介護福祉士と社会福祉士の違いとは?仕事内容や資格について解説!

介護の資格 2021年5月11日
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国家資格の勉強をしている女性

介護福祉士と社会福祉士は、精神保健福祉士と並んで福祉の三大国家資格と呼ばれています。どちらも介護業界で役立つ国家資格ですが、介護福祉士と社会福祉士ならどちらの資格を取るか悩んでいる方も多いはず。そこでこの記事では、介護福祉士と社会福祉士の違いについてご紹介します。それぞれの資格の取得条件や試験の難易度、主な活躍の場まで詳しく解説。資格取得を考えている方はぜひチェックしてください。

目次

介護福祉士と社会福祉士の違い

介護福祉士と社会福祉士の違いは、対象となる支援者や仕事内容、資格の取り方などさまざまな部分で感じられます。ここでは異なる部分をまとめているので、資格取得にあたってどちらの方が自分に合っているか、比較してみましょう。

支援の対象者

介護福祉士が行う支援は、障害があったり介護の必要があったりする高齢者が対象です。一方で、社会福祉士は高齢者や障害がある方以外に子どもや低所得者、生活環境に問題がある方を対象に幅広い支援を行います。介護福祉士と比べて社会福祉士のほうが支援の対象者が多いため、覚える知識や必要な技術が増えるようです。

仕事内容

介護福祉士と社会福祉士の違いの一つとして、仕事内容も挙げられます。介護福祉士は高齢者の身体介護と生活援助が主な仕事です。社会福祉士は、幅広い層の支援者から相談を受けたり、状況を改善したりするために助言や指導を行うほか、地域の福祉に貢献することもあります。また、社会福祉士が介護施設で働く場合は高齢者の生活が良くなるように、生活相談員や支援相談員として話を聞くこともあるようです。

給料(年収)

介護福祉士と社会福祉士の違いは給料にも表れています。厚生労働省が発表している「令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果」によると、介護福祉士の資格を持つ人(常勤)の平均給与は約33万円なので、賞与を含めて約400万円以上の年収を得られる可能性が高いです。一方で、社会福祉士の資格がある人の平均給与は約35万円なので、年収で考えると賞与を含めて約420万円以上と介護福祉士よりもやや高くなります。より多くの収入を得たい人は社会福祉士を目指すのがおすすめです。

資格の取得方法

介護福祉士と社会福祉士は資格の取り方にも違いがあります。介護福祉士の資格を取得する方法は、介護福祉士実務者研修を修了して3年以上の実務経験を積むルートや、養成学校でカリキュラムを修了するルートがメジャーです。ほかにも方法はありますが、どのルートでも最終的に国家試験に合格しないと介護福祉士にはなれません。

社会福祉士の資格を取る方法は、どのルートでも必ず指定の養成施設に通ってカリキュラムを修了する必要があります。また、社会福祉士も介護福祉士と同じように国家試験に合格しなければなりません。社会福祉士は必ず学校に通う必要があるので、働きながら資格を目指すなら介護福祉士のほうがおすすめです。

資格の難易度

介護福祉士と社会福祉士では資格の難易度が違います。介護福祉士の国家試験の合格率が平均で56.2%なのに対して、社会福祉士は平均27.9%と約半分です。社会福祉士国家試験のほうが受験資格を得にくく、問題の難易度も高いため取得は難しいといえます。初めて国家資格にチャレンジするなら、介護福祉士国家試験からスタートしたほうが、気持ちに余裕を持って臨めるかもしれません。

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介護福祉士と社会福祉士のそれぞれの活躍の場

介護福祉士と社会福祉士は、それぞれの資格を活かして福祉の現場で活躍しています。同じ職場で働くこともありますが、支援対象者が幅広い社会福祉士のほうが活躍できる場所が多い傾向にあります。ここでは、職場ごとにどのような仕事を役割を担っているのかご紹介しするので、参考にしてみてください。

特別養護老人ホーム(特養)

特別養護老人ホームは、主に要介護度3以上の高齢者が入居する介護施設です。介護福祉士は入居者さんが安心して生活できるように、24時間交代制で身体介護や生活援助を行っています。社会福祉士は生活相談員として、利用者さんが施設で暮らすために必要な手続きや調整を行うほか、最適な介護サービス提供のために本人とご家族の相談に乗ることも。ケアマネージャーの仕事に似ていると感じるかもしれませんが、生活相談員のほうが介護サービスの提供において幅広く活躍しています。

介護老人保健施設(老健)

介護老人保健施設は、入院生活を終えた高齢者が自宅復帰するための介護施設です。老健で働く介護福祉士は、利用者さんの身体介護と生活援助のほかに、理学療法士や作業療法士と協力してリハビリを手伝います。一方で、社会福祉士は支援相談員として入所中や退所後の相談を受け、在宅復帰に向けた支援を行うのが仕事です。在宅復帰が難しい場合は、利用者さんの状態に適した介護施設や医療機関の紹介・仲介も行います。

