資格なしでも介護職の正社員になれる|就職する4つの方法とメリット

転職ノウハウ 2024年2月26日
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「資格なしで経験もないけど、介護職に挑戦したい」という方もいるのではないでしょうか。現在、高齢者の増加による介護のニーズの高まりから、介護業界は人手不足が続いています。そのため、資格なし、未経験でも介護職の正社員になることは可能です。
この記事では、資格なしから介護職の正社員を目指す具体的な方法を解説します。最初に取得すると良い資格も紹介するので、介護業界への就職を考えている方はぜひご覧ください。

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目次

資格なし未経験でも介護職の正社員になれる求人もある

高齢化が進む現代において、介護職はなくてはならない職種といえます。しかし、高齢化の急速な進展や少子化による働き手の減少から、介護業界は慢性的に人手不足なのが現状です。
そのため、介護職を目指す人材は需要が高く、アルバイトやパートなどの雇用形態でも、多くの求人が出されています。もちろん正社員を募集する求人も多くあり、中には、介護に関する資格なし、介護職未経験から正社員として採用される場合も。ただ、介護現場においては資格がないとできない業務もあることから、資格があると正社員への就職がより有利になるのは確かです。就職に役立つ資格は後ほど解説するのでご覧ください。

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介護職の正社員の仕事内容について

介護職の正社員の仕事内容は、大きく「生活援助」と「身体介護」に、分類されています。
「生活援助」とは、部屋の掃除や洗濯といった利用者さんの身の回りのお世話や送迎、事務などの業務のこと。一方、「身体介護」は食事や入浴の補助、排せつ介助など、実際に利用者さんの身体に触れて介助を行う業務のことです。
そのほかにも、リハビリテーションの支援やレクリエーションの企画・実行を行うなど、介護職の仕事は多岐にわたります。
また、利用者さんとコミュニケーションをとって精神面をサポートするのも仕事のうち。家族に自宅でのケアに関するアドバイスを行うこともあります。

資格なしの人は介護助手職から始めることになる

資格なしの人は利用者さんの身体に直接触れることができないため、担当できる業務が限られています。そのため、資格なしの人が介護職に就職する場合、介護助手職から始めることが多くなるでしょう。では、介護助手職にはどのような業務内容があるのか、以下に説明していきます。

介護助手職の主な5つの仕事

介護助手職の仕事には、利用者さんがより快適に楽しく毎日を過ごすために、欠かせない業務が数多くあります。ここからは、介護助手職の主な5つの仕事を紹介しているので、ぜひご一読ください。

1.事務系の仕事

介護助手職の仕事として、事務系の仕事が挙げられます。人の出入りが多い介護施設などでは、利用者さんの家族や業者対応、備品の発注や請求事務などの事務作業が多くあるようです。細やかな気配りと正確な仕事が要求され、施設にとって重要な業務になります。

2.送迎の仕事

送迎の仕事も、介護助手職の仕事の一つです。デイサービスなどをしている介護施設では、利用者さんの送迎が必須の業務になります。「運転手」のみの業務の場合、普通自動車免許が必須ではありますが、介護に関する資格はなくても担当できるでしょう。

3.生活を援助する仕事

介護助手職の仕事として、生活を援助する仕事も挙げられます。生活を援助する仕事とは食事作りや買い物など、利用者さんの生活をサポートをする内容です。こちらも実際に身体に触れる介助を行うわけではないため、資格は必要ありません。ただし、利用者さんに対する心遣いと、円滑なコミュニケーションを取るための人柄などが重視されます。

4.掃除や洗濯など身の回りの仕事

介護助手職の主な仕事として、掃除や洗濯などの身の回りの仕事も挙げられます。この業務は、利用者さんが快適に過ごせるように、環境整備を行うものです。

有料老人ホームなどでは施設の清掃や利用者さんの洗濯などを取り扱い、訪問介護では利用者さんの家の掃除なども行います。人の生活と密着した仕事内容であるため、あらゆる介護現場で必要とされる業務といえるでしょう。

