看護助手(ナースエイド)に資格は必要?取得のメリットや試験難易度を解説

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この記事のまとめ

看護助手の仕事に興味がある方は、「転職するには資格が必要なの?」と疑問に思うかもしれません。看護助手として働くための要件はないので、無資格や未経験の方も挑戦できますが、資格があれば業務に活かせます。この記事では、看護助手が資格を取得するメリットや、仕事に役立つ資格を解説。資格の取得方法や難易度もまとめました。看護助手の仕事内容や給与事情にも触れているので、転職を考えている方は参考にしてください。

看護助手(ナースエイド)の仕事内容は?必要な資格とやりがい、魅力を解説

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目次

看護助手(ナースエイド)になるために必要な資格はない

看護助手(ナースエイド)は、無資格・未経験から挑戦できる仕事。働きながら必要なスキルを習得できます。ただし、「未経験だからいきなり転職するのは不安」と感じる方には、資格取得がおすすめです。

看護助手のスキルアップに資格取得は有効

看護助手に要件はありませんが、資格を取得すれば、業務に役立つ専門的な知識を身につけられます。看護助手として長く働きたい方やスキルアップを目指したい方は、資格取得を検討してみましょう。
看護助手の仕事に活かせる資格は、この記事の「看護助手の仕事に活かせる資格」でご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

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看護助手(ナースエイド)が資格を取得するメリット

「無資格でも転職できるなら、看護助手に資格はいらないの?」と気になる方もいるでしょう。看護助手(ナースエイド)が資格を取得することには、複数のメリットがあります。以下で資格取得のメリットを解説するので、確認してみましょう。

看護補助に必要な医療知識や技術が身につく

看護助手が資格を取得するメリットは、医療機器や薬に関する知識、介助技術などが身につくことです。医療機関では、患者さんの症状や病名など、専門用語を使う機会が多いので、勉強しておくと仕事の指示を理解しやすくなります。看護助手に専門的なスキルがあれば、患者さんが安心して療養できる環境の整備にも役立てられるでしょう。

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能力が証明され仕事に対する信頼が厚くなる

資格を取得すると、看護補助の能力を客観的に証明できます。看護助手の業務に対する理解が深ければ、現場の医師や看護師からの信頼を得られるでしょう。資格取得によりスキルを身につけると、患者さんの介助といった業務を安心して頼めると評価されます。

看護助手として自信をもって働ける

資格を取得するための努力や勉強して得た知識は、看護助手として働くうえでの大きな自信につながります。未経験から看護助手に転職する場合、「自分にもできるかな?」と不安に感じるかもしれませんが、資格があれば自信をもって働けるようになるでしょう。

転職や就職で有利になる

看護助手の仕事に役立つ資格があれば、転職や就職の際に、能力や意欲をアピールできます。自分から学ぶ姿勢がある方は、職場での活躍を期待できる魅力的な人材です。看護助手は資格なしで応募できる求人も多いですが、資格があれば転職に有利に働くでしょう。

資格手当が支給される可能性がある

看護助手や介護に関する専門的な資格を持っていれば、資格手当がもらえる可能性があります。実際に、介護職員初任者研修や介護福祉士に資格手当が付く職場は少なくありません。給与が気になる方は、働きたい職場の資格手当について調べておくと良いでしょう。

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看護助手(ナースエイド)の仕事に活かせる資格

看護助手(ナースエイド)の仕事に活かせるのは、次のような資格です。

  • メディカルケアワーカー(2級・1級)
  • 看護助手認定実務者
  • 看護助手実務認定資格
  • 介護職員初任者研修
  • 介護福祉士実務者研修
  • 介護福祉士

ご紹介したのは、看護助手を対象とする民間資格や、介護に関する公的資格です。それぞれの資格の取得方法や難易度は以下で解説します。

メディカルケアワーカー

メディカルケアワーカーは、介護老人保健施設や訪問看護事業所で看護助手として働きたい方、働いている方におすすめです。看護を学びたい介護職員にも推奨されています。

メディカルケアワーカーは、特定非営利活動法人医療福祉情報実務能力協会が認定する民間資格です。介護保険適用事業所に従事している方、従事したい方が対象になります。
2級と1級があり、2級は基礎的な内容で、1級は応用的な内容です。2級・1級の両方とも在宅受験の試験です。

