特養の介護職はきつい?転職する前に知っておきたい仕事内容と働くメリット

介護の仕事 2021年10月13日
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特養の介護職はきついのでは…と転職をためらっている介護職の方はいませんか?確かに、特養の介護職は日勤中心のデイサービスや要介護度の低い入所者さんの多い有料老人ホームと比べてきついと感じる部分があるかもしれません。とはいえ、スキルアップや収入アップが期待できるメリットもあります。本記事では、特養とはどんな施設なのか、きついと言われる理由は何かを解説。特養への転職に興味のある方は、ぜひご参照ください。

目次

特養(特別養護老人ホーム)とはどんな施設?

特養(特別養護老人ホーム)とは、正式名称を「介護老人福祉施設」といい、比較的介護度が高い方が長期入居する施設です。原則として要介護度が3以上の方を対象としており、医療依存度が高い方の受け入れ基準は施設によって異なります。種類は「従来型」と「ユニット型」の2通り。最近はユニット型の施設が増加傾向にあるようです。

特養の従来型とユニット型の違い

特養の従来型は、4人部屋で構成される昔からあるスタイルです。介護職員の担当は決めず、施設全体で入所者さんの介護サポートを行います。一方、ユニット型はおおむね10室以下の個室を1ユニットとし、ユニットごとに専任の介護職員が個別ケアを行うスタイル。2002年に入所者さんのプライバシーを尊重するためユニットケアが制度化されました。

特養に勤務する介護職員の仕事内容

特養の介護職員が行う仕事内容は以下のとおりです。

  • 食事介助
  • 入浴介助
  • 排泄介助
  • 健康管理
  • 緊急対応
  • 生活支援
  • リハビリ
  • レクリエーション
  • 看取り

仕事内容だけ見ると、一般的な老人ホームと変わりないように思うかもしれませんが、先述のとおり特養の入所者さんは要介護度の高い方が多くいます。そのため、介護職員と看護師が協力しながら介護サポートを行うのが、特養の仕事における特徴の一つといえるでしょう。また、最近では特養で看取りを行う施設が増加傾向にあります。介護士をはじめとする特養の職員は、入所者さんが安心して最期を迎えられるよう意向を聞き取りながら看取りのための処置を行います。

特養の人員配置基準

特養の人員配置基準については以下をご覧ください。

  • 医師:入所者さんの健康管理や療養上の指導を行うのに適切な人数
  • 介護職または看護師:入所者さん3人に対して1人以上
  • 栄養士:1人以上
  • 機能訓練士:1人以上
  • ケアマネージャー:入所者100人に対して1人以上

特養では上記のように人員配置が決まっています。看護師の方が24時間常駐している施設では、夜間の医療ケアにも対応しているのが特徴です。

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特養がきついと感じる3つの理由

特養はデイサービスや有料老人ホームなどと比べると、「体力的にきつい」と感じる人も多いようです。入職後のミスマッチを防ぐためにも、特養のどんな部分がきついのかを前もって知っておきましょう。

1.要介護度の高い人が多いため体力的な大変さがある

特養は要介護度の高い人が多く、生活支援よりも身体介助に業務のウエイトが置かれるのがきついと感じる理由の一つ。ときには入所者さんの体全体を支える必要があり、慣れないうちは体力的にきついかもしれません。とはいえ、最近では身体力学により介助する人・介助される人双方の負担を減らす「ボディメカニクス」の手法が普及しており、知識を持つことで負担を軽減できます。また、普段から運動を心がけたり仕事の前後にストレッチをしたりすることで、体力的な不安を減らせるでしょう。

2.入所者さんとの意思疎通に一定の難しさがある

特養には認知症や寝たきりの入所者さんの介護サポートを行うこともあります。そのため、要介護度の低い利用者さんが多いデイサービスや有料老人ホームなどと比べると、コミュニケーションの機会が少なく、意思疎通に一定の難しさを感じることもあるようです。特養では、入所者さんの様子を見守り、小さな変化に気づかなければなりません。「昨日より食事量が増えた」「最近笑顔が見られるようになった」という風に、入所者さんの回復や精神的な変化を見逃さないことが大切です。

3.介護観の違いがあると人間関係に悩みがち

特養ではユニットごとに担当者を決めて個別ケアを行うのが特徴ですが、サポートを行うのは介護職員だけではありません。介護職と看護師、医師、機能訓練士などがチームでケアを行うため、お互いに助け合える良さがある一方で、考え方の違いによるトラブルが起こりやすい面があります。そのため介護の現場では、「介護観」の相違が人間関係の不満につながることもあるようです