5.レクリエーションにかかわる仕事

有料老人ホームやデイサービスなどの介護施設では、レクリエーションが頻繁に行われています。このようなレクリエーションにかかわる仕事も、介護助手職の仕事の一つ。主にレクリエーションで使う備品の準備や、内容を考案するのが業務内容です。

訪問介護の身体介護は無資格ではできない

無資格者は資格保有者の監督なしでは、身体介護(排せつ介助や入浴介助など)ができません。そのため、基本的に利用者さんの自宅を1人で訪問する訪問介護では無資格者が身体介護を行うことはできないので注意しましょう。しかしながら、掃除・洗濯・食事の準備などの生活援助の仕事において、訪問介護でも施設と同様に資格なしの介護助手職の活躍が期待されます。

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介護職の平均給与

ここからは、介護職の平均給与について、資格なしの給与と資格ありの給与をそれぞれ紹介していきます。両者の金額を比較して、資格について考えるきっかけとしてみてください。なお、平均給与は「基本給(月額)+手当+一時金(1~12月支給金額の1/12)」として算出しているので、実際の月収とは異なります。あくまで参考としてチェックしましょう。

資格なしの場合

厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要(p.18)」によると、資格なしで正社員を含む常勤の介護職員として働いている場合、令和4年12月時点の平均給与は270,530円です。令和3年の12月時点での資格なしの場合の平均給与額は250,600円となっているため、やや上がっていることが分かります。

有資格者の場合

同資料(p.18)によると、令和4年12月時点における有資格者の平均給与は321,120円でした。先にご紹介した無資格者の平均給与に比べ、50,000円ほど金額は高くなるようです。このような給与の差を考えると、やはり有資格者である方が経済的なゆとりは生じるといえるでしょう。

給与を上げるには、資格を取得してから就職するか、まずは無資格で介護職に就いて、仕事をしながら資格取得を目指して経験を積んでいくのがおすすめです。

介護職未経験で資格なしでも正社員として就職する4つの方法

ここからは、介護職未経験、資格なしでも正社員として就職する4つの方法を紹介していきます。「資格も経験もないけれど、とにかく現場に入ってみたい!」という方は、以下の内容を参考にしてみてください。

1.紹介予定派遣を利用する

資格なし、未経験でも正社員として介護職で働くためには、紹介予定派遣を利用すると良いでしょう。紹介予定派遣とは、一定の期間派遣社員として働いた後、本人と派遣先の合意のうえで正社員となる働き方です。紹介予定派遣を利用すれば、自分と派遣先の施設との間に派遣会社が入るため、派遣会社が各種の手続きを業務が始まるまでサポートしてくれます。

また、万が一希望と異なる条件や状況が生じた場合にも、派遣会社が相談相手となってくれるので安心です。さらに職場とのやりとりの間にも、派遣会社が入ってくれるため心強いでしょう。

2.自力で正社員雇用をしてくれるところを探す

介護職未経験で資格なしでも正社員として就職する方法として、求人サイトや知り合いの紹介といった手段を使って、自力で正社員雇用をしてくれるところを探すという方法もあります。

介護助手職の主な5つの仕事」で前述していますが、介護職には資格なしでも行える送迎や事務系の業務があります。このような業務内容に関する求人を見つけることができれば、資格なしや未経験でも就職できるでしょう。

3.介護職専門の転職エージェントを活用する

未経験、無資格で介護職の正社員として就職するために、介護職専門の転職エージェントを利用するのも良いでしょう。介護職専門の転職エージェントなら、介護の職場に関する知識が豊富なスタッフが多くいます。アドバイスを受けながら、より確実に自分の希望する勤務条件の揃った職場を見つけることができるでしょう。

4.パートやアルバイトから始めて正社員になる

資格なし、未経験から介護職に正社員として就職する方法として、パートやアルバイトから始めて正社員になる方法もあります。会社によっては、職場での働きに応じて正社員登用のチャンスがあるでしょう。職場で実際の業務を行いながら、介護職に関する知識や経験を積んでいけるため、非常に効率が良く、実務を通して介護職員としての自信をつけることができます。