メディカルケアワーカーの取得方法

メディカルケアワーカー2級・1級は、検定試験に合格して認定証を発行してもらうことで取得できます
2級の受験資格は、以下2つの要件のどちらか1つを満たすことです。

  • 協会の規定に該当する看護助手・介護等の実務経験が1年以上ある
  • 指定の教育期間でメディカルケアワーカー(R)の講座を修了する

指定の実務経験もしくは講座の受講が要件となっています。メディカルケアワーカー2級の受験料は7,700円です。

メディカルケアワーカー1級の受験資格は、メディカルケアワーカー検定試験2級に合格すること。2級との併願受験も可能です。メディカルケアワーカー1級の受験料は8,700円となります。

メディカルケアワーカーの出題範囲

メディカルケアワーカー2級の出題範囲は、病院環境衛生学と医科薬科学です。出題範囲の詳細を表にまとめたので確認してみましょう。

病院環境衛生学 看護助手論 職業の専門性の追求・看護助手とは・看護理論など
看護マナー 敬語の使い方・対人マナー・電話対応・接遇方法
消毒学 消毒剤とその性質・消毒と滅菌
医科薬科学 医科病理学群 身体の器官とその働き・器官を構成するもの・感染症についてなど
薬理学群 薬剤とは・薬剤の吸収とその作用方法・薬品学など
文章作成 学科出題範囲・ガイドラインの事柄についての記述

メディカルケアワーカー2級検定試験は、20問の学科試験と800文字程度の記述問題です

メディカルケアワーカー1級は、2級の出題範囲に基礎心理学と実技緒論が加わります。具体的には以下のような内容です。

基礎心理学看護と心理学・人間の間隔と心理・人間の欲求と心理・初級カウンセリング技法・実技緒論
実技緒論ベッドメイキング・罨法・身体の清潔・人体環境保持・病床環境の調整・安楽な体位褥創の予防・歩行介助・身体介助・車椅子での移動・消毒法
文章作成学科出題範囲・ガイドラインの事柄についての記述

メディカルケアワーカー検定試験1級の実技緒論は、看護補助業務の実技知識を問う内容となります。試験は、25問の学科試験と800文字程度の記述問題です。

メディカルケアワーカーの難易度

メディカルケアワーカーの2020年の合格率は、2級が72.7%、1級が75.8%です。合格率は比較的高いですが、専門的な内容を問われる可能性があるため、しっかりと対策して試験に臨みましょう。

看護助手認定実務者

看護助手認定実務者は、病院や診療所で看護助手として働きたい方や、すでに働いている方におすすめ。看護助手が医療機関で活躍するためのスキルを証明できます。

全国医療福祉教育協会が認定する民間資格で、取得するには看護助手の役割や業務に必要な基本技術、患者さんに関する理解が必要です。

看護助手認定実務者の取得方法

看護助手認定実務者は、看護助手認定実務者試験に合格すると取得できます。試験に受験資格はありません。一般の方は在宅受験で、受験料は5,000円です

看護助手認定実務者試験の難易度

看護助手認定実務者試験の合格率は、60%~80%程度です。正答率6割が合格基準ですが、試験の難易度によって変動する可能性があります。全35問のマークシート方式の試験です。

看護助手実務能力認定資格

看護助手実務能力認定資格は、自分のペースで学習して看護助手の資格を取得したい方におすすめです。学んだ知識は医療機関での業務に活かせます。

看護助手実務能力認定資格は、全国医療福祉教育協会が認定する民間資格です。通信講座で約3ヶ月で取得できます。取得費用として3.5万円程度の受講料と3,000円の認定料が必要です。通信講座のみで取得できますが、スクールによっては確認テストや認定試験が実施される場合があります。

