
この記事のまとめ
- 介護リーダーの役割は、施設の円滑な運営のために現場の職員をまとめること
- 介護リーダーの仕事内容は、職員の育成や指導、勤務管理など
- 介護リーダーには、本質を見抜く力やコミュニケーション能力が求められる
「介護リーダーの役割とは?」と気になる方もいるのではないでしょうか。介護リーダーの役割は、施設の円滑な運営のために現場の職員をまとめることです。この記事では、介護リーダーやユニットリーダー、フロアリーダーの役割を解説します。介護リーダーの仕事内容や要件もご紹介。求められるスキルや抱えやすい悩み、給料事情にも触れているので、リーダー職へのキャリアアップを目指す方は参考にしてください。
目次
介護リーダー(介護主任)の役割とは?
介護リーダー(介護主任)の役割は、介護施設・事業所で働くスタッフをまとめることです。提供する介護サービスの質を維持・向上させ、円滑な運営を支える重要な責務を担います。介護現場で働く職員が適切なケアを実践できるよう指導・監督するだけではなく、現場の状況を的確に把握して管理者や施設長へと伝えることも必要です。
なお、介護リーダーの配置は法令による義務ではなく、法人や事業所の判断に委ねられているため、配置の有無は職場によって異なります。管理者や施設長の管理する範囲が広い大規模な事業所では、介護リーダーなどの役職を設けて管理体制を構築することも少なくありません。
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ユニットリーダーやフロアリーダーの役割とは?
介護事業所は、介護リーダー(介護主任)以外に、「ユニットリーダー」や「フロアリーダー」といった役職を配置する場合があります。
ユニットリーダーは、15人以下の利用者さんで構成されるユニットを管理するのが役割です。ユニット型の特養・老健・介護医療院・ショートステイには、ユニットリーダーの配置が義務付けられています。
なお、グループホームや有料老人ホームのユニットには、ユニットリーダーの配置義務はありません。
また、フロアリーダーの役割は、特定のフロアの管理をすることです。フロア内にいくつかのユニットがある場合は、複数のユニットをまとめる立場となります。
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介護リーダーの仕事内容
介護リーダーは、介護業務に加えて職員の育成・指導や勤務管理などを行います。ユニットリーダーやフロアリーダーは、管理する範囲が異なりますが、同様の業務を担当する場合が多いでしょう。
以下で介護リーダーの仕事内容を解説します。具体的な業務の範囲は事業所の方針によって異なりますが、一つの参考としてご覧ください。
1.職員の育成・指導
介護リーダーは、職員の指導や教育、育成などを行います。新人職員が早く仕事や職場に慣れていけるよう、教育や仕事のフォローをするのが役割です。
また、職場全体のケアの質を向上させるために、日々の業務のフィードバックや研修の企画を行うこともあるでしょう。職員の教育を通して、提供する介護サービスの品質向上に努めます。
2.利用者さんへの対応
利用者さんへの対応も、介護リーダーの仕事内容です。通常の介護業務はもちろん、新しい利用者さんのケアや、利用者さんの体調不良時の対応なども率先して担います。
新しい利用者さんに対応し、手順書を作成したり留意点を共有したりしてほかの職員と連携すれば、提供するサービスの質を安定させることが可能です。また、豊富な介護経験を活かし、看取りや認知症ケアといった専門的なケアでリーダーシップを発揮するのも役割といえます。
3.職員の勤務管理やシフト作成
介護リーダーは、職員の勤務管理や業務の割り振り、シフトの作成を担当することもあります。管理者や施設長などの上司と相談しながら、職員の状況や適性に応じた配置を行うのが役割です。
シフト作成では、職員の休み希望を反映させながら、一人ひとりのスキルや経験を活かせる業務に配置します。性格が合わない職員がいれば、勤務時間をずらしたり部署異動を検討したりするなど、職場の雰囲気を考えて配置を調整することもあるでしょう。現場の職員が働きやすいように環境を整備します。
また、施設によっては介護リーダーが採用面接に同席することも。現場を熟知しているリーダーが採用に関わることで、実際の業務に即したスキルの有無や、既存のチームメンバーとの相性・適性を評価できるため、ミスマッチの防止につながるでしょう。
4.イベントやレクリエーションの企画・運営
介護リーダーは、施設の行事やレクリエーションの企画・運営でも、リーダーシップを発揮します。
