介護職員として身につけるべき知識を紹介!スキルアップに必要な資格も解説

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この記事のまとめ

介護職員として「身につけるべき知識を知りたい」「さらなるスキルアップを目指したい」

上記のように感じている介護職員も多いのではないでしょうか?

本記事では、介護職員として身につけるべき知識の具体例や身につけ方について解説しています。また、スキルアップしたい介護職員におすすめの資格もご紹介しているので、本記事を参考に現場で重宝されるスキルを身につけた介護職員を目指しましょう。

目次

介護職員として知識とスキルを身につけておくべき理由

介護職員が知識やスキルを身につけるべき理由は、主に次の3つです。

  • 給与アップが期待できる
  • 業務の幅が広がる
  • 信頼を獲得しやすくなる

介護職員としての知識とスキルの習得が最も可視化されやすいものが資格取得です。介護職員が取得すると良い資格として、介護福祉士や介護支援専門員(ケアマネジャー)がありますが、これらの資格は取得すると給与アップが期待できます。

たとえば、介護福祉士を取得すると月給で1万円前後、年収にすると10万円以上の給与アップが期待できます。また、資格を取得することで会社から一定の評価をもらうことができ、役職に就きやすいなどのメリットもあるでしょう。

介護支援専門員に至っては、ケアプランの作成・承認などを任されることが多く、業務の幅が格段に広がります。また、スキルや知識が身につくとケアの質が向上するため、利用者さんやご家族からの信頼を得やすくなるのも大きなメリットです。

このように、知識とスキルを身につけておくことで、さまざまなメリットが期待できます。「介護職員として働き続けたい」と考えている方は、知識・スキルを身につけながら働くことを視野に入れてみましょう。

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介護職員の仕事に必要なスキルと知識

介護職員として働くうえで身につけておくべき知識は、主に次の4つが挙げられます。

  • 介護の専門知識
  • 安全に介護を行うための技術
  • 観察眼と判断能力
  • コミュニケーションスキル

具体的にどういったスキルや知識が求められるのか、それぞれ詳しく解説します。

介護の専門知識

介護の専門知識とは、具体的に下記のような知識を指します。

  • 介助手順に関する知識
  • 認知症に関する知識
  • ターミナルケア、グリーフケアに関する知識
  • 高齢者に多い病気と薬の知識
  • 福祉用具に関する知識

介助手順に関する知識とは、食事・排泄・入浴など、利用者さんの生活を支えるケアの全般を指し、介護職員として誰もが身につけておくべき知識です。

安全に介護を行うための技術

介護の専門知識に加え、次のような技術を身につけられると、より質の高いケアが提供できます。

  • 基礎的な身体介護の技術
  • ボディメカニクスを応用した介護技術
  • 介護事故防止のポイントを押さえた介護技術
  • 抜け漏れなく業務を行う確認力
  • 利用者さんに合わせた介護をするスキル
  • レクリエーションの企画、運営能力

特にボディメカニクスについては、利用者さんと介護者の双方にとって負担を軽減するための非常に重要なスキルです。「最小限の力で介護する技術」ともいわれており、介護現場で長く働くには、必ず意識したいポイントといえます。

また、利用者さんに楽しんでもらうためのレクリエーションの企画や運営についても、ある程度の知識は必須です。

レクリエーションはとても楽しい時間ではありますが、介護職員の立場から見るとただ楽しいだけでは不十分です。楽しさに加え、十分な安全性を考慮する必要があります。そのため、利用者さんが安心かつ安全に楽しめる視点を身につけるべきといえるでしょう。

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観察眼と判断能力

介護施設には、さまざまな職種の職員が勤務しています。そのなかで、利用者さんと過ごす時間が最も長いのは介護職員です。そのため、生活の様子をよく観察し、変化にいち早く気づくための観察眼が求められます。

また、利用者さんの急変などがあった場合には、第一発見者として医療職につなげるための迅速な判断能力も必要です。

観察眼や判断能力は簡単に身につくスキルではありませんが、介護現場で働くうえで非常に重要度が高いスキルといえるでしょう。

コミュニケーションスキル

介護現場の仕事は1人で完結するものではないため、コミュニケーションスキルも介護職員として欠かせないスキルの1つです。介護現場では主に、利用者さん・職員同士・ご家族とのコミュニケーション能力が求められます。それぞれ重要なポイントをまとめました。

