入浴拒否の原因別に声かけの方法を解説!介護現場ですぐ使える対応のコツ

介護のアイデア 2024年6月13日
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横に座る高齢者に説明している介護士のイメージ

この記事のまとめ

「声かけが上手くいかず、入浴拒否をされてしまった…」介護現場では、このようなことはめずらしくありません。しかし原因をしっかりと理解し、原因に合わせた声かけのコツを知ることができれば、拒否されてもその後の声かけで入浴をしてもらうことも可能です。本記事では、入浴拒否の原因と、原因別の声かけのコツを解説しています。本記事を読み、入浴拒否されにくい声かけのコツと拒否された時の対処法を身に付けましょう。

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目次

介護施設で入浴拒否が起こる原因 

まずは、介護施設において入浴拒否が起こる原因について詳しく解説します。介護施設に入所されている利用者さんは認知症を患っている場合が多いため、認知症の影響によって、入浴拒否が起こることも多くあります。また、利用者さんの性格によっても、拒否が出やすいこともあるでしょう。下記に、よくある入浴拒否の理由を6つご紹介します。ご自身の職場に入浴拒否が多い利用者さんがいる場合は、どの理由に当てはまりそうかを考えながら読み進めていただくと、より現場での声かけがしやすくなります。

入浴の必要性を感じていない

利用者さんが入浴の必要性を感じていないことが、入浴拒否の原因として考えられる場合があります。「どこにも出かけていないから自分は汚れていない」と感じている方や認知症によって記憶の時系列が崩れ、前回の入浴を今日入ったかのように感じている方などがこの理由で入浴拒否をされる場合があります。

「入浴」が理解できておらず不安に感じる

認知症の利用者さんに見られることが多い原因の1つです。入浴自体の意味が理解できておらず、今から自分がどこに行くのか、何をされるのかが分からないために不安が生じ、拒否に繋がってしまうパターンです。

入浴が負担で入りたくない

入浴は、衣類を脱いだり浴槽を跨いだりと、施設に入所している高齢者にとっては、動作が非常に多いものです。そのため「入浴が面倒くさい」と感じ、拒否に繋がることも珍しくありません。

服を脱ぐことや他人に裸を見られることに抵抗がある

介護施設での入浴は、職員が付き添う場合が多いため、利用者さんの立場になって考えると「プライベート空間を他人に覗かれる機会」になってしまうとも考えられます。このような場合、人前で服を脱いだり、他人に裸を見られることに抵抗があり、入浴拒否に繋がる場合があります。

入浴に対して嫌なイメージがある

過去に失禁や、無理やりお風呂に誘導されたり手順がわからないことを職員に見られたりした経験があったりすることで、入浴を嫌がるようになった利用者さんもいるでしょう。前回の入浴介助の際、そのようなことがなかったか、振り返ってみても良いかもしれません。

身体の不調がある

身体のどこかに痛みが生じていたり、だるさや熱っぽさがあったりすると拒否に繋がることもあります。普段は入浴拒否がないのに突然拒否された場合などは、身体の不調がある可能性を考慮して、注意深く観察すると良いでしょう。

以上の6つが入浴拒否が見られる主な要因です。では、このような原因で入浴を拒否される利用者さんがいる場合、どのように対応したら良いのでしょうか?

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入浴拒否を減らす効果的な声かけと誘導の方法とは  

続いて、入浴拒否の原因別に効果的な声かけの一例をご紹介します。拒否されにくい声かけのコツや拒否された際の対処法について、具体例を入れて記載しています。介護現場ですぐに使えるものを厳選してお伝えしますので、ぜひご自身の介護業務にお役立てください。

入浴の必要性を感じていない場合

「自分は汚れていないから入浴は必要ない」と感じている利用者さんには、入浴することをメインにした声かけではなく、別の理由をつけて誘導するのが効果的です。入浴が必要ないと感じている利用者さんに「お風呂に行きましょう!」としつこく声かけをしても、効果はあまり期待できません。

「昨日と同じ服を着られているので着替えだけしましょう」「背中にお薬を塗りたいので、洋服を脱いでもらえませんか?」というふうに、何か別の理由をつけて脱衣所に誘導し、「ついでに入浴しませんか?」と声かけをしていくとスムーズに誘導できることもあります。ぜひ試してみてください。

「入浴」が理解できておらず不安を感じている場合

「入浴」や「お風呂」といった言葉が理解できずに、不安を感じて拒否に繋がっている場合は、言葉以外での説明を試みてみましょう。風呂の絵を見せたり、タオルなどのお風呂グッズを見せたりしながら誘導のチャンスを探ってみてください。

また「お風呂」という単語を使わずに浴室に誘導し、お湯が張ってある温かい浴室を見たり、お風呂ののれんを見たりすると「今からお風呂に入るんだ」と理解が進むことも多いので、拒否が出ないワードを使いながら浴室へ誘導してみることからトライすると良いかもしれません。

入浴が負担になっている場合

高齢者にとって、入浴は動作が多く疲れるものです。着替えを準備すること・浴室まで足を運び洋服を脱ぐこと・身体を洗うこと・浴槽を跨ぐことなど、その利用者さんがどこに面倒くささを感じているのかを聞き、その負担を軽減するような声かけがおすすめです。

