
この記事のまとめ
- 介護職が入浴介助をきついと感じる理由は、身体的な負担があるから
- 入浴介助がきついときは、上司や先輩職員に悩みを相談しよう
- 介護施設のなかには、入浴介助の負担が少ない施設もある
介護職のなかには「入浴介助がきつい」と感じる人もいるのではないでしょうか。身体的な負担や利用者さんとのコミュニケーションの難しさから、入浴介助をきついと感じる介護職もいるようです。この記事では、介護職が入浴介助をきついと感じる理由を解説します。入浴介助がきついときの対処法やスムーズに行うための注意点もご紹介。入浴介助の負担が少ない施設についてもまとめたので、転職の参考にしてください。
目次
介護職が入浴介助をきついと感じる理由
入浴介助の際に、身体的な負担があることや安全面に配慮をしなければならないことなどを「きつい」と感じる介護職もいるようです。介護職が入浴介助をきついと感じる理由を以下で解説します。
身体的な負担がある
入浴介助では利用者さんの身体を支えることがあるため、身体的な負担がきついと感じる場合があります。介護職は、利用者さんが浴室へ移動する際や浴槽へ出入りをする際に、必要に応じて身体を抱えたり支えたりしなければなりません。特に浴槽への出入りの際は、中腰の姿勢で介助を行うため腰への負担が大きいでしょう。
ほかにも、感染予防のためにマスクをして入浴介助を行う場合があります。熱気のこもる浴室でマスクをつけながら入浴介助を行うことに、暑さや息苦しさを感じる人も少なくありません。
常に安全面への配慮が必要
入浴介助を行うときは、安全面への配慮が不可欠です。浴室は滑りやすいため、利用者さんが転倒しないよう常に注意を払わなければなりません。また、脱衣所と浴室の寒暖差によるヒートショックが起こらないよう、環境を整えることも重要です。
入浴介助では、転倒や体調が変化するリスクが大きいため、「重大な事故につながるかもしれないから責任が重い…」と精神的な負担を感じる人もいるでしょう。
利用者さんとのコミュニケーションが難しい
入浴介助を行ううえで、利用者さんとのコミュニケーションを難しいと感じる介護職もいます。利用者さんのなかには、「人前で裸になるのが恥ずかしい」「お風呂が嫌い」などの理由から、入浴を拒否する方もいるようです。入浴拒否をする利用者さんに対し、どのように声かけをすれば良いか分からないと悩む介護職もいるかもしれません。
効率的な業務を求められる
入浴介助が必要な利用者さんが多い施設では、効率的にケアを行うことが必要です。介護施設では、1日のスケジュールに基づいて複数の利用者さんにサービスを提供するため、利用者さん1人あたりの入浴介助にかけられる時間が決まっています。人手が足りていない施設では、限られた時間のなか最低限の人員で安全に入浴介助を行うことが求められ、プレッシャーを感じる人もいるでしょう。
特に介護職を始めて間もない新人の場合、スキルや経験が足りずに入浴介助のスピードが遅いことがあるかもしれません。効率良く入浴介助を進めるためには、タオルや着替え、塗り薬などの必要な物品をそろえておくといった準備を怠らないことが大切です。
その悩み、解決できるかも
▼関連記事
入浴拒否の原因別に声かけの方法を解説!介護現場ですぐ使える対応のコツ
入浴介助がきついときの対処法
入浴介助がきついときは、上司や先輩職員に悩みを相談したり、疲れを軽減するグッズを使ったりしてストレスを減らしましょう。「入浴介助を担当するのがきつい…」という方は、以下の対処法を参考にしてみてください。
上司や先輩職員に悩みを相談する
入浴介助がきついと感じる場合は、上司や先輩職員に悩みを相談しましょう。相談することで、入浴介助に関する悩みを解消できたり、精神的な負担が軽くなったりする可能性があります。たとえば、「連日入浴介助が続いてきつい」という悩みを相談すると、ほかのスタッフとのバランスを見て入浴介助の頻度を調整してもらえるかもしれません。
疲れを軽減するグッズを使う
入浴介助で、腰や肩、足など肉体疲労がきつい場合は、疲れを軽減するグッズを使って体をほぐしましょう。小さなものであれば、仕事の休憩中にも使用できます。体を温めたりほぐしたりできる物があるので、自分に合ったマッサージグッズを見つけると良いでしょう。
身体への負担が少ない介助方法を身につける
入浴介助による身体的な負担が大きいと感じる場合は、身体への負担が少ない介助方法を身につけると疲れを軽減できるかもしれません。介護を最小限の力で安全に行うための技術であるボディメカニクスを学ぶと良いでしょう。
「重心を低くする」「足は肩幅に開いて姿勢を安定させる」「浴槽への移動介助の際は水平移動を意識する」など、ボディメカニクスを理解して介助方法を工夫することで、体力的な負担を少なくできます。
▼関連記事
移動介助と移乗介助のコツと基本動作!安全に無理なく行う方法を解説
ストレス発散の方法を見つける
入浴介助に精神的な負担を感じてきつい場合は、自分に合ったストレス発散方法を見つけましょう。介護職を長く続けるためには、ストレスを溜めない工夫が必要です。休日に運動して身体を動かす、趣味に打ち込む、好きな音楽を聴くなど、ストレスを発散できる方法は人によってさまざま。プライベートの時間を上手く利用し、気分転換しましょう。
▼関連記事
介護士さんにおすすめのストレス発散法は?調査してみました!
