介護職が抱える悩みとは?職場の人間関係などのストレスとそれぞれの対処方法

介護職の悩み 2024年2月29日
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頭を抱えて悩む表情を浮かべている介護士のイメージ

この記事のまとめ

介護職での悩みの対処法が分からず、不安に思っている介護士さんも多いでしょう。職場での悩みは周りに相談しにくいものです。この記事では、介護職員が抱えやすい悩みやそれぞれの対処方法をご紹介。職員間や利用者さまとの人間関係、介護職員ならではの具体的な悩みを取り上げながら、対処方法を解説します。介護職における悩みを抱えている方は参考にしてみてください。

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目次

介護職によくある悩みとは?

きらケア介護白書2021」の介護職として働くうえでストレスに感じていることのアンケートによると「給与が低い(54.3%)」「腰痛などの身体的な負担(39.3%)」「人手不足による業務過多(31.5%)」「感染症などのリスク(23.9%)」「同僚との人間関係(22.4%)」という結果になっています。

「きらケア介護白書2021」の介護職として働くうえでストレスに感じていることのアンケート結果の画像

上記の中でも人間関係に関しては職場内でも相談しにくく、悩んでいる介護士さんも多いでしょう。下記では、介護職に多い悩みと対処法をご紹介します。

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介護職員間における人間関係の悩み

介護職はチームワークが必要な職種なので、人間関係に問題があると仕事がやりにくくなってしまいます。そのため「仕事上の意思疎通や連携ができない」と悩む方は多いようです。

介護職は幅広い年代の人や多職種、価値観の違う人と連携して仕事をしなければならないため、トラブルが起こりやすい傾向にあります。また、チームで介護を行うため閉鎖的な環境になりやすいのも、原因の一つでしょう。

介護職における人間関係の悩みには「理不尽に叱られる」「性格が合わない同僚がいる」などの声も多く見受けられます。

対処方法【第三者に悩みを相談する】

1人で悩まず、第三者に相談することが大切です。たとえ同じ業界でなくても、第三者からの意見を聞くことで気持ちが軽くなることもあります。

業務に支障をきたすような場合には、職場の上司や先輩に相談してみましょう。相手との関わりを減らせるように、シフトや業務配置などを考慮して貰えれば働きやすくなるかもしれません。

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利用者さまとの人間関係の悩み

介護職は利用者さまの介護が主な仕事のため、利用者さまとの人間関係が上手に築けられないと「仕事が辛い」とストレスに感じてしまうことも。「利用者さまのわがままや暴言・暴力が辛い」「自分にだけ冷たく当たられる」「上手にコミュニケーションが取れない」などの悩みなどを持つ介護士さんは多いようです

対処方法【介護の知識を深める】

利用者さまとのトラブルの原因を探ると、解決策が見えてくるかもしれません。利用者さまとのトラブルの原因には、「認知症によるもの」「不安や焦燥感からくるもの」「身体の不調からくるもの」などさまざま。

認知症への理解を深めたり、高齢者の方に適したコミュニケーションを学んでみましょう。利用者さまとの信頼関係を築くことで、トラブルが減るかもしれません。また、上司や先輩がどのように対応しているのか聞いてみても良いでしょう。

高齢者とのコミュニケーションの取り方のコツを知りたい方は「高齢者とのコミュニケーション方法!相手に寄り添う上手な会話のコツとは」を参考にしてみてください。また、認知症への理解を深めるには資格取得がおすすめです。認知症に特化した資格は「【認知症介護の資格一覧】介護士さんにおすすめの理由や取得のメリット」の記事で紹介しています。

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新人の介護職員ならでは悩み

「仕事が覚えられない」「利用者さまと上手に関われない」などの悩みは新人の介護職員が抱えがちです。介護職は未経験からでも就職しやすい職種である一方で、専門的な知識や技術が必要とされる場面も多々あります。介護施設によっては、即戦力が求められる場面も。そのため、新人の介護職員は「仕事ができなくてほかのスタッフの足を引っ張っている」「介護職に向いていないのでは」など悩む傾向にあります。

対処方法【同じ失敗を繰り返さないように工夫する】

新人の介護職員は、まだ仕事に慣れておらず優先順位が分からないため、周りの足手まといになっているように感じることがあります。「先輩や上司からの指示はメモを取って見返せるようにしておく」「分からないことは積極的に質問する」を意識すると、少しずつ仕事に慣れていけるでしょう。最初は失敗することもあるかもしれませんが、同じ失敗を繰り返さないように、メモをしたり周りに確認をしたりして工夫することが大切です。

最初から介護スキルがある人はいません。経験を積むうちに優先順位の判断が早くなり、手際良く仕事ができるようになります。また、介護の知識を身に付けると、スキルアップが実感できるはず。介護の知識を身に付けるには資格取得がおすすめです。介護職で活かせる資格は「介護資格にはどんな種類がある?それぞれの概要や取得のメリットを解説」で紹介しているので、参考にしてみてください。

