介護職員基礎研修とは?ヘルパー2級との違いや実務者研修免除について解説

介護の資格 2026年5月22日
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この記事のまとめ

「介護職員基礎研修とはどんな資格なの?」と気になる方もいるのではないでしょうか。介護職員基礎研修とは、介護サービスの向上のために導入された資格で、現在は廃止されています。この記事では、介護職員基礎研修が廃止された理由や、ホームヘルパー2級との違いを解説。「介護職員初任者研修」「介護福祉士実務者研修」など、取得すると介護の仕事に役立つ資格も紹介するので、資格取得を考えている方はぜひご一読ください。

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目次

介護職員基礎研修とは?

介護職員基礎研修とは、介護サービスの質向上を目的に実施されていた研修です。介護職員の専門性を高めることや、施設・在宅を問わず活躍できるスキルを身につけることを目的に、2006年に創設されました。
介護職員基礎研修が作られた背景としては、高齢化によって認知症の高齢者や一人暮らしの高齢者が増加し、介護サービスの需要が高まったことがあります。

なお、介護職員基礎研修は2013年に廃止されたため、これから取得することはできません。同じく廃止されたホームヘルパー1級とともに、「介護福祉士実務者研修」に移行・統合されています。介護職員基礎研修を取得するには、講義・演習を360時間、介護施設などでの実習を140時間の、計500時間のカリキュラムを修了することが必要でした。

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介護職員基礎研修が廃止された理由

介護職員基礎研修は、介護業界のキャリアパスを簡素化する目的で廃止されました。介護職員基礎研修が実施されていたころは、介護の公的資格の種類が多かったため、複数の資格を取得すると学習内容が重複してしまうこともあったようです。また、次にどの資格を取得すれば良いのかが分かりにくく、目標を立てづらいのも問題点でした。

介護職員基礎研修とホームヘルパー1級を廃止し、「介護福祉士実務者研修」に一本化することで、上記の課題に対応。さらに、ホームヘルパー2級を廃止して「介護職員初任者研修」へ移行した結果、「介護職員初任者研修修了→介護福祉士実務者研修修了→介護福祉士取得」という、介護職員のキャリアパスが確立しました。
キャリアパスが明確になったことで、資格取得の目標やキャリアプランを立てやすくなったといえます。

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介護職員基礎研修とホームヘルパー2級の違い

介護職員基礎研修は、介護業務を行うための知識全般を学ぶ内容でした。これに対して、ホームヘルパー2級は訪問介護員を育成することを目的としていました
また、介護職員基礎研修のカリキュラムは500時間と長く、学習範囲が広いですが、ホームヘルパー2級は130時間で取得できる初歩的な資格でした。

なお、ホームヘルパー2級は通称で、正式名称を「訪問介護員2級養成研修課程」といいます。ホームヘルパーの資格は3級・2級・1級に分かれており、ホームヘルパー1級を受講するには、ホームヘルパー2級の資格が必要でした。

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介護職員基礎研修修了者は実務者研修の講座が一部免除される

介護職員基礎研修修了者が介護福祉士実務者研修を受講する場合、すでに学習している研修内容は免除されます

厚生労働省の「実務者研修の指定基準について(p.8)」によると、介護職員基礎研修修了者は、実務者研修の「医療的ケア」を除くカリキュラムを履修済みです。そのため、医療的ケアの科目のみを修了すれば、実務者研修を取得できます。無資格で受講するより科目数・時間数がかなり少ないので、短期間かつ少ない費用で取得可能です。

また、介護職員基礎研修を取得済みの方は、「喀痰吸引等研修修了」と「3年以上の実務経験」を満たせば、介護福祉士国家試験の受験資格を得られます

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介護職員として取得しておくと役立つ資格

介護職員基礎研修は新たに取得できない資格なので、これから介護業界で活躍したいと考えている方は、「介護職員初任者研修」「介護福祉士実務者研修」「介護福祉士」などの取得を目指すと良いでしょう。
以下では、介護職員として働く際に役立つ資格を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