入浴介助が少ない介護施設に転職する
入浴介助の悩みが改善されず「入浴介助をやめたい…」という場合は、転職をするのも一つの方法です。「腰痛が悪化して安全に入浴介助を行う自信がない」「入浴介助がどうしても慣れなくて怖いと感じる」という方は、職場環境を変えてみても良いかもしれません。介護施設のなかには、入浴介助を行わない施設もあるため、状況に合った職場を探してみましょう。
入浴介助の負担が少ない介護施設はある?
介護施設のなかには、入浴介助の負担が少ない施設もあります。入浴介助による負担を減らすために転職を考えている方は、以下を確認してみましょう。
入浴介助を行わない介護施設
入浴介助の負担を減らすには、入浴介助の提供がない介護施設に転職すると良いでしょう。たとえば、リハビリ特化型のデイサービスで提供するケアはリハビリや機能訓練が中心で、入浴介助を行わない場合があります。
ほかにも、一般型のサービス付き高齢者向け住宅や住宅型有料老人ホームでは、訪問介護員などの仕事を兼任しない場合、基本的に入浴介助の業務はありません。
▼関連記事
サ高住とは簡単にいうとどんな住宅?種類や入居対象者、仕事内容を解説!
住宅型有料老人ホームの仕事内容とは?働くメリット・デメリットも解説
▶デイサービスの介護求人一覧はこちら
▶有料老人ホームの介護求人一覧はこちら
利用定員が少ない介護施設
利用者さん一人ひとりのペースに寄り添って入浴介助を行いたい方は、利用定員が少ない介護施設で働くのがおすすめです。大規模な施設では、時間効率が重視される傾向があります。
小規模のデイサービスや訪問介護事業所、グループホームなどは、スタッフ1人が対応する利用者さんが少ないため、体調や気分を細かく確認しながら利用者さんのペースに合わせて入浴介助の提供が可能です。
人員配置が手厚い介護施設
人員配置が手厚い施設では、ほかの職員と入浴介助の業務を分担して行えます。たとえば、更衣介助を担当する職員と洗身・洗髪を担当する職員、入浴後の身体の拭き取りを担当する職員などで役割分担が可能です。情報共有しながら連携することで、安全かつスムーズに入浴介助を提供できるでしょう。
また、職員数が多いと入浴介助の当番になる頻度が低くなり、負担を軽減できるメリットもあります。
入浴介助専門のスタッフがいる介護施設
入浴介助専門のスタッフがいる介護施設に転職すると、介護職が入浴介助の負担を感じることは少ないでしょう。専門スタッフが在籍している場合、介護職は浴室までの移動の介助や入浴介助の補助を行います。そのため、身体的な負担や精神的な負担が軽減されるかもしれません。
入浴介助の設備が整っている介護施設
介護用のリフトやロボットなどの設備が整っている施設を選べば、入浴介助の負担が軽減される可能性があります。介護度が高い利用者さんに対応する施設では、リフト浴や機械浴を導入していることも少なくありません。リフト浴とは、利用者さんがリフトに座ったまま浴槽へ移動ができる入浴方法です。機械浴にはストレッチャー浴やチェアー浴などがあり、座った状態や寝た状態で入浴ができます。
また、歩行を介助したり見守りに特化していたりする介護ロボットも、介護職員の負担削減に有効です。転職の際は、介護職の入浴介助をサポートする機械や設備がある施設かどうか、チェックしてみましょう。
夜勤専従ができる介護施設
夜勤専従で働く場合、入浴介助の業務を行うことは少ないでしょう。夜勤専従の介護職の仕事内容は、就寝準備や巡回・コール対応、夜間の見守りなどです。日中のように入浴介助を行うスケジュールではないため、入浴介助によるストレスは基本的に感じないでしょう。
ただし、夜勤は日勤より少ない人員配置の場合が多く、職場によっては長時間勤務になるため、一定の体力が求められます。体力に自信がなくて転職を考えている方は、夜勤専従の業務に対応できそうかしっかり検討することが必要です。
▼関連記事
介護の夜勤専従は楽?きつい理由は?仕事内容や勤務時間、メリットを解説
介護士の夜勤専従は月何回まで働けるの?メリット・デメリットも紹介
入浴介助を行うのに資格は必要?