季節のイベントや地域交流の行事などの企画や準備、当日の運営を中心となって担当することがあるでしょう。スタッフそれぞれの得意分野や個性を活かした役割分担を行い、チーム全体を巻き込んで行事を作り上げます。
5.他職種との連携
他職種との連携も、介護リーダーの重要な業務です。たとえば、利用者さんの介護を通して見つけた課題をケアマネジャーと共有することで、ケアプランの改善につなげられます。
管理者や施設長から示された業務効率化の方針を現場に伝え、ルーティン業務の見直しや記録作業のデジタル化を主導するといった役割を担うこともあるでしょう。
介護事業所では、介護職員や看護師、管理者・施設長、ケアマネジャー、相談員など多岐にわたる職種が働いています。介護リーダーは、それぞれの立場を尊重しながらスムーズに連携し、利用者さんの過ごしやすい環境を整えることが必要です。
介護リーダーになるのに資格は必要?
介護リーダー(介護主任)になるのに、法律で定められた必須の資格はありません。ただし、豊富な介護経験や知識・技術を証明する介護資格を持つ職員から選出されるのが一般的です。
介護リーダーの求人のなかには、介護職員初任者研修や介護福祉士実務者研修、介護福祉士といった資格の保有が応募要件となっている求人もあります。働きながらキャリアアップする場合も、同様の要件が設けられていることがあるでしょう。
介護職のキャリアパスについては、「介護職のキャリアパスとは?職員のキャリアアップに役立つ資格や要件を解説」をご覧ください。
また、ユニットリーダーにも資格要件はありませんが、ユニットリーダーの配置義務があるユニットケア施設には、一定数以上のユニットリーダー研修の修了者の配置が必要です。
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介護リーダーに求められるもの
介護リーダーには、本質を見抜く力やコミュニケーション能力が求められます。介護リーダーに求められるものを以下で解説するので、参考にしてみてください。
本質を見抜く力
介護リーダーには、物事の本質を見抜く力が求められます。たとえば、スタッフから「業務量が多くて大変」と相談があった場合、「どの業務に時間がかかっているのか」「本当に業務量が多いことが問題の本質なのか」と、状況を深く掘り下げて真の原因を探ることが重要です。
本質的な原因が特定できれば、業務マニュアルの整備や研修の実施、職員間のコミュニケーション方法の改善といった有効な解決策を提案できます。
また、利用者さんに対してもニーズの本質を見極めることで、質の高い介護を提供することが可能です。
コミュニケーション能力
コミュニケーション能力の高いリーダーは、介護の現場において活躍できるでしょう。チームを率いるリーダーには、職員一人ひとりの話に耳を傾け、感情や状況を理解しようと努める共感力が不可欠です。積極的に職員と関わり意見を尊重する姿勢は、チーム全体のモチベーションアップにつながります。
また、職員が安心して意見や不安を伝えられるような雰囲気づくりも重要です。情報共有しやすい風通しの良い職場では、問題の早期発見や、より良いケア方法に関する建設的な話し合いができます。高いコミュニケーション能力があれば、管理者や施設長と現場の間に入って意見を調整する際にも活かせるでしょう。
現場をまとめる力
施設やユニットを統括するリーダーには、現場をまとめる力が必要です。介護現場で働く職員が方向性を共有していないと、安全な介護の提供は難しいでしょう。
介護現場をまとめるには、まず施設が掲げる理念と職員の方向性を一致させることが大切です。新入職員に施設の理念を分かりやすく伝えたり、理念と異なる介護方針で動いている職員を指導したりすることで、現場をまとめられます。
場合によっては、職員一人ひとりの意見をヒアリングして個々の課題を明らかにしていくことも、介護現場をまとめるために必要です。課題の解決に向けて主体的に解決策を立案・実行することで、リーダーシップを取ってチームを牽引できます。
臨機応変な対応力
介護リーダーには、状況に応じて臨機応変な判断を下す能力が不可欠です。利用者さんの体調の変化に合わせた介助方法の変更や、職員のスキルや適性に応じた指導内容の切り替えなど、柔軟な対応力を求められる場面は少なくありません。
利用者さんの生活状況やニーズ、心身の状態は常に変化するので、その都度最適なケアを考えて実践したり、職員に介護方法を共有したりすることが重要です。
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介護リーダーに向いている人
