
この記事のまとめ
- 施設長とは、介護施設の運営を指揮・監督する責任者のこと
- 施設長や管理者になるための要件は、施設形態によって異なる
- 施設長は、介護施設の運営・収支管理や、職員のマネジメントなどを行う
「施設長とはどんな職種?」と気になる方もいるのではないでしょうか。介護施設の施設長とは、収支管理やスタッフの労務管理などを行い、運営に携わる責任者のことです。この記事では、施設長の役割や要件、仕事内容を解説します。必要なスキルや大変なところ、やりがいもご紹介。施設長への転職を成功させるコツや、その先のキャリアアップについてもまとめたので、管理職を目指す方は参考にしてください。
介護業界で働く職種一覧!仕事内容や必要な資格、給与をご紹介目次
介護業界における施設長とは
施設長とは、介護施設全体を取り仕切り管理する責任者のことです。ホーム長やセンター長、事業所長と呼ばれる場合もあります。
施設長の役割や管理者との違いを以下で解説するので、キャリアアップを目指す方は確認してみましょう。
介護施設の施設長の役割
介護施設の施設長の役割は、施設の安定した運営や経営に責任を持つことです。具体的には、施設運営の戦略立案や予算管理を行い、収益などの目標達成を目指します。
ほかにも、サービスの質を高めるためにスタッフの指導・育成の機会を作ることや、施設内の安全管理、リスクマネジメントも施設長の役割です。職員がモチベーションを保って働け、利用者さんが安心して過ごせる環境を整えます。
施設長と管理者の違い
施設長と管理者は配置が必要な施設が異なります。特別養護老人ホームや養護老人ホーム、ケアハウスといった老人福祉施設には、施設長を1人配置しなければなりません。一方で、介護老人保健施設やグループホームは、管理者の配置が義務付けられています。
介護業界の「施設長」と「管理者」に明確な定義の違いはありませんが、法令上の言葉は使い分けられています。どちらも施設の管理職トップ・責任者としての役割を果たすため、同じ意味合いで使われたり、施設長と管理者を兼務したりする場合もあるようです。
施設長の配置は基本的に1つの施設に1人のみですが、管理者は複数配置することが可能です。たとえば、グループホームでは、各ユニットに管理者を配置することも珍しくありません。
また、施設長と管理者の両方の役職を設けている施設も。その場合、施設長は施設の経営といった運営管理での最終責任を負い、管理者は現場の進捗管理やスタッフ・利用者さん対応を担う傾向があります。
出典
厚生労働省「施設長の資格要件等」(2026年6月19日)
e-Gov法令検索「養護老人ホームの設備及び運営に関する基準」(2026年6月19日)
e-Gov法令検索「軽費老人ホームの設備及び運営に関する基準」(2026年6月19日)
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介護施設の施設長や管理者になるために必要な資格・経験
管理職の任用要件は施設形態によって異なり、施設長や管理者になるために資格や経験が必要な施設も多くあります。施設長・管理者どちらの職種の配置義務があるのかは施設によって異なりますが、いずれにしても施設の責任者の配置が必要です。
以下で、介護事業所の施設長や管理者になるための要件を施設形態ごとに解説するので、参考にしてみてください。
特別養護老人ホームの場合
特別養護老人ホームには、施設長の配置が義務付けられています。
厚生労働省の「施設長の資格要件等」によると、特別養護老人ホームの施設長になるには、以下のいずれかの要件を満たさなければなりません。
- 社会福祉主事の要件を満たしている
- 社会福祉事業の従事経験が2年以上ある
- 社会福祉施設長資格認定講習会を修了している
介護職として働きながら施設長を目指す方は、すでに必要な実務経験を満たしている可能性があるので確認してみると良いでしょう。
相談援助職の実務経験がある方や興味がある方は、社会福祉主事の要件を満たすルートで施設長の要件を満たす選択肢も。福祉事務所で社会福祉主事として働くための資格である「社会福祉主事任用資格」は、生活相談員や支援相談員の要件にもなっています。