介護職員初任者研修

介護職員初任者研修は、介護職の入門的な資格です。研修を通して介護の基本的な知識やスキルを身につけることができます。

無資格でも介護施設に就職できますが、入浴介助や食事介助など、利用者さんの身体に触れる身体介護を行う際は、有資格者の監督が必要です。
介護職員初任者研修以上の資格を取得すると、1人で身体介護をできるようになり、活躍の場が広がります。訪問介護の資格要件も満たせるので、求人探しの選択肢が増えるでしょう。

介護の基礎を学べる介護職員初任者研修は、介護の資格を持っていない方や介護業界が未経験の方におすすめです。

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介護職員初任者研修の取得方法

介護職員初任者研修に受講資格は定められていないので、誰でも受講できます。受講のペースによって異なりますが、取得まで1~4ヶ月ほどかかるのが一般的です。

介護職員初任者研修は、スクールで既定のカリキュラムを修了し、修了評価である筆記試験に合格することで取得できます。筆記試験は講座のまとめ程度の内容なので、難易度は低いようです。

介護職員初任者研修のカリキュラム

厚生労働省の「介護員養成研修の取扱細則について(p.2)」によると、介護職員初任者研修のカリキュラムは以下のとおりです。

カリキュラム時間
職務の理解6時間
介護における尊厳の保持・自立支援9時間
介護の基本6時間
介護・福祉サービスの理解と医療との連携9時間
介護におけるコミュニケーション技術6時間
老化の理解6時間
認知症の理解6時間
障害の理解3時間
こころとからだのしくみと生活支援技術75時間
振り返り4時間
合計130時間

参考:厚生労働省「介護員養成研修の取扱細則について(p.2)

介護職員初任者研修のカリキュラムは10科目130時間です。130時間のうち40.5時間は通信講座を利用して受講できますが、残りはスクールに通って受講する必要があります。すべてのカリキュラムを通信講座で受講することはできないので注意しましょう。

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介護福祉士実務者研修

介護福祉士実務者研修は、介護職員初任者研修の上位にあたる資格で、より専門的な介護の知識や技術を学べます。また、介護福祉士国家試験の受験資格を得るための要件の一つでもあるので、介護職としてキャリアアップを目指す方に必須の資格といえるでしょう。

介護福祉士実務者研修の取得に加え、喀痰吸引等研修の実地研修を修了することで、たん吸引や経管栄養といった医療的ケアも行えるようになります。

介護福祉士実務者研修の取得方法

介護福祉士実務者研修にも受講要件はなく、スクールで既定のカリキュラムを修了することで取得できます。修了後の筆記試験は必須ではないものの、実施しているスクールもあるので、事前に確認しておきましょう。

段階的に介護の知識やスキルを身につけたい方は、初任者研修取得後に実務者研修を取得するのがおすすめです。
実務者研修は、保有資格に応じて講座のカリキュラムが一部免除されます。そのため、取得にかかる期間は人それぞれですが、無資格から目指す場合は、最短でも6ヶ月程度かかるようです。

介護福祉士実務者研修のカリキュラム

厚生労働省の「実務者研修の指定基準について(p.8)」によると、介護福祉士実務者研修のカリキュラムは以下のとおりです。

カリキュラム時間
人間の尊厳と自立5時間
社会の理解l5時間
社会の理解ll30時間
介護の基本l10時間
介護の基本ll20時間
コミュニケーション技術20時間
生活支援技術l20時間
生活支援技術ll30時間
介護過程l20時間
介護過程ll25時間
介護過程lll(スクーリング)45時間
発達と老化の理解l10時間
発達と老化の理解ll20時間
認知症の理解l10時間
認知症の理解ll20時間
障害の理解l10時間
障害の理解ll20時間
こころとからだのしくみl20時間
こころとからだのしくみll60時間
医療的ケア50時間
合計450時間

参考:厚生労働省「実務者研修の指定基準について(p.8)

実務者研修のカリキュラムは20科目450時間です。「医療的ケア」は、50時間の研修とは別に演習を行うので、研修時間は450時間より少し長くなるでしょう。

なお、介護職員初任者研修を修了している方は、130時間分の講座が免除に。介護職員基礎研修を修了している方は、400時間分の講座が免除になります。介護の資格を持っている方は、自身が取得している資格でどれほどカリキュラムが免除されるのか確認すると、少ない負担で実務者研修を取得可能です