介護施設で入浴介助を行うのに資格は必須ではありませんが、訪問介護で入浴介助を行う場合は「介護職員初任者研修」以上の資格が必要です。
介護施設で入浴介助を行う場合は、無資格の方も有資格者の指導のもとで入浴介助を行えます。ただし、職場によっては介護資格の保有を入職の要件にしているところもあるので、求人情報や施設のWebサイトを確認しましょう。
訪問介護では、ホームヘルパーが1人で利用者さんの自宅に訪問し必要な介助を行うため、介護資格の取得が必要です。ホームヘルパーに必要な「介護職員初任者研修」には受講要件がないため、未経験の方も取得を目指しやすいといえます。
訪問介護に必要な資格に関しては、「訪問介護に必要な資格とは?仕事内容や働くメリット・デメリットを解説」の記事をチェックしてみてください。
▶未経験可の介護求人一覧はこちら
▶無資格OKの介護求人一覧はこちら
▶訪問介護の介護求人一覧はこちら
首都圏限定!資格取得が無料!
転職活動しながら資格を取る資格取得のみでもOK!
レバウェル介護の資格スクール入浴介助の手順
入浴介助の基本的な流れは、以下のとおりです。
- 利用者さんの顔色やバイタルから体調を確かめる
- 脱衣場や浴室を適温にする
- 脱衣所に案内して脱衣をサポートする
- 浴室への移動をサポートする
- 髪や体を洗う
- 浴槽への出入りをサポートする
- 体を拭く、薬の塗布・貼付をサポートする
- 着衣をサポートする、髪を乾かす
- 体調を確認する
- 爪切りや肌のケアを行う
- 水分補給の支援をする
入浴介助業務では、入浴前から入浴後までサポートすることが多くあります。利用者さんによって必要な支援は異なるため、個々の状況に合ったケア方法を把握することが重要です。そのためには、利用者さんとのコミュニケーションや職員間の情報共有が欠かせません。
入浴介助の内容は幅広く、気をつけるポイントも多くあります。プレッシャーがきついと感じることもあるかもしれませんが、その分介護技術が向上する業務といえるでしょう。
入浴介助をスムーズに行うための注意点
入浴介助をスムーズに行うためには、「最適な服装を選ぶ」「入浴前の準備を怠らない」など注意すべきことがあります。入浴介助を安全かつスムーズに行うための注意点を、以下で確認してみましょう。
入浴介助に最適な服装を選ぶ
スムーズに入浴介助を行うために、適した服装を選びましょう。トップスは、撥水性や吸汗速乾性のある素材のTシャツやポロシャツ、ボトムスはストレッチ性のあるハーフパンツが便利です。
伸縮性のない服装や濡れて動きにくくなってしまう服装は、介助に支障が出る可能性があるため避けましょう。また、入浴介助を行うと汗をかいたり濡れたりするので、着替えの準備も必須です。
入浴前の準備を怠らない
スムーズな入浴介助には、入浴前の準備が大切です。利用者さんの着替えやバスタオル、塗り薬、ドライヤーなど使用する物品をあらかじめ準備しておきましょう。
また、脱衣所と浴室の気温差が大きいとヒートショックが起きてしまう可能性があります。特に冬場はヒートショックのリスクが高いため、脱衣所に暖房器具を設置するなど、室温の調整が必要です。ほかにも、シャワーや浴槽の温度が適切か、湿気を逃がすための換気は十分にされているかなどを、入浴介助を行う前に確かめましょう。
利用者さんの状態を常に確認する
入浴介助の際は、利用者さんの状態に常に気を配りましょう。入浴は利用者さんの身体に負担がかかりやすいため、体調の変化に注意し、声かけをしながら介助する必要があります。
また、入浴は利用者さんの肌の状態を確認できる場でもあるため、髪や体を洗いながら内出血や乾燥している部分がないか確認しましょう。特にベッドにいる時間が長い方や車いすに座っている時間が長い方は、床ずれがないかのチェックが必要です。
水分補給をこまめに行う
利用者さんはもちろん、介護職も水分補給を怠らないようにしましょう。介護職は、高温多湿な浴室で服を着て介助を行うため、大量の汗をかきます。水分補給が十分でないと、脱水状態や熱中症になってしまう可能性があるので注意が必要です。
「介助が1人終わったら水を飲む」とタイミングを決めたり、すぐに水分補給できるよう手の届く場所に水筒を用意したりするなど、入浴介助の合間にこまめに水分補給をするよう意識しましょう。
入浴介助についてよくある質問
ここでは、入浴介助についてよくある質問に回答します。介護職の入浴介助の実情が知りたい方は、参考にしてみてください。
介護職って入浴介助ばかりなの?
