
この記事のまとめ
- 無資格から介護職になる場合、1年以内に認知症介護基礎研修の取得が必要
- 介護資格を取得する順番は、初任者研修や実務者研修から取るのがおすすめ
- 介護の仕事に役立つ資格は、介護予防指導士や福祉用具専門相談員などがある
「介護の資格はどのような順番で取得すれば良いの?」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。介護の資格は、介護職員初任者研修や介護福祉士実務者研修、介護福祉士など、さまざまな資格があります。無資格から介護職として働く場合、認知症介護基礎研修の取得が必要です。この記事では、介護の資格を取る順番や取得のメリットなどを解説します。順番や受講・受験要件を知り、効率的に資格取得を目指しましょう。
介護資格の種類29選!取得方法やメリットを解説します目次
介護の仕事をするうえで資格は必要?
介護に関する資格を持っていなくても、有料老人ホームやデイサービスなどの介護施設で介護職員として働くことはできます。ただし、無資格だと携われる業務が限られる点や、入職後に資格取得が必要な点に注意が必要です。
資格なしでも働けるが訪問介護はできない
資格なしから介護職として働けますが、無資格の場合は携われる業務が限られます。身体介護を実施するには、「介護職員初任者研修」以上の資格を取得しているか、有資格者の監督が必要です。
また、基本的に1人で利用者さんの自宅を訪問して介護サービスを提供する訪問介護の場合、介護職員初任者研修といった資格がなければ働くことはできません。
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レバウェル介護の資格スクール入職後1年以内に認知症介護基礎研修の取得が必要
介護の仕事は無資格で始められますが、入職から1年以内に「認知症介護基礎研修」以上の資格を取得しないと、介護職として働き続けられません。認知症介護基礎研修とは、認知症介護の基本となる技術・知識の習得を目的とした入門的な研修です。
厚生労働省の「令和3年度介護報酬改定の主な事項について(p.1)」によると、2021年度の介護報酬改定に伴い、医療・福祉関係の資格を持たないすべての介護職員に対して、認知症介護基礎研修の受講が義務付けられました。経過措置期間を経て、2024年4月から完全に義務化されています。
無資格の方は、入職から1年間の猶予期間のうちに、認知症介護基礎研修を取得しなければなりません。認知症介護基礎研修はe-ラーニング(インターネット)で受講でき、動画視聴150分と確認テストの実施などで修了できます。1日で取れる資格なので、介護の仕事を始めたら早めに取得すると良いでしょう。
出典
厚生労働省「令和3年度介護報酬改定について」 (2026年6月4日)
厚生労働省「令和6年度介護報酬改定について」(2026年6月4日)
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介護の資格取得の順番と方法は?

介護の資格は、一定の実務経験やほかの研修課程を修了していることが、受験や受講の要件になっている場合があります。そのため、介護の資格を取得する際は、以下の順番で取得していくとスムーズです。
1.介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は、介護に関する知識や技術を身につけ、基本的な介護業務を行えるようになることを目的とした資格です。およそ130時間・10科目の研修課程をすべて修了したうえで、筆記試験に合格すれば取得できます。
介護職員初任者研修は、資格を取る際に年齢や学歴、実務経験などの制限がなく、未経験・無資格の方も取りやすいのが特徴です。そのため、介護に関する資格の取得を目指す方は、まずはこの資格から挑戦すると良いでしょう。
出典
厚生労働省「介護職員・介護支援専門員」(2026年6月4日)
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介護福祉士実務者研修とは、安定的に質の高い介護サービスを提供するために、介護の基礎や応用力を身につけることを目的とした資格です。無資格から介護福祉士実務者研修を取得する場合は、およそ450時間・20科目の講座を受講しなければなりません。
介護職員初任者研修を取得している場合は、130時間分の講座が免除されるので、受講時間が320時間程度に短縮されます。そのため、介護職員初任者研修を取得してから介護福祉士実務者研修を取得すると、段階的に知識やスキルを身につけられるでしょう。
