パート勤務の介護福祉士の時給相場を施設別に紹介!給料アップの方法は?

介護職の給料 2025年2月28日
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この記事のまとめ

「パート勤務の介護福祉士の時給相場はどのくらい?」と気になる方もいるかもしれません。パート勤務の介護福祉士の平均時給額は、およそ1,454円です。この記事では、パートで働く介護福祉士の給料について解説します。パート求人の特徴や、時給を上げるポイントもまとめました。介護福祉士の資格を取得するメリットもご紹介するので、介護職の方はぜひご一読ください。

介護福祉士とはわかりやすくいうとどんな資格?取得方法や試験概要を解説!

目次

パート勤務の介護福祉士の時給相場

厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.161)」によると、パート職員などとして時給・非常勤で働く介護福祉士の平均給与は、13万4,680円でした。これを実労働時間数92.6時間で割って算出した、パート勤務の介護福祉士の時給は1,454円です。

なお、平均給与(月収)には手当や一時金も含まれるため、実際の平均時給は上記より低い可能性があります。

資格別:パート勤務の介護職員の時給相場

介護職は、資格を有していると給与額がアップする傾向にあります。以下では、保有している資格別に、パート勤務の介護職員の時給相場をまとめました。なお、平均時給は、平均給与を実労働時間数で割って算出しています。

保有資格平均給与平均時給
介護福祉士13万4,680円1,454円
社会福祉士12万7,880円1,375円
介護支援専門員13万6,350円1,458円
介護福祉士実務者研修13万10円1,405円
介護職員初任者研修11万5,790円1,433円
無資格11万1,960円1,197円

参照:厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.161)

介護福祉士の時給は、ほかの資格を保有する介護職員に比べて高い傾向にあることが分かります。たとえば、無資格の介護職員と比較すると、介護福祉士の平均時給額は250円ほど高いようです。

また、介護福祉士の資格を活かして取得を目指せる介護支援専門員(ケアマネジャー)の時給相場は、介護福祉士よりも高くなっています。

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施設・事業所別:パート勤務の介護福祉士の時給相場

パートで働く介護福祉士の時給は、勤務先によって異なります。以下の表は、平均給与額と実労働時間から算出した、介護福祉士の施設形態別の平均時給です。

施設形態平均給与平均時給
訪問介護事業所12万1,610円1,645円
認知症対応型共同生活介護事業所(グループホーム)14万9,590円1,419円
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)15万3,840円1,413円
介護老人保健施設15万3,700円1,408円
特定施設入居者生活介護事業所(介護付き有料老人ホームなど)15万570円1,396円
通所リハビリテーション事業所(デイケア)15万7,740円1,378円
介護医療院14万9,500円1,367円
小規模多機能型居宅介護事業所13万8,420円1,338円
通所介護事業所(デイサービス)12万8,630円1,311円

参照:厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.161)

最も介護福祉士の平均時給が高い訪問介護は、平均給与がほかの施設形態より低く、短時間勤務で効率良く稼ぐ人が多いようです。

パート勤務の場合、時給が高くても労働時間が少ないと、月の給与額が低くなる可能性があります。「時給が高い職場で効率良く稼ぎたい」「月の給与額を増やしたい」など、自分の希望に合った働き方を選びましょう。

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介護福祉士のパート求人の特徴

ここでは、介護福祉士のパート求人の特徴をご紹介します。介護福祉士としてどの雇用形態で働くかお悩みの方は、参考にしてみてください。

勤務時間や曜日を相談できる

パート勤務で介護福祉士として働く場合、勤務日数や曜日を相談できる傾向にあります。育児や家族の介護といったプライベートを重視したい方にとって、柔軟な働き方ができることはメリットといえるでしょう。

職場によっては、週の労働日数や勤務時間帯を指定していることもあるので、応募前に求人を確認してみてください。

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ボーナスが出るかどうかは職場次第

パートの介護福祉士にボーナスが支給されるかどうかは、職場によって異なります。ボーナスが支給される場合、条件は職場によりますが、パート職員は正社員よりも金額が低い傾向にあるようです。