介護付き有料老人ホーム

介護付き有料老人ホームは、自立している方から要介護5の方まで入居できる介護施設です。介護福祉士は、日勤と夜勤に分かれて介護サービスを提供したり夜間に見回りを行ったりします。社会福祉士は生活相談員として、入居者さんの相談を受けたり、施設内や関係機関との調整を行うのが主な仕事です。看取り対応を行っている施設が多いため、介護福祉士にも社会福祉士にも、利用者さんが最期を安心して迎えられるような環境づくりが求められます。

グループホーム

グループホームは、認知症をはじめとした障害や病気を理由に、介護を必要とする高齢者が少人数で生活する介護施設です。介護福祉士は利用者が自立した生活を送れるように、身体介護や生活援助、リハビリのサポートを行います。社会福祉士は生活相談員として、利用者さん同士が良好な人間関係を築けるようにアドバイスしたり、生活する中での不安や悩みを聞くのが仕事です。自立度を上げるために、利用者さんのご家族がどのような介護を望んでいるのか聞くのも、介護サービスの質の向上のために欠かせません。

訪問介護事業所

訪問介護では利用者さんの自宅に伺って介護を行います。介護福祉士は訪問ヘルパーとして、利用者さんが生活しやすいように掃除や食事の支度を行ったり、通院介助を行ったりするのが主な仕事です。訪問介護は介護士と利用者さんが1対1で接する仕事なうえ、業務上の管理や相談はケアマネージャーが請け負っていることが多く、社会福祉士が活躍する機会はほとんどありません。

デイサービス

デイサービスとは日中だけ利用者さんが介護施設を訪れて、食事やオリエンテーションなどを楽しむ介護施設です。介護福祉士は利用者さんの送迎や入浴介助、リハビリのサポートを行います。基本的には日中のみの介護ですが、お泊りデイサービスという夜勤がある施設もあるようです。社会福祉士は利用者さんと施設の間に立ち、生活相談員として相談業務をメインに、関係機関との連携・調整も行います。

医療機関

医療機関で働く社会福祉士は、医療相談員(メディカルソーシャルワーカー)といいます。入院している患者さんの不安や悩みを聞き、必要な支援を提案したり、実施したりするのが仕事です。経済的な問題のサポートや精神的問題の軽減、身元保証人との関係性も加味して適切な支援を実施。また、精神科の分野においては精神科ソーシャルワーカーが医療相談員のような役割を果たし、看護師や医師と連携したサポートを行うことが多くなります。

児童相談所

社会福祉士の支援対象には子どもも含まれるので、児童相談所で児童福祉ソーシャルワーカーとして働くケースもあります。家庭に問題のある子どもの一時保護や、保護所からの悩み相談を受けるのが主な仕事です。児童相談所は各都道府県の管轄なので公務員試験に合格しなければなりませんが、介護業界とは異なる知識や技術を学べます。

社会福祉協議会

社会福祉協議会は、地域社会で暮らす人々の生活課題や福祉課題に取り組むための組織です。社会福祉協議会で働く社会福祉士は、地域福祉活動への支援やボランティア活動の推進、高齢や障害を理由に福祉サービスが必要な人への支援を行っています。また、介護福祉士をはじめとした介護に関する資格があれば、在宅福祉サービスの提供も可能です。

介護福祉士と社会福祉士の資格は両方取得しても良い

介護福祉士と社会福祉士はどちらも介護業界で活かせる資格であり、それぞれ専門分野が異なるので、両方取得しておくと活躍の場を広げられます。転職やキャリアアップにおいても、両方の資格を持っていると有利になりやすいのでおすすめです。多角的な視点を持って介護に取り組めるので、質の高い介護サービスの提供が可能になります。

今後の高齢者福祉での介護福祉士と社会福祉士の役割

日本は少子高齢化が進んでおり、介護業界のニーズは高まっていくと考えられます。しかし、現在の介護業界は慢性的な人手不足で、すべての利用者さんに質の高い介護サービスが提供しにくいのが現状です。そこで、介護現場のプロフェッショナルともいえる介護福祉士には、施設でのサービスや介護職員の技術を向上させることが求められています。一方で、社会福祉士には生活相談員や支援相談員として、利用者さんの相談窓口や関係機関との仲介の役割が求められているのです。介護福祉士と社会福祉士はそれぞれ仕事内容や活躍の幅に以外がありますが、どちらも今後の高齢者福祉で重要な役割を持つと考えられます。

まとめ

介護福祉士と社会福祉士の違いは仕事内容や資格の取り方、活躍の場などさまざまな観点から比較できます。どちらも転職やキャリアアップに役立つ国家資格なので、違いを比較して自分に合った物にチャレンジしてみましょう。福祉全般の知識を身に付けるなら社会福祉士、介護の現場で活かせるスキルを習得したいなら介護福祉士がおすすめです。

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