なお、介護福祉士実務者研修課程を修了すると、訪問介護におけるサービス提供責任者の資格要件を満たすことが可能です。また、介護福祉士国家試験の受験資格の一つを満たせるメリットもあります。介護職としてのキャリアアップを目指す方は、積極的に取得を目指すと良いでしょう。
出典
厚生労働省「介護福祉士養成施設等における「医療的ケアの教育及び実務者研修関係」」(2026年6月4日)
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3.介護福祉士
介護福祉士は、介護に関する専門的な知識と技術を持つことを証明する国家資格です。取得すると介護福祉士を名乗れるようになります。介護福祉士になると、介護業務に携わるだけでなく、介護職員に対して指導やアドバイスを行う役割を任されることも多いでしょう。
介護福祉士の資格を取得するには、介護福祉士国家試験に合格しなくてはなりません。介護福祉士国家試験の受験資格を得る方法には、「実務経験ルート」「養成施設ルート」「福祉系高校ルート」「EPAルート」があります。
このうち、社会人として働いている人に向いているのが実務経験ルートです。実務経験ルートでは、前述した「介護福祉士実務者研修」の取得と「3年以上の実務経験」という要件を満たせば受験資格を得られます。
養成施設ルートでは、原則として介護福祉士養成施設に2年以上通学すると受験資格を得ることが可能です。福祉系高校ルートでは、必要な科目を履修して福祉系高校を卒業する方が受験資格を得られます。EPAルートは、インドネシアやフィリピン、ベトナムからの就労者が対象のルートです。
出典
公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「[介護福祉士国家試験]受験資格」(2026年6月4日)
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4.認定介護福祉士
認定介護福祉士とは、認定介護福祉士認証・認定機構が運営する民間資格です。認定介護福祉士養成研修の600時間の課程をすべて修了し、認定を受けて登録を行うことで、認定介護福祉士を取得できます。
なお、認定介護福祉士養成研修を受講するには、「介護福祉士として5年以上実務経験を積む」「介護職員が対象の現任研修を100時間以上受講する」などの要件を満たさなければなりません。
認定介護福祉士は、2015年からスタートした資格で、「介護職員初任者研修」「介護福祉士実務者研修」「介護福祉士」に続く、介護人材の新しいキャリアパスとして注目されています。チームリーダーとしてメンバーをまとめたり、ほかの職種との連携を強化したりするなど、介護のエキスパートとしての活躍が期待されているようです。
出典
認定介護福祉士認証・認定機構「認定介護福祉士養成研修について」(2026年6月4日)
認定介護福祉士認証・認定機構「認定介護福祉士を目指す人 AIM」(2026年6月4日)
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5.ケアマネジャー(介護支援専門員)
介護支援専門員とは、要介護者や要支援者などに対して、ケアプラン(介護サービス計画書)を作成する「ケアマネジャー」として働くために必要な資格です。ケアマネジャーは、ケアプランの作成のほか、自治体やサービス事業者、介護施設などとの連絡・調整役を担います。
ケアマネジャーの資格を得るには、都道府県ごとに開催されている介護支援専門員実務研修受講試験に合格したうえで、介護支援専門員実務研修課程を修了することが必須です。
試験を受けるには、「医師や看護師、介護福祉士、社会福祉士などの国家資格等に基づく業務の実務経験5年以上」もしくは、「相談援助業務の実務経験5年以上」のどちらかの要件を満たす必要があります。
そのため、介護職のキャリアパスとしては、介護福祉士として5年以上の経験を積んだうえでケアマネジャーを目指す順番が自然です。
ケアマネジャーの資格を取得する流れは、「ケアマネジャーになるには?介護支援専門員の受験資格や試験の難易度を解説」の記事で解説しているので、あわせてご覧ください。
出典
厚生労働省「介護職員・介護支援専門員」(2026年6月4日)
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介護職員に役に立つそのほかの資格一覧