社会福祉主事任用資格は、大学での単位取得や養成機関の修了といった要件を満たすことで取得が可能です。社会福祉士や精神保健福祉士を保有する方は、社会福祉主事の要件をすでに満たしています。
特養は社会福祉法人や自治体が運営する公的な施設なので、社会福祉主事任用資格が施設長の要件の一つになっていると考えられるでしょう。
社会福祉主事任用資格については、「社会福祉主事任用資格とは?取得方法は?メリットや活かせる仕事も解説!」の記事をご覧ください。
出典
厚生労働省「施設長の資格要件等」(2026年6月19日)
厚生労働省「ページ9:社会福祉主事任用資格の取得方法」(2026年6月19日)
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介護老人保健施設の場合
e-Gov法令検索の「介護保険法 第九十五条」によると、原則として介護老人保健施設は医師が管理しなければなりませんが、都道府県知事の承認を受ければ医師以外も施設を管理できます。つまり、介護老人保健施設の管理者になるには、医師免許が求められる可能性が高いでしょう。
介護老人保健施設は、在宅復帰支援の一環として、介護だけではなく医療やリハビリも手厚く提供するので、医師の配置が義務付けられています。サービスを適切に運営するために、基本的に医師が管理者を担うのが特徴です。
出典
e-Gov法令検索「介護保険法」(2026年6月19日)
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介護医療院の場合
e-Gov法令検索の「介護保険法 第百九条」によると、介護医療院の管理は都道府県が認めた医師が行うことが原則で、都道府県知事の承認を受けた場合のみ医師以外が従事できます。前述した介護老人保健施設と同様に、介護医療院の管理者になるには、基本的に医師免許が必要です。
介護医療院は、要介護と認定された高齢者の方の療養生活を支える施設で、管理者は多職種連携や急変時の対応といった管理責任を負います。
出典
e-Gov法令検索「介護保険法」(2026年6月19日)
e-Gov法令検索「介護医療院の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準」(2026年6月19日)
グループホームの場合
厚生労働省の「認知症対応型共同生活介護(認知症グループホーム) (改定の方向性)(p.24)」によると、グループホームで管理者になるには、以下の要件をすべて満たす必要があります。
- 認知症介護の実務経験が3年以上ある
- 厚生労働大臣が定める研修を修了している
グループホームでは、上記の要件に当てはまる常勤の管理者を1人以上配置します。認知症の利用者さんの地域生活を支援するための知識や経験が求められるでしょう。
グループホームの管理者の要件の一つである「厚生労働大臣が定める研修」とは、「認知症対応型サービス事業管理者研修」です。
厚生労働省の「介護保険最新情報 Vol.1224(p.9) 」によると、認知症対応型サービス事業管理者研修を受講するには、「認知症介護実践者研修の修了」などの要件を満たす必要があります。
グループホームの管理者になる方法については、「グループホーム管理者になるには資格が必要?仕事内容や向いている人も解説」の記事をご覧ください。
出典
厚生労働省「第228回社会保障審議会介護給付費分科会(web会議)資料」(2026年6月19日)
厚生労働省「介護保険最新情報掲載ページ」(2026年6月19日)
小規模多機能型居宅介護事業所の場合
厚生労働省の「小規模多機能型居宅介護(改定の方向性)(p.21)」によると、小規模多機能型居宅介護事業所の管理者の配置基準は、グループホームと同様です。認知症介護に3年以上従事し、認知症対応型サービス事業管理者研修を修了した方が小規模多機能型居宅介護事業所の管理者になれます。
グループホームと小規模多機能型居宅介護事業所は、「小規模施設で地域密着型サービスを提供する」という共通点があるので、管理者の要件も共通していると考えられるでしょう。
出典
厚生労働省「第228回社会保障審議会介護給付費分科会(web会議)資料」(2026年6月19日)
そのほかの施設の場合
