介護職で高収入を得るには?資格や夜勤手当を活かして給料アップを目指そう

介護の仕事 2023年6月26日
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車椅子を押す男性介護士と笑顔のシニア男性

介護職で高収入を得るにはどのような方法が有効なのでしょうか?日本では少子高齢化が進み、介護職の需要が高まっている一方で、ほかの業界に比べて低賃金であることが問題になっています。しかし、介護職だから高収入を得られないわけではありません。勤務年数や保有資格、働き方によっては収入アップが可能です。この記事では給与を上げる方法をご紹介するので、介護職で高収入を得たいと考えている方は参考にしてください。

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目次

介護職の給料事情

少子高齢化が進んでいる昨今、介護職は需要が高く安定した職種といわれている一方で、業界全体で低賃金が問題になっています。厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査(p122)」によると、月給制の常勤で働く介護職員の平均給与額は317,540円です。ボーナスは含まれていないので大まかな金額になりますが、年収は約380万円以上と考えられます。一方で、国税庁の「令和3年分民間給与実態統計調査」によると、正規の雇用形態で働く人々の平均給与額は508万円。介護職の年収と比較すると、同じ正規雇用でも120万円以上の差があることが分かります。(※厚生労働省と国税庁とでは算出方法が異なるため、あくまで参考値)

介護職の給料は介護保険料や利用者さんから支払われた介護報酬で賄われており、仕組み上大幅な給与アップは期待できません。しかし、介護職でも年収500万円を越えたり高収入を得たりする方法はあります。

勤続年数が長いほど収入が増える

一般的な企業と同じように、介護職も勤続年数が長いほど収入が増えます。厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p139)」では、勤続年数別に平均給与額がまとめられているので、自分の現状と比較してみましょう。

介護職員の勤続年数別平均給与額(月給制の常勤)

勤続年数令和4年平均給与額令和3年平均給与額差額
勤続1年~1年11カ月280,550円247,020円33,530円
勤続2年~2年11カ月288,750円272,960円15,790円
勤続3年~3年11カ月297,460円281,220円16,240円
勤続5年~5年11カ月305,970円291,110円14,860円
勤続10年~10年11カ月322,990円306,000円16,990円
勤続15年~15年11カ月342,590円328,770円13,820円
20年以上371,640円357,150円14,490円

表を確認すると、勤続年数が長くなるにつれて平均給与額も徐々に増加していることが分かります。また、令和3年から令和4年の間に全体的に平均給与額が増えているので、今後も介護職の給与水準が上がっていくかもしれません。ただし、現状では勤続年数が20年以上になってもボーナスがなければ年収500万円にも届かないため、高収入を狙うなら以下で紹介するほかの方法と組み合わせてみましょう。

施設形態によって給料が異なる

介護職の職場にはさまざまな種類があり、どこで働くかによって平均給与が異なります。下の表に施設形態別の平均給与額をまとめているので、チェックしてみてください。

施設形態別の平均給与額(月給制の常勤)

施設形態令和2年平均給与額
介護老人福祉施設(特養)348,040円
介護老人保健施設(老健)339,040円
介護医療院320,700円
介護療養型医療施設276,400円
訪問介護事業所315,170円
通所介護事業所275,620円
通所リハビリテーション事業所304,790円
特定施設入居者生活介護事業所313,920円
小規模多機能型居宅介護事業所287,970円
認知症対応型共同生活介護事業所291,080円

月給制の常勤で働く介護職員の平均給与額を上回る施設は、特養と老健、介護医療院だけです。特定施設入居者生活介護事業者とは、指定を受けた有料老人ホームやサ高住、ケアハウスを指します。

平均給与額が高い施設は24時間介護を行う必要があり、夜勤が発生するため給与が高い傾向にあるようです。一方で、通所介護は基本的に日中のみの勤務になるので、平均給与額は低め。お泊まりデイサービスで夜勤があるなら、平均給与額より高い収入を得られるかもしれません。

国税庁
令和3年分 民間給与実態統計調査

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介護職で高収入を得る方法

給料アップのために同じ施設に長く勤めたり、平均給与額の高い施設で働いたりするのも良いですが、高収入を得るにはほかの方法を上手に組み合わせることが大切です。そこで、ここでは介護職で高収入を得るためにおすすめの方法をご紹介します。自分の働き方に合った方法で、高収入を目指しましょう。