介護の仕事をするにあたって、前述した5つの資格以外にも取得しておくと役立つ資格がいくつかあります。
以下では、「介護予防指導士(R)」「福祉用具専門相談員」「喀痰吸引等研修」「認知症介護基礎研修」の4つの資格について解説するので、スキルアップを目指す方はぜひご覧ください。
介護予防指導士(R)
介護予防指導士(R)とは、介護予防の指導を行うための専門的な知識や技能を習得できる資格です。日本介護予防協会が、介護予防に関する知識を持つ人材を育成する目的で実施しています。
介護予防指導士(R)は、協会が実施する介護予防指導士講習を受講することで取得可能で、資格取得のための試験はありません。講習はオンライン2日とスクーリング1日です。科目は、筋力トレーニングやストレッチング、転倒予防、栄養ケア、口腔ケアなど10科目あります。
なお、介護予防指導士講習を受講するには、介護や看護、リハビリ、運動指導など、高齢者の支援に関わる資格が必要です。介護職員初任者研修や介護福祉士実務者研修、介護福祉士などを取得している方が対象となります。
出典
特定非営利活動法人 日本介護予防協会「介護予防指導士講習」(2026年6月4日)
福祉用具専門相談員
福祉用具専門相談員は、福祉用具を適切に選定して使用できるよう、高齢者などをサポートするための資格です。介護保険の指定を受けている福祉用具貸与・販売事業者には、福祉用具専門相談員を2名以上配置することが義務付けられているので、需要が高いでしょう。
福祉用具専門相談員の資格を取得するには、都道府県知事から指定された研修事業者が実施する「福祉用具専門相談員指定講習」を修了する必要があります。およそ53時間の講習を受け、筆記試験に合格すれば、福祉用具専門相談員の仕事に従事可能です。
なお、介護福祉士など指定の国家資格がある方は、講習を受けなくても福祉用具専門相談員として働けます。
福祉用具専門相談員の仕事内容は、利用者さんそれぞれの心身の状態や居住環境を考慮して福祉用具を選ぶことです。また、福祉用具の利用サービス計画の作成や、福祉用具の調整・取り扱いの説明、点検のための貸与後の定期的な訪問なども行います。
出典
一般社団法人全国福祉用具専門相談員協会「Q&A」(2026年6月4日)
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福祉用具専門相談員とは?仕事内容や資格要件、指定講習の概要について解説
喀痰吸引等研修
喀痰吸引等研修とは、「口腔内や鼻腔内、気管カニューレ内部の痰(たん)の吸引」「胃ろうや腸ろうからの経管栄養」を行える介護職員を養成するための研修です。基本研修と実地研修があり、基本研修は講義に加えて演習があります。
喀痰吸引等研修は、第1号研修・第2号研修・第3号研修の3種類です。種類によって研修の内容は異なり、修了後に携われる業務も異なるので、事前に確認しておきましょう。
なお、介護福祉士実務者研修には医療的ケアの科目があるため、保有していると喀痰吸引等研修の第1号研修・第2号研における基本研修が免除されます。
実際に介護職員が上記の医療的ケアを行うには、研修の修了だけではなく、都道府県への事業者登録と従事者登録も必要です。
出典
厚生労働省「喀痰吸引等研修」(2026年6月4日)
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認知症介護基礎研修
冒頭でお伝えしたとおり、無資格で介護職員として働き始めた場合は、入職から1年以内に認知症介護基礎研修以上の資格を取得しなければなりません。
認知症介護基礎研修は、新人の介護職員や無資格の介護職員を対象にしており、認知症介護に対する最低限のスキルを身につけることが目的です。研修は都道府県ごとに行われ、基本的には勤務先を通じて受講を申し込みます。
認知症介護に関する公的資格は複数あるため、認知症介護基礎研修を受講して実務経験を積み、認知症実践者研修や認知症介護実践リーダー研修の取得を目指すキャリアもあるでしょう。
認知症介護に関する資格について詳しく知りたい方は、「【認知症介護の資格一覧】取得方法や試験の難易度、習得できるスキルを解説」の記事もチェックしてみてください。
出典
厚生労働省「令和3年度介護報酬改定について」(2026年6月4日)
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認知症介護基礎研修とは?義務化の理由や対象者と取得方法を解説
介護の資格にはどんな種類がある?あなたが取得するべき資格とは
介護の資格を取得するメリットは?