デイサービスや有料老人ホームにおいても、「管理者」の配置が義務付けられています。法令等で一律に定められた資格要件はないため、無資格の方も管理者として働ける可能性があります。
とはいえ、無条件で誰でも管理者になれるとはいえません。デイサービスの管理者には、利用者さんの目標やサービス内容を定める「通所介護計画」を作成するスキルが必要です。また、有料老人ホームの管理者には、高齢者の方の介護に関する一定の知識や経験が求められます。
実際の求人では、介護福祉士やケアマネジャー(介護支援専門員)の資格、現場でのリーダー・マネジメント経験を応募条件としている施設も少なくありません。
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介護施設の施設長の仕事内容
施設長は、介護施設の運営・収支管理や、介護職員のマネジメントなどを行います。施設長の仕事内容を以下で解説するので、参考にしてみてください。
施設の運営・収支管理
介護施設の施設長の主な仕事内容は、施設の運営や収支管理です。具体的には、コンプライアンスの徹底や職員の業務改善、利用者確保のための営業活動、施設の稼働率の管理などを行い、安定した運営に取り組みます。施設長には経営に対する責任もあるので、施設の売上や利益を考えて行動しなくてはなりません。
特に民間企業が運営する有料老人ホームなどの施設は、利益を出し続けなければ経営を存続できなくなってしまったり、職員の待遇に影響したりするリスクが大きいでしょう。利用者さんの契約内容の確認や保険請求業務、経費の管理などを通じて、赤字を出さない収支マネジメントを行うことが重要です。
介護職員のマネジメント
介護職員の採用や教育、労務管理など、人材に関するマネジメントも施設長の仕事です。人事担当者のいない小規模な施設や事業所では、勤怠・労務管理や入退社の手続きといった業務も施設長が担う場合があります。
施設長は、スタッフの得意分野や保有資格を把握し、それぞれの能力が最大限に発揮されるよう人員を配置することが必要です。職員一人ひとりがモチベーションを保って働き続けられるよう、ヒアリングの機会を設けることもあるでしょう。
職員の定着を図るためには、人間関係のトラブルや悩みを察知し、必要に応じて人員配置の見直しやメンタル面のサポートを行う気配りも重要です
介護サービスのマネジメント
施設長は、利用者さんに提供する介護の質を維持・向上させるためのサービス管理も担います。勉強会や研修を企画し、介護チーム全体のスキルアップを図ることも重要です。
安定した介護サービスを提供するために、利用者さんやご家族の意見を積極的に取り入れたり、適切な対応について職員と話し合ったりします。
行政機関との連絡調整
介護施設を法令に則って適正に運営するための行政機関との連絡調整も、施設長が担当する業務です。介護保険事業の変更届や事故報告書、消防計画の提出など、行政関連の手続きを行います。
施設を正しく運営するには、日ごろから基準に沿って記録や書類が整備されているかを確認することが必要です。
利用者さんやご家族の対応
介護施設の施設長は、利用者さんやご家族と直接関わり、入退居時の面談や意向に沿ったケアができているかのチェックなどを行うこともあります。
入居前の面談では、施設のサービス説明だけではなく、利用者さん本人やご家族の生活歴、価値観、ニーズなどを確認。利用者さんの情報を職員に共有し、介護計画やケアに反映させることで、利用者さんやご家族の状況に合った支援を行えます。
トラブルや緊急時の対応
施設でトラブルが起きた際や緊急時に、最終的な判断と責任を担うのは施設長です。事故やクレームが発生した場合、事実関係を正確に把握したうえで、利用者さんやご家族への誠実な説明や謝罪を行います。さらに、再発防止策の策定を主導するといった事後対応も必要です。
災害時や施設での感染症流行時は、利用者さんの安全を守るために、行政や医療機関と連携しながら避難計画の実施や感染対策の指揮を執ります。施設長には、常に冷静かつ適切な判断を下すことが求められるでしょう。
介護施設の施設長の1日のスケジュール
ここでは、介護施設で働く施設長の1日のスケジュール例をご紹介します。実際の勤務時間や業務内容は施設や日によって異なるため、一つの参考としてご覧ください。