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介護福祉士

介護福祉士は、介護系の資格で唯一の国家資格です。取得すると、介護職として専門性の高い知識やスキルを有していると証明できます。

介護福祉士の資格があると、通常の介護業務に加えて、介護職員の管理や指導など、現場責任者としての仕事を任されることも。仕事や責任は増えますが、給与や待遇面で優遇される傾向があります。介護福祉士は、どのような介護施設や事業所でも活かせる資格なので、転職する際にも役立つでしょう。

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介護福祉士の取得方法

介護福祉士は、介護福祉士国家試験に合格することで取得できます。介護福祉士試験の受験には要件が設けられており、受験資格を満たすルートは、主に「実務経験ルート」「養成施設ルート」「福祉系高校ルート」の3つです。

社会人が働きながら介護福祉士の取得を目指す場合、「実務経験ルート」が主流。実務経験ルートで受験する場合は、介護福祉士実務者研修の取得と3年以上の実務経験が求められます。

前述したように、介護職員基礎研修を修了している人が介護福祉士を目指す場合は、「3年以上の実務経験」「喀痰吸引等研修修了」という2つの要件を満たせば、受験資格を得ることが可能です。

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介護福祉士国家試験の内容

介護福祉士国家試験は、介護職としての専門性が問われる内容の筆記試験です。以前は一部の受験者を対象に実技試験が行われていましたが、現在は廃止されています。

公益財団法人 社会福祉振興・試験センターの「[介護福祉士国家試験]合格基準」によると、介護福祉士国家試験の科目は以下のとおりです。

  • 人間の尊厳と自立、介護の基本
  • 社会の理解
  • 人間関係とコミュニケーション、コミュニケーション技術
  • 生活支援技術
  • こころとからだのしくみ
  • 発達と老化の理解
  • 認知症の理解
  • 障害の理解
  • 医療的ケア
  • 介護過程
  • 総合問題

介護福祉士試験はマークシート方式で行われ、5つの選択肢から1つ正答を選んで解答します。全125問で、配点は1問1点です。

合格基準は、「総得点の60%程度を基準に、問題の難易度で補正した点数以上の点を取る」「上記の11科目群すべてにおいて得点する」という2つの条件を満たすことです。
また、11科目群は3つのパートに分かれており、パートごとに合格が判定されます。合格したパートは翌々年まで有効なので、複数回受験して合格を目指すことも可能です。

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ケアマネジャー(介護支援専門員)

ケアマネジャーの資格は、居宅介護支援事業所や介護施設でケアマネジャーとして働く際に必要になります。ケアマネジャーは、介護保険を利用する方のケアプランの作成や、関連機関との連絡・調整をする職種です。

ケアマネジャーの取得方法

ケアマネジャーの資格は、介護支援専門員実務研修受講試験(ケアマネ試験)に合格し、実務研修を修了することで取得できます

ケアマネ試験の受験資格は、「特定の国家資格等を取得し、実務経験を5年以上積むこと」「相談援助の実務経験を5年以上積むこと」のいずれかの条件を満たすことです。特定の国家資格には、介護福祉士や社会福祉士、看護師、薬剤師、作業療法士などが含まれます。

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ケアマネジャー試験の内容

ケアマネ試験は、「介護支援分野(25問)」と「保健医療福祉サービス分野(35問)」で構成されます。マークシート形式で、5つの選択肢から正答を複数選んで解答します。試験時間は120分です。

ケアマネ試験の合格基準は正答率70%程度ですが、試験の難易度によって合格基準点が調整されるため、70%の正答率でも必ずしも合格できるわけではありません。また、2つの分野でそれぞれ合格基準点に達する必要があり、点数が偏っている場合は不合格になります。

ケアマネ試験については、「ケアマネ試験に1回で合格する人はいる?おすすめの対策や勉強のコツを紹介」の記事で解説しているのであわせてご一読ください。

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認知症ケアの資格

介護職員として活躍したい方は、「認知症介護基礎研修」「認知症介助士」「認知症ケア専門士」など、認知症ケアに役立つ資格を取得するのも良いでしょう

高齢者をサポートする介護の仕事において、認知症の方のケアに携わることは少なくありません。適切なコミュニケーションの方法や、認知症を患う方の行動の理由を把握できていれば、より良い介護を提供できます。

