
この記事のまとめ
- 訪問介護に携わる職種は、訪問介護員・サービス提供責任者・管理者
- 登録ヘルパーは、働きたい曜日や時間を登録して非正規雇用で勤務する働き方
- 未経験から訪問介護に就職する場合は、訪問介護員を目指すのがおすすめ
「訪問介護事業所で働く職種は?」という疑問をお持ちの方もいるでしょう。訪問介護に携わる主な職種として、訪問介護員(ホームヘルパー)・サービス提供責任者・管理者があります。この記事では、訪問介護における職種ごとの仕事内容や必要な資格、平均給与をご紹介。登録ヘルパーの働き方についても解説します。訪問介護の仕事に興味がある方は、ぜひ就職や転職の参考にしてください。
ホームヘルパー(訪問介護員)とは簡単にいうと?仕事内容や資格要件を解説 →レバウェル介護の資格スクールはこちら目次
訪問介護事業所で働く職種
訪問介護に携わる職種として、訪問介護員(ホームヘルパー)・サービス提供責任者・管理者があります。職種によって役割や仕事内容が異なるため、連携を取りながら利用者さんのサポートをすることが大切です。
職種ごとの役割の違い
訪問介護員は、利用者さんの自宅に訪問して、実際に介護サービスを提供する職種です。サービス提供責任者は、提供する介護サービスの計画書を作成する職種で、訪問介護員の指導・教育も行います。管理者は、訪問介護サービス全体のマネジメントを行う職種で、事業所の経営やスタッフの労務管理を担当します。
職種ごとの人員基準
訪問介護サービスを提供するには、人員基準を満たせるように各職種を配置する必要があります。職種ごとの配置基準は下記のとおりです。
| 職種 | 人員基準 |
| 訪問介護員 | 常勤換算で2.5名以上 |
| サービス提供責任者 | 原則利用者さん40名ごとに1名以上 |
| 管理者 | 常勤で1名以上 |
参考:厚生労働省「訪問介護・訪問入浴介護(改定の方向性)(p.44)」
訪問介護事業所を運営するためには、訪問介護員・サービス提供責任者・管理者を配置しなければなりません。管理者は、事業所の管理に支障がない範囲であれば、ほかの職種を兼務することが認められています。サービス提供責任者は、事業所内での兼務や、同じ敷地内の訪問介護系のサービスの兼務が可能です。
出典
厚生労働省「第230回社会保障審議会介護給付費分科会資料」(2024年12月25日)
e-Gov法令検索「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準」(2024年12月25日)
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職種1.訪問介護員(ホームヘルパー)
訪問介護員(ホームヘルパー)は、利用者さんが自宅で生活を続けられるように自立支援を行う職種です。ご家族が行うのが難しい介護を行うほか、利用者さんやご家族の悩みを聞いてアドバイスをすることもあります。
訪問介護員(ホームヘルパー)の仕事内容
訪問介護員(ホームヘルパー)の仕事内容は、身体介護と生活援助が中心です。利用者さんが安全・快適に日常生活を送れるようサポートします。
身体介護
身体介護とは、利用者さんの身体に直接触れて行う介護のことです。具体的には、排泄介助や入浴介助、食事介助などがあります。移動介助・更衣介助・整容介助・体位交換・口腔ケアなども身体介護です。また、利用者さんの認知症の進行を予防するために行う家事の見守りや声かけなども、身体介護に含まれます。
生活援助
利用者さんが生活するうえで必要な家事などをサポートするのが生活援助です。具体的には、掃除や洗濯、調理などを行います。ベッドメイク・ゴミ出し・買い物代行・薬の受け取りの代行なども生活援助の一環です。
通院等乗降介助
訪問介護の利用者さんのなかには、一人で通院することが難しい方もいます。そうした利用者さんが通院する際に車で送迎し、受診手続きや乗降介助、通院前後の排泄介助などを行うことも、訪問介護員の仕事です。
なお、通院等乗降介助は、送迎を専門とする訪問介護事業所が提供する場合があります。事業所によって訪問介護員の業務の範囲は異なるので、事前に確認しておくと良いでしょう。
訪問介護員(ホームヘルパー)に必要な資格
訪問介護員(ホームヘルパー)として働くためには、原則として「介護職員初任者研修」「介護福祉士実務者研修」「介護福祉士」のいずれかの資格を取得する必要があります。
介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は、介護の基礎的な知識・技術を身につけることができる資格です。無資格・未経験からの受講が可能なため、初心者が取得しやすい資格といえるでしょう。介護職員初任者研修を取得すると一人で身体介護を行えるため、訪問介護員の要件となっています。
介護福祉士実務者研修
介護福祉士実務者研修は、介護職員初任者研修の上位資格なので、取得することで訪問介護に携われます。医療的ケアや介護計画書の作成についてなど、より専門的な技能を学ぶことができる研修です。