職場によっては、「入浴介助ばかり任される」と感じる介護職がいるかもしれません。人手不足の職場では、1人のスタッフが多くの利用者さんの入浴介助を行うこともあるようです。ほかにも、介護職を始めて間もないころは、新人研修として入浴介助を比較的多く担当する場合があるでしょう。
「介護職って入浴介助ばかりできついの?」と気になる方は、「介護職は入浴介助ばかり?つらさの改善法は?身につくスキルや対処術を解説」の記事で理由や対処法を解説しているので、チェックしてみてください。
介護職が入浴介助をするときのあるあるは何?
介護職が思う入浴介助のあるあるは、手荒れに悩んだり介助中に汗を大量にかいたりすることなどです。入浴介助をしていると、「シャンプーを素手で何度も触る」「手袋を付けて介助をするから蒸れる」といった理由で手が荒れる場合があります。また、高温多湿な浴室で介助を行うため大量の汗をかくこともあるあるといえるでしょう。
介護職のあるあるについては、「介護士あるあるまとめ!夜勤や食事介助のよくあるエピソードをご紹介!」の記事でご紹介しているのでご一読ください。
訪問入浴介護に向いている人は?
訪問入浴介護に向いている人は、一人ひとりに寄り添った介護がしたい人や、一つの業務に専門的に取り組みたい人などです。訪問入浴介護では、利用者さんの自宅に浴槽を持ち込んでサービスを提供するため、体力に自信がある人にも向いています。
訪問入浴介護については、「訪問入浴に向いてる人は?仕事内容や必要な資格、働くメリットを解説」の記事で解説しているのでご覧ください。
まとめ
介護職が入浴介助をきついと感じる理由は、身体的な負担があったり、常に安全面への配慮が必要なプレッシャーがあったりするためです。入浴介助を担当する介護職のなかには、入浴拒否をする利用者さんとのコミュニケーションに悩む人もいます。
入浴介助について悩みがあるときは、上司や先輩職員に悩みを相談しましょう。入浴介助による疲れが溜まったときは、マッサージグッズを使って身体をほぐす方法もあります。改善に向けて動いても入浴介助の悩みが解消されないときは、転職をして職場環境を変えることを検討してみても良いでしょう。
「人手不足で入浴介助がきつい…」と悩んでいる方や「腰痛があるから入浴介助の少ない介護施設で働きたい」という方はレバウェル介護(旧 きらケア)にご相談ください。「レバウェル介護(旧 きらケア)」は、介護業界に特化した転職エージェントです。プロのキャリアアドバイザーが、あなたの業務の悩みや働くうえでの希望条件を丁寧にヒアリングして、ぴったりの求人をご紹介します。
キャリアアドバイザーが直接施設へ情報収集しているため、業務内容や待遇だけでなく、職場の人間関係や施設の雰囲気などのリアルな情報もお伝えすることが可能です。応募書類の作成や面接のアドバイスも行っているので、お気軽にお問い合わせください。
その悩み、解決できるかも
執筆者

「レバウェル介護」編集部
お役立ち情報制作チーム
介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点