介護職員初任者研修

介護職員初任者研修は、介護の基礎知識を学びたい方におすすめです。患者さんを介助するスキルやコミュニケーション能力が身につくので、看護助手の業務に役立ちます。前述したように、資格手当の対象になる職場もあるので、給与アップを目指す方は取得すると良いかもしれません。

介護職員初任者研修は、都道府県が管轄する公的な資格なので、信頼度が高いのが特徴です。研修では、食事介助や排泄介助、ベッドメイキングなどを学べます。介護職への転職を検討する場合にも役立つので、活躍の場を広げたい看護助手の方は視野に入れてみてください。

介護職員初任者研修の取得方法

介護職員初任者研修に要件はないので、誰でも受講可能です。130時間の研修を受けて筆記試験に合格すれば取得できます。通学の講座と通信講座がありますが、通信講座で受講できるのは40.5時間までなので、通学は必須です。介護職員初任者研修の取得にかかる費用は4万円~10万円程度となります。

介護職員初任者研修の難易度

介護職員初任者研修は、最後に筆記試験がありますが、学習内容が身についていることを確認するための試験なので、比較的難易度は低いようです。そのため、まじめに勉強して講座を修了すれば、取得できる可能性が高い資格となります

介護福祉士実務者研修

介護福祉士実務者研修は、キャリアアップを目指す方におすすめ。後述する介護福祉士国家資格の受験要件の一つで、介護に関する専門的な内容を学ぶ内容です。医療的ケアや、介護が必要な方の課題分析を学べるので、看護助手の仕事にも活かせます。

介護福祉士実務者研修の取得方法

介護福祉士実務者研修には要件がないため、誰でも受講可能です。取得するには、合計450時間以上のカリキュラムを受講する必要があります。通信講座だけでは取得できないので、7日間前後の通学は必須です。
無資格の方が取得するには最短でも6ヶ月かかり、費用は14万円~22万円程度。前述した介護職員初任者研修を取得すれば、受講済みの科目が免除になるので、順番に取得する人もいます。

介護福祉士実務者研修の難易度

介護福祉士実務者研修は、修了試験の実施が義務付けられていません。基本的には、カリキュラムをすべて受講すれば取得できるでしょう。医療的ケアの演習や介護の事例検討など専門的な勉強をするので、取得するには学習する意欲が大切です。

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介護福祉士

介護福祉士は、看護助手として働きながら、キャリアアップや給与アップを目指す方におすすめです。介護福祉士は、介護に関する資格のなかで唯一の国家資格。取得すると、看護助手の転職だけでなく介護職の転職でも有利に働くでしょう。前述したように、介護福祉士に資格手当が付く職場もあります。

介護福祉士の取得方法

看護助手の方が介護福祉士を目指す場合、実務経験ルートであれば、仕事をしながら資格を取得できます。介護福祉士の実務経験ルートとは、「介護等の実務経験3年以上」と「介護福祉士実務者研修修了」の両方を満たすことです。
看護助手として患者さんを直接介助する場合、実務経験に該当するので、「3年間勤務」と「実務者研修修了」によって、介護福祉士国家試験を受験できます

介護福祉士の合格率・難易度

2023年に実施された介護福祉士国家試験の合格率は、84.3%でした。8割以上の方が合格しているので、難易度はそれほど高くないといえるでしょう。ただしこれは、学校で介護福祉士の勉強している人も含む合格率なので、働きながら取得する場合、勉強時間を確保することが大切です。

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転職前に看護助手(ナースエイド)の仕事について知ろう

看護助手(ナースエイド)になりたいと考えている人は、転職前に仕事内容や役割、働き方などをチェックしておきましょう。

そもそも看護助手(ナースエイド)とは

看護助手とは、病院や療養施設で看護師のサポートを行う職種です。看護補助者や看護補助員、ナースエイドとも呼ばれます。看護助手の役割は、医療機関を利用する患者さんや、医療従事者をサポートすることです。
看護助手について詳しく知りたい方は、「看護助手とはどのような職種?求人の見つけ方は?仕事内容や関連資格も解説」の記事も参照してください。