利用者さんとのコミュニケーションスキル

利用者さんとのコミュニケーションで一番大切なのは、個々に合わせた対応です。利用者さんの性格や生活歴、理解力に応じて適切な対応を心がけましょう。生活歴や性格などの情報が頭に入っていれば、利用者さんに楽しく話してもらうための話題作りにも困らなくなります。

また、礼儀やマナーを身につけていれば、気難しい性格の利用者さんの対応もスムーズに行えるなど、多くのメリットが期待できます。

職員間のコミュニケーションスキル

介護現場では1人の利用者さんのケアに複数の職員が関わるため、職員同士の密なコミュニケーションは必須です。ケアの質を向上させるためにも、報連相を徹底し、円滑なコミュニケーションを心がけましょう。また、職員同士のコミュニケーションが円滑に図れるようになると次のことが期待できます。

  • 分からないことを素直に質問できる
  • 安全なケアができる
  • 働きやすい雰囲気づくりのきっかけになる

職員間のコミュニケーションが円滑に、そして活発になると、職員と利用者さん双方にとって快適な環境づくりが可能です。

 ご家族とのコミュニケーションスキル

ご家族への対応も介護職員の重要な業務の1つです。ご家族とのコミュニケーションで求められるのは主に次の3つ。

  • 分かりやすく説明するスキル
  • 丁寧な言葉遣い
  • クレーム対応スキル

丁寧な言葉遣いで分かりやすく説明するスキルがあれば、大抵のことは問題なく対応できます。しかし、時折クレームを受けてしまう事もあるため、クレーム対応のスキルも身につけておくとより安心です。

介護職員が現場でスキルアップする方法

介護の仕事はスキルを求められる場面が多くあるため、業務に従事しているだけでも、ある程度の知識やスキルは身につきます。今から紹介するポイントを押さえることで、より効率的にスキルアップを目指せるはずなので、ぜひ意識してみてください。

視野を広げて積極的にコミュニケーションを取る

まずは、コミュニケーションの取り方についてです。次のポイントを意識すると、よりスキルアップのチャンスを得ることができます。

  • 視野を広く持ち、相手の立場になる
  • 分からないことや初めて行うことは先輩に確認して正しい知識をつける
  • 他職種とも積極的にコミュニケーションを図り知識をつける
  • 利用者さんと密に関わる意識を持つ

看護師や理学療法士、作業療法士など、他職種とも積極的なコミュニケーションを心がけましょう。専門領域が異なる職種と積極的に関わることで、より深い知識が身につきます。また、多角的に見る視点も身につくためケアの幅も広がり、提案力も身につくでしょう。

職種に関係なくコミュニケーションをとることで、わからないことや初めてトライする業務でも、積極的に教わることが可能です。疑問や不安を残したまま1人で行うケアは危険を伴う場合も多いため、普段からさまざまな職種とのコミュニケーションを意識的に行いましょう。

さらに、利用者さんとの関わりを積極的に持つことで、より良い個別ケアにもつながります。

資格取得などを目指し向上心を持って働く

積極性と向上心を持って働く意識もとても重要です。具体的には、資格取得を目指したり、役職に就くことに積極的になったりするなどの行動が挙げられます。

たとえば介護福祉士の資格取得を目指す場合、基礎的な介護技術に加え、危険予知能力や介護保険に関する知識、認知症に関する知識などさまざまな知識や技術が身につきます。

勉強で身についた知識や技術を実際の業務で活かすなどすれば、学んだ知識の理解がより深まるでしょう。また、役職に就くことで、今までとは違った視点や広い視野で業務の流れを捉えられるようにもなります。

このように、向上心や意欲をもって仕事に取り組むことで、介護職員としてのさらなるスキルアップが可能です。

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介護職としてスキルアップする方法とは?現場で活かせる資格もご紹介

スキルアップしたい介護職員におすすめの資格5選

スキルアップしたい介護職員におすすめの資格を5つご紹介します。初心者向けのものから上級者向けのものまで、介護職員なら取っておきたい王道の資格について挙げていくので、ぜひチェックしてみてください。

介護職員初任者研修

介護職員初任者研修とは、介護職員が最初に目指すことの多い資格です。介護の基礎的な技術やスキルを身につけるための資格であり、訪問介護事業所などでは、この資格がないと働けない場合もあります。

取得方法や費用、難易度などは以下の関連記事で詳しく解説しているので、ぜひご一読ください。

▼関連記事
介護職員初任者研修を無料で取得するには?4つの方法とメリットを解説!