例えば「着替えはもう準備できていますよ。タオルと化粧水もあります。脱衣所も温かくして○○さんの好きな入浴剤も用意ができているので、ちょっと一緒に行ってみませんか?」といった具合です。

上記は、準備が面倒・着替える場所が寒くて嫌だと感じている利用者さんに対する声かけの一例です。利用者さんが負担に感じていることを見極めて、それを補う声かけを心がけてみてください

服を脱ぐことや他人に裸を見られることに抵抗がある場合 

服を脱いだり、他人に裸を見られることに抵抗があり、拒否に繋がっている場合は、プライベートな空間を確保できるよう、より配慮する必要があります。他の利用者さんと入浴のタイミングが被らない時間帯での誘導や、職員が必要以上に同じ空間にいないようにするなどの工夫が有効です。また、脱衣所の温度を調整して、脱衣しやすい環境を整えることも有効です。さらに拒否が強いときは、薬の塗布や爪切りなど他の理由で服を脱ぐきっかけを作るのも良いかもしれません。

入浴に対して嫌なイメージがある場合

無理な声かけは避け、自尊心に配慮したケアを心がけると良いでしょう。無理やり入浴させられた過去が原因であれば、利用者さん本人のペースをより尊重し、ゆっくりと誘導してみてください。また、入浴での失敗体験が背景にある場合は、必要以上の手厚いケアは避け、自分でできることを自分で行ってもらうことを意識して介助すると、自尊心を傷つけずに入浴してもらえる可能性が高まります。

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身体の不調がある場合

介護施設では、認知症等で身体の不調を上手く伝えられずに、拒否に繋がるケースも珍しくありません。入浴前の血圧や体温などを確認し、歩行状態や生活動作、食事量などを観察して普段と違う様子がないか注意深く見てみると、何かの異変に気付けるかもしれません。しっかりと様子観察を行うことをおすすめします。

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入浴拒否があるときの声かけ以外の工夫

入浴拒否は様々な理由で起こります。上記でも解説していますが、理由・原因に合わせて、実際に浴槽を見せたり、入浴が連想しやすい物を見せたりするなど、声かけ以外の方法が有効に働くこともあります。

また、入浴への声かけや誘導を行う職員を変えたり、少し時間をずらして再度声かけをしたりするのも非常に有効です。時間が限られた中での業務で、時間や日にちをずらすことは難しい場合もありますが、できる限り利用者さんに寄り添ったケアが提供できるよう、検討の機会を設けても良いかもしれません。

さらに、入浴拒否が強い場合、いきなりしっかりと入浴してもらうことを目指すのではなく、ホットタオルで手や足を温めて「温まると気持ちがいい」「入浴して温まってみようかな」と思ってもらうことから始めるのもおすすめです。

入浴拒否のある利用者さんへのNG対応

どうしても入浴を拒否される利用者さんの場合、職員も心が折れそうになることもあります。そんなとき、無理やり浴室に連れていこうとしたり、 強い口調で声かけをしたりするのは絶対に避けましょう

こちらのイライラや焦りは利用者さんに伝染し、さらなる拒否にも繋がります。また、その日は入浴できても、次回以降の拒否に繋がる可能性も出てきてしまいます。

無理やり誘導することや強い口調での声かけは避け、1人での誘導が難しい場合は、同僚や先輩に対応を代わってもらったり、手伝ってもらったりといった工夫も非常に有効です。

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まとめ

本記事では、介護施設での入浴拒否の主な原因と入浴拒否がある利用者さんに対する声かけのコツを解説しました。介護施設で「利用者さんに入浴を拒否されてしまう」「声かけが上手くいかない」こういった悩みを持つ介護職員は多くいます。入浴拒否の原因は利用者さんの性格や認知症の進行度合いによって多種多様ですので、原因を正しく把握して、利用者さんに合わせた声かけが必要です。

しかしながら、入浴拒否をされる場面が多く、日々苦戦している状況では、働くストレスも大きくなりがちです。そんな時は、利用者さんの自立度が高い施設への転職や入浴介助のない訪問介護事業所などへの転職もおすすめです。

介護業界専門の転職エージェントであるきらケアなら介護求人が豊富にあるので、希望に合った働き方ができる職場が見つかります。専任のアドバイザーが施設とのやり取りを代行するので、「自立度が高めの利用者さん中心の施設が良い」「入浴介助の負担が少ない働き方がしたい」といった内容もしっかり伝えられますよ。サービスはすべて無料なので、ぜひご利用を検討してみてくださいね。

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執筆者

  • 椿るい

    介護福祉士ライター

現役介護福祉士。認知症専門病院で看護助手として勤務した後に介護福祉士を取得し、現在は特養に勤務している。食事・排泄・入浴等、利用者さんの生活に係る介護全般に従事。派遣社員として勤務していた経験や副業経験もあり、介護職として柔軟な働き方を目指す。

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※この記事の掲載情報は2024年6月13日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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