施設長の1日のスケジュール
-
08:30
出勤
-
09:00
朝礼、メールチェック
-
10:30
職員会議
-
11:00
事務管理
-
12:00
休憩
-
13:00
行政機関での手続き、外部の関係者との打ち合わせ
-
15:00
施設職員との打ち合わせ、利用者さんの対応
-
17:00
行事やイベントの企画会議、研修資料の作成
-
17:30
退勤
施設長の働き方はシフト制で、4週8休制や週休2日制のところが多いようです。他職種の兼務がない専任の施設長は、基本的に日勤帯の勤務で夜勤に入ることはないといえます。
ただし、施設によっては、施設長がケアマネジャーや生活相談員、介護職などを兼務することも。介護職を兼務する場合は、必要に応じて夜勤にも対応します。
また、職員が急遽休んだときや、利用者さんの急変時などは、施設長が夜間や休日に出勤し、シフト調整や現場での対応を行う可能性があるでしょう。
介護施設の施設長の年収
厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.143)」をもとに、2024年における介護事業所の管理職の平均年収を、施設形態ごとに以下のグラフにまとめました。
なお、こちらのデータは介護事業所の管理職を対象としたもので、施設長や管理者に限った給与データではない点にご留意ください。平均年収は(平均給与額×12)で算出し、百の位以下は切り捨てています。

参考:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.143)」
介護事業所の管理職の平均年収は、453.7万円でした。施設形態別では特養の管理職が最も高く、524.2万円です。
また、同資料(p.143)によると、管理職と管理職でない職員の平均給与の差は約5万円で、平均年収は60万円ほどの違いがあります。
ただし、上記は平均額であり、給与額は施設の規模や手当・賞与の有無などによっても大きく異なるため、あくまで目安としてお考えください。
出典
厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」(2026年6月19日)
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介護職で高収入を得るには?資格や夜勤手当を活かして給料アップを目指そう
介護施設の施設長の大変なところ
介護施設で施設長として働くと、以下のような大変さを感じる可能性があります。
- 経営やビジネスの視点が求められる
- マネジメントが難しい
- トラブル発生時の責任が重い
介護現場での経験を経て施設長になった人は、マネジメントや収支管理といった経営者の視点が求められる業務に最初は戸惑うかもしれません。
また、施設長は常に施設の課題に向き合います。スタッフ一人ひとりの理解を得ながら、納得感のある解決策を導き出すには、信頼関係を築くことが必要です。
トラブルが発生した際は施設長が最終的な判断と責任を担うため、プレッシャーを感じる人も少なくありません。
どのようにすれば施設運営が良くなるかを考え続けなければならないため、やりがいがある反面、一定の大変さもある仕事といえます。
介護施設の施設長のやりがい
介護施設の施設長として働くと、以下のようなやりがいを感じられるでしょう。
- 理想の施設づくりができる
- スタッフの成長に達成感を味わえる
- 給与水準が高い
自身の思い描くビジョンや介護理念を運営に反映させられるのは、施設長ならではのやりがいです。
プレッシャーを乗り越えてスタッフをまとめ、組織で一丸となって目標を達成したり、自分の指導によりスタッフの成長を感じられたりすると、喜びを得られるでしょう。また、大きな責任やプレッシャーが伴う分、給与水準が高いのも魅力です。
介護職から施設長を目指す方法
介護職から施設長にキャリアアップするには、施設内のキャリアパスで昇進したり、新規開設する介護施設の施設長に立候補したりする方法があります。
介護職から施設長になるルートは職場によって異なるため、キャリアアップを目指す方は、施設長の採用・任用方針を事前に確認しておくと良いでしょう。