認知症ケアの資格はさまざまな種類があるので、興味がある方は、「【認知症介護の資格一覧】取得方法や試験の難易度、習得できるスキルを解説」の記事をぜひご覧ください。

介護施設で働きながら資格を取得する方法もある

職場の資格取得支援制度を活用すれば、働きながら介護の資格を取得する場合の負担を軽減できるでしょう。資格取得支援制度の有無や内容は、施設によって異なります。資格取得のために必要な費用を一部支給したり、試験対策の勉強会を職場で実施したりする場合があるようです

働きながら介護の資格を取得したいと考えている方は、職場が資格取得支援制度を運用しているか、内容はどのようなものなのかを確認してみましょう。
働きながら取得しやすい介護の資格とは?必要な期間や方法、費用も解説!」の記事では、働きながら取得するのにおすすめの資格を解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

「働きながらスキルアップを目指したい」という方には、「レバウェル介護派遣(旧 きらケア介護派遣)」の利用がおすすめです。レバウェル介護派遣(旧 きらケア介護派遣)で一定の条件を満たせば、働きながら無料で介護職員初任者研修を取得できます。分からないことがあれば担当者に相談できるので、不安を放置することなく安心して続けられるのが魅力です。
演習が必要な科目以外は、通信講座をメインにスマホで受講できます。興味がある方はぜひ気軽にご相談ください。

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介護職員基礎研修に関するよくある質問

ここでは、介護職員基礎研修に関するよくある質問に回答します。「介護職員基礎研修とはどんな資格なの?」と気になる方は、ぜひご覧ください

介護職員基礎研修の資格は現在廃止されているの?

介護職員基礎研修は2013年に廃止されたため、新たに取得することはできません。廃止された理由としては、介護職員のキャリアパスが複雑になってしまっていたことが挙げられます。この記事の「介護職員基礎研修が廃止された理由」で解説しているので、ぜひご一読ください。

介護職員基礎研修と介護職員初任者研修の違いは?

介護職員基礎研修と介護職員初任者研修の違いは、カリキュラムの内容や研修時間です。介護職員基礎研修の取得には500時間の学習が必要でしたが、介護職員初任者研修は130時間の学習で取得できます。
また、介護職員基礎研修は廃止されましたが、介護職員初任者研修は現行の資格です。介護職員初任者研修はかつてのホームヘルパー2級と同等の資格なので、介護職員基礎研修のほうが上位の資格といえるでしょう。
詳しくは、「介護職員基礎研修と初任者研修の違いとは?廃止された理由も解説」の記事で解説しているので、あわせてご覧ください。

介護職員基礎研修の資格を取得していれば訪問介護はできる?

介護職員基礎研修を修了している場合、介護職員初任者研修より上位の資格を取得しているとみなされるので、訪問介護員(ホームヘルパー)として働けます。また、介護職員基礎研修を修了している方は、医療的ケアの科目を修了すれば、介護福祉士実務者研修を取得可能です。

まとめ

介護職員基礎研修とは、介護職員の専門性を高め、介護サービスの質を向上させることを目的とした資格です。介護職員のキャリアパスを整理するために、2013年度に廃止されました。

「介護職員基礎研修」と「ホームヘルパー1級」は一本化され、「介護福祉士実務者研修」へと移行。介護職員基礎研修を新たに取得することはできませんが、保有している方は、介護福祉士実務者研修を受講する際に多くのカリキュラムが免除されるなどのメリットがあります。

介護業界で役立つ資格を取得したい方には、「介護職員初任者研修」や「介護福祉士実務者研修」「介護福祉士」「ケアマネジャー(介護支援専門員)」などがおすすめです。キャリアアップを目指す方は、積極的に資格取得に挑戦してみると良いでしょう。

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執筆者

  • 「レバウェル介護」編集部

    お役立ち情報制作チーム

介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点

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※この記事の掲載情報は2026年5月22日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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