資格を取得する

介護職で高収入を得るには、介護の仕事に活かせる資格を取得するのがおすすめです。介護職は無資格でも就職できますが、資格があれば自分の知識やスキルを証明できるうえ、職場から資格手当が支給されます。保有資格の有無や種類によって平均給与額は異なるので、資格を取得して高収入を目指す方は以下の表を参考にしてください。

保有資格別の平均給与額(月給制の常勤)

保有資格令和2年平均給与額
介護支援専門員376,770円
社会福祉士350,120円
介護福祉士331,080円
実務者研修302,430円
介護職員初任者研修300,240円
保有資格なし268,680円
出典:厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p157)」

介護職員初任者研修以上の資格があれば、無資格で働くよりも高収入を得られます。介護職員初任者研修や実務者研修は、難易度が低く誰でも受講できるので、初めての資格取得におすすめです。

また、実務者研修を修了していれば実務経験だけで介護福祉士の試験を受けられます。介護福祉士は介護職唯一の国家資格で、取得していると転職やキャリアアップで有利になりやすいです。難易度はそれほど高くなく、取得すれば無資格の介護職よりも約6万円の収入アップが見込めます。介護支援専門員や社会福祉士の資格を取得すればさらに高収入が見込めますが、どちらも受験資格を得るのが難しく合格率が低い難関資格です。まずは介護福祉士を目標にして、無事に取得出来たら介護支援専門員や社会福祉士にもチャレンジしてみましょう。

レバウェル介護(旧 きらケア)では、資格の勉強をしながら自分にぴったりの職場探しのサポートも受けられる資格取得の専門学校「レバウェルスクール介護(旧 きらケアステップアップスクール)」を運営しています。レバウェル介護(旧 きらケア)経由で就業先が決まった方は受講料が無料になるので、これから介護業界で活躍したいという方におすすめです。
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夜勤手当を増やす

介護職で高収入を得るには、夜勤手当を増やす方法もあります。たとえば、特養や老健といった施設では24時間利用者さんの介護が必要なので、介護職員が交代制で夜勤を行うのが一般的です。夜勤に入ると1回あたり約3,000~10,000円の夜勤手当が支給されるので、積極的にシフトを組んでもらえば収入アップに繋がります。また、夜勤だけで働く「夜勤専従」という働き方にすれば、高収入と休日数の多さが両立可能です。ただし、夜勤は生活リズムが乱れやすく体調を崩す原因になりかねないので、健康管理は万全に行う必要があります。

キャリアアップする

介護主任やフロアリーダーにキャリアアップすれば、基本給が上がったり資格手当が付いたりするため、高収入を得られる可能性が高め。役職手当は事業所ごとに異なりますが、およそ3,000~10,000円程度支給されます。また、役職に就くことで昇給や賞与の査定で有利になることも。スキルや経験が十分とみなされれば管理職への昇進も可能なので、介護職で高収入を得るにはキャリアアップは有効な手段といえます。資格を取得すればリーダーや管理職だけでなく、ケアマネージャーやサービス提供責任者、支援相談員などにキャリアアップして高収入を目指すことも可能です。

副業を行う

介護職で高収入を得るには、副業を始めるのも一つの方法です。護職の経験を活かした副業なら、夜勤専従のアルバイトや短期派遣があります。最近では、介護職での体験談や仕事に活かせる知識をブログや動画で公開して、アフィリエイトで収入を得る方法も人気です。副業で介護と関係ない仕事がしたい場合は、コンビニや飲食店でのアルバイトだったり家事代行など幅広い選択肢から選べます。趣味や息抜きを兼ねて副業を始めたい方には、ハンドメイド作品の販売も良いかもしれません。ただし、事業所によっては副業を禁止しているところもあります。トラブルにならないように、事前に就業規則を読んだり上司に確認を取ったりしましょう。

転職する

現在の職場で高収入が見込めないときは、転職を視野に入れてみましょう。転職は介護職で高収入を得るには効果的で、短期間での収入アップが可能です。介護業界は慢性的な人手不足なので、多くの事業所が求人募集を行っています。昇給の査定方法や賞与の算定、各種手当の金額は施設形態や働き方によって異なるため、転職が成功すれば高収入を得られることも。好条件の転職先を探すなら、転職エージェントや求人サイトを利用するのがおすすめです。介護業界専門の転職エージェント「レバウェル介護(旧 きらケア)」は過去の転職実績から、あなたが転職した場合の想定年収を事前にお伝え可能。転職するか悩んでいる段階でも相談できるので、情報収集段階でも気軽にご相談ください。

