サービス提供責任者は大変?やりがいや辛いときの対処法を解説

介護の仕事 2023年8月17日
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portrait of young asian nurse

サービス提供責任者は訪問介護事業所の管理職として活躍しており、介護職のキャリアアップ先として人気がある一方で、一筋縄ではいかない大変な仕事ともいわれています。サービス提供責任者になったばかりの人や就任予定の人の中には、上手くやっていけるか不安を抱えている人も多いはず。この記事ではサービス提供責任者の仕事内容、大変だと感じたときの対処法をご紹介しているので、現在お悩みの方は参考にしてみてください。

サービス提供責任者とは?仕事内容や資格要件、給料、やりがいを解説

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目次

サービス提供責任者とは

サービス提供責任者は訪問介護事業所の管理職として、ホームヘルパーをまとめたり、ケアプランに基づいて利用者さんに合わせた計画書を作成したりするのが仕事です。介護現場における実務経験やマネジメント能力、コミュニケーション能力など、円滑に仕事を進めるためにさまざまな能力が求められます。正式名称が長いため、介護業界では省略して「サ責」と呼ぶのが一般的です。

サービス提供責任者になるには

サービス提供責任者は誰でも就ける職種ではなく、介護福祉士か介護福祉士実務者研修の資格が必須です。介護福祉士実務者研修は誰でも修了できる資格なので、介護未経験でも取得できます。また、介護福祉士実務者研修は介護福祉士国家試験の受験要件にもなっているため、介護職としてのキャリアアップにも有効です。通信講座とスクーリングを上手に活用すれば、半年程度で介護福祉士実務者研修を修了できるので、これから資格を取る方は試してみてください。時間が掛かっても国家資格を取得したい方やキャリアアップを目指す方は、介護福祉士にもチャレンジしてみましょう。

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サービス提供責任者(サ責)の資格要件とは?仕事内容も解説

利用者数によって配置基準が異なる

訪問介護事業所に必要なサービス提供責任者の人数は、直近3カ月の利用者数によって異なります。たとえば、40人以下なら常勤で1人以上、41~80人なら常勤で2人以上といった具合です。配置基準が明確に決められており、直近3ヶ月の利用者が40人増えるたびに、配置人数も1人ずつ増えていきます。ホームヘルパーに比べて必要な人数が少ないため、サービス提供責任者の求人は多いとはいえません。ただし、直近3カ月の利用者数は変動しやすいので、必要な人数より多めにサービス提供責任者を配置している事業所もあります。

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サービス提供責任者の仕事内容

サービス提供責任者は、訪問介護事業所のホームヘルパーをまとめたり管理業務を行ったりするだけでなく、自分自身も利用者さんの居宅を訪問する大変な職種です。ほかにもさまざまな業務をこなしており、主な仕事内容は以下のようになっています。

  • 訪問介護サービスの新規申し込み
  • 利用者さんやご家族との面談
  • サービス担当者会議への出席
  • 訪問介護計画書およびサービス提供手順書の作成
  • ホームヘルパーの教育や指導
  • 利用者さんの居宅訪問

訪問介護サービスを利用したい人の手続き代行や、ご家族を交えた要望や注意点のヒアリングはサービス提供責任者の仕事です。提供するサービスが決まったら、利用者さんを含めた関係者が出席するサービス担当者会議で、ケアマネージャーが作成したケアプランで十分な介護が実践できるか話し合います。話し合いがまとまったら、ケアプランをもとに訪問介護に必要な内容をまとめた「訪問介護計画書」を作成しなければなりません。訪問介護計画書には、利用者さんに達成してほしい課題や詳細な支援内容、曜日ごとに異なるケア内容や必要な時間がまとめられています。また、サービス提供責任者は介護を行うホームヘルパーのために、注意事項や詳細な手順をまとめた「サービス提供手順書」も作成するため、デスクワークが非常に多いです。