施設内のキャリアパスで昇進する
現在働いている施設や法人に「介護職から施設長になるキャリアパス」がある場合、勤続年数を重ねて施設長を目指す方法があります。
現場で日々の介護業務に従事しながら、介護関連の資格を取得し、フロアリーダーや主任といったポジションを経てマネジメントの基礎を身につけます。勤務態度やスキルが評価されれば、法人の経営層から「施設長を任せたい」と声をかけられる可能性があるでしょう。
新規開設する介護施設の施設長に立候補する
新しい介護施設が開設されるタイミングで、施設長にキャリアアップする道もあるでしょう。これまでに介護業界での実績やリーダー経験があれば、スキルや適性が評価され、施設長や管理者に抜擢されることは少なくありません。
また、法人内で公募が行われる場合は、経験を活かして自ら手を挙げてステップアップをつかみ取ることも可能です。
施設長の求人に応募する
「施設長候補募集」「管理者募集」といった求人に応募し、中途採用で施設長を目指す方法もあるでしょう。他施設での役職経験や異業種でのマネジメント実績があれば、採用選考で即戦力として評価されることが期待できます。
介護職未経験から転職する場合は、入社後にまずは介護職として現場で実務を経験し、理解を深めてから施設長へ就任するケースもあるようです。
独立・開業する
会社に所属するのではなく、自ら介護事業所を立ち上げ、経営者と施設長・管理者の役割を兼務する人もいるでしょう。資金調達や物件選び、人材採用などすべてを自分で行う大変さはありますが、施設の理念や提供するサービス、職場環境づくりなどを自分の理想通りにデザインできるのが魅力です。
将来的な独立を見据えて、まずはほかの施設で施設長として働き、事業運営のノウハウを学んでから起業する場合もあります。
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介護施設の施設長への転職を成功させるコツ
ここでは、介護施設の施設長への転職を成功させるコツをご紹介します。管理職求人を探す際の参考にしてみてください。
転職エージェントを活用して求人を探す
施設長の求人を探す際は、転職エージェントを上手に活用すると良いでしょう。専門性の高い人材が求められる役職者の採用では、労働条件の交渉に応じてもらえる可能性があります。転職エージェントのサポートを受けることで、給与等の条件面で有利に転職を進められる場合があるようです。
また、転職エージェントから好待遇な「非公開求人」を紹介してもらえることもあります。施設長や管理職候補の求人は数が少なく、法人とのネットワークを活かして掛け合うことで開拓する方法もあるので、介護業界とのパイプがある転職エージェントを活用すると良いでしょう。
施設が求める人物像を理解する
応募先の施設が、施設長にどのような役割を期待しているかを見極める視点が必要です。「組織を大きく変えてほしい」「今のやり方を守って安定した運営をしてほしい」など、求める人物像や運営方針は施設によって異なります。
自分自身のマネジメントスタイルと施設の方針が合っているかを確認することは、入職後のミスマッチを防ぐために不可欠です。
面接対策を徹底する
面接においては、「なぜ介護職ではなく管理職を目指すのか」という志望動機や、「どのような施設運営をしていきたいか」という展望を具体的に伝えることが重要です。
また、「介護事故防ぐには?」「職員の育成方法は?」といった実践的なマネジメント力を測る質問をされる場合があります。採用担当者に強みが伝わるよう、過去の経験をもとにアピールできるスキルを整理しておくと、幅広い質問に回答できるでしょう。
介護業界に特化した転職エージェントの「レバウェル介護(旧 きらケア)」では、介護事業所の施設長や管理職候補の求人を取り扱っています。転職支援実績が豊富で介護事業所とのパイプがあるので、公開されていない求人を紹介できることも。「自分の経験年数や資格で施設長になれる?」「管理職になるためのキャリアプランを考えたい」といった相談も歓迎です。
施設に関する情報の提供や、施設長の面接対策の練習、応募書類作成のサポートなどにも対応しています。介護業界での働き方について考えている方は、気軽にお問い合わせください!
