸引等研修の実地研修を修了することで、喀痰吸引や経管栄養といった医療的ケアを行えるようになります

介護福祉士実務者研修を取得するには、20科目450時間の講座を受講することで取得可能です。初任者研修を取得している方はカリキュラムが130時間分免除されます。筆記試験は必須ではありませんが、スクールによっては実施してることもあるので、事前に確認しておくと良いでしょう。

介護福祉士

国家資格である介護福祉士の資格を取得することで、高い介護スキルや知識を持っている証明になり、仕事内容やキャリアの幅が広がります。介護福祉士に資格手当を支給する施設も多いため、資格を取得することで給与アップが目指せるでしょう。

介護福祉士になるには、一定の要件を満たしたうえで介護福祉士国家試験に合格することが求められます。介護職として働きながら資格を取得する場合は、「3年以上の実務経験と介護福祉士実務者研修の修了」が必要です。介護福祉士の資格取得方法については、「最短で介護福祉士になるには?知っておきたい3つのルート」をチェックしてみてください。

介護支援専門員(ケアマネジャー)

介護支援専門員は、ケアマネジャーとして働くのに必要とされる資格です。介護支援専門員の資格を取得する過程で、介護保険制度の知識や自立支援のためのケアマネジメント、相談援助技術などを習得できるため、より専門的知見に基づくケアが行えるようになります。

介護支援専門員の資格を取得するには、「介護福祉士や看護師、生活相談員などとして5年かつ900日以上の実務経験」という条件を満たしたうえで、「介護支援専門員実務研修受講試験」への合格が必要です。試験合格後に、「介護支援専門員実務研修」を修了することで、ケアマネジャーとして働けます。
ケアマネジャーになるまでのルートについては、「ケアマネジャーになるには最短で何年?介護支援専門員の受験資格を解説」も参考にしてみてください。

社会福祉士

国家資格である社会福祉士を取得すると、高齢者施設はもちろん、児童相談所や医療機関といった福祉の現場で、相談に乗る専門職として活躍が可能です。特養では、利用者さんやご家族の相談対応などを行う「生活相談員」として働いています。

社会福祉士になるには、受験要件を満たしたうえで社会福祉士国家試験への合格が必要です。社会福祉士国家試験の受験資格を得るためには、「福祉系の学校や養成学校に通う」のが一般的。社会福祉士を目指す方は、「社会人が社会福祉士になるには?一般養成施設の選び方も解説」をご覧ください。

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特養で働く介護職員の平均給与

介護職員の給与は、保有資格によって異なります。厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.161)」によると、特養で働く介護職員の保有資格別の平均給与は以下のとおりです。

保有資格平均給与
無資格303,410円
介護職員初任者研修348,060円
介護福祉士実務者研修348,210円
介護福祉士372,960円
介護支援専門員(ケアマネジャー)416,060円
社会福祉士400,490円

参考:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.161)

上記の表から、特養の介護職の平均給与は、資格を取得することで上がっていくことが分かります。介護職員として長く働きたい方は、給与アップやスキルアップのために、資格を取得すると良いでしょう。
特養の給与事情については、「特養の給料はどれくらい?シフト毎の仕事内容や給料を上げるポイントを解説」の記事も参考にしてみてください。

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特養(特別養護老人ホーム)の仕事についてよくある質問

ここでは、特養(特別養護老人ホーム)の仕事についてよくある質問に回答します。「特養の仕事って、実際どんな感じなの?」と気になっている方は参考にしてください。

特別養護老人ホームではどんな職種が働いているの?

特別養護老人ホームで働く職種は、介護職員や看護職員、生活相談員、ケアマネジャーなどです。利用者さんの人数に応じて、職種ごとの配置基準が決まっています。特養で働く職種や人員配置については、「特別養護老人ホーム(特養)の人員配置基準」をご覧ください。

特別養護老人ホームの仕事はきついですか?

特別養護老人ホームの仕事では、身体介護が多いことや、利用者さんとの意思疎通が難しいことなどから、人によっては「きつい」と感じる場合があるようです。一方で、介護職としてのスキルアップができるなどのやりがいを感じる介護職の方もいます。特養の業務が大変なのか不安な方は、「特養の仕事はきつい?介護職が転職前に確認したい大変さとメリットを解説」の記事も参照してみてください。

特養で働くメリットを教えてください!

特養で働くメリットは、高度な介護スキルが身に付くことや、給与がほかの施設よりも高い傾向にあることです。特養には、介護度の高い利用者さんが多いため、介護業務をしっかり学べる環境といえます。仕事には一定の体力が必要ですが、大変なところがある分、給与水準も高い職場です。特養で働くメリットは、「特養で働くメリットとは?仕事内容や平均給与額についても解説」にまとめています。

まとめ

特養では、介護職員のほか、医師や看護職員、栄養士、ケアマネジャーなどの職種が連携して利用者さんのケアを行っています。特養の介護職員は、働きながら資格を取得することで、介護福祉士やケアマネジャーへのキャリアアップも可能です。

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執筆者

  • 元介護士ライター

グループホームに2年、訪問介護事業所に3年勤務。多くの高齢者や、障害のある方の介護に携わる。訪問介護事業所では、サービス提供責任者の業務も担当した。2022年に介護福祉士を取得。現在は、知識や経験を活かして、介護職員の方に役立つ情報を発信している。

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※この記事の掲載情報は2025年11月14日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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