ほかにも経験が浅いホームヘルパーに同行してサポートしたり、利用者さんの状態を確認して、介護サービスの提供方法を見直したりするモニタリングも行います。ホームヘルパーが休んだときのフォローや研修指導、利用者さんやご家族からのクレーム対応もサービス提供責任者の仕事の一環。このように、サービス提供責任者は業務の範囲が広いため、多忙で大変なイメージにつながるようです。

サービス提供責任者が大変と感じる理由

利用者さんに適した介護サービスを提案するサービス提供者の仕事はやりがいがありますが、大きな責任が伴うため大変だと感じることがあります。プレッシャーに耐え切れず辛くなってしまったり、辞めたいと考えたりする人も少なくありません。ここではサービス提供責任者が大変だと感じる理由をまとめているので、仕事でお悩みの方は当てはまるものがないかチェックしてみましょう。

クレーム対応や相談業務が大変

サービス提供責任者は利用者さんやご家族、ホームヘルパーから相談を受けたり、クレーム対応したりすることが多く大変だと感じやすいようです。利用者さんの要望を叶えるためにケアマネージャーや関係機関との調整を図るのも、ホームヘルパーへのクレームを聞いて改善策を考えるのも、簡単なことではありません。特に自分以外のミスや不手際を謝罪しなくてはいけないクレーム対応は、重要な仕事だと分かっていても誰しも気が重いものですよね。

ヘルパーをまとめるのが大変

年齢や経験が異なるホームヘルパーをまとめるのが大変だというサービス提供責任者もいます。自分より年上の人や経験豊富なベテランのホームヘルパーだと、シフトの調整や仕事で改善してほしいことを伝えにくく、ストレスに抱えることも。事業所側の都合とホームヘルパー側の都合の間で板挟みになり、大変な思いをしてしまうことも少なくありません。たくさんの人と関わるサービス提供責任者は、人間関係で頭を悩ませてしまいやすいようです。

業務量が多く残業が発生しやすい

多岐にわたる業務の多さやそれに伴う残業が、サービス提供責任者が大変だと感じる理由になることもあります。利用者さんの生活をサポートするために、サービス提供責任者はデスクワークや管理業務、訪問などたくさんの業務をこなさなければなりません。ときには残業しないとすべての仕事が終わらないこともあり、体力が持たなかったり精神的に大変な思いをしたりすることもあります。また、大変な仕事をこなしているにもかかわらず給料が見合っていない、残業が多すぎてプライベートの時間が確保できないという状況に対して、不満を持っている人もいるようです。

事務作業が多く周囲から評価されにくい

サービス提供責任者の仕事は書類作成や管理業務といったデスクワークが多く、利用者さんやホームヘルパーに評価されにくい傾向にあります。幅広い業務をこなしているにもかかわらず、「事務所で座っているだけ」「めったに訪問に来ない」など、利用者さんやホームヘルパーから悪いイメージを持たれてしまうことも。周囲の誤解を解いて良好な関係を築いたり、サービス提供責任者の仕事を理解してもらったりするのが大変という人も少なくありません。

サービス提供責任者が辛いときの対処法

サービス提供責任者の仕事は責任が重く、人間関係や業務量の多さ、体力的な問題から続けるのが辛くなってしまうことがあります。しかし、せっかく経験があるのに勢いでサービス提供責任者を辞めてしまうと後悔する可能性が高いので、冷静になってよく考えたほうが良いでしょう。ここではサービス提供責任者を辞めたいと思ったり、辛いと感じたりしたときに試してほしい対処法をご紹介します。

今の職場でできる改善策を試す

辛い理由が人間関係や業務量の多さにあるなら、今の職場のままでも改善の余地があります。事業所の管理者に相談して、サービス提供責任者の配置人数を増やしたり、話し合いの場を設けてもらえたりしないか相談してみましょう。うまくいけば職場を変えることなく、問題を解決できるかもしれません。ホームヘルパーをまとめる立場だからといって気負いすぎずに、上司や周りの人を頼るのも大切です。