また、パートの介護福祉士にはボーナスを支給しない職場もあります。ボーナスについて気になる方は、求人の賞与欄で前年度実績を確認してみましょう。

パートの介護福祉士のボーナスについて、詳しくは「パートの介護職員でもボーナスはもらえる?金額の目安や注意点を解説!」の記事をチェックしてみてください。

夜勤専従パートは時給が高い傾向にある

介護福祉士には、夜勤のみで働く「夜勤専従パート」という働き方があります。夜勤では深夜手当がつくため、日勤で働くよりも時給が高くなるでしょう。「働ける時間に限りがある」「効率的に稼ぎたい」という方は、夜勤専で働くのも、選択肢の一つです。

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条件を満たせば社会保険に加入できる

パート勤務の介護福祉士も、勤務時間の条件を満たせば、社会保険(健康保険・厚生年金保険)に加入できます。

健康保険・厚生年金保険に加入するための基本的な条件は、「週の労働時間が20時間以上」「所定内給与額が月額8.8万円以上」「2ヶ月を超えて働く予定がある」「学生でない」の4つを満たすことです。従業員数51人以上の企業では、この条件が適用されます。社会保険への加入を希望する方は、勤務時間について相談してみましょう。

パート職員も有給休暇を取得できる

雇用形態に関係なく、条件を満たせば有給休暇が支給されます。パートタイマーが有給休暇を付与されるための条件は、「雇用開始から6ヶ月経過している」「6ヶ月経過時点で全労働日の8割以上出勤した」の2つを満たすことです。

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パートの介護職が介護福祉士の資格を取得するメリット

パートの介護職員が介護福祉士を取得するメリットは、「時給がアップする」「仕事の自信につながる」などです。

時給がアップする

介護福祉士の資格を取得することで、時給がアップする傾向にあります。資格別:パート勤務の介護職員の時給相場」で前述したとおり、無資格の介護職員と比べると、介護福祉士の平均時給はおよそ250円高い結果でした。介護職員として給与アップを目指す方にとって、介護福祉士の資格取得にはメリットがあるといえます。

仕事の自信につながる

介護福祉士の資格を取得することで、自信を持って仕事に取り組めるようになるでしょう。介護福祉士を取得する過程で、より専門性の高い介護の知識・技術を身につけられます。そのため、介護福祉士になることで、根拠を持って介護に取り組めたり、仕事のモチベーションがアップしたりするメリットを得られるでしょう。

転職の際に役立つ

介護福祉士は国家資格であり、介護系の資格のなかでも上位の資格です。専門性の高い知識とスキルを身につけていることを証明できるので、取得しておくと転職で有利になる可能性があります。

また、介護職の求人には、資格や実務経験の有無など、応募に条件を設けているものもあるでしょう。介護福祉士を取得しておくと、応募できる求人の幅が広がります。

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パート職員が介護福祉士の資格を取得する方法

介護福祉士を取得するルートには、「養成施設ルート」「福祉系高校ルート」「実務経験ルート」「EPA(経済連携協定)ルート」の4つがあります。すでにパートの介護職として働いている方は、「実務経験ルート」での資格取得がおすすめです。

介護福祉士国家試験を「実務経験ルート」で受験する場合、「3年以上の実務経験」と「実務者研修の修了」が必要です。

介護福祉士実務者研修の取得方法

介護福祉士実務者研修は、スクールで450時間(20科目)のカリキュラムを履修することで取得できます。受講後の修了試験は必須ではありませんが、実施しているスクールもあるので、事前に確認しておきましょう。

介護福祉士実務者研修は、受講要件が定められておらず、誰でも挑戦できる資格です。なお、介護職員初任者研修をすでに取得している方は、130時間分の講習が免除になるので、効率的に実務者研修を取得できます。