ここでは、介護リーダーに向いている人の特徴を解説します。「自分は介護リーダーに向いている?」と気になる方は、チェックしてみてください。
自分で考えて行動できる人
自分で考えて行動できる主体性のある人は、介護リーダーに向いています。指示を待つのではなく、「今現場に何が必要なのか」「どうすればより良いサービスを提供できるか」を自ら考え、具体的な行動に移すことが大切です。
たとえば、スタッフ間にトラブルが発生した場合、単に双方の言い分を聞いて仲裁するだけではなく、対立が起きた原因を掘り下げ、個人の問題なのか業務フローの問題なのかを分析します。中立の立場で状況を正確に把握したうえで、問題の早期解決に向けたアクションを自ら起こすことが必要です。
責任感が強い人
介護リーダーは、現場のまとめ役として職員を管理する役割があるため、責任感が強い人に向いています。提供する介護サービスに問題があった場合は、リーダーが迅速に状況を把握し、原因究明や再発防止策の策定、関係者への指示出しなどを行うことが必要です。
また、管理者や施設長に相談したうえで、利用者さんやご家族に問題の経緯や対応、今後の対策について、誠意を持って説明する責任も伴います。関わった職員が過度に責任を感じて意気消沈してしまわないよう、精神的なフォローを行うことも大切な役割です。
ほかの職員の仕事にも責任を持ち、チーム全体の目標達成に向けて模範となる行動ができる人は、介護リーダーとして活躍できます。
専門性の高い介護の知識やスキルがある人
専門性の高い介護の知識やスキルを有している人は、リーダーに向いています。介護に関する専門的なノウハウがあると、現場のスタッフが課題に直面したときに、的確な指導や実践的なアドバイスを提供することが可能です。
専門性の高いリーダーがいると、チーム全体の介護レベルが向上し、結果として介護サービスの品質の安定・向上につながるでしょう。また、専門知識に基づく指導は、スタッフからの信頼を得るうえでも大切です。
介護リーダーが抱えやすい悩みと対処法
介護リーダーは、以下のような悩みを抱える可能性があります。
- 業務範囲が広くて忙しい
- 利用者さんやご家族のクレーム対応に精神的な負担がある
- 職員の指導が上手くいかない
- 人間関係が難しい
介護リーダーは介護業務に加えて、職員の指導や勤務管理、運営のサポートといった多岐にわたる業務を行うため、多忙に感じる人も少なくありません。利用者さんやご家族からのクレーム対応を行うことが、大きなストレスとなることもあるでしょう。
また、自分より年上の職員に指導するときに伝え方に悩んだり、管理職と現場スタッフの板挟みになって人間関係で苦労したりすることもあるようです。
リーダー業務で悩んだら、管理職や同僚に悩みを相談すると、具体的なアドバイスをもらえる可能性があります。上司に相談することで、働きやすい仕組みづくりを検討してもらえる場合も。1人で抱え込まず、リーダー向けの研修やセミナーに参加して、ほかのリーダーの意見を聞いたり悩みを共有したりするのも有効な手段です。
介護リーダーが抱えやすい悩みや対処法については、「介護リーダーを辞めたい人へ!6つの対処法と転職する際のポイントを紹介」の記事をご一読ください。
介護リーダーの給料
介護リーダーのみの給与データはないため、管理職のデータをご紹介します。
厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.143)」をもとに、2024年における管理職と管理職でない介護職員の平均給与を、サービス種類別にグラフにまとめました(百の位以下切り捨て)。
なお、以下には特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護医療院におけるユニットリーダーの給与データは含まれていません。

参考:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.143)」
介護職員全体の平均給与を比較すると、管理職は管理職ではない職員より約5万円高い結果でした。特に特別養護老人ホームは差が大きく、管理職かどうかで約8.2万円平均給与に違いがあります。
介護リーダーは多岐にわたる業務を担い、大きな責任が伴う職種ですが、それが給与に反映されているといえるでしょう。
出典
厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」(2026年5月21日)
介護リーダーに関するよくある質問
ここでは、介護リーダーに関するよくある質問に回答します。「介護リーダーに興味がある」「介護リーダーの心得を知りたい」という方は、参考にしてください。
介護リーダーはどんな役職?