無資格の方が介護の資格を取得するメリットは、「業務の幅が広がる」「資格手当がつき収入アップにつながる」「転職する際に有利になる」などです。以下で詳しく見ていきましょう。
業務の幅が広がる
資格を取得し介護スキルを高めていくことで、業務の幅が広がります。先述のとおり、無資格から介護の仕事に従事することは可能ですが、すべての業務に対応できるわけではありません。介護を行ううえで必要な知識や技術が不十分なため、身体介護を行う際は基本的に有資格者のサポートという位置づけです。
そのため、介護職員として対応できる業務を増やしたい方は、資格を取得するのが近道といえます。
資格手当がつき収入アップにつながる
介護に関する資格を持っていると、資格手当や昇給によって収入アップにつながる可能性があります。
厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.161)」によると、常勤の介護職員の保有資格別の平均給与は、以下のとおりです。
| 保有資格 | 平均給与 |
| 無資格 | 29万620円 |
| 介護職員初任者研修 | 32万4,830円 |
| 介護福祉士実務者研修 | 32万7,260円 |
| 介護福祉士 | 35万50円 |
| ケアマネジャー(介護支援専門員) | 38万8,080円 |
参照:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.161)」
上記のデータから、有資格者のほうが無資格者より平均給与が高いことが分かります。収入アップを目指す方は、無資格のまま介護の仕事を続けるよりも、資格を取ったほうが良いでしょう。
なお、実際の介護職員の給与は、保有資格だけではなく施設や地域などによっても異なるので、平均給与はあくまで参考としてご覧ください。
出典
厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」(2026年6月4日)
転職する際に有利になる
介護職員として転職する場合、介護に関する資格を持っているほうが有利になります。介護業界は高齢化の影響で人材が不足しているため、即戦力となる有資格者は採用されやすいからです。無資格OKの求人もありますが、資格があったほうが有利に転職を進められるでしょう。
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介護の資格を順番に取得してキャリアアップを目指そう
高齢化が進む日本では、介護サービスの需要は年々高まっています。介護の仕事は長期的に従事できる傾向があるものの、無資格のままでは携われる業務が限られてしまい、キャリアアップにつながらないこともあるでしょう。仕事の幅を広げてキャリアアップするためには、資格取得によるスキルアップが必要不可欠といえます。
また、無資格から介護業界にチャレンジする場合、「介護職員初任者研修」「介護福祉士実務者研修」「介護福祉士」といった順番で資格を取得していくのが一般的です。いきなり介護福祉士を目指せるわけではないので、順を追って資格を取得できるよう、計画的にキャリアを積むと良いでしょう。
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ここでは、介護職の資格についてよくある質問に回答します。「どの資格を取得すれば良いの?」とお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
介護の資格には何があるんですか?
介護の資格には、「介護職員初任者研修」「介護福祉士実務者研修」「介護福祉士」「ケアマネジャー(介護支援専門員)」などがあります。介護業界は資格取得によるキャリアパスが明確なので、働きながら知識や技術を段階的に身につけることも可能です。
「【独学で取れる介護資格】取得の方法やメリット、デメリットをご紹介」の記事では、独学で取れる資格を解説しているので、ぜひご一読ください。
介護現場で役立つ資格はどれですか?
介護職としてのスキルアップを目指す無資格の方には、介護職員初任者研修がおすすめです。介護職員初任者研修を取得すれば、1人で身体介護を行えるようになるため、対応できる業務の範囲が広がります。
福祉に関する資格については「【福祉系のおすすめ資格一覧】20種類を紹介!取得方法や難易度も解説」で解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
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レバウェル介護の資格スクールまとめ
介護の資格は、「介護職員初任者研修」「介護福祉士実務者研修」「介護福祉士」といった順番で取得していくと良いでしょう。介護業界はキャリアパスが整備されており、資格を段階的に取得することでキャリアアップを目指せます。
介護福祉士を取得した後は、「認定介護福祉士」「ケアマネジャー」などを取得すると、介護の専門家として活躍できるでしょう。
介護の資格を取得すると、仕事の幅が広がったり収入アップにつながったりするメリットがあります。転職でも有利になる可能性があるので、介護業界で働き続けたいと考えている方は資格取得を検討してみてくださいね。
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「レバウェル介護」編集部
お役立ち情報制作チーム
介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点