介護福祉士
介護福祉士は国家資格であり、取得すれば、専門的な知識・技術を持って質の高い介護サービスを提供することができます。介護福祉士になれば、資格手当による給与アップやキャリアアップを目指すこともできるでしょう。
なお、ホームヘルパー1級・2級もしくは介護職員基礎研修を保有している方も、訪問介護員として働くことができます。また、生活援助従事者研修を取得すると、訪問介護員として生活援助のみ提供可能です。
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職種2.サービス提供責任者
サービス提供責任者は、利用者さんが適切な訪問介護サービスを受けられるように管理・サポートをする職種です。
サービス提供責任者の仕事内容
サービス提供責任者は、訪問介護サービスの利用調整・マネジメントなど、サービスの管理に関わる業務を幅広く担います。
サービス利用調整・管理業務
サービス提供責任者の主な業務は、利用者さんにどのようなサービスを行うか検討したり、適切に訪問介護を提供できているか確認したりすることです。以下のような手順で訪問介護サービスを調整・管理します。
- アセスメント
- サービス担当者会議への出席
- 訪問介護計画書の作成
- サービス契約業務
- 介護手順書の作成
- 初回訪問
- 同行訪問
- サービス実施状況の確認、モニタリング
- 相談受付
訪問介護計画書を作成して契約したら、実際に訪問介護サービスを提供して援助の手順や方法を確認。2回目以降のサービスを提供する際に、訪問介護員と一緒に利用者さんの自宅に伺い、業務の引き継ぎを行います。
利用開始後は、訪問介護員との連携やモニタリングにより、サービスの提供状況を把握することが必要です。利用者さんやご家族から相談を受け、サービス内容を改善したり、生活に関するアドバイスを行ったりすることもあるでしょう。
マネジメント業務
サービス提供責任者は、訪問介護員の研修・育成やシフト管理といったマネジメント業務も行います。訪問介護員が安心して仕事を続けるには、サービス提供責任者のサポートが重要です。シフト管理は、訪問介護員の体力や仕事内容なども考慮しつつ、ほかのサービス提供責任者と連携して行います。
サービス提供責任者に必要な資格
介護福祉士か介護福祉士実務者研修を取得すれば、サービス提供責任者として働けます。未経験からサービス提供責任者を目指す方は、受講条件が設けられていない介護福祉士実務者研修を取得するのがおすすめです。
また、2012年に廃止された旧ホームヘルパー1級か介護職員基礎研修の資格を保有している方も、サービス提供責任者に従事できます。
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職種3.訪問介護の管理者
訪問介護の管理者には、収支管理や労務管理を行い、事業所を安定して運営する役割があります。
訪問介護の管理者の仕事内容
訪問介護の管理者の主な仕事内容は、収支・労務・サービス全体の管理です。
収支管理
事業所の収入と支出を把握して管理することは、訪問介護の管理者の重要な仕事の一つです。介護報酬や利用者さんの自己負担額が収入となり、人件費や賃料、雑費などが支出となります。こうした収支を把握するだけではなく、持続可能な経営を行い、利益を出すためにはどうすれば良いのか戦略を立てなければなりません。
労務管理
労務管理をしっかり行わなければ、職員の人数やシフト面で問題が発生する可能性があります。人員基準を守って職員を配置するためにも、採用活動やシフト作成などを適切に行うことが求められるでしょう。また、管理者は職員同士でトラブルが発生した際に仲裁する役目も担います。
サービス全体の管理
事業所が提供するサービスについて、介護保険法に則っているか、質の良いサービスを提供できているかを管理します。改善の必要がある場合は、具体的な問題点を特定し、課題解決に向けて動かなければなりません。また、サービスに対してクレームが発生した場合は、管理者が責任を持って対応することが求められます。
訪問介護の管理者に必要な資格
訪問介護の管理者として働くために必須の資格はありません。しかし、職場によってはサービス提供責任者を兼任することもあるので、介護福祉士実務者研修や介護福祉士を保有していると、就職・転職時の選択肢が広がるでしょう。
訪問介護の職種別の平均給与
厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.136)」によると、訪問介護の職種ごとの平均給与は、以下のとおりです(月給制・常勤)。
| 職種 | 平均給与 |
| 訪問介護員(ホームヘルパー) | 28万2,130円 |
| サービス提供責任者 | 33万9,290円 |
参考:厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.136)」