ほかの職場に転職する

「仕事は好きだけど、今の職場を続けるのは難しい…」というときは、ほかの職場でサービス提供責任者として働くのも視野に入れてみましょう。訪問介護事業所はたくさんあるので、根気よく求人を探していれば、あなたの希望条件にあった職場が見つかるはずです。自分1人の力で解決できない問題や、上司に相談しても辛い気持ちが改善しない場合は、転職して環境を変えるのも一つの選択肢といえます。

介護士やホームヘルパーとして働く

サービス提供責任者の仕事が辛いときは、介護の現場で働く介護士やホームヘルパーになるのもおすすめです。現場から離れてデスクワークが増えるサービス提供責任者よりも、利用者さんと接する機会が多い介護士やホームヘルパーのほうが楽しく働ける人もいます。介護施設や訪問介護事業所は常にたくさんの求人が出ているので、すぐに転職先を見つけられるはず。仕事内容は利用者さんのケアが中心なので、業務が少なくなって残業が減り、自分の時間を確保しやすくなります。「介護の仕事は好きだけど、サービス提供責任者を辞めたい」と感じているなら、介護士やホームヘルパーなど、ほかの介護職にチャレンジしてみましょう。

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サービス提供責任者を辞めたい!退職の伝え方や引き止められたときの対処法

サービス提供責任者はやりがいのある仕事

サービス提供責任者の仕事に慣れないうちは大変かもしれませんが、経験を積んでいくうちに大きなやりがいを得られるようになるはずです。利用者さんの訪問介護計画書の目標が達成できたときや、自分が教育・指導を行ったホームヘルパーが一人前になったときの喜びは、サービス提供責任者だからこそ感じられるやりがいといえます。業務量の多さや責任の重さに辛くなったり、辞めたくなったりする人もいますが、大変な時期を乗り越えられればサービス提供責任者としてより一層活躍できるようになるでしょう。やりがいを持って働き続けるためにも、辛い気持ちを軽減したり仕事の負担を減らしたりする努力は重要です。

サービス提供責任者についてよくある質問

サービス提供責任者についてよくある質問にお答えします。興味がある方は、ぜひご一読ください。

サービス提供責任者の仕事って大変なの?

サービス提供責任者が大変と感じる理由」で解説したように、クレームに対応したり、ヘルパーをまとめたり、大変と感じる業務がいくつかあります。しかし、大変と感じるかどうかは人によって異なるので、一概にサービス提供責任者の仕事が大変というのは難しいでしょう。サービス提供責任者の仕事内容を確認し、自分に合っているかどうか判断することが大切です。サービス提供責任者の仕事内容が気になる方は、「サービス提供責任者とは?仕事内容ややりがい、要件について紹介」で紹介しているのでチェックしてみましょう。

サービス提供責任者に向いている人・向いていない人の特徴って?

サービス提供責任者に向いている人は、人の役に立つことが好きな方や協調性がある方です。一方で、向いていない人は、人に指示を出すことやコミュニケーションを取ることが苦手な方。向いていない仕事を続けているとストレスを感じてしまうこともあるので、自分にあっている仕事を見つけることが大切です。自分がサービス提供責任者に向いているかどうかが気になる方は、「サービス提供責任者に向いていない人・向いている人の特徴は?」の記事で詳しく解説しているので、ぜひご一読ください。

まとめ

サービス提供責任者は訪問介護事業所に必要不可欠な存在で、ホームヘルパーの指導や管理業務、利用者さんのご家族との面談などマルチに活躍する重要な職種です。業務の範囲が広い分残業しないと仕事が終わらなかったり、休みが取りにくかったりするため大変だと感じやすいですが、ほかの介護職では得られないやりがいがあります。サービス提供責任者を続けるのが辛いと感じたら、管理者に相談してみたりほかの職場を探してみたりするのも良いかもしれません。

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「きらケア」は「レバウェル介護」にサービス名を変更しました

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※この記事の掲載情報は2023年8月17日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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