今の職場に満足していますか?
介護施設の施設長に必要なスキル
介護施設の施設長には、以下のようなスキルが求められます。
- コミュニケーション能力
- リーダーシップ
- 冷静な判断力
- 問題解決能力
- 経営力やマネジメント力
施設長として介護施設を円滑に運営するためには、コミュニケーション能力が必要です。スタッフの意欲を引き出すことや、利用者さんやそのご家族、地域の関係機関と信頼関係を築くことが求められるでしょう。施設が目指すビジョンを明確に示し、スタッフを目標へ導くリーダーシップも大切です。
介護施設の施設長に向いている人とは?
介護施設の施設長に向いている人は、学習意欲のある人やスタッフを大切にする思いやりのある人です。「自分は施設長に向いている?」と気になる方は、以下を参考にしてみてください。
積極的に学習を続けられる人
施設長には、自ら積極的に学び続ける姿勢が欠かせません。介護の専門知識だけではなく、法制度や経営のノウハウもアップデートし続ける必要があります。幅広い知見を磨くことで、どのような状況にも対応できる迅速な判断力が身につくでしょう。
スタッフを大切にする気持ちがある人
施設長として長く活躍するには、スタッフを大切にする気持ちが必要です。介護職員の不安や悩みに寄り添い、丁寧なコミュニケーションを重ねることで強い信頼関係が築けるでしょう。スタッフ一人ひとりが働きやすい環境を整えることは、施設長の重要な役割です。
逆境に動じないタフさがある人
逆境に動じないタフさがある人は、施設長に向いています。「何かあっても施設長がいる」という安心感が、スタッフの支えとなるでしょう。
トラブルや予期せぬ事態が起きた際、責任者として矢面に立つ強さが必要です。ストレスを抱え込みすぎず問題が起きた理由を客観的に分析し、次回の運営改善に活かせるよう前向きに思考の切り替えができると、組織の成長に貢献できるでしょう。
施設長からキャリアアップできる?
施設長は、スーパーバイザーやエリアマネージャーといった職種へキャリアアップできる場合があります。
スーパーバイザー
介護業界のスーパーバイザーとは、複数の介護施設を巡回し、監督・管理する職種です。現場の施設ではなく、運営法人や本社に所属します。
施設長や管理職などの現場の責任者を指導・教育するため、介護や医療に関する幅広い知識と実務経験が必要です。施設長として培ってきた専門知識を活かし、スーパーバイザーとして独立・起業する人もいます。
エリアマネージャー
エリアマネージャーは施設長のさらに上の役職で、「特定エリアの責任者」として、担当エリアの施設が問題なく運営できているかを管理・監督します。
また、新しい施設の立ち上げを指揮したり、現場の介護職員の育成プログラムを作成したりなど、利用者さんを増やすための営業を担当することも。エリアマネージャーになるには、幹部として活躍するのに相応の経験と実績が必要です。
部長
部長は、施設を運営する企業・法人に所属し、グループの統括やマネジメント、介護施設の増設、新規事業の企画・推進などに携わります。介護業界の部長職は、人事部長や事業部長などです。
施設長の経験を活かして、より広い視野で事業を統括できるため、経営やビジネスに深く関わりたい方にとって魅力的なキャリアパスでしょう。
【体験談】施設長のキャリアアップ事例
実際に施設長からのステップアップを目指して転職を成功させた方の体験談をご紹介します。以下は、施設長として10年の実務経験がある50代の男性の事例です。
今の法人には施設長以上の役職がなく、経験を活かして複数の施設を統括するポジションに就きたいと思い、転職を決意しました。
ただ、自力で探しても「施設長からキャリアアップできて給与が下がらない求人」は見つからず、介護業界に特化した転職エージェントに相談。「年収500万円以上」「キャリアアップ」などの希望を伝え、非公開求人を紹介してもらいました。
対策したうえで面接に臨み、施設運営の実績や今後のビジョンを具体的にアピールした結果、経験や熱意が高く評価されて副施設長として採用されました。年収は現職の500万円から520万円へ向上し、将来はマネージャーへの昇進や年収700万円を目指せる環境です。