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介護職で高収入の求人を探すときのポイント

介護職で高収入を得るには、短期間で確実な収入アップが見込める転職がおすすめですが、なかには好条件を装った「求人詐欺」や「おとり求人」があることも事実です。転職サイトや情報誌を利用して求人を探すときは、最終更新日や詳細な募集要項が掲載されているかを確認しましょう。また、介護職で高収入の求人を探す際は以下のポイントにも注意してください。

基本給以外の手当や賞与を確認する

基本給が高くても手当が少なかったり、交通費が支給されなかったりすると、かえって収入が下がってしまうことがあります。ボーナスは基本給をベースに算出されているので重要なポイントではありますが、夜勤手当や資格手当の支給額、交通着の上限なども気にしてみましょう。各種手当を含めた月収や年収が現在の収入を上回るか、比較してから応募先を決めると転職後のミスマッチを防げます。また、交通費が支給されない職場でも自宅から徒歩や自転車で通勤できる範囲であれば問題ないので、通勤方法や距離も加味して求人を選んでみてください。

長く働ける職場かチェックする

高収入を得られる職場でも、人間関係や勤務環境が悪く働き続けるのが難しい事業所は避けましょう。介護職で高収入を得るには、肉体的にきつい仕事や努力が必要なこともありますが、人間関係の悪さや劣悪な労働環境で無理をする必要はありません。気になる求人があったら、できるだけ施設に直接見学に行って職員や利用者さんの様子を見て、自分が長く働けそうな職場か確認してみましょう。ただし、高収入な介護の仕事は人気が高いので、じっくり考えていると募集枠が埋まってしまうことも。求人の内容をしっかり確認したら、早めに応募するのがおすすめです。

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介護職の給料は将来的に増える?

現在の介護職は低賃金のイメージが強いようですが、国が給与水準の向上をはじめとした処遇改善を行っているため、将来的に給料は増えると考えられます。2025年にはすべての団塊世代が75歳以上になり、今よりも介護職のニーズが高まることが予想されます。そこで、人材確保のために給料アップや負担軽減に繋がる施策が始まりました。2012年には介護職員全体の給料アップのために「処遇改善加算」の運用が始まり、介護職の給料は増加傾向にあります。また、2019年から始まった「介護職員等特定処遇改善加算」は勤続10年以上の介護福祉士の給料アップに繋がる制度です。長く勤めたり資格を取得したりすることで、高収入を得やすくなります。このように国は離職防止や給与水準の改善に力を入れているため、今後も介護職の給料は上がっていく可能性が高いです。

介護職の給料についてよくある質問

介護職の給料についてよくある質問に回答します。「介護職の給料って少ないの?」「どうすれば給料がアップするの?」と疑問に思う方は、ぜひご一読ください。

介護職の給料では生活できない?

介護職(常勤・月給)の平均給料は、31万7,540円。ボーナスを含まない年収は約380万円以上です。この金額をどのように感じるかは、人それぞれですが、日常生活は問題なく送れるでしょう。しかし、常勤として働く国民全体の平均年収は、約500万円と、比較すると介護職の給料が低いのは事実です(算出の仕方がそれぞれ異なるため、あくまで参考値)。

介護職の給料事情」で勤続年数別・施設別の給料について詳しく解説しているのでご覧ください。

介護職の給料をアップする方法は?

介護職の給料をアップするには、「資格を取得する」「夜勤手当をもらう」「キャリアアップを目指す」という方法があります。ほかにも、副業をしたり、給与の高い施設に転職したりするのも効果的です。

給料をアップさせる方法は、「介護職で高収入を得る方法」で詳しく解説しているので、興味がある方は、チェックしてみてください。

介護職は年収500万円もらえるようになる?

介護職員のままでは、年収500万円をもらうことは難しいかもしれません。年収500万円を目指すなら、ケアマネージャーを目指すと良いでしょう。ケアマネージャーの平均年収は約489万円と高く、さらに給料アップの工夫をすれば、500万円をもらえる可能性があります。ケアマネージャーの給料アップの方法は、「ケアマネージャー(介護支援専門員)の年収は?給料アップの方法を解説」の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

まとめ

介護職で高収入を得るには、資格取得やキャリアアップ、転職といった方法があります。勤続年数が長いほど収入が高くなる傾向にあるので、資格習得などと上手く組み合わせれば介護職の平均年収を上回ることも可能です。現在の介護職は低賃金のイメージがついていますが、今後需要が増えるほど給与水準も上がると考えられるので、将来的に高収入が見込める職種になるかもしれません。

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※この記事の掲載情報は2023年6月26日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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