介護観は人それぞれ異なるもの

自分と他人の介護観が違ったからといって、気に病む必要はありません。自分と違う介護観に出会ったときは、最初から否定するのではなく、新しい価値観を得られるチャンスとして相手を理解しようと努めることが大切。人間関係がうまくかないときは、「人はそれぞれ違う考え方を持っている」と気持ちを切り替えるのがコツです。

きついだけじゃない!特養で働く4つのメリット

前項では特養のきついところを解説しましたが、この項では良い点についてご紹介します。特養にはきついと感じることが多いかもしれませんが、仕事を続けるメリットややりがいも多くあります。実際に働いてから感じる良さもあるので、最初から「きつそうだから転職するのはやめよう…」と距離を置くのはやめましょう。

1.入所者さんやそのご家族から直接感謝される

特養に限らず、介護が必要な入所者さんを支える介護職員は、ご本人やそのご家族から直接感謝を伝えてもらえることがあります。仕事とはいえ、サポートの対象者から感謝の気持ちを伝えられるのはやはり嬉しいことでしょう。特養は長期入居の方が多く、入所者さんと深いつながりを築けるため、その点にやりがいを感じている介護職の方も沢山います。

2.業務を通じて高度な介護スキルが身につく

特養は要介護度が高い入所者さんが多いため、ほかの施設や事業所と比べて高度な介護スキルが身につきます。特養には夜勤もあるので、人数が少ないなか臨機応変に対応する力も身につくでしょう。前述のように特養の仕事はきついと感じることも多いですが、身につけたスキルはほかの介護現場でも通用します。これから介護業界でステップアップを考えている人は、特養で働くことによって自身の介護スキル向上を図るのもおすすめです。

3.年齢に関係なくキャリアアップしやすい

特養をはじめとする介護施設では、キャリア形成において年齢よりもスキルや経験を重視する傾向があります。一般企業では年齢が若いうちに就職してキャリアを積むのが通例ですが、特養では40~50代で転職しても、年齢に関係なくキャリアを積むことが可能です。パートやアルバイトから経験を積み正社員に登用される人もいるので、自分のタイミングで挑戦するのが良いでしょう。

4.特養は平均給与が高いので収入アップを目指せる

厚生労働省の「令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果(p139)」によると、特養の介護職員の平均給与は、35万430円でした。そのほかの施設における介護職員の平均給与は以下のとおりです。

施設の種類平均給与
特養350,430円
介護老人保健施設338,920円
訪問介護事業所306,760円
通所介護事業所280,600円
通所リハビリテーション事業所305,660円
小規模多機能型居宅介護事業所287,980円
グループホーム287,770円
全体315,850円

引用:厚生労働省「令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果(p139)

上記のデータからも、特養の介護職員の平均給与がほかの施設や事業所に比べて高めであることが分かります。そのため、ほかの施設や事業所から特養へ転職することによって、収入アップが期待できるでしょう。

さらに特養は夜勤手当がつくので収入アップしやすい

特養は入所型の施設のため夜勤が発生します。夜勤に従事する際は、「深夜割増賃金」や「時間外割増賃金」などの夜勤手当が支給されます。夜勤手当の相場は、1回あたり5,000前後。施設や事業所によって夜勤手当の金額は異なるものの、日勤だけの勤務より給与が高くなる傾向があるため、収入アップを考えるなら夜勤を含めた勤務を考えるのも手です。

特養の介護職は未経験でも目指せる?

最後に、特養の介護職を未経験から目指せるかどうかを解説します。未経験・無資格やそれに近い経歴で特養を希望する方は、ぜひ参考にしてみてください。

特養を未経験・無資格から目指すのは厳しい

介護業界は慢性的な人手不足なので、無資格・未経験の人を歓迎する求人は多いでしょう。とはいえ、特養は要介護度の高い入所者さんが多く、一定のスキルが求められる傾向があります。そのため、未経験・無資格から特養の介護職として目指すのは正直きついと言わざるを得ません。絶対に不可能というわけではありませんが、別の道も考えておきましょう。

まずは資格取得や経験値を身につけてから挑戦しよう

未経験・無資格の方は、まずは資格取得や経験値を身につけましょう。介護の基礎知識を身につけるには「介護職員初任者研修」がおすすめ。介護に関する資格のなかでは入門編といえますが、この資格があると採用選考で役立つはずです。また、一度デイサービスや有料老人ホームなどの未経験からスタートしやすい施設に入職し、働きながら資格取得を目指す方法もあります。働きながら資格を取得するのはきついこともあるかもしれませんが、特養で働く足がかりにもなるので、検討してみると良いでしょう。

まとめ

特養の仕事にはきついと感じることも多いですが、その分スキルアップややりがいにつながるメリットがあります。「大変そうだ」と感じても、一度挑戦して自分の適性を確かめてみるのも良いでしょう。

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