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リーダー職ならではの悩み

リーダー職の悩みには「部下への指導が上手くいかない」「上司と部下の板挟みが辛い」などがあります。また、スタッフをまとめなければならないプレッシャーから、リーダー職が辛いと感じることも多いようです。

対処方法【こまめにコミュニケーションをとる】

「部下への指導が上手くいかない」理由の一つとしてコミュニケーション不足が挙げられます。施設のめざす介護が部下に伝わっておらず、介護観のすれ違いから部下は施設に対して不信感を抱いてしまっているかもしれません。「ミーティングなど、部下とゆっくり話ができる機会を設ける」「スタッフが意見を言いやすい雰囲気づくりをする」「理念や介護観のすり合わせを行う」などの対策をしてみましょう。

「上司と部下の板挟みが辛い」場合も、周りとのコミュニケーションが大切です。さらに上の上司やほかのリーダーなど、複数人で話をする機会を増やすことで改善されるかもしれません。介護リーダーを辞めたいと悩んでいる方は「介護リーダーを辞めたい人へ!6つの対処法と転職する際のポイントをご紹介」も参考にしてみてください。

運営方針や理念が合わないことの悩み

「効率を重視した介護を推奨しており、自分が理想とする寄り添った介護ができない」などの、運営方針や理念、介護観が合わないという悩みは介護職において多くあります。自分が持っている介護観と異なる場所で、やりがいをもって働くのは難しいでしょう。

「実際に働いてみたら、思っていた理念と違った」「トップが変わり、理念や方針に共感できない」などの悩みを抱えている場合、転職を考える方も多いようです。

対処方法【まずは上司に相談してみる】

運営方針や理念が合わないことで悩んでいる場合、すぐに転職を決めるのではなく、施設長や上司に相談してみるのも一つの手です。とはいえ、すぐに改善されることは少ないかもしれません。

もし改善する見込みがなく、精神的ストレスが大きいようであれば、疲弊する前に転職も視野に入れましょう。自分の介護観に合った介護施設に転職するには「介護士さんの自己分析!業界の転職で効果的にアピールするコツを解説」の記事を参考にしてみてください。

職場環境に関する悩み

人手不足の職場では、1人当たりの仕事量が多く「人手不足で常に忙しい」「毎日残業がある」「有給が取れない」などの悩みも多くあります。人を相手にしている職業なので、今日できなかった業務を明日に回すのが難しく、どうしても残業になってしまうのでしょう。

また、人手不足のために「利用者さまに寄り添う余裕がない」などの悩みを抱えている介護士さんもいます。

対処方法【上司や管理職員に相談する】

施設長や上司に、人員補充や労働環境改善の相談をしてみましょう。相談することで、変化が見えることもあるかもしれません。また、業務フローの見直しも大切です。「本当に必要な業務か」などを確認することで仕事の効率化も図れます。もしかしたら、「いままでずっとやってきていたから」といった理由で続けているものの、実は削減しても影響がない業務もあるかもしれません。

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ライフステージの変化による悩み

結婚や子育て、家族の介護などのライフステージの変化により、介護士さんのなかには「これまでと同じように働き続けるのが難しい」などの悩みもあります。介護職は夜勤や土日祝出勤のシフトがあるため、ライフステージによって辞める選択をする介護士さんも多いようです。

対処方法【上司や家族に相談する】

まずは、職場の上司に相談してみましょう。夜勤や勤務日数、配属先を変更してくれる場合もあります。また、正社員で働いていた場合、パートに切り替えて働くのも一つの手です。勤務日数や業務時間が決められている正社員と比べて、パートなら柔軟なシフトで働けます。

夜勤に入るのが難しい場合には、夜勤がないデイサービスや訪問介護など、自分のライフスタイルに合った介護施設に転職するのも良いでしょう。また、家族と育児や家事、介護などの分担について話し合うことも大切です。

介護職の身体的負担に関する悩み

利用者さまの介助業務などは、介護職員の身体的な負担が大きく腰痛や関節痛などの身体的な不調が出てくることもあります。また、夜勤業務がある施設では生活が不規則になりやすく、体調を崩してしまうことも。介護職は、身体的な悩みも多く抱えています。

対処方法【働き方を変えてみる】

身体的負担が大きい場合は、パートに切り替えて業務時間を減らしたり、比較的介護の負担が少ないデイサービスや健康型有料老人ホームなどに転職したりして働き方を変えるのがおすすめです

また、資格を取得してケアマネージャーや相談員などにスキルアップする方法もあります。デスクワークがメインの職種に転職することで身体的負担は軽くなるでしょう。すぐに改善できる方法ではありませんが、夜勤や介助業務などの身体的負担を減らしつつ、やりがいを持って働けます。