看護助手と看護師の違い

看護助手と看護師は担当できる仕事が異なります。看護助手は、必要な資格がないので医療行為を行えません。一方、看護師は国家資格に基づいて業務を行うので、採血や点滴といった医療行為が可能です。
医療現場で医師のサポートをするのが看護師で、その看護師のサポートをするのが看護助手と考えると、役割の違いが分かりやすいかもしれません。

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看護助手の仕事内容

看護助手の仕事内容を下記にまとめたのでご覧ください。

  • 患者さんの介助
  • 使用する器具の準備・片付け
  • 備品の整理
  • 事務作業
  • 院内の環境整備

看護助手は、患者さんの身の回りのお世話として、食事や入浴、着替え、移動などの介助を行います。また、環境整備として、清掃やシーツ交換を行う場合もあるようです。看護助手の仕事内容は、「病院で働く介護職の仕事内容とは?介護施設との違いやスケジュールをご紹介」で解説しています。

看護助手の勤務形態

看護助手は、24時間体制で対応が必要な職場で働く場合が多いので、夜勤や土日出勤があるかもしれません。勤務時間の希望がある方は、事前に看護助手のシフト体制を確認して、不安な点を相談しておきましょう。

看護助手の平均給与

政府統計の総合窓口e‐Statの「令和4年賃金構造基本統計調査:一般労働者・職種」から、看護助手の平均給与を算出すると、約25.7万円でした
※きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額を12で割って算出

看護助手の平均給与は、勤務先や配属先、夜勤の有無によっても異なるので、上記は一例としてご覧ください。給与事情をもっと詳しく知りたい方は、「看護助手(ナースエイド)の給料はどれくらい?年収・ボーナス・昇給の方法」の記事も参考にしてください。

看護助手に向いている人

コミュニケーション能力が高い人や、細かな気配りができる人は、看護助手に向いている可能性が高いでしょう。看護助手の仕事は、ほかの職種との連携が重要です。患者さんと接していて体調の変化に気づくこともあるので、コミュニケーション能力や観察力のある方は、スキルを活かせます。

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看護助手(ナースエイド)の資格についてよくある質問

ここでは、看護助手(ナースエイド)の資格についてよくある質問に回答します。「看護助手に転職するなら資格があった方がいいの?」と疑問に思っている方は参考にしてください。

看護助手は資格がいらない仕事ですか?

看護助手になるための要件はないので、無資格・未経験から挑戦できます。無資格の方も看護助手として働けますが、資格を取得すると、医療機関での業務に活かせるでしょう。無資格で看護助手を目指したい方は、「看護助手は資格がいらない?業務に役立つ資格やスキルとは?」の記事もチェックしてみてください。

看護助手が資格を取得するメリットはあるの?

看護助手が資格を取得するメリットは、業務に役立つスキルが身につくことや、自信をもって仕事ができるようになることです。詳しくは、この記事の「看護助手が資格を取得するメリット」で解説しています。

看護助手に関する資格の難易度を教えてください!

看護助手に関する資格は、合格率が70%前後のものが多いようです。たとえば、メディカルケアワーカーの2020年の合格率は、2級が72.7%、1級が75.8%でした。また、看護助手認定実務者の合格率は、60%~80%程度です。看護助手に関する資格については、「看護助手の仕事に活かせる資格」にまとめているので、あわせてご覧ください。

まとめ

看護助手(ナースエイド)になるための要件はないので、無資格・未経験の方も転職可能です。無資格から始められる看護助手の仕事ですが、資格を取得するとメリットも。資格を取得すれば、必要なスキルが身につき、自信をもって仕事ができるようになります。看護助手に活かせるのは、メディカルケアワーカーや看護助手認定実務者の資格です。介護職員初任者研修といった、介護に関する公的な資格も、看護助手の仕事に役立ちます。

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執筆者

  • 元介護士ライター

グループホームに2年、訪問介護事業所に3年勤務。多くの高齢者や、障害のある方の介護に携わる。訪問介護事業所では、サービス提供責任者の業務も担当した。2022年に介護福祉士を取得。現在は、知識や経験を活かして、介護職員の方に役立つ情報を発信している。

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※この記事の掲載情報は2024年1月18日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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