介護リーダーとは、施設や事業所で働く介護職員のまとめ役として、教育・指導や他職種との連携といった現場の調整を行う役職です。現場の介護職員が働きやすい職場を目指して、シフト調整や人員の配置といったマネジメント業務にも関わります。
介護リーダーの役割については、この記事の「介護リーダー(介護主任)の役割とは?」をご覧ください。
介護リーダーの心得とは?
介護リーダーを担ううえでは、チーム全体を俯瞰することや、模範となる行動や姿勢を示すことを意識すると良いでしょう。チームメンバーのスキルや心身の状態、担当業務の進捗など、チームの現状と課題を正確に把握します。自分だけですべてを抱え込むのではなく、スタッフの能力を見極めたうえで信頼して任せることも必要です。
介護リーダーに必要な能力って?
介護リーダーに必要な能力は、本質を見抜く能力やコミュニケーション能力です。職員や利用者さんの状況を掘り下げて分析し、真の課題やニーズを把握できれば、効果的な改善策を提案できます。また、スタッフの能力や考えを尊重しながら成長をサポートするには、一人ひとりと積極的に関わりを持つことが大切です。
介護リーダーに必要な能力については、この記事の「介護リーダーに求められるもの」をチェックしてみてください。
介護リーダーに向いていないのはどんな人?
人と関わることが苦手な人や、1つの作業に集中したい人、頑固な人は、「自分は介護リーダーに向いていない…」と感じる可能性があります。介護リーダーは、ほかの職員とコミュニケーションを取ってさまざまな意見を聞き、より良い職場になるように対応することが必要です。広い視点で周囲を確認し、冷静に対応するスキルも求められるでしょう。そのため、周囲の意見を聞かない人や自分の意思を曲げない人は、リーダーとして現場をまとめるのが難しい場合があります。
この記事の「介護リーダーに向いている人」で、介護リーダーに向いている人の特徴を解説しているので参考にしてみてください。
介護現場のサブリーダーの役割は?
介護職のサブリーダーの主な役割は、リーダー不在時のサポートやリーダーと現場職員の橋渡しです。サブリーダーは、リーダーが会議への参加や休暇によって施設にいないときに業務を代行します。また、リーダーと職員間で意見の食い違いや摩擦が生じた際に、中立の立場から相互理解を深めるためのコミュニケーションを図るのも、サブリーダーの役割です。
まとめ
介護リーダー(介護主任)の役割は、現場で働く職員をまとめることです。介護業務に加えて、介護職員の指導・育成、勤務管理、他職種との連携など、さまざまな仕事を担当します。現場の職員の中心となってケアの品質を管理するリーダーがいれば、利用者さんに適切な介護サービスを提供できるでしょう。
介護リーダーには法的な必須資格はありませんが、経験や保有資格が登用の判断材料になる傾向にあります。介護リーダーを目指す方は、実務経験を積みながら介護資格を取得し、スキルを磨くと良いでしょう。
「介護リーダーとして活躍したい!」「介護経験を積める職場はある?」という方は、レバウェル介護(旧 きらケア)にご相談ください。「レバウェル介護(旧 きらケア)」は、介護業界に特化した転職エージェントです。
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今の職場に満足していますか?
執筆者

「レバウェル介護」編集部
お役立ち情報制作チーム
介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点