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介護職の精神的負担に関する悩み

利用者さまの命を預かる介護職は、些細な見落としから介護事故につながることもあり、精神的なストレスが大きい仕事です。また、経験が浅い介護士さんの場合、認知症の方への対応や看取り介護などに対する不安を抱える介護士さんも多いでしょう。

対処方法【知識を取得する】

介護事故や認知症の方への対応など、自分が不安に思っていることの知識を深く知ることが大切です。対処方法をしっかり理解しておくことで、万が一のことが起きても、落ち着いて対応できます。また、ある程度の流れを理解していれば、安心に繋がります。経験のないものは不安に感じるものです。自分が不安に思っていることを、経験豊富な上司や先輩に相談してみても良いでしょう。

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収入などの待遇の悩み

介護業務など身体的負担が大きい業務に対して、給料が少ないと感じる介護士さんは多いようです。上記でも紹介しましたが、きらケア介護白書2021によると、介護士さんの54%が、「介護職として働くうえで給料が低いことがストレスに感じる」と回答しています。

対処方法【知識や経験を積む】

介護職において、給料アップするには「資格を取得する」「長い期間働く」などの方法が有効です。介護職では保有資格によって資格手当が支給されるので、資格があると給料が上がることがあります。

さらに、勤続年数が長くなるほど介護職の給料はアップする傾向にあるため、介護職でコツコツと経験を積むことも給料を上げるポイントです。

また、高齢化によって今後の需要が高くなる介護職の給料は、今後改善されていくと予想できます。介護職員の待遇改善に関しては「介護福祉士の今後の給料はどうなる?上がる可能性と収入アップの方法を解説」をご覧ください。

悩みが解決しないときは転職する選択肢もある

上記でも述べましたが、悩みが解決しないときは転職をして働く環境を変えるのも一つの選択肢です。とはいえ、焦って転職を進めてしまうと、同じような理由で早期退職することになってしまうかもしれません。転職先の職場環境や業務内容が自分に合っているか、十分に把握しておくことが大切です。

自分の適性に合った職場が分からない場合は、レバウェル介護(旧 きらケア)にご相談ください。レバウェル介護(旧 きらケア)では、介護施設を直接訪問して求人情報を収集しているため、詳しい職場環境や人間関係などの情報も提供できます。また、介護観を重視した転職を支援しているのもレバウェル介護(旧 きらケア)の特徴です。あなたの適性やスキル、希望に合った求人を紹介するので、ミスマッチが起こりにくく、長期間働き続けられる職場に出会えます。サービスはすべて無料なので、お気軽にお問合せください。

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介護職の悩みに関するよくある質問

介護職の悩みに関するよくある質問に回答します。介護の仕事に悩みを抱えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

介護職ってきついの?

介護の仕事は、利用者さんを支えたり、夜勤があったりするので体力的にきついと感じることがあります。ほかにも、利用者さんの安全に気を配ったり、認知症を患う方に暴言を吐かれたりするので、精神的にきつくなることも。介護職は、人手が足りていない施設が多く、1人あたりの業務量も増えがちで、大変と感じる人もいるでしょう。

介護職はきついこともありますが、人の役に立てるやりがいのある仕事です。

介護職の人間関係が悪いって本当?

介護職の人間関係が悪いかどうかは、施設や人との相性によって異なるので一概に判断することはできません。しかし、忙しい施設ではイライラして当たってしまったり、言い方がきつくなってしまったりすることがあり、人間関係が悪化してしまう可能性も。「介護職員間における人間関係の悩み」と「利用者さまとの人間関係の悩み」で、介護職の人間関係に関する悩みと対処方法を詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

まとめ

介護職では、給料の低さや介助業務による身体的な負担、人手不足による業務過多などの悩みが多いようです。また、チームワークが重要視される介護職では、職場のスタッフとの人間関係に関する悩みも。1人で悩まずに、第三者に相談することが大切です。上司や先輩に相談することで、解決策が見つかることもあるでしょう。

専門的な知識や技術が必要とされる介護職では、資格取得などで知識を得ることで、業務に対する不安が減ることもあります。

もし、悩みが解決する見込みがない場合は転職がおすすめです。自分の適性に合った転職ができれば、やりがいをもって働くことができます。レバウェル介護(旧 きらケア)では、介護職に詳しいアドバイザーがカウンセリングを行い、ご希望や適性、経験に合った求人をご提案します。施設形態や就業形態、勤務時間、自宅からの距離、施設の雰囲気といったさまざまな条件を加味したうえで求人を選べるので、きっとあなたに合った仕事が見つかるはず。転職を成功させたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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※この記事の掲載情報は2024年2月29日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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