介護福祉士の取得方法について、詳しくは「社会人として働きながら介護福祉士になるには?資格取得のルートを解説!」の記事もチェックしてみてください。

介護福祉士国家試験の概要

介護福祉士国家試験は、年に1回開催されます。例年、1月下旬の日曜日に筆記試験が実施され、3月下旬に合格発表が行われているようです。

試験は全11科目で、マークシート形式で行われます。合格基準は、総得点の60%以上正答することと、すべての科目で得点することです。実際の合格点は、その年の試験の難易度に応じて補正されます。

厚生労働省の「第36回介護福祉士国家試験合格発表」によると、2024年に実施された第36回介護福祉士国家試験の合格率は8割程度でした。介護福祉士試験の合格率は、社会福祉士試験やケアマネ試験より高い傾向にあります。

介護福祉士国家試験について、詳しくは「2024年の介護福祉士国家試験の合格発表はいつ?基準点や登録手続きとは」の記事をご参照ください。

パート勤務の介護福祉士が給料を上げるポイント

ここでは、パート勤務の介護福祉士が給料を上げるポイントを解説します。時給アップを目指している方は、ぜひチェックしてみてください。

資格手当がある職場で働く

資格手当が付くことで、時給アップする場合があります。現在の職場で資格手当の支給がない場合、支給される施設に転職することで、給与アップを望めるでしょう。資格手当は支給の基準が分かりやすいので、資格取得の勉強をするモチベーションにもつながります。

介護福祉士の資格手当について気になる方は、「介護福祉士の資格手当の相場は?取得すると給与がいくらアップするのか解説」の記事もチェックしてみてください。

夜勤に入って手当をもらう

夜勤に入る回数を増やすことで、時給アップを望めるでしょう。夜勤に入ると、午後10時~午前5時までの労働時間に深夜割増賃金が適用され、その時間帯の時給は通常より25%高くなります。日勤のみで働いている方は、夜勤に入ることで時給アップを図れるでしょう。

なお、深夜割増賃金を時給に上乗せするのか、同等以上の金額を手当として支給するのかは、職場によって異なります。

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一つの施設で勤続年数を重ねる

一つの施設で勤続年数を重ねることで、時給がアップする可能性があるでしょう。介護職は、一つの施設に長く勤めることで給料が上がる傾向にあるので、昇給について気になる方は職場に確認してみましょう。

介護職は需要が高いため、長期的に働き続けられる仕事です。定年まではもちろん、70代まで働いている介護福祉士もいるので、勤続年数を重ねやすいといえます。

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生活相談員やケアマネジャーになる

介護福祉士は、生活相談員やケアマネジャーにキャリアアップすることで、給料アップを望めます。

生活相談員の資格要件は自治体によって異なり、「社会福祉士」「精神保健福祉士」「社会福祉主事任用資格」のいずれかを求められる場合が多いでしょう。なかには、実務経験のある介護福祉士などが、生活相談員の要件を満たせる自治体もあります。
生活相談員について、詳しくは「生活相談員とは?未経験者向けに仕事内容や資格要件、やりがいを解説!」の記事をご参照ください。

ケアマネジャー(介護支援専門員)の資格を取得するには、介護福祉士として5年以上の実務経験を積んだ後、「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格する必要があります。試験への合格後、「介護支援専門員実務研修」を修了すると、ケアマネジャーとして働くことが可能です。
ケアマネジャーについて詳しく知りたい方は「ケアマネジャー(介護支援専門員)とはどんな仕事?業務内容や役割を解説!」の記事をチェックしてみてください。

シフトに柔軟に対応する

時給交渉を考えているなら、日ごろからシフトに柔軟に対応するのがおすすめです。シフト制の介護現場では、ほかの職員の急な欠勤で本来休みの日に出勤を頼まれたり、残業をお願いされたりすることもあるでしょう。また、休みたい人が多い土日や祝日に出勤できる職員がいると、職場は助かります。
シフトに柔軟に対応できる方は評価が上がりやすく、時給交渉をしやすいといえるでしょう。