サービス提供責任者の平均給与は、訪問介護員より5万円以上高く、保有資格や業務の専門性が反映されているようです。また、管理者のみのデータはありませんが、役職手当がつく場合、サービス提供責任者よりも給与が高くなる可能性があります。
出典
厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」(2024年12月25日)
訪問介護員(ホームヘルパー)と登録ヘルパーの違い
登録ヘルパーとは、訪問介護員の働き方の一つです。訪問介護事業所に勤務したい曜日や時間を登録して働く、非正規雇用の訪問介護員を「登録ヘルパー」と呼びます。正社員よりも働き方の自由度が高いため、育児・家族の介護との両立もさせやすく、プライベートの時間を確保したい方におすすめです。
非正規雇用ではありますが、職種としては訪問介護員となるため、利用者さんの自宅に伺って介護サービスを提供するという仕事内容になります。ただし、働ける時間が限られていると、訪問件数は正社員の訪問介護員よりも少なくなることに留意しましょう。また、登録ヘルパーとして働く場合も、介護職員初任者研修以上の資格が必要です。
詳しくは、「登録ヘルパーとはどんな雇用形態?メリットや訪問介護の仕事内容を解説!」の記事をご覧ください。
未経験から始める方は訪問介護員の求人に応募しよう
未経験から訪問介護事業所に就職・転職する場合、まずは訪問介護員として働き始めるのが一般的です。就職活動をする際は、「未経験可」「教育体制充実」などの条件で募集している訪問介護員(ホームヘルパー)の求人に応募してみましょう。
サービス提供責任者へのキャリアアップを考えている方も、まずは現場で訪問介護業務や在宅介護への理解を深めるのがおすすめです。現場での経験があれば、訪問介護員の教育や訪問介護計画書の作成に活かすことができるでしょう。キャリアアップへの意欲は面接のアピール材料になるため、サービス提供責任者になりたい理由や将来像を伝えると、好印象につながる可能性があります。
訪問介護の仕事に関してよくある質問
ここでは、訪問介護の仕事に関してよくある質問に回答します。自身の適性を知りたい方は、参考にしてみてください。
訪問介護の仕事に向いているのはどのような人ですか?
訪問介護の仕事に向いているのは、コミュニケーション能力がある人や、利用者さんに寄り添った介護ができる人です。訪問介護は1対1でサービスを提供する仕事のため、利用者さんと信頼関係を築き、相手に合わせた介護をする必要があります。
訪問介護の仕事に向いている人について詳しく知りたい方は、「訪問介護に向いている人の特徴は?仕事内容や必要資格、やりがいもご紹介」の記事もぜひご覧ください。
訪問介護員と介護職員の違いは何ですか?
訪問介護員と介護職員の大きな違いは働く場所です。訪問介護員は利用者さんの自宅を訪問して一人でケアをしますが、介護職員は施設内でほかの職員と協力しながらケアを行います。訪問介護は自分のペースで丁寧なケアができる一方、休みにくさや一人で対応する大変さといったデメリットを感じる場合があるでしょう。施設介護は、チームで助け合いながら働けるメリットがある反面、人間関係に悩みやすい傾向にあるようです。メリットデメリットをよく調べ、自分に合った働き方ができる仕事を選びましょう。
自分に合う仕事の選び方は、「訪問介護と施設介護のどっちが働きやすい?自分に合う仕事の5つの選び方」の記事を参考にしてください。
まとめ
訪問介護事業所で働く職種として、訪問介護員(ホームヘルパー)・サービス提供責任者(サ責)・管理者がいます。訪問介護員は、利用者さんの自宅に伺い、身体介護や生活援助を通して利用者さんをサポートする職種です。サービス提供責任者は、サービスの利用調整やマネジメント業務を行い、管理者は収支管理や労務管理を行います。施設によっては、管理者がサービス提供責任者を兼任することもあるようです。
登録ヘルパーとして非正規雇用で働くホームヘルパーもいます。登録ヘルパーは、勤務できる曜日や時間を事業所に登録して働くため、自由度が高い働き方です。そのため、育児や家族の介護などのプライベートの時間を確保しやすい傾向にあります。
未経験から訪問介護に携わりたい方には、訪問介護員の仕事がおすすめ。レバウェルスクール介護では、訪問介護員として働くために必要な介護職員初任者研修を取得可能です。
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「レバウェル介護」編集部
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介護職専門の転職支援サービス「レバウェル介護」が運営するメディア。現役の介護職とこれから介護職を目指す方に寄り添い、仕事や転職の悩み・疑問を解決する記事を制作している。これまでに公開した記事は1400記事(※)以上。制作チームには介護福祉士ライターも在籍し、経験をもとにリアルな情報をお届け。資格や介護技術など、スキルアップにつながる情報も発信中!(※)2023年10月時点