単なる収入増だけではなく「成長できる環境」を軸にしたことで、納得のいくキャリアを実現できました。サポートのおかげで最適な選択ができ、挑戦して良かったと感じています。
現在働いている職場で施設長からのキャリアアップが難しいのであれば、転職するのも一つの方法です。転職によって一時的に給料が下がる可能性もありますが、その先のキャリアを見据えてマネジメント層としての実績を積めば、将来的な年収アップも目指せるでしょう。
自身の経験を高く評価し、力を発揮できる職場を選ぶことが、転職を成功させるポイントです。
このキャリアアップ事例について詳しくは、「施設長の転職事例をご紹介!介護業界でのキャリアアップや希望年収は叶う?」の記事にまとめているので、チェックしてみてください。
介護施設の施設長に関するよくある質問
ここでは、介護施設の施設長についてよくある質問に回答します。特養の施設長に必要な資格やダメな施設長の特徴が知りたい方は、参考にしてください。
特養の施設長に必要な資格は何ですか?
資格を活用して特養の施設長を目指す場合、取得が必要なのは「社会福祉主事任用資格」です。特養の施設長の要件は資格の保有だけではなく、「社会福祉事業に2年以上従事する」「社会福祉施設長資格認定講習会を受講する」のいずれかでも要件を満たせます。
この記事の「介護施設の施設長や管理者になるために必要な資格・経験」では、施設形態ごとの施設長や管理者の要件を解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
ダメな施設長の特徴は?
介護経験のない人や人間関係のトラブルを解決できない人は、「ダメな施設長」と職員に思われてしまう可能性があります。介護経験がないと、現場の状況を理解できず無理な指示を出してしまい、現場スタッフの不信感を招くことになりかねません。また、人間関係のトラブルに対して中立な立場で介入・調整しようとしない姿勢は、職員の不満につながるでしょう。
ダメな施設長の特徴については、「ダメな施設長に不満…ブラックな介護施設にいる要注意管理者の特徴を解説」の記事をご覧ください。
施設長はほかの職種と兼務可能?
厚生労働省の「令和6年度介護報酬改定における改定事項について(p.120)」によると、施設長や管理者は原則常勤専従が望ましいものの、管理業務に支障がなければほかの職種との兼務が認められています。同一事業所内で他職種を兼務したり、別の事業所で管理者やほかの職種を兼務する場合があるようです。ただし、兼務のルールは施設形態や自治体によって異なるため、事前に確認して対応しましょう。
出典
厚生労働省「令和6年度介護報酬改定について」(2026年6月19日)
まとめ
介護施設の施設長とは、施設全体の運営を取り仕切る責任者です。業務改善や収支管理を行い、安定した運営を指揮する役割があります。
施設長や管理者になる要件は施設形態ごとに異なり、福祉系の資格や研修の受講、実務経験などが求められる場合が多いでしょう。施設内のキャリアパスで昇進したり、新規開設する介護施設の施設長に抜擢されたりすることで、施設長にキャリアアップできます。
施設長として働くと、経営の視点が求められることや、責任が大きいことをストレスに感じる人もいるかもしれません。一方で、自分の理想の施設づくりを実現できたり、スタッフの成長を実感できたりするやりがいも感じられる仕事です。
また、施設長として経験を積めば、スーパーバイザーや部長職へのキャリアアップも目指せるでしょう。
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資格取得やキャリアパスのご相談にも対応しているので、介護業界でのキャリアアップを目指す方はぜひお問い合わせください。
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執筆者

「レバウェル介護」編集部
お役立ち情報制作チーム
介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点