時給の良い施設に転職する

「時給がなかなか上がらない…」とお悩みの方は、時給が良い施設に転職するのも一つの方法です。転職する際は、仕事内容や労働条件をしっかりと確認しましょう。また、自分が仕事に求めることを明確にするのも、転職を成功させるためのポイントです。

派遣として働くのも手

派遣のほうがパートよりも時給が高い傾向にあるため、派遣社員として働くのも選択肢の一つです。

厚生労働省の「令和4年派遣労働者実態調査の概況(p.18)」によると、派遣社員の平均時給は1,510円となっています。また、厚生労働省の「毎月勤労統計調査 令和4年度分結果確報(p.12)」によると、パートタイム労働者の平均時給額は1,242円です。
派遣社員の平均時給のほうが、パートタイム労働者よりも、およそ250円以上高くなっています。

介護福祉士の派遣の時給は、地域や施設によって異なることも念頭に置きましょう。レバウェル介護派遣(旧 きらケア介護派遣)における介護福祉士向けの派遣求人の時給は、1,000~2,000円ほどとなっているので、参考にしてみてください。

また、派遣社員は契約期間が決まっているため、職場とのミスマッチや人間関係の悩みがあったときに、職場を変えやすいメリットもあるでしょう。

介護福祉士の派遣での働き方について、詳しくは「介護福祉士の派遣での働き方は?時給相場や高給与の求人の選び方」の記事をチェックしてみてください。

▶介護派遣の求人一覧はこちら

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パート勤務の介護職員に関するよくある質問

ここでは、パート勤務の介護職員に関する質問にお答えします。「介護職員としてパート勤務がしたい」という方は、ご一読ください。

パート勤務の介護士は処遇改善手当をもらえるの?

施設が処遇改善加算を算定しており、支給対象者にパート職員が入っていれば、処遇改善手当を受け取ることができます。処遇改善手当の対象者や支給金額は施設によって異なるので、気になる方は職場に確認してみましょう。
介護福祉士の処遇改善加算について、詳しくは「介護福祉士の給料は上がる?2024年度介護職員等処遇改善加算ついて解説」の記事もチェックしてみてください。

介護福祉士のパートの時給って低いの?

介護福祉士の時給は、職場や資格手当、勤続年数などによって異なるため、一概に低いとは言い切れません。厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.161)」によると、パート勤務の介護福祉士の平均給与は13万4,680円。これを実労働時間数で割って算出した時給は、1,454円になります。また、厚生労働省の「毎月勤労統計調査 令和4年度分結果確報(p.12)」によると、パートタイム労働者の平均時給額は1,242円です。パートで働く介護福祉士の時給額は、全体の平均よりも高いといえます。

パートの介護福祉士で時給2,000円は目指せる?

レバウェル介護(旧 きらケア)の介護福祉士向けのパート求人では、時給2,000円の募集もあるため、不可能ではありません。ただし、高時給の求人では、スキルや経験、専門的な知識などが求められる傾向にあります。また、パートタイマーの時給額は、地域や施設、仕事内容によって異なるため、事前に求人票をチェックしておきましょう。
パートの介護福祉士として高時給を目指す方は、この記事の「パート勤務の介護福祉士が給料を上げるポイント」も参考にしてみてください。

まとめ

パート勤務など、時給制・非常勤で働く介護福祉士の平均給与は、13万4,680円です。これを実労働時間数で割って平均時給を算出すると1,454円になります。パートで働く介護職員の時給額は、施設形態や保有資格によって異なるため、平均時給はあくまで参考程度にご覧ください。

「パートの介護福祉士として働きたい」という方は、レバウェル介護(旧 きらケア)にご相談ください。レバウェル介護(旧 きらケア)は、介護専門の転職エージェント。専任のアドバイザーが、あなたにぴったりの求人をご紹介します。「週4日で働きたい」「日勤のみの求人を紹介してほしい」など、あなたの希望をしっかりヒアリングするので、お気軽にお問い合わせください。

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執筆者

  • 「レバウェル介護」編集部

    お役立ち情報制作チーム

介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点

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※この記事の掲載情報は2025年2月28日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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