介護職の正社員として働く4つのメリット

介護職で正社員として働くと、給与やキャリアに関するメリットを多く得ることができます。ここからは、介護職の正社員として働く4つのメリットをまとめました。

1.経験を積み重ねればキャリアアップができる

介護職の正社員として働くメリットとして、経験を積み重ねればキャリアアップができることが挙げられます。介護の現場で経験を積めば、確実に介護スキルを身につけることが可能。周囲からの信頼や評価を得ることができれば、昇進や昇給を目指すこともできるでしょう。経験を積めば、介護リーダーや主任、施設長など責任のある立場までキャリアアップしていくことも可能です。

2.パートなどに比べると給与が良い

資格あり、資格なしの介護職の平均給与については先述しましたが、資格なしの場合でも、パートなどの雇用形態に比べると正社員の給与は高くなります。正社員の給与が高いのは、賞与が支給されることが理由としてあるようです。給与が良いということも、正社員として介護職で働くメリットといえるでしょう。

3.正社員として勤務しておけば転職に有利

介護職で正社員として勤務していた経験は、特に同業種で転職する際に、説得力のあるキャリアとなります。そのため、介護職の正社員として働くメリットの一つに、転職する際に有利になることも挙げられるでしょう。

4.正社員のため福利厚生が充実している

正社員はパートやアルバイトのような雇用形態に比べ、福利厚生が充実しています。
福利厚生の一環として、住宅手当が支給されたり、資格取得の支援があったりといった職場もあるでしょう。また、職場によっては、子育てや家族の介護に関する休暇が充実しているところもあります。
このような手厚い福利厚生を十分に受けられることも、介護職で正社員として働くメリットといえるでしょう。

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介護職の正社員として働く3つのデメリット

ここまで、介護職の正社員として働くメリットについて紹介してきましたが、実は、介護職の正社員にはデメリットもあります。

ここからは、介護職の正社員として働くデメリットについて紹介するので、介護職の正社員を目指す人は、念のため押さえておきましょう。

1.正社員のため責任は重い

介護職は利用者さんの命を預かる仕事です。やりがいのある仕事ですが、正社員になると仕事上で課される責任が重くなります。また、昇進すればリーダーとして職場の指揮を任されることもあるでしょう。
このように、介護職の正社員になると責任が大きくなることから、やりがいがある一方で仕事を大変だと感じることもあるようです。

2.人手不足の職場では正社員ほどまとまった休みが取りづらい

介護職の現場は、多くの場合慢性的な人手不足です。そのため、介護職で正社員として勤務していると、安定的に継続して出勤していることが求められます。したがって、介護職の正社員は職場によってはまとまった休みが取りづらいことがあるでしょう。

3.正社員は残業が発生しやすい

介護職には、正社員にしかこなせない仕事が多くあります。自分の業務をこなせるスタッフがほかにいなければ、時間内に仕事が終わらない場合、残業をしてでも終わらせなければなりません。
このように、介護職の正社員は仕事に責任があるため残業が発生する可能性があるのがデメリットといえるでしょう。

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介護職未経験者が転職前にとっておくと良い資格

ここまで、無資格や介護未経験でも正社員として働けるということをお伝えしてきました。ただ、介護未経験の方は転職前に資格を取っておくと、さらに正社員として採用されやすくなります。

未経験で介護職への転職を目指すのであれば、介護職員初任者研修や介護福祉士実務者研修のような資格を取っておくと有利になるでしょう。資格を取得していれば、実際の勤務経験がなくても、介護に対する意欲の高さをアピールできます。

初任者研修を取っておくと良い理由

介護業界への転職を目指す場合には、初任者研修を取っておくことをおすすめします。

初任者研修は誰にでも受験資格があり、試験合格までの期間は1ヶ月~4ヶ月程度であるため、取得しやすい資格です。また、初任者研修は通信講座と通学の併用や、夜間の通学でも学ぶことができます。