介護福祉士実務者研修

介護福祉士実務者研修は、略して「実務者」や「実務者研修」と呼ばれることの多い資格です。介護福祉士国家試験を受験するためには、受講が必須とされています。

初任者研修よりも応用や発展的な内容が多く、より実践形式で知識や技術が学べます。

費用は高額になる傾向にありますが、受講方法によっては安い費用で受けられたり、実質無料になったりすることも。受講を検討されている方は、よく比較検討してから受講を決めることをおすすめします。

▼関連記事
介護福祉士実務者研修とは?初任者研修との違いや取得するメリットを解説!

介護福祉士

介護の資格のなかで唯一の国家資格です。試験では幅広い知識が求められますが、取得できれば、現場のリーダー的なポジションにつく事が可能になります。

取得方法もいくつかあり、社会人から国家資格取得が目指せるため、「手に職を付けたい」という方にもおすすめの資格です。

▼関連記事
社会人として働きながら介護福祉士になるには?資格取得のルートを解説!

社会福祉士

社会福祉士は、高齢者や障がい者など、福祉の支援が必要な方の相談業務に従事するための資格です。難易度が高い資格とも言われており、試験の合格率は30~40%台となっています。難関資格ですが、取得できれば現場で重宝される人材になれるでしょう。

▼関連記事
社会福祉士資格を取得する7つのメリットとは?取得方法やルートも解説!

介護支援専門員(ケアマネジャー)

介護福祉士の上位資格ともいわれています。国家資格ではありませんが、受験資格を得るには、介護福祉士の取得が必須です。さらに介護福祉士を取得したうえで、5年以上の実務経験が必要であるとされています。介護施設や居宅介護支援事業所では、介護支援専門員が足りない状況にあることも多いため、就職に有利な資格といえるでしょう。

▼関連記事
ケアマネになるには?最短で何年?受験資格や取得までの流れを解説

介護職員としてさらにスキルアップを目指せる資格

上記で紹介した資格のほかに、さらなるスキルアップを目指す場合は、認定介護福祉士や喀痰吸引等研修などの取得を検討するのも良いでしょう。

認定介護福祉士は、2015年からスタートした新しい資格。介護福祉士の上位資格として位置づけられており、介護福祉士を取得したあと、さらなるスキルアップを目指したい方におすすめの資格です。

喀痰吸引等研修は、研修を修了した介護職員が医師や看護師の監督のもと、痰や唾液等の吸引が行える資格です。医療ケアが行えるスタッフは現場で重宝されるため、この資格を持っていると介護職員としての活躍の場が広がったり、スキルアップにつながったりします。

まとめ

本記事では介護職員が身につけておくべき知識として、資格取得や業務のなかでのスキルアップの方法などを中心に解説しました。日々の業務のなかで向上心を持ち、職員・利用者さんとの積極的なコミュニケーションを心がけるなどして、効率的なスキルアップを目指しましょう。

とはいえ、さまざまな職場環境のなかで「なかなかスキルアップできない…」と感じている場合は、転職も視野に入れると良いかもしれません。レバウェル介護(旧 きらケア)では、介護業界に特化した転職支援を行っています。介護業界に精通したアドバイザーが一人ひとりの希望に合わせたご提案をさせていただきますので、お気軽にお問い合わせください。

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執筆者

  • 椿るい

    介護福祉士ライター

現役介護福祉士。認知症専門病院で看護助手として勤務した後に介護福祉士を取得し、現在は特養に勤務している。食事・排泄・入浴等、利用者さんの生活に係る介護全般に従事。派遣社員として勤務していた経験や副業経験もあり、介護職として柔軟な働き方を目指す。

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関連ジャンル: 介護の知識介護の資格

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※この記事の掲載情報は2024年5月10日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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