初任者研修は実際の介護職で活かせる内容や知識が多く含まれているため、修了しておけば、介護に対する理解を深めることが可能です。また、無資格であるよりも採用されやすくなり、資格手当がある職場では月収アップを目指せるかもしれません。

レバウェルスクール介護(旧 きらケアSTEP UPスクール)では、現役の医療福祉職員が講師をしており、現場で使える知識やスキルを身につけることができます。週1回からのコースがあるので、働きながらでも無理なく通学することが可能。レバウェル介護(旧 きらケア)を利用して転職をした方は、特待生として無料で介護職員初任者研修の講座を受講できます。「初任者研修を活かして働きたい」「お得に介護資格を取得したい」と考えている方は、ぜひご活用ください。

介護職の正社員についてよくある質問

介護職の正社員についてよくある質問に回答します。「資格が必要なの?」「資格の有無で給与に差はあるの?」と、疑問がある方は、ぜひ参考にしてみてください。

資格がなくても介護職の正社員になれますか?

資格がなくても正社員として働けますが、資格を取得しておいた方が採用で有利になります。資格がないと、身体介護を1人で行うことができないので、仕事の幅が狭まってしまうことも。施設側も即戦力を求めているので、資格を保有している方が採用される可能性が高いといえるでしょう。無資格・未経験者が正社員になるコツを、「介護職未経験で資格なしでも正社員として就職する4つの方法」で詳しく解説しているので、ぜひご一読ください。

介護職の正社員の給与はどれくらいもらえますか?

正社員を含む常勤で働く介護職の平均給与は、無資格者で約27万円、有資格者で約32万円です。平均給与は基本給(月額)+手当+一時金(1~12月支給金額の1/12)で算出しています。資格の有無で給与に差がつく傾向があるので、これから介護職で働くことを考えている方は、資格取得を目指すと良いでしょう。介護職の給与は、施設や保有している資格によっても異なるので、あくまで参考としてご覧ください。「介護職の平均給与」で、介護職の給与について詳しく解説しているので、興味がある方はチェックしてみましょう。

まとめ

送迎業務や事務業務、介護助手といった内容の求人を選べば、資格なし未経験でも介護職の正社員を目指せます。とはいえ、資格があるとスキルや意欲のアピールにつながるので、まずは介護職員初任者研修の取得を目指すと良いでしょう。今すぐに働き始めたい場合は、資格なしで介護の仕事を始めて、働きながら資格を目指すこともできます。

正社員の求人は、求人サイトなどを使って自力で探すこともできますが、条件をよく確認しないと給与の低い求人や待遇の悪い求人を選んでしまうという恐れも。一人で求人を探す自信がなければ、紹介予定派遣を利用したり、介護職専門の転職エージェントに相談したりするのもおすすめです。

介護職に特化した転職エージェントレバウェル介護(旧 きらケア)なら、介護職の職場に関する知識やノウハウを豊富に持つキャリアアドバイザーが、就職活動を手厚くサポート。また、応募先との間に入って面接日程の調整や条件交渉を行います。資格なしで介護職の正社員を目指す場合には、ぜひお気軽にご相談してください。

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監修者

  • 尾嶋

    レバウェル介護 キャリアアドバイザー

保有資格:キャリアコンサルタント(国家資格)
新卒でレバレジーズ株式会社に入社し、キャリアアドバイザーとして神奈川・大阪・広島・東京の介護職の転職を支援。2021年からはリーダーを兼任し、2023年は新卒教育にも携わる。

地域ごとの雇用動向や介護職の転職事例に精通し、個々に合ったサポートを提供しています。理想の介護や生活を実現する方法について一人ひとりの求職者さまと一緒に考え、キャリア構築のお手伝いをしていきます。

執筆者

  • 「レバウェル介護」編集部

    お役立ち情報制作チーム

介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点

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※この記事の掲載情報は2024年2月26日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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